重陽の節句の食べ物!菊や栗、茄子の料理は定番!菊酒や和菓子も!

2021年7月27日行事・カレンダー

重陽の節句 食べ物 菊 栗 茄子

9月9日といえば、日本の五節句の1つ「重陽の節句」ですね!

別名「菊の節句」とも呼ばれており、菊を使った食べ物や料理、菊酒は行事食となります。

 

また、重陽の節句には、昔から季節の栗や茄子を使った料理を食べる風習もあります。

旬の食材を活かした美味しいメニューで、家族の健康や長寿を願うのもよいですね!

 

一方、スイーツに目を向けると、菊をかたどった干菓子や栗を使った和菓子が定番となっています。

「当日は何を用意すればよいか?」と悩んでいる方は、ぜひ参考にしてくださいね。

 

そこで今回は、重陽の節句の食べ物!菊や栗、茄子の料理は定番!菊酒や和菓子も!というテーマで詳しくご紹介します!

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重陽の節句の菊を使った食べ物!

重陽の節句 食べ物 菊

重陽の節句には菊の花を鑑賞したり、食用菊を使った料理を食べる風習があります。

食用菊というと「黄色い花」をイメージしがちですよね。

 

ただし、最近では紫色や赤と白が混ざったカラフルなものまであり、郷土料理などにも利用されています。

もともと苦みを少なく品種改良されていますので、定番からアレンジレシピも豊富です。

 

主に重陽の節句でよく食べられているのは、以下のメニューになります。

菊の花のお浸し

重陽の節句 食べ物 菊の花のお浸し

菊の花のお浸しは作り方も簡単で、重陽の節句の行事食としても定番です。

菊の花を芯から外して綺麗に洗ったものを、少量のお酢を加えた熱湯で軽く茹でます。

 

茹で時間を30秒以内にすると色鮮やかな仕上がりになりますよ。

あとは氷水に一度移してからザルでしっかり水を切り、軽く醤油をかけて和えるだけで完成します。

 

ポイントは色が悪くなるまで茹で過ぎないことで、菊の花のお浸しはシャキシャキ感も残した方が断然美味しいです。

決してメインのおかずとはいえませんが、他の料理と組み合わせると見ても鮮やかな一品になります。

菊の花の甘酢漬け

重陽の節句 食べ物 菊の花の甘酢漬け

菊の花を使った甘酢漬けはそのまま食べても美味しいですが、魚の煮付けやちらし寿司などの彩にも利用できます。

甘酢は鍋にお酢、砂糖、塩を入れてひと煮たちさせればすぐに完成します。

 

あとはお浸しと同じように茹でた食用菊を冷水に取り、水を切って甘酢と和えれば簡単に作れます。

ポイントは「漬け」にしますので、菊の花を1分程度しっかり茹でておきます。

 

冷蔵庫に入れておけば1週間程度は日持ちしますので、作っておくと他の料理と組み合わせることもできますよ!

食用菊の旬は重陽の節句が過ぎた秋以降になりますので、行事食以外にも利用してみてくださいね。

菊の花の天ぷら

重陽の節句 食べ物 菊の花の天ぷら

※実際には焦げ目が入らなくても美味しくいただけます

重陽の節句の食卓にオススメなのが「菊の花の天ぷら」です。

花びらだけをかき揚げにするより、菊の花のガクから上部を切り落として丸ごと使うのがオススメです。

 

軽く水洗いしてから水気を切り、天ぷら粉などで作った衣にぐくらせ揚げていきます。

180℃の油で1分程度揚げると、見た目や香り、食感も損なわない出来栄えになりますよ!

 

上からすだちを絞って塩と山椒であっさり食べても美味しいですし、めんつゆを使ってもよいですね!

ガクはやや苦みがありますが、いいアクセントになると思います。(苦手な方は残してもよいですね)

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重陽の節句の栗を使った食べ物!

重陽の節句 食べ物 栗

もともと重陽の節句は平安時代に中国から伝わったものですが、菊以外にも栗を使った料理も定番となっています。

貴族の間では菊を愛でる風習となっていましたが、昔の庶民の間では「栗の節句」とも呼ばれていました。

 

秋の農作物の収穫時期と重なることもあり、栗ご飯を作って食べる風習があったのです。

栗はスイーツに利用される食べ物というイメージがありますが、おかずの具材としても使えます。

 

旧暦と新暦で収穫時期が1ヶ月程度異なりますが、もし栗が手に入るようであれば重陽の節句の料理に活かしてみてくださいね。

栗ご飯

重陽の節句 食べ物 栗ご飯

重陽の節句で食用菊と同様にポピュラーな食べ物となっている栗ご飯

作り方も塩のみで味付けした物や、出汁昆布、みりん、お醤油を少し加えるものまで様々あります。

 

一般的には、お米は普段通りに研いで用意し、栗は剝きやすいように3分程度沸騰したお湯で茹でます。

50度くらいのお湯に20分ほど浸けておいても、包丁を使って鬼皮や薄皮が綺麗に剥けますよ。

 

あとは、炊飯器の中のお米と水、そして栗を丸ごと入れるのがオススメです。

大きめの出汁昆布(後で取り出す)と少量の塩を入れたら、スイッチオンで炊き上がるのを待ちます。

 

炊き上がった栗ご飯をお茶碗によそって、ごま塩をかけていただきましょう!

栗と鶏肉の煮物

重陽の節句 食べ物 栗と鶏肉の煮物

甘くてホクホクとした栗は、鶏肉との相性がよいといわれ、重陽の節句の日のおかずにも使えます。

シイタケ、エノキ、シメジ等のきのこ類や、にんじん、玉ねぎと一緒に煮物にすると美味しいですね!

 

きのこ類は手に入る物で構いませんので、エリンギやマイタケなども使えますね!

味付けは醤油、砂糖、みりん、お酒、ダシの素など、ほぼ一般的な煮物と同じものを使用します。

 

重陽の節句の夜に食べるのであれば、朝から栗を水に浸しておけば鬼皮や薄皮も綺麗に剥けますね。

行事食ではありませんが、栗ご飯の他にメインとなるおかずがあれば嬉しいですね!

 

栗はきのこ類との相性もよく、一緒に中華風炒め物(煮物)や筑前煮、パスタの具材として使うこともできます。

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重陽の節句の茄子を使った食べ物!

重陽の節句 食べ物 茄子

毎年9月9日の重陽の節句に合わせ、氏神様の秋祭り「お九日(おくんち)」が行われる地域があります。

収穫祭の意味を持つ日で、九州地方に多いという特徴があります。

 

「お九日に茄子を食べると中風にならない」といわれるため、全国的にも茄子料理が食べられるようになりました。

中風(ちゅうぶ・ちゅうふう)とは、脳卒中(脳出血・脳梗塞・くも膜下出血)で半身不随になる状態を指しています。

 

茄子の旬は初夏~10月頃と長く、重陽の節句の頃は秋茄子が美味しい時期です。

夕食のおかずにもなりますので、ぜひ食べていただきたい食材の1つですね!

焼き茄子

重陽の節句 食べ物 焼き茄子

焼き茄子は作り方もシンプルですし、おつまみやおかずにもなります。

ヘタを付けたまま茄子をグリルなどで焼いて、皮を剥いてしまえばほぼ完成しますね!

 

おろし生姜、かつお節、醤油でいただくのが主流で、ふわふわトロトロの食感がたまりませんね。

ポイントとしては、焼き茄子の美味しさを逃さないよう、水に浸けずに焼き上がりのまま皮を剥きます。

茄子の煮浸し

重陽の節句 食べ物 茄子の煮浸し

茄子の煮浸しも簡単にできて、重陽の節句の日の食卓を賑やかにしてくれますね。

皮付きのまま1口大に切って、フライパンでめんつゆ、水と一緒に中火で5~6分煮ていきます。

 

大根おろしおろし生姜を加えて煮ると、より美味しくなりますね。

お皿に盛り付けたら、刻み生姜、かつお節、ねぎ、名荷などお好みの薬味を添えて完成です。

 

もちろんヘタの部分の皮だけを残し、丸ごと1本切らずに作ってもよいですね。

油で揚げてから「揚げ出し」にするのもオススメです。

茄子の天ぷら

重陽の節句 食べ物 茄子の天ぷら

茄子は衣をつけて揚げる天ぷらも人気が高いですね。

輪切りに切って揚げても美味しいですが、我が家では辛子を使ってアクセントを付けています。

 

少し大きめの輪切りにした茄子に切り込みを入れ、そこに辛子を挟んでから衣を付けます。

そのまま天ぷらにすると、また別物の仕上がりになりますよ!

 

茄子は味噌を使って田楽にしてもいいですし、中身を繰り抜いて作るグラタンなどアレンジも豊富ですね。

今では重陽の節句に欠かせない食材でもありますので、ぜひ料理に使ってみてください。

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重陽の節句といえば菊酒!

重陽の節句 菊酒

昔から、重陽の節句には菊酒を飲むという風習があります。

見た目にも鮮やかで風流を感じさせますし、健康や長寿を祈願する上で欠かせない存在だったようです。

 

ホワイトリカーや氷砂糖を使って本格的に作る菊酒もよいですが、冷酒に菊の香りを移す簡易的なものが一般的です。

前日に菊の花を軽く蒸して、冷酒に浸けておくと香りもよくなります。

 

9月9日の重陽の節句の頃はまだ残暑が残っていますので、前日から冷蔵庫に入れておくと美味しくいただけそうです。

また、特別に何か用意しなくても、日本酒に菊の花を浮かべて飲めば立派な「菊酒」ですね!

重陽の節句の和菓子!

重陽の節句といえば、和菓子を連想される方も多いですね。

とくに厄除けや不老長寿を願う意味で、菊の花をかたどった干菓子や生菓子を食べる習慣があります。

 

また、秋の栗を使ったお菓子も人気があり、全国の老舗和菓子店は忙しくなるといわれています。

ご自身で一から作るのは難しいため、お近くのスーパーで買い求めたり、ネット通販を利用して購入するのもよいですね。

 

では、重陽の節句にオススメの和菓子をご紹介します。

菊の花をかたどった干菓子

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菊の花をかたどった落雁などの干菓子は、仏壇にお供えしてあるのをよく見かけますよね。

もちろん、お供え用だけでなくご自身でいただくためのものですので、重陽の節句に食べる和菓子として最適です。

 

全国の老舗和菓子店では「銘菓」と呼ばれるものが多数販売されています。

とくに有名なのが、京都市東山区祇園町にお店を構える「鍵善良房」さんの「菊寿糖(きくじゅとう)」です。

 

中国の伝説上の美少年「菊慈童(きくじどう)」を文字って作られた、和三盆使用の干菓子となっています。

犯罪によって流刑にされた菊慈童が、こよなく愛していた菊の花の露を飲んで「不老不死の仙人になった」という伝説がモチーフになっています。

 

お近くのお菓子屋さんでも落雁や和三盆、白雪糕(はくせんこう)などの干菓子は購入できます。

重陽の節句にお茶と一緒にいただくのもよさそうですね。

尾形光琳に由来する光琳菊

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菊の節句といえば、江戸時代の画家・尾形光琳によって創られた「光琳菊」という文様を連想させますよね。

実際に重陽の節句の頃になると、同名の「光琳菊」という和菓子を食べる習慣が根付いている地域もあります。

 

一般的には薯蕷饅頭の中心をくぼませて菊の花をかたどったものが有名です。

また、外郎の皮で菊を再現させた銘菓なども誕生しており、昔から重陽の節句に欠かせない和菓子となっています。

 

こちらは手に入らない地域も多いため、お取り寄せを利用してみてくださいね!

栗きんとんも人気!

ご家庭でも作れる栗きんとんは、重陽の節句でも人気の和菓子です。

今ではサツマイモの品種も増えており、安納芋、紅はるか、紅あずま、シルクスイートなどを使用することができます。

 

栗の甘露煮があれば簡単に作れますので、ぜひ自宅で挑戦してみてくださいね。

作り方のポイントとしては、サツマイモは筋張らないように皮を厚めに剥くようにします。

 

クチナシの実を砕いてティーパックに入れて、サツマイモと一緒に煮ると色鮮やかな栗きんとんに仕上がります。

丁寧に裏ごしすると滑らかな食感になりますので、ひと手間を怠らないようにすることが大切ですね!

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まとめ

日本の五節句の中でもマイナーなイメージのある重陽の節句。

ただ、最近では菊の花を使った料理や、花の形に仕上げる和菓子などを作る方も増えているようです。

 

風流という言葉が最も相応しい節句だけに、菊酒を飲んで不老長寿を願うのもよいでしょう。

秋茄子や栗などを使った料理も、ぜひ夕食の一品として作ってみてくださいね!