「寒の入り」と「寒の明け」とは?2025年はいつ?俳句の季語にも!
「寒の入り(かんのいり)」「寒の明け(かんのあけ)」という言葉をご存じでしょうか?
冬場にテレビで耳にする機会も多いですが、はっきりとした意味は意外と知られていないようです。
2025年の「寒の入り」と「寒の明け」がいつなのかを確認すると、どちらも覚えやすいですよ。
冬から春に詠まれる俳句の季語などにも使われていますし、寒中見舞いとの関係も確認しておきましょう!
そこで今回は、「寒の入り」と「寒の明け」とは?2025年はいつ?俳句の季語にも!というテーマで詳しくご紹介しますね。
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「寒の入り」と「寒の明け」とは?
早速、「寒の入り」と「寒の明け」とは、どんな意味を持つのか見ていきましょう!
そもそも「寒(かん)」というのは、二十四節気の「小寒(しょうかん)」と「大寒(だいかん)」の2つの節気(期間)を合わせたものです。
この2つの節気を合わせた約30日間は、その名の通り1年で最も寒さが厳しいとされる時期に当たります。
そのため「寒(かん)」「寒中(かんちゅう)」「寒の内(かんのうち)」などと呼ばれています。
つまり・・・
「寒の入り」とは、二十四節気の23番目に当たる「小寒」の初日。
「寒の明け」とは、24番目(最後)の「大寒」を通り越し、1番目に戻る「立春」の初日を意味します。
例年の日付の目安は、以下のグラフにまとめています。
呼び名 | 二十四節気 | 日付の目安 | 期間 | |
寒 | 寒の入り | 小寒(23) | 1月05日頃 | 約30日間 |
大寒(24) | 1月20日頃 | |||
寒の明け | 立春(01) | 2月04日頃 |
※二十四節気は天体の動きにより変化しますので、毎年同じ日付とは限りません
テレビのニュースなどでは「小寒」「大寒」「立春」は一日限定で呼ばれることもありますよね。
しかし、古代中国で誕生した二十四節気は、1年間を24等分の季節に分けたものなので、それぞれ「次の節気の前日まで」という期間としての意味を持っています。
1つの節気は約15日間ですが、メディアなどでは初日のみを取り上げることも多くなっています。
また、寒の入りである小寒は「寒さが本格化しはじめる頃」、大寒は「1年で最も寒さが厳しくなる頃」と微妙にニュアンスも異なります。
節分(2月3日頃)の翌日に迎える寒の明け(立春)になると、二十四節気が一巡して最初に戻り、暦の上では春を迎えたことになります。
寒中見舞いとの関係は?
「寒中見舞い」とは、1年でもっと寒さが厳しい「寒」の時期に、相手の健康を気遣う意味で送るお見舞い状のことです。
ただし、正月の「松の内」の間は年賀状を送る習慣がありますよね。
そのため、寒中見舞いは「寒の入り(小寒)」からではなく、正月の松の内(1月7日まで)の翌日から相手に届けるように送ります。
【寒中見舞いの時期】
1月8日~2月3日(節分)
喪中で年賀状のやり取りができなかった場合も、寒中見舞いで新年のご挨拶をすることも多いですね。
尚、「寒の明け(立春)」以降になると「余寒見舞い」の時期に入りますので、挨拶文の内容も少し変わってきます。
※実際には夏場に送る「暑中見舞い」と「残暑見舞い」と同じ程度の違いです
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2025年の「寒の入り」と「寒の明け」はいつ?
前述した通り、二十四節気のそれぞれの日付は毎年固定ではありません。
2025年(令和7年)の「寒の入り」と「寒の明け」はいつなのか、確認しておきましょう。
2025年 | 二十四節気 | 日付 |
---|---|---|
寒の入り | 小寒 | 1月05日(日) |
大寒 | 1月20日(月) | |
寒の明け | 立春 | 2月03日(月) |
例年のグラフと比べてみると、立春が2月3日と1日ほど早くなっています。
閏年の翌年であることから、寒の明けが1日早まったと言ってよいでしょう!(※2057年まで同じ傾向が続きます)
特に「寒」の時期の約30日間は風邪やインフルエンザが流行しやすくなっています。
2025年も新型コロナ流行の可能性は残っているため、ご自身の体調管理もしっかり行いましょう!
「寒の入り」と「寒の明け」は俳句の季語!
「寒の入り」と「寒の明け」はそれぞれ俳句の季語にも使われています。
それぞれが「小寒」と「立春」という二十四節気に当たるため、昔から季節を表す言葉として適していたようです。
また、立春を境に「いつの季語」なのか、という点も異なってきます。
ここでは「寒の入り」「寒の明け」を季語として使った俳句をご紹介しますね!
「寒の入り」を使った俳句!
早速、「寒の入り」を季語として使った俳句をご紹介します。
【俳句】
- 月花の愚に針立てん寒の入り/松尾芭蕉
- 浅草や鳩も雀も寒の入り/窪田桂堂
- 高々と微塵の鳥や寒の入り/石田波郷
- 雪山に水ほとばしる寒の入り/飯田蛇笏
- 調律のひびく音色や寒の入り 井島郷雲
- よく光る高嶺の星や寒の入り/村上鬼城
- 深閑と大き山家や寒の入り/田中冬二
どの句も、これから寒くなることを表現したものになっています。
「寒の入り」は「寒の内」などを含め「冬(晩冬)の季語」として使われています。
俳句では「寒の入り」以外にも、「寒入」「寒入り」「寒に入る」「小寒の入」を使うことも多いです。
興味のある方は風情を感じるような一句を詠んでみてくださいね!
「寒の明け」を使った俳句!
次に「寒の明け」を季語に使った俳句をご紹介します。
【俳句】
- 浄瑠璃の名の山寺も寒の明け/角川春樹
- ふるさとの菓子噛み割りし寒の明け/横光利一
- 船かずを水脈でかぞへて寒の明け 鷹羽狩行
- 水といふものを身近かに寒の明け/村松ひろし
- 霜にこげし松の黄ばみや寒の明け/室生犀星
- 昼酒のから口にして寒の明け 星野麥丘人
- 霜にこげし松の黄ばみや寒の明け/室生犀星
俳句では「寒明」「寒明け」を使うことが多くなっています。
立春を迎えていることもあり、季節は「春(初春)」の季語となります。
その他、「寒明ける」「寒明くる」「寒過ぎる」「寒終る」などの表現も使われることが多いです。
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寒の時期には寒稽古や寒中水泳が行われる!
「寒」の時期の風物詩といえば「寒稽古」や「寒中水泳」などが有名ですよね。
テレビのニュースなどでもよく見かけますが、あまりの寒さに「大丈夫なの?」と思ってしまいます。
寒稽古といえば、主に武道の修行や鍛錬を目的とした行事で、精神的な我慢強さを養うことが最大の目的のようです。
体力アップを図るともいわれていますが、最も寒い「寒」の時期に行うべきといった科学的根拠はないといわれています。
また、寒中水泳は寒稽古の一種とされていて、褌(ふんどし)姿の男性や水着姿の女性が海で泳ぐ姿を見かけますね。
日本では関東地方を中心に行われることが多いですが、神事の1つとして日本各地で開催されている所もあります。
寒稽古や寒泳は冬の季語とされており、俳句でも詠まれています。
終わった後のぜんざいやお汁粉、豚汁などは体が温まって美味しそうですが、あまり参加したくない行事ですね!
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「寒の入り」と「寒の明け」とは?2025年はいつ?俳句の季語にも!のまとめ
寒の入りとは、二十四節気の23番目「小寒」の初日で、1年で最も寒い時期に入る日を意味します。
寒の明けとは、次の24番目「大寒」を通り越して、暦の上では春を迎える「立春」の初日と重なります。
2025年は寒の入りが1月5日(日)、寒の明けが2月3日(月)となっています。
立春になると二十四節気がスタート地点に戻ったことになり、寒中見舞いの時期も終了ですね!
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