八十八夜はいつ?2021年は?意味やお茶を飲むと縁起が良い理由!

毎年4月下旬になると「八十八夜」という言葉を耳にする機会が増えますね!
ただし、実際にいつ頃のことかはっきり記憶している人は意外と少ないようです。
また、八十八夜の意味や由来の他、なぜこの日に摘まれたお茶(新茶)を飲むと縁起が良いのかも、知っておいて損はありません。
2021年はいつになるのかも把握しておきましょう!
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八十八夜はいつ?2021年は?


八十八夜は立春を起算日(1日目)として88日目に巡ってきます。
ただし、天体観測によるデータにより「立春自体の日付」が移動するため、毎年決まった日ではありません。
大体いつ頃になるかの目安ですが・・・
【21世紀初頭の場合】
- 平年(5月2日)
- 閏年(5月1日)
となる傾向があります。
ただし、2021年(平年)の八十八夜は5月1日(土)となっており、必ずしも上記に該当するわけではありません。
これは太陽と地球の動きなど天文学に左右されるため、2020年(閏年)に続き、2年連続5月1日という結果となっています。
2021年は124年ぶりに「節分=2月2日」「立春=2月3日」でしたので、もちろん八十八夜の日付にも影響を及ぼしています。
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八十八夜はなぜ立春から数える?


※二十四節気
「八十八夜はなぜ立春から数えるの?」と思う方も多いと思います。
立春とは旧暦(太陰太陽暦)時代、「春の始まり」や「1年の始まり」を指していました。
現在でもお正月に「迎春」「初春」などの言葉を使いますが、当時の名残でもあります。
1年を24の季節に分けた「二十四節気」も、立春が一番目となっていますので、八十八夜や二百十日、二百二十日といった雑節の起算日にされています。
ちなみに、「旧暦の1月1日」を意味する「旧正月」と混同されやすいですが、これは二十四節気とは成り立ちが異なりますので、また別物と考えてください。
どちらも1年の始まりを意味しますが、立春は「1年の生活の始まり」と考えると区別しやすいと思います。
八十八夜はいつの季語?
俳句には季語が含まれますが、八十八夜は「春の季語」として使用されています。
5月上旬で晩春なのか初夏なのかわかり辛い感は否めませんが、その間であれば使っても問題ないとされています。
二十四節気の1つで夏の気配が立ち始める日を意味する「立夏」は例年5月5日頃ですが、こちらは夏の季語になります。
八十八夜とは3~4日しか時差がありませんが、立夏になると俳句内でのニュアンスも変化します。
歳時記を見ると、「茶摘み」は八十八夜と同じく春の季語ですが、「新茶」や「古茶」は夏の季語とハッキリ分かれています。
少し不思議な気もしますが、茶摘みをする時期が春で、実際に新茶が飲めるようになる時期が夏と思っておけば納得はできますよね。
一般的に古茶とは新茶が生産される時期になると「前年のお茶」という意味になりますが、俳句で使う古茶は前年のお茶に限定して使用されています。
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八十八夜の意味と由来!
八十八夜とは日本独自に設けられた「雑節」の1つで、立春から数えて88日目を意味します。
旧暦(太陰太陽暦)時代の頃は「月の満ち欠け」を基準に生活していましたので、季節の移り変わりを正確に読むのが困難でした。
そこで特別な暦日である9つの雑節を作り、二十四節気や五節句を補う形で暦に取り入れたことに由来しています。
八十八夜が訪れる頃までは昼夜の寒暖の差が激しく、霜が降りて農作物に甚大な被害をもたらすことも珍しくありませんでした。
そのため、江戸時代になると農家に注意を促す意味で八十八夜を暦に取り入れ、「農作業を開始する日」の目安となりました。
この日を境に農家は忙しくなり、田んぼに籾もみを蒔いたり、茶摘みも盛んに行われるようになったのです。
また、「八十八」という数字にも意味があり、漢字で「米」を表していたり、末広がりとなる「八」を重ねています。
農家に限らず「縁起が良い日」として一般庶民に広まったという経緯があります。
二十四節気や五節句とは異なり、すべて日本独自に作られた暦日。
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八十八夜の別れ霜とは?
「八十八夜の別れ霜」とは、この日を境に気候も安定し、「晩霜(遅霜)」が降りることもなくなることを意味します。
晩霜(ばんそう)とは初夏の頃に降りる最後の霜のことですが、昼夜の寒暖の差が比較的少なければ降りることもありません。
まさに農作業を開始するにはうってつけの日として八十八夜を強調する言葉となっています。
別れ霜は、「霜別れ」「忘れ霜」「名残霜」と同じ意味とされており、「八十八夜の忘れ霜」という言葉も有名です。
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八十八夜のお茶を飲むと縁起が良い理由!
日本では、昔から「八十八夜に摘まれたお茶を飲むと縁起が良い」という言い伝えがあります。
その理由には「八十八」というおめでたい数字が関係していますが、もちろんそれだけではありません。
5月上旬に摘まれたお茶は一般的に「新茶(一番茶)」と呼ばれています。
そして、この新茶に含まれる成分にも秘密があり、それが縁起が良いといわれる最大の理由となっています。
八十八夜の新茶は健康維持効果も高い!
その年の最初に摘まれる新茶には、ビタミンやカテキンなどの栄養素が豊富に含まれています。
二番茶や三番茶以降と比較しても、最も成分に優れ、健康維持効果も高いという特徴があります。
そのため、八十八夜の新茶を飲むと「病気をしない」「長生きできる」といわれ、昔から縁起物とされてきました。
お茶は寒い冬の間に地中からの養分を蓄えており、桜の花が満開になる頃には親芽の間から新芽が出始めます。
4月末~5月中旬に、この新芽を人の手で丁寧に摘み取ったものが新茶となります。
特に八十八という縁起の良い数字にもあやかり、八十八夜の新茶には無病息災の効果もあるといわれています。
まだ成分など不明だった昔の人が、健康維持効果を肌で感じとっていたことは驚きですよね。
現在では単なる縁起物というだけでなく、新茶は体にとっても優れたお茶であることが立証されています。
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八十八夜はいつ?2021年は?意味やお茶を飲むと縁起が良い理由!のまとめ
毎年、八十八夜がいつになるのかについては、起算日となる立春の日付が関与しています。
1年の平均日数は365.2425日であることや、400年に97回しか巡って来ない「閏年」にも大きな影響を受けます。
2021年は5月1日(土)になりますが、それ以降は新茶が美味しい季節になります。
八十八夜に摘まれたお茶は健康維持効果も高く、縁起物とされていますので、是非美味しく頂いてくださいね!
現在では、ネット通販でも「八十八夜摘み」と銘打った新茶が購入できます。
1年を無病息災で過ごせるという言い伝えもありますので、日頃からお世話になっている方へのギフトに選んでみるのも良いでしょう。
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