涅槃会とはお釈迦様の命日!いつ何をする?お供え物は団子やはなくそ!

2022年12月14日行事・カレンダー

涅槃会とは いつ 何をする お供え物

仏教行事の1つとされる「涅槃会(ねはんえ)」という言葉をご存じでしょうか?

仏教の開祖であるお釈迦様の命日にあたる日ですが、あまり知られていませんよね。

 

涅槃会はいつなのか、何をする日なのか、まとめてみましたので、ぜひお子様にも教えてあげてくださいね。

また、お釈迦様へのお供え物とされる団子やはなくそも知っておいて損はありませんよ!

 

そこで今回は、涅槃会とはお釈迦様の命日!いつ何をする?お供え物は団子やはなくそ!というテーマでご紹介します。

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涅槃会とはお釈迦様の命日!

涅槃会とは お釈迦様の命日

涅槃会とは、お釈迦様の命日にあたる日に仏教寺院などで行われている特別な法要のことです。

仏教の三大行事(三仏会)の1つとされ、熱心な仏教徒にとって重要な1日となっています。

【三仏会】※お釈迦様の生涯にまつわる特別法要

  • 灌仏会(かんぶつえ)=お釈迦様の誕生日(4月8日)
  • 成道会(じょうどうえ)=悟りを開いたとされる日(12月8日)
  • 涅槃会(ねはんえ)=入滅(死)された日(2月15日)

なかでも涅槃会はお釈迦様が亡くなった入滅の日とされているため…

もっとも厳かな雰囲気の中で行われる仏教行事となっています。

 

また、涅槃という言葉は、サンスクリット語で「消えた」を意味する「ニルヴァーナ」の音写です。

仏教ではお釈迦様の入滅を「大般涅槃」といいますが、毎年巡ってくる涅槃会に生前のお姿を偲び、思いを馳せる習慣が根付いています。

涅槃会はお釈迦様の偉業を称える日

もともと涅槃には「解脱」という意味があり、人間が生死の中で繰り返す輪廻転生からの解脱を表しています。

言い換えると、涅槃とは一切の煩悩を打ち消した「悟りの世界」を表す言葉でもあります。

 

悟りの世界は生死をも超越した存在で、仏教において最終最後の目的地となっています。

つまり、涅槃会はお釈迦様の入滅を悲しむ法要ではなく、生前1人で悟りの境地に辿り着いた偉業を称える日でもあります。

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涅槃会はいつ?

涅槃会 いつ

涅槃会は前述にもある通り、毎年2月15日に行われています。

もともとは旧暦の日付で行われていたため、1ヶ月遅れの3月15日に行う寺院もあります。

 

2月中旬といえば立春を過ぎていますが、まだ冬の寒さが残っている地域も多いですね。

ただ、仏教やお釈迦様への信仰心が強い人は、厚着をして涅槃会に積極的に参加されています。

 

また、寺院によっては、以下の異なる名称で行われることもあります。

  • 涅槃講(ねはんこう)
  • 涅槃忌(ねはんき)
  • 常楽会(じょうらくえ)
  • 遺教経会(ゆいきょうぎょうえ)
  • お松明(おたいまつ)
  • 御会式(おえしき)
  • おねはん祭

 

お釈迦様はネパールのルンビニ―で誕生し、インドのブッダガヤで悟りを開いたのち…

ガンジス川に近いクシナガラで享年80歳で入滅されています。

 

興味のある方は積極的に涅槃会に参加して、お釈迦様をより身近に感じるのもよいと思いますよ!

お釈迦様の命日はわかっていない!

実は、お釈迦様はいつ誕生して、いつ亡くなったのかハッキリわかっていません。

紀元前7世紀~紀元前5世紀頃に実在した人物とされており、その命日も不詳とされています。

 

現存する最古の仏教の宗派「南伝仏教」においては、ヴァイシャーカ月の満月の日と定められています。

「ヴィシャーカ月=インドの暦における第2の月」ということから、旧暦2月となったようです。

 

旧暦では新月が1日(ついたち)、満月が15日と決まっているため…

中国ではお釈迦様の命日は2月15日と定められ、日本にもこの考えが伝来して今に至ります。


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涅槃会は何をする?

涅槃会 何をする

涅槃会に参加されたことのない人は「何をするの?」と疑問を持たれることも多いと思います。

あくまでお釈迦様の追悼報恩のための法要なので、まず参加することが一番重要とされています。

 

涅槃会の日に寺院で行われることは…

  • お釈迦様が最後に説いた「仏遺教経」の読経
  • 仏教における有難い説教(法話)
  • お釈迦様の最期を描いた「涅槃図」の公開
  • 記念品の授与(梅の枝花など様々)
  • 甘酒などが振舞われることも

などがメインとなります。

大抵、誰でも法要に参加することができますので、有名な寺院に参拝に行くのもよいですね!

涅槃図の公開は貴重!

比較的有名な寺院では、普段は非公開の涅槃図を限定公開しています。

大きいサイズのものは縦横とも数メートルもあり、美術品としての価値も高いので大変貴重な体験ができますよ!

 

涅槃図とはお釈迦様が入滅される様子を描いたもので、その最期を偲ぶにふさわしい絵画です。

頭を北に向けて横になり、右手で頭を支え、顔は西を向いているお釈迦様の姿は有名ですよね。

涅槃図 公開

※涅槃図

涅槃図には弟子たちや天の神々、鳥や小動物までもがお釈迦様の最期を悲しむ様子が描かれています。

ただ、お釈迦様が悟りの世界へ向かわれたことを考えると、喜ばしい絵画にも見えてきますね!

 

2月15日だけでなく、前後会わせて3日間公開している寺院もありますので…

お時間がある方はぜひ大変貴重な涅槃図を見に行ってほしいと思います。

ひとくちメモ
日本では縁起が悪いといわれる「北枕」はこの涅槃図に由来しますが、インドでは古くから寝る時に故郷の方に頭を向けて寝る習慣があります。お釈迦様の頭の方角にネパールのルンビニーがあったといわれています。顔は西方浄土を見ていると考えられています。

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 涅槃会のお供え物は団子やはなくそ!

涅槃会では寺院によって様々なお釈迦様へのお供え物が用意されています。

もっとも有名なのは「涅槃団子」「はなくそ」です。

 

涅槃団子とは、お釈迦様の有難い遺骨(仏舎利)を表すもので、丸い団子が一般的です。

有料で1000円程することもありますので、その点はご注意くださいね!

 

涅槃会が終わると「涅槃団子撒き」といって、団子を境内に撒く風習のある寺院もあります。

お釈迦様のお下がりですので、持ち帰ったり食べたりするとご利益が期待できます。

涅槃会 お供え物 はなくそ

また、はなくそとはもち米を原料に作られる日本伝統のお菓子「あられ」ですね!

漢字では「花供曽」と書きますが、変な名前ですよね。(笑)

 

仏様へのお供え物を「花供御(はなくご)」といいますが…

子どもたちが悪ふざけで「はなくそ」と呼んでいたことから、本当にあられの名前になったという説があります。

 

こちらも購入できると思いますので、持ち帰って家族で食べるものよいですね!

涅槃会とはお釈迦様の命日!いつ何をする?お供え物は団子やはなくそ!のまとめ

涅槃会とは、毎年2月15日に仏教寺院で行われているお釈迦様の命日の特別法要です。

今まで知らなかったという人も、お近くの寺院に行って参加されるのもよいでしょう。

 

とくにお釈迦様の最期を描いた涅槃図は、あまりの迫力に驚かれる方も多いと思います。

お供え物の涅槃団子やはなくそも、お土産に持ちかえって家族で食べると厄災を払うご利益があるかもしれませんよ!