小暑の候を使う時期はいつ?読み方や意味は?使い方の例文と結び!
小暑の候とは、手紙などに季節感を与えるために用いられる時候の挨拶の1つです。
「暑」という字を含みますが、使う時期はいつ頃なのか確認しておきましょう!
読み方や意味を理解しておけば、相手に対して失礼にあたるような失敗もありません。
小暑の候の使い方として季節の挨拶状やビジネスレターの例文もまとめています。
文書の最後を締めくくる「結びの挨拶」もセットで覚えておくと便利ですよ。
そこで今回は、小暑の候を使う時期はいつ?読み方や意味は?使い方の例文と結び!というテーマでご紹介します。
Sponsored Link
小暑の候を使う時期はいつ?
小暑の候を使う時期は、例年7月7日頃~7月22日頃です。
これは、1年を24等分の季節に分けた二十四節気の「小暑」の期間で、約15日間になります。
以下に、旧暦の夏を中心とした二十四節気表をまとめていますので、確認してみましょう!
季節 | 二十四節気 | 旧暦月 | 新暦初日 | ||
---|---|---|---|---|---|
夏 | 初夏 | 7 | 立夏 | 4月節 | 5月5日頃 |
8 | 小満 | 4月中 | 5月21日頃 | ||
仲夏 | 9 | 芒種 | 5月節 | 6月6日頃 | |
10 | 夏至 | 5月中 | 6月21日頃 | ||
晩夏 | 11 | 小暑 | 6月節 | 7月7日頃 | |
12 | 大暑 | 6月中 | 7月23日頃 | ||
秋 | 初秋 | 13 | 立秋 | 7月節 | 8月7日頃 |
14 | 処暑 | 7月中 | 8月23日頃 |
※二十四節気の順番は立春(1番目)を基準としています
二十四節気(旧暦)の夏は「初夏・仲夏・晩夏」の3つの季節(三夏)に分けられています。
その中で、「小暑」は晩夏の前半にあたり、立春から数えると11番目の節気です。
小暑の候が使える時期は、この晩夏の前半限定になります。
次の節気(中気)となる7月23日頃の「大暑」に入ると使えなくなるため、ご注意くださいね!
小暑の候に限らず、二十四節気を含む時候の挨拶はすべて節気(中気)の期間のみ使用可能です。
その年のカレンダーの暦注を見ておけば、使う時期で迷うこともないと思います。
Sponsored Link
小暑の候の読み方は?
小暑の候の読み方は「しょうしょのこう」です。
漢語調の時候の挨拶は、漢字の部分を音読みにすることが多いです。(※一部例外もあります)
小暑単体でも訓読みにすることはなく、「しょうしょ」として俳句の夏の季語となっています。
そもそも二十四節気の1つなので、読み間違いは少ないと思います。
また、「候」は「そうろう」「さぶら(う)」「うかが(う)」「ま(つ)」といった訓読みもありますが、時候の挨拶では音読みで「こう」とします。
小暑の候の意味は?
小暑の候は「暦の上では小暑を迎えましたが…」という意味です。
二十四節気の小暑は、「夏の暑さ(暑気)が本格的になる頃」を表しています。
気候的にはちょうど梅雨明けを迎える頃で、夏らしい強烈な日差しを感じ始める時期になります。
蝉の大合唱が聞こえてきたり、冷たい食べ物や飲み物で暑気払いをすることも増えますね!
小暑の候には「梅雨が明ける」「暑気に入る」「蝉の鳴き声が聞こえる」など、様々なニュアンスが含まれています。
統計上の暑さのピークは8月7日頃の「立秋」前後ですが、その前段階にあることは確かです。
また、「候」は、暑さ寒さの気候や天候、季節特有の自然現象が見られる頃を意味します。
Sponsored Link
小暑の候の使い方の例文と結び!
では、小暑の候の使い方の例文をご紹介します。
日頃よりお世話になっている方への季節の挨拶状とビジネスレターに分けてまとめています。
文書を締めくくる結びの挨拶を含め、TPOにより使い分けるとよさそうですね!
漢語調の時候の挨拶の前提として「小暑の候」「小暑の折(おり)」「小暑の砌(みぎり)」のうち、どれを使ってもOKです。
「○○の季節になりましたが…」といった口語調(和文調)の挨拶より、改まった相手に使用する傾向もあります。
季節の挨拶状の例文と結び
【書き出し】
- 拝啓 小暑の候、○○様にはお元気でお過ごしのことと存じます。
- 拝呈 小暑の候、皆様ますますご清祥にてご活躍のこととお慶び申し上げます。
- 謹啓 小暑の候、皆様いよいよご健勝のことと拝察いたし、お慶び申し上げます。
- 恭敬 小暑の候、ご一同様にはいよいよご清適の由慶祝の至りに存じます。
- 粛啓 小暑の候、ご家族様におかれましては益々ご清栄の由、誠に大慶に存じます。
漢語調の時候の挨拶のメリットとして、小暑の候だけで季節感を演出することができます。
あとは、相手の健康を気遣う・祝う言葉を入れておきましょう!
【結び】
- 季節の変わり目です。皆様お健やかにお過ごしくださいませ。敬具
- 梅雨明け間近となりました。皆様のご健康とご活躍をお祈り申し上げます。敬白
- いよいよ本格的な夏を迎えました。○○様のより一層のご健勝をご祈念いたします。拝具
- 炎暑の折から、くれぐれもご自愛専一にてご精励ください。かしこ
- 酷暑のみぎり、ご無理なさらず、ご壮健にて夏を乗り切ってください。謹白
結びの挨拶にも相手の健康を祈願する言葉を入れて、文章を締めましょう!
梅雨明け前と後で、内容も随分変わってくると思われます。
また、冒頭の頭語と手紙を締めくくる結語の組み合わせは以下の通りです。
頭語 | 結語 | |
一般的な例 | 拝啓・拝呈・拝白・啓上 | 敬具・拝具・敬白・かしこ(女性のみ) |
改まった例 | 謹啓・謹呈・粛啓・恭敬 | 謹言・謹白・敬具・敬白・頓首 |
(※同じ行であればどの組み合わせでもOKです)
最もポピュラーな頭語は「拝啓」ですが、「謹啓」「謹呈」などはより改まった印象になります。
ビジネスレターの例文と結び
【書き出し】
- 拝啓 小暑の候、貴社ますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。
- 拝呈 小暑の候、貴社いよいよご清栄のことと存じ、お慶び申し上げます。
- 謹呈 小暑の候、貴社いよいよご盛栄の段大慶に存じます。
- 謹啓 小暑の候、貴社におかれましては益々ご隆昌のこととお慶び申し上げます。
- 恭敬 小暑の候、貴社におかれましては益々ご隆昌のことと拝察し、慶祝の至りに存じます。
ビジネスレターでは相手の会社を表す敬語「貴社」を使います。(※会話では御社を使用)
「ますます」「いよいよ」は「より一層」という意味で、どちらを使っても問題ありません。
【結び】
- 末筆ながら貴社ますますのご隆盛をお祈り申し上げます。敬具
- 誠に略儀ではございますが、書中をもちまして暑く御礼申し上げます。拝具
- まずは略儀ながら書中をもちましてお礼かたがたご挨拶申し上げます。敬白
- 今後ともご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。謹白
- 烈暑のみぎり、皆様なにとぞご自愛専一にてご精励ください。頓首
ビジネスレターの結びの挨拶には「相手の会社の繁栄」や「今後のご愛顧」を祈願する言葉を入れます。
会社宛にする場合、女性用の結語「かしこ」は使えませんのでご注意くださいね!
Sponsored Link
小暑の候を使う時期はいつ?読み方や意味は?使い方の例文と結び!のまとめ
- 小暑の候を使う時期は、例年7月7日頃~7月22日頃
- 二十四節気の「小暑」の期間のみ使用できる
- 読み方は「しょうしょのこう」
- 意味は「暦の上では小暑を迎えましたが…」
- 「梅雨が明ける」「暑気に入る」「蝉の鳴き声が聞こえる」というニュアンスを含む
- 漢語調の時候の挨拶は主に改まった相手に使われる
二十四節気を含む時候の挨拶は、時期さえ合っていればどんな天候でも使えて便利です。
お世話になっている方への季節の挨拶状や、ビジネスレターにもご活用くださいね!
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません