マスカットとシャインマスカットの違い!名前の由来と人気の理由!
ここ数年、ぶどうの一品種とされるシャインマスカットの人気が高まっていますよね。
ただ、一般的に緑色をしたマスカットと呼ばれるものとの違いはあまり知られていません。
両者は似て非なるもので、それぞれどのような特徴があるのか知っておくと便利ですよ!
また、名前の由来の他、シャインマスカットの人気の理由についてもまとめてみました。
マスカットは秋の味覚の代表格なので、贈答品選びなどにもお役立てくださいね。
そこで今回は、マスカットとシャインマスカットの違い!名前の由来と人気の理由!というテーマでご紹介します。
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マスカットとシャインマスカットの違い!
早速、マスカットとシャインマスカットの違いをご紹介していきます。
予備知識として、ぶどうの色には黒系・赤系・白系があります。
緑色をしたマスカットは白系に含まれますが、どの色のぶどうもすべて…
- ブドウ目 (Vitales)
- ブドウ科 (Vitaceae)
- ブドウ属 (Vitis)
に分類される植物に当たります。
これは、白系のシャインマスカットの他、黒系の巨峰、赤系のルビーロマンのなどもすべて同じです。
ただし、品種名により以下のように学名が異なります。
- マスカット:「Vitis vinifera 'Muscat’」
- シャインマスカット:「Vitis vinifera 'Shine Muscat’」
- 巨峰:「Vitis vinifera 'Kyoho’」
- ルビーロマン:「Vitis labrusca 'Ruby Roman’」
※labrusca=交配品種のサブグループ
では、マスカットから見ていきましょう!
マスカットとは?
マスカットとは、ヨ―ロッパぶどうの一品種であり、原産は地中海沿岸(主にエジプト説)です。
世界中のぶどうの中でも栽培品種として最も歴史が古く、主に白系に分類されます。(※黒っぽいものもあります)
マスカットから派生した品種は数多く・・・
生食用の他にもワインやドライフルーツの元祖・レーズンなどに利用されています。
派生種は多いものの、日本でマスカットといえば「マスカット・オブ・アレクサンドリア」を指すことがほとんどです。
学名は「Vitis vinifera 'Muscat of Alexandria’」。
大粒で爽やかな香りに加え、スッキリとした甘味や酸味のバランスに優れています。
黒系ぶどうに含まれるポリフェノールによる雑味もなく、上品なフルーツの印象も強いです。
クレオパトラも食したという逸話から「果物の女王」の異名を持ちます。
マスカットと名の付くぶどうは、ほぼマスカット・オブ・アレクサンドリアの交配品種ですね!
ただし、メリットばかりではなく、以下のようなデメリットもあります。
- 雨に弱く日本での栽培が難しい
- 病害に弱い
- 種があるため食べにくい
とくに地中海沿岸を原産とするため、日本での栽培は困難で主に岡山県で生産されています。
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シャインマスカットとは?
シャインマスカットとは、日本の広島県で誕生したマスカットの交配品種の1つです。
学名は「Vitis vinifera 'Shine Muscat’」。
前述した、マスカット・オブ・アレキサンドリアのデメリットをすべて改良した品種ですね!
シャインマスカットの親となる品種は「ブドウ安芸津(あきつ)21号」と「白南(はくなん)」。
そもそも「ブドウ安芸津(あきつ)21号」は、「マスカット・オブ・アレクサンドリア」とアメリカブドウの「スチューベン」の交配品種です。
ヨーロッパブドウにこだわらず、アメリカブドウを取り入れたことが功を奏しています。
つまり、私たちが呼ぶマスカットの孫にあたる品種がシャインマスカットになりますね!
品種名の登録は2003年になりますので、まだ世に出てから20年ほどしか経っていません。
最後に両者の違いをおさらいすると・・・
- ぶどうとしての品種が異なる
- マスカットは原種のような存在で、その派生品種としてシャインマスカットが誕生した
ということになります。
マスカットとシャインマスカットの名前の由来!
次に、マスカット(マスカット・オブ・アレクサンドリア)とシャインマスカットの名前の由来をご紹介します。
マスカットの名前の由来
まずマスカットという名前は「麝香(ジャコウ)」を意味する英語「Musk(ムスク・マスク)」に由来します。
香嚢とは、ジャコウジカのオスが持つジャコウ線から採取される、分泌物から作られる香料の1つです。
甘い香りがすることから薬や香水などにも利用され、マスクメロンの名前にも使われています。
また、アレクサンドリアとは、エジプトのアレクサンドリア港を由来とし、昔マスカットを輸出していた港の名前が使われています。
シャインマスカットの名前の由来
シャインマスカットという名前は、英語で「輝く」という意味の「Shine(シャイン)」に由来します。
他の品種より黄緑色が濃くて、熟する頃には輝くような光沢を持つことから名付けられています。
諸説ありますが、有力視されている語源の1つです。
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シャインマスカットの人気の理由!
シャインマスカットを食べたことがある人なら、人気の理由もわかりますよね。
まだ1度も口にしたことがない人のために、主な特徴やメリットをまとめています。
種が無く、皮ごと食べられる!
シャインマスカットは、シレベリン処理(種子の成長に関するホルモン操作)により種無しを実現させた品種です。
厚めの皮には弾力がありますが、歯応えも心地よく、皮ごと食べられるメリットがあります。
糖度が高く、酸味が少ない!
シャインマスカットの平均糖度は20度ほどと高く、酸味も少なくて食べやすい特徴もあります。
マスカットならではの爽やかな風味も相まって、特に人気の高い品種となっています。
実が締まっていて歯応えがよい!
皮にも共通する部分ですが、シャインマスカットの実は他のぶどうより締まっています。
水分量が抑えられていますが、それだけ味わいにコクや深みがあり、病み付きになるレベルです。
日持ちがよく、流通に向いている!
他のぶどうより水分量が少なめで皮も厚めなので、日持ちするメリットは大きいですね!
流通に向いているため、遠方の方への贈答品としても人気が高い理由の1つといえそうです。
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マスカットとシャインマスカットの違い!名前の由来と人気の理由!のまとめ
マスカットとシャインマスカットの違いを中心にご紹介しました。
巨峰やナガノパープル、ピオーネ、デラウェアなど、美味しいぶどうはたくさんありますよね。
ただ、ムスクに例えられるほどの爽やかな風味はマスカットならではです。
とくに日本生まれのシャインマスカットは誰からも好まれる人気の品種となっています。
少しお値段は張りますが、ぜひ食べていただきたいと思います。
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