秋刀魚の値段2020も高騰?不漁続きの原因を徹底調査!

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秋の代表的な味覚の1つで、庶民的な魚というイメージも強い秋刀魚。

しかし、2020年も不漁続きが原因となり、値段が高騰して1匹1200円で販売されたというニュースが話題となっています。

 

8月24日には、北海道厚岸町の地方卸売市場で秋刀魚の初競りが行われましたが、今年の初水揚げ量は約900キロ。

これは約40トンを記録した昨年の2%程度ということもあり、今後も漁獲高が低迷し続けると私達の食卓にも大きく影響しそうです。

 

1年間トータルでも過去最低だった昨年よりも厳しいと言われており、漁業関係者も頭を悩ませているようですね。

そこで今回は、秋刀魚の値段2020も高騰?不漁続きの原因を徹底調査!というテーマで詳しくご紹介します。

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秋刀魚の値段2020も高騰?

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2020年の秋刀魚の値段は、かなりの高騰が予想されています。

実際には、旬を迎える9月以降の水揚げが大きく影響しますので、日本近海を通るはずの秋刀魚の回遊ルートなどによって大きく変化するものと見られています。

 

もちろん、日本近海で獲れるはずの絶対数がここ数年減少傾向にありますので、楽観視することはできません。

2020年に限らず、初競りの頃はビックリするような値段で取引きされることも多いですが、今年は例年より深刻な2つのニュースが報じられています。

 

7月、8月には、地方卸売市場での初競りでは信じられないような値段がついたことで、秋以降も高騰するとの厳しい予想となっています。

では、それぞれのニュースをチェックしてみましょう!

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北海道釧路市の地方卸売市場で1匹6000円

2020年7月15日、北海道釧路市の卸売市場で行われた「流し網漁」の初競りでは、秋刀魚1キロ当たりでなんと4万1040円。

店頭に並んだ値段は1匹6000円(税込)を超えています。

 

北海道釧路市の地方卸売市場で15日、全国に先駆けてサンマの初競りが行われ、1キロ当たり4万1040円の値が付いた。これまでで最も高かった2018年の3万5640円を更新し、店頭では1匹5980円の値札が付いた。  取引されたのは、北海道東部の太平洋沿岸で行う流し網漁で取れたサンマ。初日の漁獲量は前年の半分以下となる約21キロで過去最少となった。  新型コロナウイルスの影響で水産物の需要が落ち込んでいるが、釧路市漁協の担当者は「量が少ないので高値になった」と分析した。

出典:KODOU

 

取引や店頭での値段も2018年の記録を超えてしまいましたが、水揚げ自体も約21キロで正確には197匹だったと報じられています。

秋刀魚自体の量が少な過ぎますので仕方が無い面もありますが、一般庶民には手が出ない高値が付きました。

 

7月の流し網漁は不漁に終わりましたが、この頃までは漁業関係者からも8月に期待する声も聴かれていました。

旬の時期に近付くにつれ漁法自体も異なってきますので、水揚げも増えてくるものと見込まれていたのです。

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北海道厚岸町の地方卸売市場で1匹1200円

2020年8月24日には北海道厚岸町の卸売市場で「棒受け網漁」の初競りが行わ、1キロ当たり1万1880円で取引きされています。

店頭に並んだ値段は480~1200円となっていますが、8月後半の秋刀魚も不漁に終わっています。

北海道厚岸町の地方卸売市場で24日、サンマの初競りがあり、1キロ当たりで昨年の2516円を上回る1万1880円の値段が付いた。厚岸町内の店頭では1匹480~1200円で販売された。今年の初水揚げは約900キロで昨年(約40トン)の2%程度にとどまり、主力の棒受け網漁の不振で値の高止まりを懸念する声が上がった。  市場では午前8時半ごろから競りが始まり、競り人や買い受け人の威勢の良い掛け声が響いていた。最高値で競り落とした丸弘水産=厚岸町=の沢田剛幸さん(41)は「頑張って買った」と笑顔で語る一方「このままでは安くなることはなさそう」と表情を曇らせた。

出典:KYUDO

水揚げは約900キロで、昨年の2%程に終わったことも驚きでしたね。

7月の「流し網漁」とは異なり、棒受け網漁は主力とされていますので、いかに秋刀魚の水揚げが少なかったのかがよくわかりますね。

 

8月になると産卵のために日本近海を親潮(千島海流)に乗って南下する頃ですし、棒受け網漁での不漁は漁業関係者の落胆ぶりも大きなものとなりました。

日本では昔から身近な魚として食されてきましたが、480円でも高級魚というイメージですよね。

 

質の良いものなら1200円もしますので、旬の秋を間近に控えた秋刀魚の値段を心配する消費者の声も聞こえてきそうです。

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秋刀魚の値段2020・旬の秋は1匹いくら?

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ここ数年、不漁続きで値段が高騰しているイメージのある秋刀魚。

2020年も暗いニュースが報じられているため、旬となる秋には1匹いくらで販売されているか今から気になりますよね?

 

秋の店頭価格を見ると例年9月が最も高値(ピーク)となり、10月になると比較的お求めやすい金額になっています。

参考として、過去5年の9月の全国平均販売価格を下記にまとめています。(※体長25cm以上の秋刀魚)

 

過去5年 全国平均販売価格(1匹)
2015年 113円
2016年 128円
2017年 147円
2018年 139円
2019年 135円

 

不漁と言われている割には、秋の秋刀魚はあまり驚くような値段ではありませんよね。

このデータは、旬となる9月以外の漁獲高が激減し、価格が高騰していることを表しています。

 

もちろん主力となる棒受け網漁の水揚げも減ってはいるものの、秋になると日本近海を通る秋刀魚がほとんどいなくなった訳ではないということです。

ただし、8月後半でも前年の2%の漁獲量ということを考慮すると、9月は全国平均で1匹辺り200~300円というケースも出てきそうです。

 

ちなみに、2020年7月時点での最高値は熊本市の138円となっています。

東京のデータを見ると、八王子市が32位で108円、東京都区部が52位で97円となっていますので、豊洲市場に運ばれる秋刀魚は秋も比較的高騰を抑えられそうですね。

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秋刀魚の不漁続きの原因とは?

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次に、秋刀魚の不漁続きの原因について見ていきましょう!

旬の時期に限定すると、日本では夏頃から産卵のために親潮に乗って南下してくる秋刀魚を棒受け網漁で捕獲しています。

 

つまり、旬の脂の乗った秋刀魚は、道東(北海道東部)から東北地方の太平用側を通り、千葉県沖までが漁場となっています。

日本の領海となる200海里以内で、小型船や中型船で漁をしています。

 

不漁続きの原因として領海内と領海外の問題が絡んでいるようですが、他国との関係も影響しているとの声もあります。

その点も含め、下記に詳しくまとめています。

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そもそも秋刀魚の個体数が減っている

秋刀魚について調査していると「資源量が減っている」という言葉を耳にしました。

簡単に言えば、海に泳ぐ秋刀魚の個体数自体が減っているため、不漁続きの原因となっているのです。

 

魚類は一度に数千から数万の卵を産むとされていますが、外敵も多く立派に成長できるのはほんの僅か。

それでも10年ほど前は少なくなっていると気にすることもありませんでしたね。

 

秋刀魚は太平洋に生息していますが、主に日本の近海で生まれています。

春は四国辺りから黒潮(日本海流)に乗って海水温度の低い日本の遥か北へ移動しますが、この北上の途中で捕獲されると個体数も減ってしまいます。

 

日本だけでなく、アジア圏では秋刀魚を食べる国もありますので、必要以上に捕獲すれば不漁続きの原因となっても当然です。

クジラやマグロなども日本人は食べる文化がありますので、資源量を減らさないような配慮も必要になります。

 

 

地球温暖化による黒潮などの変化

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地球温暖化により親潮(千島海流)に何らかの変化があることも不漁続きの原因として指摘されています。

秋刀魚は8月頃になると産卵のため、親潮に乗って日本の太平洋沖を南下しています。

 

この時、日本の船が捕獲して脂の乗った秋刀魚を食べることができるのですが、近年、親潮から外れた回遊ルートを南下する傾向が見られるようになっています。

海水温度の上昇が最も影響しているとの声もありますが、日本の漁船が200海里以内で捕獲していることを考慮すると、親潮の変化は大きな問題となってきます。

 

もっと大型の漁船で領海の外まで秋刀魚を捕獲しに行く必要が出てくるからです。

地球温暖化が不漁続きの原因だとすれば、親潮に起こっている変化が何なのかを早急に解明することも重要ですね。

 

これまでの伝統的な漁法が通用しなくなるのは、漁師さんにとっても消費者の私達にとっても大きな痛手となってしまいます。

幸い、すべての秋刀魚が親潮を避けて南下している訳ではありませんので、今は減っているとはいえ捕獲できていますが、回遊ルートの変化を止める対策が求められています。

 

 

中国や台湾の乱獲の影響

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近年、中国や台湾の漁船が秋刀魚を乱獲しているとの情報があり、それが不漁続きの原因ではないかという声も挙がっています。

しかし、日本の領海外での漁ですし、そもそも乱獲と言えるのかも疑問視されています。

 

1つ確かなことは、わが国の遥か東側の海域で大量に捕獲されてしまうと、日本の伝統的な漁法も改良せざるを得なくなります。

もっと大きくて冷凍技術の進んだ漁船が必要になり、長期に渡って漁を続けられる状況を作る必要が出てきます。

 

もともと小型船を使って南下する秋刀魚を待ち構えて捕獲し、港に戻ってはまた漁に出るという漁法でしたが、中国や台湾のような漁法に変えるというのは時間やコストも掛かります。

中国や台湾にとっても乱獲と言われるのは心外でしょうし、それが日本の不漁続きの原因と言われるのも聞き捨てならないかもしれませんね。

 

私達としても、秋刀魚は必ず日本近海を通るものと思っていい時代は終わりつつあるのかもしれません。

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秋刀魚の値段2020も高騰?不漁続きの原因を徹底調査!のまとめ

毎年のように秋刀魚の値段に関する報道が増えていますので、昔のような水揚げは見込めなくなっているようです。

2020年の秋も大幅に高騰するかは未知数ですが、例年思ったよりも落ち着いた額に収まっています。

 

もちろん回遊ルートにあたる親潮の変化も気になりますが、今後どのような対策が成されるのかも注目ですね。

地球温暖化により生態系が崩れると私達の食卓にも影響が及んできますし、漁師さんにとっても死活問題になります。

 

9月に入ると落ち着いた値段になるとは予想されますが、ハッキリ断言できるような確たる証拠は何1つありません。

今後ますます漁獲高が減らないように資源を守ることも、私達人間の課題となりそうです。

 

秋には安くて美味しい秋刀魚が沢山食べられると嬉しいですね!

8月27日現在、水揚げは昨年の1%程度だったというニュースも流れていますので、秋刀魚の値段が落ち着くのも9月後半になるかもしれませんね。