小満とは?2024年はいつ?七十二候や季語、麦秋を迎える季節!

2023年2月1日行事・カレンダー

小満 2024年 いつ

古代中国の戦国時代(紀元前)に作られた暦法・二十四節気の1つに「小満」があります。

旧暦の夏に巡ってくる節気ですが、2024年はいつなのか気になる人も多いと思います。

 

また、「小満の意味は?」「七十二候は?」「いつの季語?」といった疑問もありますよね。

日本ではちょうど麦秋を迎える季節でもあるため、理解を深めておきたいですね!

そこで今回は、小満とは?2024年はいつ?七十二候や季語、麦秋を迎える季節!というテーマでご紹介します。

Sponsored Link

小満とは?

二十四節気

小満とは、1年を24等分の季節に分けた二十四節気の8番目の節気(中気)です。

読み方は「しょうまん」、意味は「陽光を浴びて万物が次第に成長し、天地に満ち始める頃」を表しています。

 

江戸時代に作成・出版された「暦便覧」によると…

「万物盈満(えいまん)すれば草木枝葉繁る」との記載があり、小満の季節に「物事が満ち溢れる様子」を表す「盈満」という言葉が使われています。

 

ただし、植物が成長してピークに達するのは夏の後半~秋頃になるため、「大満」とはならなかったという説もあります。

また、二十四節気は旧暦最後となった暦法「天保暦」より、黄道上を通る太陽の視位置で日付を決める「定気法」を基準としています。

 

この定気法によると、小満は太陽黄経60度に達する瞬間を含む日と定義されています。

新暦(グレゴリオ暦)では5月中に巡ってきますが、旧暦では通常4月後半に当たるため「四月中」と呼ばれています。

ひとくちメモ
二十四節気では、1番目の立春をはじめとする奇数番目を「節気」、2番目の雨水をはじめとする偶数番目を「中気」と呼びます。前半の節気と後半の中気を1セットとして1か月を構成するため、小満は「旧暦4番目の月の後半」に当たる中気です。


Sponsored Link

小満2024年はいつ?時間は?

小満2024年はいつ?

2024年(令和6年)の小満は5月20日(日)となっています。

日本の国立天文台(NAOJ)が発表している、太陽黄経60度に達する時間は22時00分です。

 

日付は太陽の周りを公転する地球の位置や閏年(1日多い)の影響を受けるため、毎年固定ではありません。

ちなみに、2016年以降の小満は「閏年=5月20日」「平年=5月21日」と予測されており、この法則性が崩れるのが2045年になりそうです。

小満2024年の期間はいつからいつまで?

小満は1年を24等分の季節に分けた二十四節気の1つなので、もともと期間を表しています。

2024年の小満の期間は5月21日(日)~6月4日(日)の15日間です。

 

次の節気となる「芒種(ぼうしゅ)」が6月5日(月)なので、その前日までとなります。

小満の七十二候は?

小満の七十二候

七十二候とは、二十四節気のそれぞれの節気(中気)をさらに「初候・次候・末候」の3つの季節に分け、その頃の自然の様子を短文にして表したものです。

「24節気×3=72候」という計算式が成り立ちますが、それぞれ約5日間と短いです。

【小満の七十二候と意味】※日付は変動するため、2024年限定です

★初候(5月21日~5月25日)

蚕起食桑(かいこ おきて くわを はむ)=蚕が桑を盛んに食べ始める

 

★次候(5月26日~30日)

紅花栄(べにばな さかう)=紅花が盛んに咲く

 

★末候(5月31日~6月4日)

麦秋至(むぎのとき いたる)=麦が熟し麦秋となる

※紅花=キク科ベニバナ属の植物で、花を発酵・乾燥させて紅色の着色料や染料として利用されています。


Sponsored Link

小満はいつの季語?

小満 いつの季語
俳句などを作る際、小満は初夏(孟夏=もうか)の季語として使用します。

二十四節気(旧暦)における夏は三夏(初夏・仲夏・晩夏)という3つの季節に分けられ、以下3種類の節気と中気(合計6種類)で構成されています。

季節 三春 二十四節気 期間
初夏 7 立夏 5月05日~5月19日
8 小満 5月20日~6月04日
仲夏 9 芒種 6月05日~6月20日
10 夏至 6月21日~7月05日
晩夏 11 小暑 7月06日~7月21日
12 大暑 7月22日~8月06日

※二十四節気の順番は立春を基準(1番目)とします
※期間は2024年版です

上記グラフを見ると一目瞭然ですが、小満は初夏(孟夏)の後半の中気に当たります。(※前半の節気は立夏です)

使用時期は小満の期間内で問題ありませんが、初夏の季語と理解した上で使いましょう!

 

ほぼ同じ意味の孟夏の「孟」の字は「はじめ」を意味する言葉で、「孟春・孟秋・孟冬」などにも使用されています。

また、旧暦4月の和風月名に「卯月(うづき)」がありますが、初夏や孟夏は卯月の別称です。

 

新暦(グレゴリオ暦)と旧暦(太陰太陽暦)の季節感には1~2か月ほどのズレが生じますが…

基本的に季語は旧暦に基づいて使用されることがほとんどです。


小満は麦秋を迎える季節!

小満 麦秋

二十四節気の小満は、麦秋(ばくしゅう・むぎあき)を迎える季節です。

「秋」という字が含まれるため勘違いしやすいですが、麦秋とは初夏に麦の穂がたわわに実り、収穫時期に入ったことを表す言葉です。

 

一般的に麦の種まき時期は秋から冬に移行する頃で、最も寒い季節に発芽する特徴があります。

その後、春の陽気とともに麦はすくすくと成長し、初夏に入った5月下旬の小満の頃に黄金色に染まった麦穂(ばくすい)を完成させます。

 

小満の七十二候の末候も「麦秋至(むぎのとき いたる)」とされていて、麦が熟し収穫時期に入ったことを表しています。

「秋」という字は米の収穫時期になぞらえて使われていますが、麦秋は初夏の季語「麦の秋(むぎのあき)」の子季語となっています。

 

また、麦が熟した頃の爽やかな風を「麦嵐(むぎあらし)」といいますが、麦畑がざわざわと音を立てる様子を表す言葉です。

麦秋を迎える小満の頃は空気が乾燥して爽やかな気候ですが、同時に梅雨入りが迫っていることを感じさせる季節でもあります。


Sponsored Link

小満とは?2024年はいつ?七十二候や季語、麦秋を迎える季節!のまとめ

  • 小満とは、1年を24等分の季節に分けた二十四節気の8番目の節気
  • 「陽光を浴びて万物が次第に成長し、天地に満ち始める頃」を意味する
  • 天文学に基づく定気法では太陽黄経60度に達する瞬間を含む日
  • 2024年の小満は5月20日(月)で、時間は22時00分
  • 期間は5月20日(日)~6月4日(月)の15日間 ※芒種の前日まで
  • 七十二候は初候「蚕起食桑」、次候「紅花栄」、末候「麦秋至」
  • 小満は初夏(孟夏)の季語として使用する
  • 麦秋を迎える季節でもある

 

小満とは、二十四節気のうち夏の初め頃に巡ってくる中気です。

空気が乾燥して心地よい風が吹く季節なので、梅雨入り前の行楽シーズンといえそうです。