お盆(初盆)の提灯は誰が買う?いつからいつまで飾る?処分方法は?

2021年7月11日行事・カレンダー

お盆 初盆 提灯 誰が買う

日本には、古くからお盆の時期になると、仏間などに盆提灯を飾る風習があります。

おじいちゃん、おばあちゃんの家で綺麗な提灯が飾ってあるのを、子供ながらに見ていた人も多いと思います。

 

ただ、自分が大人になって初盆(新盆)を迎える立ち場になると、盆提灯について様々な疑問が湧いてきますよね。

たとえば・・・

  • そもそも盆提灯は誰が買うべきなのか
  • どんなものを選べばよいのか
  • いつからいつまで飾っておくものなのか
  • お盆期間中ずっと点灯させておくのか
  • 毎年使い回しができるのか
  • 処分方法はどうするのか

など、初めて経験される方は悩むポイントがいくつもあります。

身内が亡くなって悲しい想いをされているかと思いますが、お盆を迎えるまでに理解を深めておきましょう。

 

そこで今回は、お盆(初盆)の提灯は誰が買う?いつからいつまで飾る?処分方法は?というテーマで詳しくご紹介しますね!

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お盆(初盆)に提灯を飾る意味は?

お盆 初盆 提灯 飾る意味

盆提灯は亡くなって四十九日を経過した故人用(初盆用)と、その家代々のご先祖様用の2種類に大別されます。

どちらも飾る意味はほぼ同じで、以下の2点になります

  • お盆の迎え火や送り火の役割を果たすもの(ご先祖様や故人が迷わず住んでいた家に帰れるようにする目印)
  • ご先祖様や故人に対する感謝と供養の気持ちを表す最高のお供え物

とくに初盆は故人にとって初の里帰りになりますよね。

道に迷って帰れないと困りますので、清浄無垢な気持ちで迎える意味を込めて白提灯を飾る風習があります。

 

飾る、飾らないは、ご家庭の事情、宗教・宗派、地域によっても異なります。

必ずしも用意しなければならないという訳ではありませんが、仏式で浄土真宗以外は一般的に飾られることがほとんどです。

お盆(初盆)の提灯の特徴は?

お盆 初盆 提灯 特徴

※初盆用の白紋天

一般的な盆提灯と初盆用の提灯の違いがわからない方は、特徴をまとめましたので参考にしてくださいね!

【初盆用白提灯】(故人用)

  • 白の無地、または透かし模様の入った提灯
  • 玄関や軒先、窓際、仏壇の前などに吊るすタイプが多い
  • 仏間用の置き型タイプもある
  • 家紋入りと家紋なしがある
  • 白木(皮を剥いだだけの木材)で作る「白紋天(しろもんてん)」の提灯がメイン
  • 故人1人だけのための提灯

 

【一般的な盆提灯】(ご先祖様用)

  • 綺麗な模様の入った絵柄提灯
  • 家紋入りと家紋なしがある
  • 大内行灯(3本脚の置き型)、霊前灯、回転行灯や回転霊前灯(火袋が回転して絵柄が変化する置き型)がメイン
  • 木製だけでなくプラスチック製も多い
  • アートの要素が強いモダン盆提灯などもある


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お盆(初盆)の提灯は誰が買う?

お盆 初盆 提灯 誰が買う

※家紋入り盆提灯

前述した通り、お盆の提灯は主に2種類ありますので、誰が買うのか迷うこともありますね。

特別に決まり事がある訳ではありませんが、一般的には以下の人が購入されるケースが多いです。

  • 初盆用の白提灯=喪家(故人の家)で一緒に暮らしていた家族(両親、夫、妻、兄弟姉妹、子供など)
  • 一般的な盆提灯=喪家を離れた家族、親戚、故人と深い関係にあった知人、会社関係の方など

基本的に、初盆用は葬儀で喪主や喪主代理を務めた方が中心となり、家族で話し合って購入されるはずです。

一般的な盆提灯(絵柄提灯)になると、もともとは一緒に家族として暮らしていた人や親戚の方を中心に、それぞれ購入して贈っていただくこともあります。

 

どちらも初盆の時に仏具店に注文することがほとんどですが、故人用の白提灯は1つあればよいといわれています。

そのため、とくに故人と関係が深い親族、知人の方は、豪華な絵柄提灯を買って贈ったり、「御仏前」の代わりに「提灯代(現金)」を贈られることも多いです。

 

盆提灯は数が多いほど「よい供養になる」といわれますが、置き場に困るご家庭などもありますよね。

基本的に、故人との繋がりがあれば誰でも贈ることはできますが、近年の住宅事情などを考慮すると現金をいただいた方が助かる喪家の方も多いのではないでしょうか…。

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お盆(初盆)の提灯はいつからいつまで飾る?

お盆 初盆 提灯 いつからいつまで飾る

一般的な盆提灯も、初盆用の提灯も飾る時期は全く同じです。

両者とも迎え火や送り火の役割を持っているため、お住まいの地域のお盆の時期に合わせて飾りましょう!

 

日本で主流となっている旧盆(月遅れ盆)を例に挙げると、8月13日~8月16日の間に飾っておくことになります。

なるべく12日の夜に飾るのがオススメで、17日の朝になれば手入れをしてしまってもよいですね。

 

地域やご家庭によっても異なりますが、お盆を迎える月に入る8月1日に飾るところもあります。

とくに故人をしのぶための初盆には、早めに盆提灯を飾って手厚く供養する準備が行われている傾向もあるようです。

 

7月の新盆(東京盆)の地域や、沖縄などの旧暦7月15日のお盆の場合も、迎え火と送り火の間に飾っておくものと考えておくとよいですね。

点灯時間は夜だけいい?

盆提灯を点灯させておく時間も特別な決まりはなく、地域やご家庭で異なってくると思われます。

ただ、迎え火の役割を考えると13日の夕方には点灯させる必要があります。

 

16日も送り火の意味を込めて夕方には明かりを灯しておきましょう。

お盆期間全体での点灯時間は、以下の3パターンとなります。

  • 毎日夕方~寝るまで
  • 毎日夕方~朝起きるまで
  • お盆期間中は朝・昼・夜問わず、ずっと点灯させておく

基本的には夜寝る際には消してもよいといわれています。

初盆だけは故人の供養を手厚くしたいという場合でも、朝起きるまで点灯させておけば十分でしょう。

 

もちろん、ほぼ4日間つけっ放しというご家庭もあるといわれています。

最近の盆提灯は電球を使用したものがほとんどで火災の心配もないと思いますが、昼間に留守にされる場合は消してもよさそうですね!

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お盆(初盆)の提灯は使い回しができる?

お盆 初盆 提灯 使い回し

初盆の白提灯は故人1人のためのお供え物ですので、使い回しはできません。

その年のお盆が過ぎたら処分することになります。

 

一般的な盆提灯の場合は、家系のすべてのご先祖様を供養するためのものですので、来年以降も使い回しは可能です。

火袋や脚の部分など分解できるものは、それぞれお手入れをして大切に保管しておきましょう。

 

防虫剤などを使用すると虫食いなども防げると思います。

また、子どもがぶつかって倒してしまったなど不測の事態も考えられますので、修理をしたい場合は購入した仏具店に相談することをオススメします。

 

必要に応じて、翌年のお盆前に再購入することも検討してみてくださいね!

お盆(初盆)の提灯の処分方法は?

お盆 初盆 提灯 処分

昔は家の庭などで、お盆の送り火で燃やして処分していたといわれている初盆用の白提灯。

家庭でお焚き上げできる時代でもありましたが、今は環境問題の視点から自宅で燃やすことはほぼ不可能です。

 

ベストな処分方法は、菩提寺の住職に相談してお焚き上げを行ってもらうことですね。

古くなった一般的な盆提灯も受け付けている所もあります。

 

もし、受け付けていないといわれたら、購入した仏具店で引き取って処分してもらうこともできます。

こちらもNGの場合は、火袋の一部だけを切り取って燃やし、あとはゴミとして出す方法があります。

 

形式上のお焚き上げで供養してあげれば、お役目を果たした盆提灯をゴミに出しても罪悪感が残ることもないでしょう。

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まとめ

故人用と代々のご先祖様用で、全く扱い方が異なってくる盆提灯。

何のために飾るのか、誰が買うべきか、いつからいつまで飾るのかなど、疑問は解消されましたか?

 

とくに初盆は故人が亡くなって日が浅いため、白提灯は大切な役割を持っているお供え物です。

決してぞんざいに扱うことが無いよう、最後の処分まで丁重に行うことが大切ですね。

 

また、盆提灯を贈る側としても、いつ贈ればよいのかはお察しいただけたと思います。

とくに家紋入りなどにしたい場合、納品されるまで時間がかかりますので、なるべく早めに注文するようにしてくださいね!