夏至2022はいつ?正確な時間は?日の出・日の入り時刻と南中高度!

1年のうちで昼の時間が最も長いといわれている「夏至」。
2022年はいつになるのか、正確な時間を知りたいという方も多いことでしょう。
夏至の日の日の出・日の入り時刻を調べると、実際に昼の長さを算出することも可能です。
太陽がどのくらい高く昇るかという南中高度もチェックしておきましょう!
また、夏至は二十四節気の1つでもありますので、もう1つの至点・冬至との関係についても詳しくご紹介しますね!
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夏至2021はいつ?
2022年(令和4年)の夏至は6月21日(火)になります。
「夏に至る」と書きますが、もちろん夏の暑さのピークを迎えるわけではありません。
昼の長さが最も長くなる夏至の日を境に、「本格的な夏の盛り」に向かうことになります。
天文学的に見ると太陽と地球の位置関係によって決まりますので、毎年決まった日ではありません。
ただし、国立天文台(NAOJ)の計算によると、日本では2022年~2050年はすべて6月21日と予想されています。
夏至2022の正確な時間は?
天文学的には、夏至は太陽黄経90℃になる瞬間を意味します。
したがって、国立天文台は単なる日付だけでなく、その正確な時間まで発表しています。
【2022年の夏至の時間】
- 6月21日18時13分
2022年の場合、夏至は夕方になりますが、これは日本独自の「中央標準時」によるものです。
地球の自転に関する世界統一の時系列「世界時(協定世界時)」では、この9時間前となります。
つまり、世界基準だと6月21日9時13分になります。
夏至の期間はいつからいつまで?
夏至は二十四節気の1つ(10番目)であるため、次の節気までの期間としての意味もあります。
2022年の場合、次の節気の小暑(7月7日)の前日までとなるため、6月21日~7月6日の約15日間になります。
二十四節気とは、旧暦(太陰太陽暦)時代に季節の移り変わりを読むために1年を24等分の季節に分けたものです。
2月初旬の立春(太陽黄経315度)を1番目として、太陽黄経が15度動く度に「節気」と「中気」を交互に繰り返しています。
南半球の夏至はいつ?
南半球は地軸の傾きにより、北半球とは季節が真逆になりますよね。
しかし、季節の節目を表す「二至二分(にしにぶん)」は世界共通で定義されているため、どんなに寒くても2022年の夏至は6月21日です。※英語では夏至=「summer solstice」。
【二至二分と太陽黄経】(※全世界共通)
- 春分:0度
- 夏至:90度
- 秋分:180度
- 冬至:270度
「寒いのに夏至!?」と不思議に思うのも無理はありませんね。
もちろん北半球とは季節自体が逆になるため、昼の長さが最も短くなります。
なんとも奇妙な話ですが、北半球で夏至の定義が定められた頃、南半球のことを視野に入れていなかったのが原因といわれています。
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夏至2022の日の出・日の入り時刻と南中高度は?
次に、2022年(令和4年)の夏至の日の出・日の入り時刻と南中高度をご紹介します。
北は札幌(北海道)から南は那覇(沖縄)までの都市を下記グラフにまとめています。(※小笠原を含む)
都市 | 日の出 | 日の入り | 南中高度 |
札幌 | 3:55 | 19:18 | 70.4度 |
仙台 | 4:13 | 19:03 | 75.2度 |
新潟 | 4:22 | 19:10 | 75.5度 |
東京 | 4:25 | 19:00 | 77.8度 |
小笠原 | 4:37 | 18:29 | 86.4度 |
名古屋 | 4:38 | 19:10 | 78.3度 |
大阪 | 4:45 | 19:14 | 78.8度 |
広島 | 4:58 | 19:26 | 79.1度 |
高知 | 4:56 | 19:19 | 79.9度 |
福岡 | 5:09 | 19:32 | 79.9度 |
鹿児島 | 5:13 | 19:26 | 81.8度 |
那覇 | 5:37 | 19:25 | 87.2度 |
一般的に、日の出・日の入り時刻は、経度が西に1度ずれるごとに4分遅くなるといわれています。
ただし、夏至の日は緯度が大きく影響するため、最も東に位置する小笠原より札幌の方が日の出時刻も3:55と早くなっていますね。
グラフで注目すべきは、やはり北海道の札幌です。
日の出が最も早いにもかかわらず、日の入りは最も西にあり緯度も低い那覇と大差がありませんよね。
これは、地球の自転軸が公転面に対する垂線から約23.4度傾いているためですが、夏至の頃になると緯度が高いほど普段より昼の時間が長くなる傾向にあることを示しています。
当然、冬至の頃になると緯度が高いほど夜が長くなるという逆の現象が起こることになります。
東京は日の出が4:25、日の入りが19:00となっており、全国的に見ると平均レベルといえそうです。
夏至より約1週間前に日の出は最も早くなり、約1週間後に日の入りは最も遅くなります。
冬至の場合、約2週間後に日の出が最も遅くなり、約2週間前に日の入りが最も早くなります。
日の出・日の入り時刻のバランスが噛み合い、最も昼が長くなるのが夏至、最も夜が長くなるのが冬至です。
また、南中高度とは、太陽が真南にきて最も高く昇った時の地平線との間の角度を意味します。(最大90度)
季節や場所によっても南中時刻は変わりますが、夏至の日は緯度が低い小笠原や那覇は85度以上となっており、「ほぼ頭上まで太陽が昇る」という印象ですね!
太陽が最も高くまで昇る夏至と、最も低い位置までしか昇らない冬至は、南中高度の求め方も簡単です。
日本を含む北半球の場合、それぞれの計算式は以下の通りです。
- 夏至=90-(その場所の緯度)+23.4
- 冬至=90-(その場所の緯度)-23.4
夏至2022の昼の長さは?
前述した全国各地の日の出・日の日り時刻から、2022年の夏至の日の昼の長さがどれくらいかチェックしてみましょう!
昼の定義は、太陽が地平線(水平線)より上に出ていることで、夜は日没から翌朝太陽が昇るまでの時間です。
都市 | 昼の長さ | 夜の長さ |
札幌 | 15時間23分 | 8時間37分 |
仙台 | 14時間50分 | 9時間10分 |
新潟 | 14時間48分 | 9時間12分 |
東京 | 14時間35分 | 9時間25分 |
小笠原 | 13時間52分 | 10時間08分 |
名古屋 | 14時間32分 | 9時間28分 |
大阪 | 14時間29分 | 9時間31分 |
広島 | 14時間28分 | 9時間32分 |
高知 | 14時間23分 | 9時間37分 |
福岡 | 14時間23分 | 9時間37分 |
鹿児島 | 14時間13分 | 9時間47分 |
那覇 | 13時間48分 | 10時間12分 |
緯度が高い北海道の札幌は、昼の長さが15時間15分もあり、夜の長さは8時間45分しかありません。
昼夜の時間差は「15時間23分-8時間37分=6時間46分」で、夏至の日はかなり昼の方が長いことがわかります。
一方、緯度の低い沖縄の那覇は、昼の長さが13時間48分で、夜の長さが10時間12分となっています。
昼夜の時間差は「13時間48分-10時間12分=3時間36分」で、札幌に比べると約3時間の違いがあります。
東京の場合、昼の長さも平均的な14時間35分で、夜の長さが9時間25分です。
昼夜の時間差は「14時間35分-9時間25分=5時間10分」となっていますね!
もっと南の赤道付近になると、夏至の日でも昼夜の時間差はほとんどありません。
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夏至の日照時間が最も長いとは限らない
夏至の日は昼の長さが最も長いといわれているため、「日照時間が最も長い」と思いがちですよね。
しかし、これは完全なる間違いです。
日照時間とは、直射日光が地面を照射した時間のことですが、気象庁では「直達日射量が0.12kW/㎡以上」に限ると定義しています。
この単位がわかりにくいですが、日光により人や物の影が見られる程度であれば「日照」に含まれます。
ただ、夏至の頃は日本は梅雨時ですし、梅雨前線の暑い雲に覆われて薄暗い昼の時間を過ごすことも多いですよね。
つまり、一定の明るさが無ければ日照と認められないため、夏至の日照時間が最も長いとは限りません。
わかりやすい例を挙げると…2020年7月は梅雨前線の停滞が著しく、「令和2年7月豪雨」と名付けられています。
東京都も例外ではなく、観測以来月間ワーストの日照時間(47.7時間)を記録しています。
夏至に限ったことではありませんが、「昼の長さ=日照時間」ではありませんので、ご注意くださいね!
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夏至の北極圏では白夜になる地域も!
日本より遥か北の北極圏では、夏至の頃に白夜(びゃくや・はくや)になる地域もあります。
白夜とは「太陽が1日中沈まない」「日没後も真っ暗にならない」「深夜になっても薄明るい」といった現象を意味します。
この現象も地軸が公転面に対する垂線から約23.4度傾いていることで起こりますが、夏至の頃は北極を中心に北半球が太陽の方へ傾いている証拠でもあります。
実際に春分、秋分、冬至の頃より、北極圏と太陽との距離も近くなっています。
【北極圏の定義】
- 北緯66度33分以北の地域
【北極圏に領土を持つ国】
- ノルウェー
- フィンランド
- スウェーデン
- アイスランド
- デンマーク(グリーンランド)
- ロシア
- カナダ
- アメリカ(アラスカ州)
白夜は北極圏より緯度が低い地域でも起こり得るものですが、北極(北緯90度)に近づくにつれ顕著に現れやすい現象です。
ノルウェー領スヴァ―ルバル諸島のロングイェールビーンでは、夏至を中心に4月下旬~8月下旬に4か月間も白夜が続くともいわれています。
北極圏を含む寒い地域に住んでいる人にとって太陽の光は何よりも有難いものです。
そのため、北欧のノルウェー、フィンランド、スウェーデンを中心に毎年「夏至祭」が開かれ、百夜の到来を祝う祝日なども制定されています。
夏至の南極圏では極夜に!
日本より遥か南に位置する南極圏では、夏至の日を中心に極夜(きょくや)という現象が起こります。
白夜とは逆に、「一日中太陽が昇らない」「日中でも薄暗い」といった日が続くこともあります。
南極圏は南緯66度33分以南の地域ですが、ほぼ南極大陸と南極海のみになります。
南極大陸には日本の昭和基地もありますが、近年の気象データを見ると、例年6月の日照時間は「0.0時間」となっています。
5月は平均17.7時間、7月も4.8時間となっており、夏至を中心として3ヶ月ほど暗い中での生活となるようです。
夏至は世界共通といっても南半球では天文学的に「冬至」と同義になりますので、ますます寒くなる時期に入っていきます。
ロシアのボストーク基地は南極でも最も寒いといわれ、1983年7月には最低気温-89.2℃を記録しています。
また、夏至を中心に極夜の頃はオーロラが最も綺麗に見られる時期としても有名ですね。
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夏至2022はいつ?正確な時間は?日の出・日の入り時刻と南中高度!のまとめ
2022年の夏至の日付や正確な時間を中心にご紹介しました。
全国各地の日の出・日の入り時刻を元に計算すると、緯度の高い北海道が最も昼の時間が長くなります。
逆に緯度の低い沖縄や小笠原では、昼夜の時間差が少ないこともわかりましたね。
南中高度が高いほど、日の出から太陽が大きなアーチを空に描き、日没を迎えることになります。
また、夏至を含む「二至二分」は、それぞれ二十四節気の1つとなっていますので覚えておくと便利です。
6月下旬となると梅雨時で雨が多いことも予想されますが、晴れて太陽の軌道を観察できるといいですね。
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