蚤の市の読み方と意味!語源と由来や世界での呼び名は?

2022年10月19日豆知識

蚤の市 読み方 意味 語源 由来 世界での呼び名

街中のポスターや新聞のチラシなどで目にすることも多い蚤の市という言葉。

実は、読み方や意味はあまり知られていません。

 

蚤の市を利用されている方でも、語源や由来を知っている人は少ないかもしれませんね。

また、中国や韓国、ヨーロッパ各国など、世界での呼び名も調査してみましたよ!

 

確認しておくと、海外旅行に行かれる際に役立つ可能性もありますね。

そこで今回は、蚤の市の読み方と意味!語源と由来や世界での呼び名は?というテーマでご紹介しますね。

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蚤の市の読み方

蚤の市 読み方

まず、蚤の市の読み方は「のみのいち」です。

「蚤」の字の読みには、以下のようなものがあります。

  • 訓読み:「のみ」「つめ」「はや(い)」
  • 音読み:「ソウ」

 

また、「市」は「いちば」のように人が集まって売買や交易をする場を表す、訓読みの「いち」が使われています。

「蚤の市」に構成が似た言葉として「酉の市」「年(歳)の市」などが有名ですね!

蚤の市の意味

蚤の市 意味

蚤の市の意味は、古着をはじめとする使用済みの商品を扱う「古物市」のことです。

年代物のジーンズ、バッグ、アクセサリー、時計、手作りの小物入れなど、様々な品が売り買いされています。

 

品揃えはほぼ無数といった印象で、販売されていない古いネジや画びょうなども見かけます。

蚤の市はヴィンテージ品の収集家や、日常生活で使える物を安く購入したい人にも人気ですね!

 

同義の言葉として「ガラクタ市」「ボロ市」「フリーマーケット(フリマ)」などがあります。

現在では「フリマ」と呼んだ方が意味が通じやすいと思われます。

ひとくちメモ
蚤の市に似た言葉に「骨董市」があります。主に、希少価値のある陶磁器やガラス製品などの工芸品や、絵画や掛け軸などの美術品を扱う市として区別されています。ヴィンテージよりも年代の古いアンティークの品を扱うことも多いです。


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蚤の市の語源

蚤の市 語源

蚤の市の語源は、フランス語の「marché aux puces(マルシェ・オ・ピュス)」とされています。

単語それぞれの意味は、以下の通りです。

  • marché(マルシェ)=市場
  • aux(オ)=「~の」「~入りの」「~に」「~で」を表す前置詞
  • puces(ピュス)=昆虫の蚤

 

つまり、もともとフランス語でも「蚤の市」ということになります。

英語では直訳で「flea market(フリーマーケット)」となっていますが、日本への伝来は以下の2通りの説があります。

  • フランスで柔道の指導していた石黒敬七氏が直訳で日本に伝えた
  • 英語の「flea market」が外来語として伝わり、蚤の市と訳された

 

どちらが先だったのかは曖昧でハッキリしていません。

個人的にはずっと「free(自由)」だと思っていましたが、蚤を意味する「flea」だったとは驚きでした。

蚤の市の由来

蚤の市 由来

蚤の市は、1800年代後半にフランス・パリで「シフォニエ(ゴミ拾い)」と呼ばれていた貧しい人々に由来します。

彼らはゴミの中から売れそうな品を選別し、商いを行って生計を立てていました。

 

しかし、彼らはパリの大規模改革により街中にいられなくなり…

仕方なくパリ郊外のサン=トゥアンに移動し、商いの拠点を作りました。

 

当時のサン=トゥアンはパリ・ィエールの城壁より外側だったため、何もない場所だったといわれています。

街を追われたシフォニエたちはヴィラ(バラック)を建てて、古物の売り買いを再開しました。

 

その場にはゴミや古物、ガラクタが山積しており、「蚤の市」と呼ばれるようになりました。

もともとは衛生状態が悪く、蚤が湧くような環境を蔑(さげす)む言葉だったのかもしれません。

 

現在では「クリニャンクールの蚤の市」と呼ばれるようになり…

世界最大規模の3000店のショップが並ぶ、オシャレで人気の観光スポットとなっています。

 

蚤の市の由来となったシフォニエたちがいなかったら、今人気のフリマは存在していなかったかもしれませんね!

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蚤の市の世界での呼び名

蚤の市 世界 呼び名

最近では、神社の参道、公園、スポーツ施設の駐車場などでもよく見かける蚤の市。

世界での呼び名も気になりましたので、以下にまとめてみました。

国名 蚤の市の呼び名 カタカナ表記 蚤を表す言葉
中国 跳蚤市场 ティアォヅァォシィーチァン 跳蚤(ティアォヅァォ)
韓国 벼룩시장 ピョルクシジャン 벼룩(ピョルク)
ドイツ Flohmarkt フローマルクト Floh(フロー)
オランダ vlooienmarkt フローインマルクトゥ vlo(フロー)
イタリア mercato delle pulci メルカート デッレ プルチ pulce(プルチ)
スペイン mercado de pulgas メルカード デ ポルガス pulga(ポルガ)
ロシア Барахолка ボラホールカ блоха(ブロッハ)

日本と同様、世界各国でも蚤の市ではなく、フリーマーケット由来の別の言葉もあります。

また、蚤を表す言葉にも単数形や複数形などが使用されており、各国で使い分けされているようです。


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蚤の市の読み方と意味!語源と由来や世界での呼び名は?のまとめ

  • 蚤の市の読み方は「のみのいち」
  • 本来の意味は使用済みの商品を売買する「古物市」
  • 語源はフランス語の「marché aux puces(マルシェ・オ・ピュス)」
  • 英語では直訳で「flea market(フリーマーケット)」
  • 由来はパリで「シフォニエ(ゴミ拾い)」と呼ばれた貧しい人々が始めた市
  • 現在では「クリニャンクールの蚤の市」と呼ばれ、フランスの人気スポットとなった
  • 蚤の市の世界での呼び名にも昆虫の蚤が使われている

 

蚤といえば、人やペット、家畜などに寄生し、吸血してひどい痒みを及ぼす小さな害虫です。

確かに古い物から湧き出てきそうなイメージですが、「蚤の市」や「フリーマーケット」の語源だったとは驚きでしたね!

 

家族や友人などでも知らない人は多いと思いますので、ぜひ豆知識として教えてあげてくださいね。

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Posted by sonoko0620