仲夏の候を使う時期はいつ?読み方や意味は?使い方の例文と結び!
仲夏の候とは、手紙などに季節感を与えるために用いられる時候の挨拶の1つです。
夏という文字を含みますが、使う時期はいつ頃なのか確認しておきましょう!
読み方や意味を理解しておくと、誤用して失敗する心配も無用です。
仲夏の候の使い方として私的な季節の挨拶状やビジネスレターの例文もまとめています。
文書の締めくくりとなる「結びの挨拶」とセットで覚えておくと便利ですよ!
そこで今回は、仲夏の候を使う時期はいつ?読み方や意味は?使い方の例文と結び!というテーマでご紹介します。
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仲夏の候を使う時期はいつ?
仲夏の候を使う時期は例年6月6日頃~7月6日頃となっています。
これは、1年を24等分の季節に分けた二十四節気の「芒種」~「夏至」の約30日間です。
以下に、旧暦の夏に関する二十四節気表をまとめていますので、確認してみましょう!
季節 | 二十四節気 | 旧暦月 | 新暦初日 | ||
---|---|---|---|---|---|
夏 | 初夏 | 7 | 立夏 | 4月節 | 5月5日頃 |
8 | 小満 | 4月中 | 5月21日頃 | ||
仲夏 | 9 | 芒種 | 5月節 | 6月6日頃 | |
10 | 夏至 | 5月中 | 6月21日頃 | ||
晩夏 | 11 | 小暑 | 6月節 | 7月7日頃 | |
12 | 大暑 | 6月中 | 7月23日頃 |
※二十四節気の順番は立春(1番目)を基準としています
二十四節気(旧暦)における夏は「初夏・仲夏・晩夏」の3つの季節(三夏)に分けられています。
この中で、仲夏にあたるのは、立春から数えて9番目の節気「芒種」と10番目の中気「夏至」を合わせた期間です。
そのため、仲夏の候を使う時期は、芒種の初日(6月6日頃)~夏至の最終日(7月6日頃)になります。
次の節気で7月7日頃の「小暑」を迎えると、季節は晩夏の前半に移り変わります
すると、仲夏の候を使う時期から外れてしまうため、前日7月6日頃までの使用にとどめます。
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仲夏の候の読み方は?
仲夏の候の読み方は「ちゅうかのこう」です。
漢語調の時候の挨拶は漢字の部分を音読みにすることが多いです。(※一部例外もあります)
仲夏単体でも訓読みにすることはなく、「ちゅうか」として季節を表す言葉になっています。
また、「候」は「そうろう」「さぶら(う)」「うかが(う)」「ま(つ)」といった訓読みもありますが、時候の挨拶では音読みで「こう」とします。
仲夏の候の意味は?
仲夏の候は「暦の上では夏の中頃を迎えましたが…」という意味です。
「暦の上では」=「二十四節気においては」、「夏の中頃」=「三夏の真ん中」を表しています。
仲夏のイメージとしては・・・
- 梅雨入りを迎え、湿気の多い季節
- 田植えの最盛期
- カエルの大合唱が始まる
- 五月晴れ(梅雨の合間の晴れ間)
- 五月闇(五月雨の頃の夜の暗さや闇)
- 二番茶の収穫時期
- 紫陽花・花菖蒲・かきつばたなどの開花時期
- 夏至(1年で最も昼の時間が長い)を迎える
- 夏野菜(トマト・キュウリ・スイカ)などの旬の走り
- 晩夏の猛暑が迫る
などが挙げられます。
仲夏の候には「梅雨時に入り、真夏の猛暑が迫ってくる頃」といったニュアンスも含まれています。
また、「候」は暑さ寒さの気候や天候、季節特有の自然現象が見られる頃を意味します。
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仲夏の候の使い方の例文と結び!
では、仲夏の候の使い方の例文をご紹介します。
私的な季節の挨拶状とビジネスレターに分けてまとめていますので、結びの挨拶とともに参考にしてくださいね!
漢語調の時候の挨拶の前提として「仲夏の候」「仲夏の折(おり)」「仲夏の砌(みぎり)」のどれを使ってもOKです。
口語調(和文調)の挨拶よりフォーマルな印象で、主に改まった相手に使用される傾向もあります。
私的な季節の挨拶状の例文と結び
【書き出し】
- 拝啓 仲夏の候、皆様にはお健やかにお過ごしのことと存じます。
- 拝啓 仲夏の候、皆様ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
- 謹啓 仲夏の候、皆様にはいよいよご清栄のことと拝察し、お慶び申し上げます。
- 謹呈 仲夏の候、ご家族様にはいよいよご清祥の由大慶に存じます。
- 恭敬 仲夏の候、ご一同様におかれましては益々ご清福の段慶賀の至りに存じます。
時候の挨拶に続き、相手の健康を祝う言葉を入れておきましょう!
「お慶び」「お喜び」の代わりに「大慶」「慶賀の至り」「慶祝の至り」なども使えます。
【結び】
- 梅雨入りも間近に迫っています。何卒お身体ご自愛くださいますようお願い申し上げます。敬具
- めっきり蒸し暑くなってまいりました。体調を崩されませんようご留意くださいませ。敬白
- 今年は空梅雨とのことでございます。お身体健やかに本格的な夏をお迎えください。拝具
- 梅雨の折、皆様のご健康とご多幸をご祈念致します。かしこ
- 田植えのお忙しい時期かと存じます。くれぐれもご自愛専一にてご精励くださいますようお願い申し上げます。謹白
結びの挨拶には相手の健康を気遣う言葉を入れておくのがマナーです。
梅雨入り前と後で、多少文章の内容も変わってきそうですね!
また、冒頭の頭語と最後を締めくくる結語の組み合わせは以下の通りです。
頭語 | 結語 | |
---|---|---|
一般的な例 | 拝啓・拝呈・啓上・啓白 | 敬具・拝具・敬白・かしこ(女性のみ) |
改まった例 | 謹啓・謹呈・恭敬・粛啓 | 謹言・謹白・敬具・敬白・頓首・かしこ(女性のみ) |
(※同じ行であればどの組み合わせでもOKです)
よりフォーマルな印象にしたい場合、頭語は「拝啓」より「謹啓」「謹呈」などがオススメです。
ビジネスレターの例文と結び
【書き出し】
- 拝啓 仲夏の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。
- 拝啓 仲夏の候、貴社いよいよご盛栄のことと存じ、お慶び申し上げます。
- 謹啓 仲夏の候、貴社にはますますご隆盛のことと拝察し、お慶び申し上げます。
- 謹呈 仲夏の候、貴店にはいよいよご隆昌のことと承り、慶賀の至りに存じます。
- 粛啓 仲夏の候、貴店におかれましては益々ご盛業の御事慶祝の至りに存じます。
ビジネスレターでは相手の会社の敬語「貴社」を使用します。(お店は貴店、銀行は貴行)
「~のことと」の代わりに「~の由」「~の段」「~の趣」「~の御事」「~のことと承り」を使う手もありますよ!
【結び】
- 入梅のみぎり、貴社ますますのご盛栄を弊社一同心よりご祈念致します。取り急ぎ、ご報告まで。敬具
- 夏至の折、皆様のご健勝とご活躍を衷心より祈念致します。書面にて失礼しますが、まずはご挨拶まで。拝具
- 引き続き末永くお付き合いを賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。まずは書中にてお礼かたがたご挨拶申し上げます。敬白
- 今後ともより一層のお力添えを賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。略儀失礼ながら、厚く御礼申し上げます。謹白
- 今後とも格別のご支援を賜りますよう、謹んでお願い申し上げます。略儀ながら、書中にて深謝申し上げます。頓首
結びには「相手の会社の発展」と「今後の支援」を祈願する言葉を入れておきます。
「より一層の」「尚一層の」「倍旧の」「格別の」などを使って、支援を仰ぐ旨を強調しておくとよいですね!
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仲夏の候を使う時期はいつ?読み方や意味は?使い方の例文と結び!のまとめ
- 仲夏の候を使う時期は例年6月6日頃~7月7日頃
- 二十四節気の「芒種」と「夏至」を合わせた約30日間
- 読み方は「ちゅうかのこう」
- 意味は「暦の上では夏の中頃を迎えましたが…」
- 「梅雨時に入り、真夏の猛暑が迫ってくる頃」といったニュアンスを含む
- 漢語調の時候の挨拶は主に改まった相手に使用される
仲夏の候は、梅雨入り前後に使い始める時候の挨拶です。
湿気が多く体調を崩しやすい時期に入るため、お世話になっている方への挨拶状などにご活用くださいね!
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