夏至2023年はいつ?日の出日の入り時刻と南中高度、昼夜の長さ!

2021年3月23日行事・カレンダー

夏至 2023年 いつ 日の出 日の入り 南中高度 昼夜の長さ

古代中国の戦国時代に生まれた暦法・二十四節気の1つに「夏至」があります。

1年で最も昼の時間が長いといわれていますので、2023年はいつなのか気になりますよね。

 

そもそも夏至とはどんな意味を持つ日なのか、把握しておきたいですね。

また、当日の日の出・日の入り時刻を調べると、実際に昼夜の長さ(時間差)を算出することも可能ですよ!

 

太陽がどのくらい高く昇るかという南中高度や日照時間についてもチェックしておきましょう。

そこで今回は、夏至2023年はいつ?日の出日の入り時刻と南中高度、昼夜の長さ!というテーマでご紹介しますね!

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夏至とは?

夏至とは

夏至とは、1年を24等分の季節に分けた二十四節気における10番目の節気(中気)です。

読み方は「げし」、意味は「太陽が1年で最も高く昇り、昼の長さが最も長くなる日」を表しています。

 

江戸時代に作成・出版された暦の解説書「暦便覧」でも…

「陽熱至極しまた、日の長きのいたりなるを以てなり」との記載があり、夏至について「太陽の昇る高さや日の長さが極まることから」と解説されています。

 

また、二十四節気は旧暦最後となった暦法「天保暦」より、黄道上を通る太陽の視位置で日付を決める「定気法」を基準としています。

この定気法によると、夏至とは太陽黄経90度に達する瞬間を含む日と定義されています。

 

ちなみに、新暦(グレゴリオ暦)では6月下旬に巡ってきますが、旧暦では5月後半の中気という意味で「五月中」と呼ばれています。

ひとくちメモ
二十四節気では1番目の立春をはじめとする奇数番目を「節気」、2番目の雨水をはじめとする偶数番目を「中気」と呼びます。前半の節気と後半の中気を1セットとして1か月を構成するため、夏至は「旧暦5番目の月の後半」に当たる中気です。

夏至と冬至の関係

夏至 冬至 関係

夏至と冬至は「1年に2度巡ってくる至点」という意味で「ニ至(にし)」と呼ばれています。

夏至の太陽黄経90度に対し、冬至は太陽黄経270度なので、黄経差は180度となります。

 

つまり、地球が1年で太陽の周りを公転する中で両者は全く真逆の位置関係にあり、季節も完全に逆転することがわかります。

これに春分と秋分を合わせた「ニ至二分(にしにぶん)」は、それぞれ太陽黄経が90度ずつ異なる位置関係にあり、1年間に巡ってくる季節の大きな節目となっています。

【二至二分と太陽黄経】

  • 春分:0度
  • 夏至:90度
  • 秋分:180度
  • 冬至:270度


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夏至2023年はいつ?

夏至 2023年 いつ

2023年(令和5年)の夏至は6月21日(水)となっています。

日本の国立天文台(NAOJ)が発表している、太陽黄経90度に達する時刻は23時58分です。

 

日付は太陽の周りを公転する地球の位置や閏年(1日多い)の影響を受けるため、毎年固定ではありません。

2019年は6月22日でしたが、2020年から35年連続で6月21日、2056年には6月20日になると予想されています。(※正式決定は暦要項が発表される2月1日時点で翌年分までです)

夏至の期間はいつからいつまで?

夏至は1年間を24等分の季節に分けた二十四節気の1つなので、もともと期間を表しています。

2023年の夏至は6月21日(火)~7月6日(木)の16日間です。

 

次の節気「小暑」が7月7日(金)なので、その前日までとなります。

ちなみに、黄道十二星座の蟹座生まれの人は6月22日~7月22日ですが、夏至は蟹座の前半とほぼ重なっています。(後半に当たる小暑は今年は7日7日~7月22日です)


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夏至2023年の日の出・日の入り時刻と南中高度!

夏至 2023年 日の出 日の入り 南中高度次に、2023年の夏至の日の出・日の入り時刻南中高度をご紹介します。

全国各地の詳細は以下の通りとなっています。

地域 日の出 日の入り 南中高度
札幌 3:55 19:18 70.4度
仙台 4:13 19:03 75.2度
新潟 4:22 19:10 75.5度
東京 4:25 19:00 77.8度
小笠原 4:37 18:29 86.4度
名古屋 4:38 19:10 78.3度
大阪 4:45 19:14 78.8度
広島 4:58 19:26 79.1度
高知 4:56 19:19 79.9度
福岡 5:08 19:32 79.9度
鹿児島 5:13 19:26 81.8度
那覇 5:37 19:25 87.2度

一般的に、日の出・日の入り時刻は、経度が西に1度ずれるごとに4分遅くなるといわれています。

ただし、夏至の日は緯度が大きく影響するため、最も東に位置する小笠原より札幌の方が日の出時刻も3:55と早くなっていますね。

 

しかも、日の出が最も早いにもかかわらず、日の入りは19:18で最も西にあり緯度も低い那覇の19:25と大差がありませんよね。

これは、地球の自転軸が公転面に対する垂線から約23.4度傾いているためですが、夏至の頃になると緯度が高いほど普段より昼の時間が長くなる傾向にあることを示しています。

 

当然、冬至の頃になると緯度が高いほど夜が長くなるという逆の現象が起こることになります。

東京は日の出が4:25、日の入りが19:00となっており、全国的に見ると平均レベルといえそうです。

チェック!

夏至より約1週間前に日の出は最も早くなり、約1週間後に日の入りは最も遅くなります。

冬至の場合、約2週間後に日の出が最も遅くなり、約2週間前に日の入りが最も早くなります。

 

日の出・日の入り時刻のバランスが噛み合い、最も昼が長くなるのが夏至、最も夜が長くなるのが冬至です。

夏至 2023年 南中高度
また、南中高度とは、太陽が真南にきて最も高く昇った時の地平線との間の角度を意味します。(※最大90度)

季節や場所によっても南中時刻は変わりますが、夏至の日は緯度が低い小笠原や那覇は85度以上となっており、「ほぼ頭上まで太陽が昇る」という印象ですね!

チェック!

太陽が最も高くまで昇る夏至と、最も低い位置までしか昇らない冬至は、南中高度の求め方も簡単です。

日本を含む北半球の場合、それぞれの計算式は以下の通りです。

  • 夏至=90-(その場所の緯度)+23.4(度)
  • 冬至=90-(その場所の緯度)-23.4(度)

夏至2023年の昼夜の長さ!

夏至 2023年 昼夜の長さ

前述した全国各地の日の出・日の日り時刻から、2023年の夏至の日の昼夜の長さがどれくらいかチェックしてみましょう!

昼の定義は、太陽が地平線(水平線)より上に出ていることで、夜は日没から翌朝太陽が昇るまでの時間です。

地域 昼の長さ 夜の長さ  昼夜の時間差
※全て昼が長い
札幌 15時間23分 8時間37分  6時間46分
仙台 14時間50分 9時間10分  5時間40分
新潟 14時間48分 9時間12分  5時間36分
東京 14時間35分 9時間25分  5時間10分
小笠原 13時間52分 10時間08分  3時間44分
名古屋 14時間32分 9時間28分  5時間04分
大阪 14時間29分 9時間31分  4時間58分
広島 14時間28分 9時間32分  4時間56分
高知 14時間23分 9時間37分  4時間46分
福岡 14時間24分 9時間36分  4時間48分
鹿児島 14時間13分 9時間47分  4時間26分
那覇 13時間48分 10時間12分  3時間36分

夏至の日の昼夜の時間差を見ると、緯度の高い札幌では6時間46分も昼の長さが夜の長さを上回っています。

一方、緯度の低い那覇は3時間36分、小笠原でも3時間44分となっており、札幌に比べると昼夜の時間差は大きくありません。

 

日本だけでも緯度の差で昼の長さが変わってきますので、夏至の日の北極圏や南極圏ではもっと大きな差が生じています。

東京の場合は、5時間10分ほど昼が長くなっているのもわかりますね!


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夏至の日照時間が最も長いとは限らない!

夏至 日照時間 最も長いと限らない

夏至の日は1年で昼の長さが最も長いといわれているため、「日照時間が最も長い」と思いがちですよね。

しかし、これは完全なる間違いで、多くのWEBサイトに堂々と誤りが記載されています。

 

日照時間とは、直射日光が地面を照射した時間のことですが、気象庁では「直達日射量が0.12kW/㎡以上」に限ると定義しています。

この単位がわかりにくいですが、日光により人や物の影が見られる程度であれば「日照」に含まれます。

 

ただ、夏至の頃は日本は梅雨時ですし、梅雨前線の暑い雲に覆われたり、大雨などで薄暗い昼の時間を過ごすことも多いですよね。

つまり、一定の明るさが無ければ日照と認められないため、夏至の日照時間が最も長いとは限りません。

 

わかりやすい例を挙げると…2020年7月は梅雨前線の停滞が著しく、「令和2年7月豪雨」と名付けられています。

東京都も例外ではなく、観測以来月間ワーストの日照時間(47.7時間)を記録しています。

 

夏至に限ったことではありませんが、「昼の長さ=日照時間」ではありませんので、ご注意くださいね!

夏至2023年はいつ?日の出日の入り時刻と南中高度、昼夜の長さ!のまとめ

2023年の夏至は6月21日(水)で、太陽黄経90度に達する時刻は23時58分です。

日の出・日の入り時刻をもとに昼夜の長さ(時間差)を調べてみると興味深い結果となりました。

 

緯度による影響により、北極圏では白夜、南極圏では極夜という現象も起こります。

日本では南中高度も1年で最も高くなるため、お昼くらいに太陽の高さもチェックしてみるとよいでしょう!

 

また、日照時間については天候にもよりますが、夏至より冬至の方が長くなることもありますので勘違いの無いようご注意くださいね。