雨水とは?2023年はいつ?七十二候や雛人形を飾ると良い理由!

古代中国で作られた暦法とされる二十四節気の1つに「雨水(うすい)」があります。
立春や春分などよりマイナーなイメージがありますが、2023年はいつなのか気になりますよね。
また、「雨水の意味は?」「七十二候は?」「いつの季語?」といった疑問もあると思います。
雨水に雛人形を飾ると良いといわれていますが、その理由についてもまとめてみました。
そこで今回は、雨水とは?2023年はいつ?七十二候や雛人形を飾ると良い理由!というテーマでご紹介しますね!
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雨水とは?
雨水とは、1年を24等分の季節に分けた二十四節気における2番目の節気(中気)です。
現在では太陽と地球の位置関係によって日付を決める「定気法」が主流となっており、太陽黄経が330度に達した瞬間を含む日を呼んでいます。
二十四節気では1番目の立春とともに2月中に巡ってきますが…
旧暦(太陰太陽暦)では1月中に巡ってくる節気と中気という意味で、「立春=正月節」「雨水=正月中」と呼ぶこともあります。
また、雨水とは「空から降ってくる雪が雨に変わる頃」を表しており、雪解けの始まる季節を意味します。
梅や蝋梅、椿、水仙などの花が咲き、ウグイスの鳴き声を耳にすることも多くなります。
まだ本格的な春の陽気とはいきませんが、昔から雨水になると「農作業の準備期間」に入る目安とされています。
その他、日本海の低気圧に向かって強い南風が吹く現象「春一番」も季節の風物詩の1つです。
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雨水2023年はいつ?時間は?
2023年(令和5年)の雨水は2月19日(日)となっています。
太陽黄経330度になる時間は午前7時34分です。※参照元の日本の国立天文台(NAOJ)のページを見る
太陽と地球の位置関係や閏年(1日多い)の影響を受けるため、日付は毎年固定ではありません。
ちなみに、2024年の雨水も2月19日(月)ですが、2025年は2月18日(火)となっています。
雨水2023年の期間はいつからいつまで?
雨水は1年を24等分の季節に分けた二十四節気の1つなので、もともと期間を表しています。
2023年の雨水の期間は、2月19日(日)~3月5日(日)の15日間となります。
次の3番目の節気「啓蟄(けいちつ)」が3月6日(木)なので、その前日までですね!
ちなみに天文学を取り入れた定気法によると、1つの節気(または中気)は「365日÷24節気=15.208333日」となり、平均すると約15日間と6時間48分程度です。
雨水2023年の七十二候は?
七十二候とは、二十四節気の節気(中気)をさらに「初候・次候・末候」の3つの季節に分け、その頃の様子を短文にして表したものです。
「24節気×3=72候」という計算式が成り立ちますが、それぞれ約5日間となります。
【雨水の七十二候と意味】※日付は変動するため、2023年のみに限定されます
★初候(2月19日~2月23日)
土脉潤起(つちのしょう うるおい おこる)=雨が降って土が湿り気を含む
★次候(2月24日~2月28日)
霞始靆(かすみ はじめて たなびく)= 霞がたなびき始める
★末候(3月1日~3月5日)
草木萠動(そうもく めばえ いずる)=草木が芽吹き始める
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雨水はいつの季語?
俳句などを作る際、雨水は初春(孟春=もうしゅん)の季語として使用します。
二十四節気(旧暦)の春は三春(初春・仲春・晩春)に分けられ、以下3種類の節気と中気(合計6種類)で構成されています。
季節 | 三春 | 二十四節気 | 期間 | |
---|---|---|---|---|
春 | 初春 | 1 | 立春 | 2月4日~2月18日 |
2 | 雨水 | 2月19日~3月5日 | ||
仲春 | 3 | 啓蟄 | 3月6日~3月20日 | |
4 | 春分 | 3月21日~4月4日 | ||
晩春 | 5 | 清明 | 4月5日~4月19日 | |
6 | 穀雨 | 4月20日~5月5日 |
※日付は2023年版を記載しています
上記グラフを見ると一目瞭然ですが、雨水は初春(孟春)の後半の中気に当たります。
使用時期は雨水の期間内で問題ありませんが、いつの季語かと聞かれたら初春(孟春)の季語と答えてくださいね!
ちなみに孟春の「孟」の字は「はじめ」を意味する言葉で「孟夏・孟秋・孟冬」などにも使えます。
季語は旧暦に基づいて使用されることも覚えておきたいですね!
雨水に雛人形を飾ると良い理由!
雨水の日に雛人形を飾ると良いといわれる理由は、ひな祭りのもととなった行事「流し雛」に由来します。
五節句の発祥とされる中国では、陰陽五行思想により奇数を陽(吉)、偶数を陰(凶)として吉凶の判断材料にしていました。
3月3日は奇数と奇数が重なるため、逆に陰の要素が強まると考えられていたのです。
そのため、3月最初の巳の日に川に入り、身を清めて厄を水に流す上巳節の風習が誕生しています。
この上巳節の風習が日本に伝わると、ひな祭りのもととなる「流し雛」という行事が生まれています。
古来より日本には形代(かたしろ)となる人形に穢れを移し、川に流す風習が根付いていました。
形代とは神霊が憑依する依り代の1つで、自分の身代わりに厄災を引き受けてくれるという身代わり信仰に由来するものです。
流し雛も女の子の身代わりとなる人形を川に流し、無病息災などを願う行事でした。
現在のひな祭りでは雛人形を川に流すことはほとんど無くなりましたが…
雨水の頃に雪解けで水量が増える川の水には厄災を祓う神聖なパワーが宿ると考えられています。
雛人形は女の子の健やかな成長とともに「幸せな結婚を願う」ための形代でもあるため、雨水の日に飾ると縁起が良く「良縁に恵まれる」といわれる理由にもなっています。
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雨水とは?2023年はいつ?七十二候や雛人形を飾ると良い理由!のまとめ
- 雨水とは、1年を24等分の季節に分けた二十四節気の2番目の節気(中気)
- 現在は天文学に基づく定気法により太陽黄経330度に達する瞬間を含む日
- 2023年の雨水は2月19日(日)で、時間は午前7時34分
- 期間は2月19日(日)~3月5日(日)の15日間
- 七十二候は初候「土脉潤起」、次候「霞始靆」、末候「草木萠動」
- 雨水は初春(孟春)の季語として使用する
- 雛人形を飾ると良い理由は流し雛に由来し、良縁に恵まれる縁起の良い日だから
二十四節気において2番目の節気(中気)となる雨水ですが、立春の陰に隠れてあまり知られていませんね。
雛人形を飾る日として最適な日とされていますので、初節句を迎える女の子がいるご家庭にはおすすめですよ!
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