大寒とは?2025年はいつ?期間や七十二候、季語、風物詩について!

2023年1月10日行事・カレンダー

大寒 2025年

1年を24等分の季節に分けた二十四節気の1つとされる「大寒」

例年1月中旬以降に巡ってきますが、2025年はいつなのか気になる人も多いですよね。

 

二十四節気は太陽と地球の位置関係によって決まるため、それぞれ毎年同じ日付とは限りません。

また、大寒といっても天文学的な瞬間や、期間を意味することも知っておきたいですね!

 

その他、七十二候や季語、風物詩についてもまとめていますので、ぜひ参考にしてくださいね。

そこで今回は、大寒とは?2025年はいつ?期間や七十二候、季語、風物詩について!というテーマでご紹介します。

Sponsored Link

 

大寒とは?

二十四節気表

大寒とは、立春を1番目とする二十四節気において、24番目に巡ってくる節気(正確には中気)のことです。

状況により、以下の3つの意味で使い分けされています。

  1. 太陽黄経が300度に達する瞬間(時刻)
  2. またはその瞬間を含む日(日付=1日単位)
  3. その日から次の節気(立春)の前日までの約15日間(期間)

 

テレビの朝のニュースなどでは「今日は二十四節気の1つ、大寒です」といわれますが…

あくまで1日単位の意味で使われている表現です。

 

江戸時代に出版された暦の解説書「暦便覧」では、「冷ゆることの至りて甚だしきときなれば也」とされています。

つまり、大寒は1年で最も寒さが厳しくなる頃で、立春を迎えるまで厳寒や極寒の日々が続くことを表しています。

 

また、大寒は新暦(グレゴリオ暦)では1月中旬以降に巡ってきますが、旧暦(太陰太陽暦)では1年最後となる12月後半の中気を指しています。(※最終日は節分)

ただし、あくまで二十四節気という枠に当てはめた考え方なので、この中気が終わっても立春に戻るだけで、旧暦の1月1日(旧正月・春節)とはまた別物です。

ひとくちメモ
二十四節気では奇数番目を節気、偶数番目を中気(気中とも)といいます。これを交互に繰り返して1年を構成していますが、大寒は24番目(偶数番目)なので、正確には中気となります。


Sponsored Link

大寒2025年はいつ?

大寒 1月カレンダー

2025年(令和7年)の大寒は1月20日(月)となっています。

前述の通り、日付は毎年固定ではありませんが、今後2052年まで変動は無いと予測されています。

大寒の天文学的瞬間はいつ?

大寒の天文学的瞬間は、太陽黄経が300度に達する時刻でしたよね。

日本の国立天文台(NAOJ)発表の暦要項によると、1月20日の早朝5:00とされています。

大寒の期間はいつからいつまで?

大寒の期間は1月20日(月)~2月2日(日)で、最終日は豆まきなどで有名な節分です。

翌2月3日の立春になると二十四節気が振り出し(1番目)に戻り、暦の上では春を迎えます。


Sponsored Link

大寒の七十二候は?

大寒 七十二候

七十二候とは、二十四節気のそれぞれの節気(中気)を…

さらに「初候・次候・末候」という3つの期間に分け、季節の情景をわかりやすい短文にしたものです。

 

「24×3=72」という計算式がわかりやすいですが、1つの期間は約5日間となります。

大寒の七十二候と期間や意味は以下の通りです。

【大寒の七十二候】

初候(1月20日~1月24日)

「款冬華(ふきのはなさく)」=蕗の薹(ふきのとう)が蕾を出す

 

次候(1月25日~1月29日)

「水沢腹堅(さわみずこおりつめる)」=沢に氷が厚く張りつめる

 

末候(1月30日~2月2日)

「鶏始乳(にわとりはじめてとやにつく)」=鶏が卵を産み始める

特に末候の「鶏始乳」は、大寒の日に食べられる大寒たまごの由来の1つとされています。

詳しくは以下の記事にまとめていますので、チェックしてみてくださいね!

大寒はいつの季語?

大寒の文字

大寒という言葉は、二十四節気の冬を表す三冬(初冬・仲冬・晩冬)の中で、晩冬の季語とされています。

ただし、新暦と旧暦の冬は定義が異なりますので、使う時期がわかり辛いですよね。

 

以下グラフを見ると、晩冬には1つ前の節気となる「小寒」も含まれていますが…

基本的に「大寒の期間」となる新暦1月20日~2月3日頃に詠む俳句などに使う季語となります。

季節 二十四節気 新暦期間
初冬 19 立冬 11月7日~11月21日頃
20 小雪 11月22日~12月6日頃
仲冬 21 大雪 12月7日~12月20日頃
22 冬至 12月21日~1月5日頃
晩冬 23 小寒 1月6日~1月19日頃
24 大寒 1月20日~2月2日頃
初春 1 立春 2月3日~2月17日頃
2 雨水 2月18日頃~3月4日頃

また、大寒の子季語として「寒がはり(カンガワリ)」を使うケースもあります。

親季語の大寒とは少しニュアンスが異なっており、「小寒から大寒に移り変わり、少しずつ春が近づいていること」を表しています。

 

使用例として、大寒を季語とした有名俳句もご紹介しておきますね!

  • 大寒の 大々とした 月よかな (小林一茶)
  • 大寒や しづかにけむる 茶碗蒸 (日野草城)
  • 大寒の 埃の如く 人死ぬる(高浜虚子)

大寒の風物詩といえば?

雪景色 イラスト

1年で最も寒いといわれる大寒の時期にも風物詩と呼ばれるものがあります。

その中でも特に有名なのが、大寒仕込み寒稽古です。

 

なぜわざわざ極寒の時期を選んで行われているのか、詳細を見てみましょう!

大寒仕込み

大寒仕込みとは、前年秋に収穫した新米や新穀大豆を使って、大寒の時期に日本酒や味噌、醤油などを仕込むことをいいます。

凍て付く様な冷たい空気には雑菌が少なく、逆に必要な麹菌や微生物の発酵を促すのに適しています。

 

そのため良質で美味しいお酒や味噌、醤油を作ることができます。

日本酒は2月頃には市場に出回ることもありますが、特に味噌の場合はそこから1年~2年以上かけてじっくり発酵・熟成させることも珍しくありません。

 

もともと寒の時期に行う「寒仕込み(寒造り)」という言葉もありますが、寒の後半に限定して仕込みを行う様子は大寒の風物詩の1つです。

寒稽古

寒稽古とは、寒の寒さの中で行われる空手や柔道などの武道や、様々な芸事の稽古のことです。

特に大寒の当日や期間に行われることも多く、技術の向上より精神修行に重きをおいた行事の1つとなっています。

 

テレビなどでもよく見かけますが、寒中水泳なども含め、地域の伝統行事や神事とされることも多いですね!

冷え切った体を温めるため、寒稽古が終わると温かいお汁粉などが振舞われるケースがほとんどです。

 

こちらも大寒の風物詩の1つといえますが、松の内が明けてすぐ行われたり、地域や団体によっても時期が多少異なっているようです。

滝に打たれるような荒行もありますが、見ていて心配になるくらい寒そうですね!


Sponsored Link

大寒とは?2025年はいつ?期間や七十二候、季語、風物詩について!のまとめ

  • 大寒とは二十四節気における24番目(最後)の中気
  • 一般的に太陽黄経が300度に達した瞬間を含む日のこと
  • 1年で最も寒さが厳しい頃とされる
  • 2025年の大寒は1月20日(月)で、天文学的瞬間は当日の早朝5:00
  • 期間としては2月2日(日)の節分まで
  • 大寒は俳句などの季語として使われている
  • 代表的な風物詩に大寒仕込みや寒稽古がある

 

大寒を迎える頃は、北海道や東北、北陸地方などで大雪が降ることも多いですよね。

暖かい春はまだずっと先ですが、風邪予防などに努め、厳寒の時期を乗り切りましょう!