ハロウィンにかぼちゃはなぜ?ジャック・オー・ランタンの意味と由来!
古代アイルランドのケルト人を起源とし、日本でも恒例行事の1つとなったハロウィン。
ただ、なぜかぼちゃを使って装飾するのか、不思議に思う人も多いかもしれません。
また、ハロウィンの定番とされるジャック・オー・ランタンの意味や由来も気になりますよね。
かぼちゃを上手にくり抜いてランタンを作るのも深い理由があるのです。
そこで今回は、ハロウィンにカボチャはなぜ?ジャック・オー・ランタンの意味と由来!というテーマでご紹介します。
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ハロウィンにかぼちゃはなぜ?
ハロウィンを彩る飾りの定番といえば、ジャック・オー・ランタンですね。
オレンジ色をしたかぼちゃをくり抜いて作る提灯状の飾りで、怖いお化けのような顔が特徴です。
ハロウィンの歴史は古く、2000年以上前に古代アイルランドに住んでいたケルト人を起源とするお祭りです。
「なぜかぼちゃを使うの?」と思う人も多いですが、もともとは野菜の白いカブを使っていたのです。
しかし、19世期中頃になるとアイルランドで空前の大飢饉が起こり…
多くの人たちが新天地を求めて大西洋を渡り、アメリカに移住しています。
移住したアイルランド人は例年通り、10月31日のハロウィンに向け準備を始めますが…
当時のアメリカにはカブの存在を知る人はほとんどいなかったといわれています。
そこで代用品として白羽の矢が立ったのが、アメリカでポピュラーとされていたかぼちゃです。
アイルランドの人たちはかぼちゃでジャック・オー・ランタンを作り、以降、ハロウィンはアメリカで重要な行事として定着しています。
「ハロウィン=かぼちゃ」をイメージする人も多いですが、この組み合わせの歴史は現在まで175年ほどしかありません。
ハロウィンのかぼちゃはオレンジ色がベスト!
ハロウィンのかぼちゃはオレンジ色がベストといわれています。
というのも、ハロウィンには以下のシンボルカラーが存在するからです。
ハロウィンのシンボルカラー | |
オレンジ | 「秋の収穫」「太陽の光」「魔除け」「火」 |
ブラック | 「死」「冬の夜」「暗い闇」「黒猫」「カラス」 |
パープル | 「月光」「月明かりの怪しい夜」「神秘的な力(魔法)」 |
レッド | 「血の色」「悪霊の恐怖」 |
グリーン | 「怪物」「毒」 |
ホワイト | 「ガイコツ」「お化け」 |
また、かぼちゃ全般を英語で「Squash(スクワッシュ)」といいますが…
ハロウィンでは「へポカボチャ」という種類の中の、オレンジ色をした「Pumpkin(パンプキン)」を使用することが多いです。
日本の市場の9割近くを占める緑色の西洋かぼちゃのほか、表面がゴツゴツした日本かぼちゃはほとんど使われていません。
他にもオレンジ色をしたかぼちゃには・・・
- プッチーニ
- ベビーパム
- サンシャイン
- アトランティックジャイアント(特大サイズ)
などの品種がありますので、「魔除け」という意味でもベストといえるでしょう!
ハロウィンのかぼちゃは食べられる?
ハロウィンの装飾に使ったかぼちゃは、アメリカではスープなどにして食べていたようです。
ただ、現在ではくり抜いた種をローストしておやつやおつまみ代わりにする程度です。
日本では、ハロウィン用に市場に出回るかぼちゃのほとんどは観賞用で、食べてもおいしくありません。
決して食べられないという訳ではありませんが、役割を終えたら廃棄されることがほとんどです。
もし、ハロウィンの時に食べたいのであれば、緑色の西洋かぼちゃの皮を綺麗に削ぎ落し、パンプキンパイやスープにすると美味しくいただけますね!
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ハロウィンのジャックオーランタンの意味!
ハロウィンの飾りとしてかぼちゃで作るジャック・オー・ランタンには以下2つの意味があります。
- 死者(先祖)の霊を導く手提げランプ(提灯)
- 悪魔を寄せ付けないための火(灯り)
もともとハロウィン(10月31日)は古代ケルト人の1年最後の日とされ…
死者(先祖)の霊を迎え入れて賑やかに過ごすお祭りが起源となっています。
日本の大晦日にお盆をやるような行事ですが、この日は死者の霊だけでなく、悪事を働く悪魔(悪霊)も現れる日とされています。
悪魔は火を恐れるため、死者の霊を導くジャック・オー・ランタンは、魔除けとしての意味も兼ね備えたランタンとなっています。
ジャック・オー・ランタンの英語表記
ジャック・オー・ランタンの英語表記は「Jack-o’-Lantern」となっています。
「o」の文字にアポストロフィーが付いていますが、もともとは「~の」を意味する前置詞「of」のことです。
ただし、英語では発音が欠落する言葉があり、この「o’」も聴き取りにくくなっています。
そのため、ネイティブな発音だとジャック・オー・ランタンというより「ジャコランタン」に聴こえます。
前置詞の「of」を踏まえて直訳すると「手提げランプのジャック」「提灯のジャック」になりますね。
完全に前置詞を省いて、「提灯ジャック」と呼ぶことも多いです。
ちなみに先頭を小文字にして「jack」にすると「男、ヤツ」などの意味があるため…
ジャック・オー・ランタンを「手提げランプを持つ男」と訳し、火の玉のような怪火を表すこともあります。
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ハロウィンのジャックオーランタンの由来!
ハロウィンにかぼちゃで作るジャック・オー・ランタンは、もともとスコットランド人のジャックという人物に由来します。
ジャックは「怠け者」「酔っ払い」「ずる賢い」「素行が悪い」と悪評の高いならず者でした。
ある日、人の魂を奪う悪魔と遭遇しますが、持ち前のずる賢さで悪魔を騙すことに成功します。
「死ぬ前に酒を飲みたい」といって、仕方なく悪魔が酒代の硬貨に変身すると、財布の中に閉じ込めて十字架で封印してしまいます。
「今後10年間は魂を奪わないこと」を約束し、悪魔を解放しています。
そして10年後、再び悪魔がジャックの前に現れました。
今度は「死ぬ前にあのリンゴを食べたい」といって、悪魔がリンゴを獲りに木に登ったところ…
ジャックが木の幹に十字架を掘ったため、悪魔は降りられなくなってしまいました。
「もう二度と魂を奪わないこと」を約束し、悪魔を解放しています。
そんなジャックも寿命が来てあの世に旅立ちますが、天国に行けるはずもありません。
そのため、あの悪魔に懇願して地獄に落としてもらおうとしますが、二度目の約束により叶えてはもらえませんでした。
行き場を失ったジャックの魂は生前の行いを反省し、今でもあの世を徘徊し続けているといわれています。
ジャックの魂は火の玉となってこの世に現れるようになり、ジャック・オー・ランタンという怪火の由来となりました。
そして、19世紀中頃にはハロウィンの象徴となる、かぼちゃのジャック・オー・ランタンが誕生しています。
ハロウィンのかぼちゃは怖い顔をしていますが、生前の行いを悔いたジャックが悪魔を寄せ付けないための形相のようです。
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ハロウィンにかぼちゃはなぜ?ジャック・オー・ランタンの意味と由来!のまとめ
近年、日本でも習慣化した行事・ハロウィン。
もともとケルト人が住んでいた古代アイルランドでは、カブでジャック・オー・ランタンを作っていました。
19世紀中頃にアメリカに移住した人たちは、カブの代用品としてポピュラーだったかぼちゃを選んだようです。
ジャック・オー・ランタンといえば顔が怖くてかわいくないという声もありますよね。
未だにあの世を彷徨っているはずのジャックが、悪魔を寄せ付けないようにしてくれているのでしょう!
ハロウィンで仮装する際は、悪魔ど同朋と思われるようなちょっと怖いコスプレがオススメですよ。
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