秋分の候を使う時期はいつ？読み方や意味は？使い方の例文と結び！
秋分の候とは、手紙などに季節感を与えるために用いられる時候の挨拶の1つです。
秋のお彼岸あたりを連想させますが、使う時期はいつ頃なのか確認しておきましょう！
読み方や意味も理解しておくと、相手に不快感を与えるような失敗もなくなりますよ。
秋分の候の使い方として季節の挨拶状やビジネスレターの例文もまとめています。
文書等で重視される「結びの挨拶」とセットで覚えておけば万全ですね！
そこで今回は、秋分の候を使う時期はいつ？読み方や意味は？使い方の例文と結び！というテーマでご紹介します。
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秋分の候を使う時期はいつ？
秋分の候を使う時期は、例年9月23日頃～10月7日頃です。
1年を24等分の季節に分けた二十四節気の「秋分」の期間で、約15日間となります。
以下に、旧暦の秋を中心とした二十四節気表をまとめていますので、確認してみましょう！
| 季節 | 二十四節気 | 旧暦月 | 新暦初日 | ||
|---|---|---|---|---|---|
| 秋 | 初秋 | 13 | 立秋 | 7月節 | 8月7日頃 |
| 14 | 処暑 | 7月中 | 8月23日頃 | ||
| 仲秋 | 15 | 白露 | 8月節 | 9月8日頃 | |
| 16 | 秋分 | 8月中 | 9月23日頃 | ||
| 晩秋 | 17 | 寒露 | 9月節 | 10月8日頃 | |
| 18 | 霜降 | 9月中 | 10月23日頃 | ||
※二十四節気の順番は立春（1番目）を基準としています。
二十四節気（旧暦）の秋は「初秋・仲秋・晩秋」の3つの季節（三秋）に分けられています。
秋分は仲秋の後半にあたり、立春から数えて16番目に巡ってくる節気（正確には中気）です。
秋分の候が使える時期も、この仲秋の後半限定なります。
次の節気で10月8日頃の「寒露」を迎えると使えなくなるため、前日までの使用にとどめておきます。
秋分の候に限らず、二十四節気を含む時候の挨拶はその節気の期間のみ使用可能となります。
カレンダーの日付の欄（暦注）を見ておくと、使う時期を誤ることもありませんね！
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秋分の候の読み方は？
秋分の候の読み方は「しゅうぶんのこう」です。
漢語調の時候の挨拶は、漢字の部分を音読みにすることが多いです。（※一部例外もあります）
秋分単体でも訓読みすることはなく、「しゅうぶん」として俳句の仲秋の季語となっています。
夏至・冬至・春分とともに「二至二分（にしにぶん）」の1つなので、読み間違いは少ないですね！
また、「候」は「そうろう」「さぶら（う）」「うかが（う）」「ま（つ）」といった訓読みもありますが、時候の挨拶では音読みで「こう」とします。
秋分の候の意味は？
秋分の候は「暦の上では秋分を迎えましたが…」という意味です。
そもそも秋分は二十四節気の1つで、その初日は秋のお彼岸の中日とされています。
約半年前の「春分」と同じく、太陽が真東から昇り真西に沈む日で「昼と夜の長さが同じ日」としても有名ですよね。
その後は「秋の夜長」の季節に入り、1日1日と暦の上での晩秋に近づいていきます。
彼岸花（曼殊沙華）が咲き誇る頃ですが、萎れ始めると秋特有の物悲しさも感じますよね。
秋分の候には「お彼岸を迎える」「秋がさらに深まる」「四季の節目の1つ」といった、様々なニュアンスが含まれています。
また、「候」は暑さ寒さなどの気候や天候、季節特有の自然現象が見られる頃を意味します。
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秋分の候の使い方の例文と結び！
では、秋分の候の使い方の例文をご紹介します。
親戚や知人（友人）宛の季節の挨拶状とビジネスレターに分けてまとめていますので、結びの挨拶もあわせてチェックしてくださいね！
漢語調の時候の挨拶の前提として、「秋分の候」「秋分の折（おり）」「秋分の砌（みぎり）」のどれを使っても問題ありません。
口語調（和文調）の挨拶よりフォーマルな印象が強く、改まった相手への手紙などに向いています。
季節の挨拶状の例文と結び
- 拝啓 秋分の候、○○様にはお変わりなくお過ごしのことと存じます。
- 拝呈 秋分の候、皆様ますますご健勝にてご活躍のこととお慶び申し上げます。
- 啓上 秋分の候、皆様いよいよご清栄のことと拝察し、お慶び申し上げます。
- 謹啓 秋分の候 ご家族様におかれましてはご清適の段慶賀の至りに存じます。
- 恭敬 秋分の候、ご一同様にはおかれましては益々ご清祥の趣大慶に存じます。
「ますます」「いよいよ」は「より一層」の意味で、どちらも同じように使用できます。
「～のことと」の言い換えとして「～の段」「～の由」「～の趣」も便利です。
【結び】
- 季節の変わり目でございます。くれぐれもご自愛くださいませ。敬具
- 秋風が心地よい時節、皆様のご健勝とご活躍をお祈り申し上げます。敬白
- 朝夕はめっきり涼しくなりました。実り多き秋を存分にお楽しみください。拝具
- 皆様そろって爽やかな秋を満喫なさいますようご祈念申し上げます。謹白
- 秋冷のみぎり、体調管理には十分ご留意ください。かしこ
書き出し同様、結びの挨拶にも相手の健康の気遣う言葉を入れておくと好印象です。
爽やかな季節ということもあり、「秋を満喫してください」という意味の文章もオススメです。
また、冒頭の頭語と締めとなる結語の組み合わせは以下の通りです。
| 頭語 | 結語 | |
| 一般的な例 | 拝啓・拝呈・啓上・啓白 | 敬具・拝具・敬白・かしこ（女性のみ） |
| 改まった例 | 謹啓・謹呈・粛啓・恭敬 | 謹言・謹白・敬具・敬白・頓首・かしこ（女性のみ） |
（※同じ行であればどの組み合わせでもOKです）
頭語でポピュラーな「拝啓」より、「謹啓」の方が丁寧でかしこまった印象が強いです。
秋冷の候とは？読み方や意味、時期はいつ？季節の挨拶状の例文と結び！
ビジネスレターの例文と結び
【書き出し】
- 拝啓 新涼の候、貴社ますますご隆昌のこととお慶び申し上げます。
- 拝呈 新涼の候 貴社いよいよご隆昌のことと拝察し、お慶び申し上げます。
- 謹啓 新涼の候 貴社にはますますご清栄の段慶賀の至りに存じます。
- 恭敬 新涼の候 貴社におかれましては益々ご盛栄の由大慶に存じます。
- 粛啓 新涼の候、貴社におかれましては益々ご隆盛のことと拝察し、ご慶賀申し上げます。
ビジネスレターでは、相手の会社・お店などの敬語「貴社・貴店」を使います。
「慶賀」など難しい表現もありますが、どのパターンも丁寧な印象は変わりません。
【結び】
- 略儀ではございますが、まずは書中にてご挨拶申し上げます。敬具
- まずは略儀ながら、書中をもちまして厚く御礼申し上げます。敬白
- 今後とも変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。拝具
- 秋晴の折、皆様なにとぞご自愛専一にてご活躍ださい。謹言
- 末筆ながら、貴社ますますのご発展をお祈り申し上げます。謹白
ビジネスレターの結びには「今後のご愛顧」や「相手の会社の繁栄」を祈願する言葉を入れておきたいですね！
会社宛の場合、女性用の結語「かしこ」は使用しないのがマナーです。
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秋分の候を使う時期はいつ？読み方や意味は？使い方の例文と結び！のまとめ
- 秋分の候を使う時期は、例年9月23日頃～10月7日頃
- 二十四節気の「秋分」にあたる約15日間
- 読み方は「しゅうぶんのこう」
- 意味は「暦の上では秋分を迎えましたが…」
- 「お彼岸を迎える」「秋がさらに深まる」「四季の節目の1つ」などのニュアンスを含む
- 漢語調の時候の挨拶は主に改まった相手に使用される
秋分の候を使う時期は、二十四節気の縛りがあるためわかりやすくなっています。
お世話になっている方への季節の挨拶状などにぜひご活用くださいね！
