初盆の提灯代の金額の相場!のし袋の表書きの書き方と渡す時期は?

2021年7月9日行事・カレンダー

初盆 提灯代 金額 相場

故人の四十九日法要が終わって、初めて迎えるお盆を「初盆」「新盆」といいますよね。

そして初盆には、主に親戚が中心となって喪家の方に「提灯代」を贈る風習があります。

 

ただ、経験のない方だと金額の相場、のし袋(不祝儀袋)の選び方、表書きの書き方など、わからないことも多いと思います。

白封筒に包んでもよいといわれていますが、提灯代をお渡しするタイミングも難しいです。

 

弔事に関する習慣は地域差も大きいですが、マナー違反にならないように気をつけましょう。

そこで今回は、初盆の提灯代の金額の相場!のし袋の表書きの書き方と渡す時期は?というテーマで詳しくご紹介しますね!

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初盆の提灯代とは?

初盆 提灯代とは

初盆(新盆)には、四十九日を過ぎた故人をあの世から実家に招き、普段より大規模かつ手厚い供養が行われています。

その際、故人が迷わず実家に帰れるよう「目印」の役目を果たすのが盆提灯であり、その購入費用を提灯代といいます。

 

一般的に、提灯代は故人と別々に暮らしていた息子や娘の他、親戚といった身内の人が喪家に贈ります。

初盆の時期になると必ず喪家の方が盆提灯(白提灯)を購入されるため、その費用を周囲の人間が負担する形となるのです。

 

もちろん、ご自身で提灯を購入して贈るのが理想ですが、近年の住宅事情などを考慮すると「多くても置き場に困る」というもの事実ですよね。

「いくつあっても供養になる」といわれる盆提灯ですが、初盆には1回限定で提灯代を贈るという風習が根付いている地域も多いです。

 

ちなみに、故人との関係が深かった知人や会社関係の方から贈られることもあります。

初盆の提灯代の金額の相場!

初盆 提灯代 金額 相場

初盆に贈る提灯代の金額は、故人との関係の深さに左右されるといえます。

以下に相場をまとめてみますね!

故人から見た関係 提灯代の相場
子供 3万円
兄弟姉妹 1万円~3万円
親しい親戚 1万円
関係の薄い親戚 5000円~1万円
親しい知人 3000円~5000円
会社関係者 3000円~5000円

もともとは家族として故人と一緒に暮らしていた子供兄弟姉妹の場合、少し金額の相場も高くなっています。

親戚については最大でも1万円を贈っておけば、少な過ぎるということもありませんね。

 

また、初盆の提灯代では、あまり知人や会社の同僚などが高額過ぎても問題があります。

相手に気を遣わせないことも、慶事や弔事のマナーの1つですね!

 

注意事項としては、あくまで上記の表は相場であるという点です。

実際に初盆の時期に盆提灯を購入すれば5万~10万円程度を支払うこともあるため、喪家と近しい間柄であれば直接相談して決めてもよいと思われます。

 

その他、夫や妻といった配偶者がすでに亡くなっている場合、義実家(喪家)とも疎遠になっていることもありますよね。

その場合も1万円を目安にしておけば無難といえますね!


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初盆の提灯代を入れる袋は?

初盆 提灯代 入れる袋

※左側:あわじ結び(淡路結び)=鮑結び(あわび結び)

初盆に提灯代を贈りたいという時に、「お金を入れる(包む)袋」で悩むこともあるかと思います。

一般的には「弔事用のし袋」「香典袋」「不祝儀袋」と呼ばれる袋を利用します。

 

水引きの形と色、本数は以下を参考にしてくださいね!

【水引きの形】

・結び切り

結び目が簡単にはほどけない形になっており、「悲しみ(不幸)を二度と繰り返したくない」という意味が込められています。

・あわじ結び(淡路結び)=あわび結び

結び切りの一種で結び目が複雑になっており、こちらも1度切りにしたい弔事用などに使われています。

 

【水引きの色】

弔事用の「黒・白」「藍・銀」「双銀」「白・白」「黄・白」などを使用します。

「黄・白」は関西地方(主に京都)や北陸地方の一部で使用されています。

 

【水引きの本数】

弔事用は本来偶数とされていましたが、現在は慶事用と同じく奇数の方が多くなっています。

初盆の提灯代であれば、5本か7本のものを用意すれば問題ないでしょう。

また、不祝儀袋には水引きなどが印刷された簡易的なタイプと、中袋を包んで水引きで封をする本格的なタイプがあります。

初盆の提灯代の金額にも左右されますが、5000円以内に収まるようであれば印刷タイプでもOKです。

白封筒を使っても!

初盆 提灯代 入れる袋 白封筒

右:裏面の糊代部分から紫色の紙が見えない一重タイプを使用

基本的に弔事では不祝儀袋を使用するのが一般的ですよね。

しかし、初盆の提灯代の場合、白封筒を使ってもマナー違反には当たりません。

 

白封筒を利用する際は、二重になっているものは避け、一重のものを使ってくださいね。

裏面の糊代(のりしろ)部分から紫色の紙などが見えていれば二重になりますので、別の白封筒を用意しましょう。

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初盆の提灯代を入れるのし袋の書き方!

初盆 提灯代 のし袋 書き方

次に、初盆の提灯代を入れる弔事用のし袋(不祝儀袋)の書き方をご紹介します。

表書き、名前(連名を含む)を書くだけですので、とても簡単です!

 

注意点としては、故人の四十九日が過ぎる前の「御霊前」などは薄墨で書きます。

初盆は四十九日が過ぎてから初めて行うお盆ですから、濃墨で書くことになります。

 

尚、印刷タイプではない本格的な不祝儀袋の場合、中袋の書き方自体は慶事(お祝い)用と変わりありません。

以下の記事に詳しくまとめていますので、参考にしてくださいね。

とくに金額の数字に使う大字(例:「一」ではなく「壱」を使う)なども知っておいて損はありません。

不祝儀袋の表書きの書き方

 

初盆 提灯代 のし袋 書き方

弔事用のし袋(不祝儀袋)が用意できたら表書きを書いていきましょう。

贈り物の目的(名目)を記入する部分ですので、水引き上部中央に楷書体のわかりやすい文字で記入したいですね。

 

初盆の提灯代の表書きは「御提灯料」、または「新盆献灯料」にします。

どちらかといえば「新盆献灯料」の方がより丁寧な印象を受けるため、オススメです。

 

そのまま提灯代と書く人もいらっしゃいますが、「提灯を購入するための代金(対価)」という意味になるため、あまり好ましくありません。

初盆のお供えの意味を込めた表現で「○○料」とした方がよいでしょう!

 

地域や宗派で異なる場合があるため、あらかじめ確認しておくことも大切ですね。

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不祝儀袋の名前の書き方

初盆 提灯代 のし袋 名前 書き方

自分の名前を記入する際は、水引き下中央に表書きよりやや小さい文字で書きます。

苗字だけを書くこともありますが、初盆の場合は提灯代を贈るのが身内の人ばかりになることもあります。

 

フルネームで書いておいた方が、喪家の方も誰から贈られたものかわかりやすいと思います。

連名にする時の書き方

初盆 提灯代 のし袋 名前 連名

基本的に初盆の提灯代については、夫婦で連名にする必要はありません。

ただ、何かしらの理由で連名にしたい場合、世帯主(主に夫)のフルネームを中央に書き、妻はその左側に下の名前だけ高さを合わせて書きましょう。

初盆 提灯代 のし袋 名前 連名

会社の同僚や知人などで連名にしたい場合、最も目上の人を水引き下中央に書きます。

他の人はその左側に目上の人から順番にフルネームで書いていくという形になります。

 

バランスが悪いと感じたら全員の名前を右にずらし、2番目の人が中央に来るように書いてもOKです。

とくに上下関係が無ければ、中央から五十音順に記入していきましょう!

 

連名は3人までになりますので、初盆に提灯代を出す人が4人以上の場合は「○○○会社営業部一同」などにするとよいです。


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初盆の提灯代を入れる白封筒の書き方!

初盆 提灯代 封筒 書き方

前述した通り、白封筒でも初盆の提灯代を贈ることができますので、書き方もご紹介しておきますね。

基本的には、不祝儀袋と同じように表書きを中央上部に、自分の名前を中央下部に書く方法があります。

 

名前を書く位置の候補は他にもあり、上記画像のように封筒の「表面左下」「裏面左下」のスペースでもよいです。

連名にする場合も同じ位置で問題はありません。

 

親族であれば住所を書く必要はありませんが、知人や会社関係の方であれば、裏面に住所と名前を書いてもよいでしょう。

初盆の提灯代を白封筒で贈る場合、特別なマナーはありませんので常識の範囲で書いておけば無難ですよ!

初盆の提灯代を渡す時期は?

初盆 提灯代 渡す 時期

提灯代を渡す時期については、喪家で初盆の供養が手厚く行われる法事のタイミングでお渡しします。

家族や親戚など身内の方が集まる時になりますので、普段のお盆とそれほど大差はありません。

 

初盆が迫る頃になると、喪家の方は仏具店などで初盆提灯(白提灯)を購入されるはずです。

注文されてから届くまでに時間がかかりますので、余裕を持って準備されていると思います。

 

提灯代を渡す側としては購入時期に間に合わせる必要はありませんので、初盆の法事に参加される際にお渡しするのが一般的です。

つまり、故人と一緒に暮らしていた方が先に白提灯を購入し、周囲の身内があとから費用を負担する形になります。

初盆の提灯代には香典の意味が含まれる!

初盆 提灯代 香典 含まれる

基本的に、初盆に提灯代を贈った方は、その他の香典などは必要ないといわれています。

香典は「御仏前」「御佛前」などの形で現金を包んでお渡ししますが、提灯代にはその意味も含まれています。

 

初盆提灯とは「迎え火」であると同時に、故人を供養する一番のお供え物でもあります。

その購入代金として提灯代を贈る訳ですから、形式上は香典と別物でも、事実上は「御仏前」などと同等の意味を持っていることになります。

 

初盆の法要後の食事会を「お斎(おとき)」といいますが、参加相場は3000円~1万円程度です。

もし招かれているのであれば、参加人数分の費用を上乗せすることになるため、「提灯代」ではなく「御仏前」などでお渡しするという方法もあります。

 

地域によってケースバイケースですが、お斎に参加される方は相場よりも高額な提灯代をお贈りすることもあります。

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まとめ

初盆を迎える時に贈る提灯代は、聞いたことがないという人もいますよね。

香典として渡す「御仏前」などとは異なり、それほど地域差が大きいといえます。

 

嫁いだ先で初めて知ったという方もいますので、参考にしていただければ幸いです。

先祖供養のための絵柄提灯とは異なり、初盆提灯(白提灯)は1度きりの飾り物で、その後はお焚き上げをすることがほとんどです。

 

故人の初めての里帰りでもあるため、身内の方は初盆に提灯代を贈ってあげると喜ばれると思います。