茨城ダッシュの危険性!道路交通法違反や危険運転致死傷罪も!
日本全国に地域特有のローカル交通ルールがあり、茨城ダッシュもそのうちの1つです。
昔からその危険性は知られていますが、いまだに県内各地で道路交通法違反をする車が多く見られ、他県からきた人は茨城県民の運転マナーの悪さに驚くことも少なくありません。
茨城ダッシュをして事故を起こせば、危険運転致死傷罪になる可能性もあります。
ほんの少しの時間を短縮するために他人の命を奪い、自分の人生を棒に振ることにもなりますので、絶対にやめてほしいですね。
そこで今回は、茨城ダッシュ茨城ダッシュの危険性!道路交通法違反や危険運転致死傷罪も!というテーマで詳しくご紹介していきます。
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茨城ダッシュとは?
茨城ダッシュとは、青信号に変わると同時に、直進車よりも先に右折してしまう運転方法のことをいいます。
交差点では一般的には直進車が優先となっているので、極めて危険な運転です。
県内では多く見られ、右折車の1台目は先に曲がるのが常識のように思われています。
しかし、「交通マナーの悪さに悩む都道府県ランキング」で茨城県は5位に入っています。
茨城ダッシュだけが原因ではありませんが、県民の9.2%が交通マナーの悪さを実感していることがわかります。
死亡事故にも繋がりますので、絶対にやめてもらいたいですね。
日常的に見ている人が危険を感じているのですから、他県民が見たら余計に不安を抱いてしまいます。
魅力度ランキング最下位を抜け出すためには、まずは交通マナーから改善した方がよさそうですね。
全国では茨城ダッシュの他にも
- 伊代の早曲がり
- 鶴ヶ島ルール
- なまら車間泥棒
- 松本走り
- 山梨ルール
などがあります。
どれも同じように、優先とされている直進車の通行を妨げる運転方法です。
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茨城ダッシュの危険性!
重大な事故に繋がる恐れのある茨城ダッシュ。
考えられる危険性としては、以下の4つが挙げられます。
- 直進車と衝突事故を起こす
- 横断歩道を渡っている歩行者と人身事故を起こす
- 見切り発車によって交差点で左右からの車とぶつかる
- 歩車分離信号だと歩行者を引いてしまう
まず1番多いと考えられるのは、優先とされている直進車との衝突事故です。
信号が変わったら発進するのが当然ですし、他県民の場合ですと慣れていないため、右折してくることは全く予想もしていないはずです。
次に多いと考えられる危険性として、横断歩道を渡っている歩行者と人身事故を起こしてしまうことです。
茨城ダッシュでは直進車がくる前に、急発進をして素早く右折します。
対向車のみを意識しすぎて、歩行者や自転車がいるのを見落としてしまう可能性は十分にあります。
車同士の事故とは違い、被害者が死亡する確率も高くなるでしょう。
また、茨城ダッシュをするために見切り発車することによって左右からくる車と衝突することもあります。
信号が赤になる直前でも、スピードを上げて交差点に侵入してくる車は少なくありません。
どちらも危険な運転であることに違いありませんが、速度の速い車が脇から突っ込んできたら大事故につながるのは予想できますね。
特に右方向から車がきた場合は運転席に衝突する可能性もあり、最悪の場合は死亡してしまうこともあります。
そして最後に、茨城ダッシュをすると歩車分離信号だと歩行者を引いてしまう危険性もあります。
通常であれば横方向の信号が赤になれば縦方向が青になりますが、歩車分離式だと歩行者用の信号が青になって人が横断してきます。
普段通らない道路で信号のタイプを把握していないと、すぐに自分側の信号が青になると勘違いして見切り発車してしまうでしょう。
完全な信号無視になる上、青信号で横断している目の前の歩行者にぶつかる人身事故につながってしまいます。
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茨城ダッシュは道路交通法違反?
当たり前のように行われている茨城ダッシュですが、道路交通法違反にはならないのでしょうか?
調べてみると、完全に違法であることがわかりました。
第三十七条
車両等は、交差点で右折する場合において、当該交差点において直進し、又は左折しようとする車両等があるときは、当該車両等の進行妨害をしてはならない。
出典:道路交通法
茨城ダッシュで右折する車は、直進車および左折車の進行を妨害してしまいます。
素早く曲がるから問題ないと思うかもしれませんが、いくら早くても邪魔になることにかわりはありません。
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反則金や減点は?
茨城ダッシュをして交通違反になった場合、罰則や反則金が課せられることがあります。
もちろん、免許の点数を減点されることも免れません。
道路交通法で決められているのは以下の通りです。
5万円以下の罰金が科される。
【反則金】
- 交差点優先車妨害違反:6,000円(普通車) で 1点
- 交差点安全進行義務違反: 9,000円(普通車) で 2点
罰金と反則金の違いについて知らない方も多いでしょう。
万が一茨城ダッシュで逮捕された場合に備えて、確認しておきましょう。
罰金とは、6点以上の重大な交通違反をした場合に科される刑事罰の1つです。
罰金の額は裁判で決められますので、具体的な金額が定められていません。
一方反則金とは、違反の種類によって3,000~40,000円が定められています。
似たような意味ですので勘違いしやすいですが、覚えておきましょう。
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茨城ダッシュは危険運転致死傷罪の可能性も!
茨城ダッシュは危険運転致死傷罪になる可能性もある、大変危ない運転です。
どのような場合に適用されるのか、罰則はどのようなものなのかを確認しておきましょう。
運転中に事故を起こして死傷させた場合、以前は「業務上過失致死傷罪」とされていました。
しかし、飲酒運転や無謀な運転などによる悲惨な事故が多発し、被害者たちから刑が軽すぎるという声が上がったため、2001年の刑法一部改正によって「危険運転致死傷罪」が設立されました。
また、過失による事故の場合においても、相応の刑罰を与えるため、2007年の刑法一部改正で「自動車運転過失致死傷罪」が追加されました。
さらに運転の悪質性や危険性に見合った罰を与えられるよう、2014年に「危険運転致死傷罪」が施工されることとなりました。
茨城ダッシュでも適用される可能性のある危険運転致死傷罪は、以下のような運転を対象としています。
【危険運転致死傷罪になる行為】
- アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させる行為
- その進行を制御することが困難な高速度で自動車を走行させる行為
- その進行を制御する技能を有しないで自動車を走行させる行為
- 人又は車の通行を妨害する目的で、走行中の自動車の直前に進入し、その他通行中の人又は車に著しく接近し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
- 赤色信号又はこれに相当する信号を殊更に無視し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
- 通行禁止道路(道路標識等により車両の通行が禁止されている道路又はその部分)を進行し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
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茨城ダッシュはこの中の、「人又は車の通行を妨害する目的で、走行中の自動車の直前に進入し、その他通行中の人又は車に著しく接近し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為」に該当すると考えられます。
直進車の通行を妨げ、さらに横断歩道を歩いている人を巻き込んでしまう可能性もあります。
また、危険運転で事故を起こして相手を怪我させた場合は15年以下の懲役、死亡させた場合は1年以上(最高20年)の懲役となっています。
被害者からすれば、どんな刑罰を与えられても満足することはありません。
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茨城ダッシュの危険性!道路交通法違反や危険運転致死傷罪も!のまとめ
茨城県内では、当たり前のように行われている茨城ダッシュ。
効率のいい運転だと思っている人が多いですが、危険性が高く道路交通法違反となるローカル交通ルールです。
茨城ダッシュによって死傷事故を起こせば、重い罰則のある危険運転致死傷罪になる可能性もあります。
被害者やその家族はもちろん、自分の家族まで悲しませてしまうことになり、あとには後悔しか残りません。
たった少し時間短縮するために、危険運転をして人生を棒に振っては本末転倒です。
道路交通法を守って、安全運転を心がけたいですね。
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