梅雨の候とは?読み方や意味、時期は?季節の挨拶状の例文と結び!
梅雨の候とは、手紙やビジネスレターなどに季節感を出すための時候の挨拶の1つです。
その名の通り、梅雨入りする頃に使用しますが、正確な時期はいつなのか確認しておきましょう。
読み方や意味を理解するとともに、使い方もマスターしておきたいですね。
季節の挨拶状の例文や結びの文章もまとめていますので、ぜひ参考にしてくださいね。
そこで今回は、梅雨の候とは?読み方や意味、時期は?季節の挨拶状の例文と結び!というテーマでご紹介します!
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梅雨の候とは?
梅雨の候とは、主に目上の方や改まった相手に使用する漢語調の時候の挨拶の1つです。
手紙の頭語「拝啓」「謹啓」などの後に入れ、季節感を出すためのアクセントになります。
「○○の候」「○○の折」「○○のみぎり」の3種類のうち、どれを使っても問題ありません。
では、梅雨の候の読み方や意味から見ていきましょう!
読み方は?
梅雨の候の読み方は、「ばいうのこう」「つゆのこう」の2通りがあります。
漢語調の時候の挨拶では基本的に「音読み」を使用しますが、「つゆ」と読むのは例外的にOKとされています。
ちなみに「つゆ」は訓読みではなく、日本で古くから使われている当て字です。
「候」は「そうろう」とも読みますが、「ばいうのそうろう」「つゆのそうろう」はNGですね!
意味は?
梅雨の候は「梅雨の時期になりました」「梅雨の長雨が続く頃です」という意味です。
風流な雨もありますが、どちらかというと「鬱陶しい」というイメージも強いですね。
湿度が高くて蒸し蒸しとしており、ストレスも溜まりやすく体調を崩しやすい時期の代表格でもあります。
そもそも梅雨は「梅の実が熟す頃の長雨」を表す言葉として浸透していますよね。
しかし、湿気が多く黴(かび)が生えやすいことから「黴雨(ばいう)」と呼ばれ、響きが重なることで「梅雨」となったという説もあります。
紫陽花(あじさい)が綺麗に咲き誇る季節ですが、「梅雨の候」はネガティブな意味を含む表現といえそうです。
「候」は季節の区切りや季候を表す言葉で、時候の挨拶では「時節」「時季」「頃」を意味します。
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梅雨の候を使う時期はいつ?
梅雨の候を使う時期は、主に6月中旬~下旬とされています。
ただし、地域によっては5月中に梅雨入りし、6月上旬には梅雨明けしている年もあります。
また、遅ければ8月上旬まで続くケースもありますので、梅雨の候は使い方が難しいですよね。
手紙を出す際は、相手のお住まいの地域に適した表現を使うのがベストなので、あくまで目安の時期になります。
梅雨明けが早かったり遅かったりで「何を使えばよいのかわからない」という場合、以下の二十四節気を利用する手がおすすめです。
- 芒種(6月6日頃~6月20日頃)
- 夏至(6月21日頃~7月6日頃)
- 小暑(7月7日頃~7月22日頃)
- 大暑(7月23日頃~8月6日頃)
こちらは暑さ寒さに関係なく時期で使い分けができますので、「芒種の候」「夏至の候」などと組み合わせるだけです。
その他、梅雨入りして間もない場合は、「梅雨の候」の代わりに「入梅の候」を使ってもよいですね!
梅雨の候を使った季節の挨拶状の例文と結び!
最後に、梅雨の候を使った季節の挨拶状の例文をご紹介します。
ビジネスレターなどでも利用されていますので、ぜひ使ってみてくださいね!
また、手紙を締めくくる結びの文章の例文もまとめています。
改まった相手に送る時の例文
- 拝啓 梅雨の候、お変わりなくお過ごしでしょうか。
- 拝啓 梅雨の候、めっきり蒸し暑くなってきましたが、いかがお過ごしでしょうか。
- 拝呈 梅雨の候、皆様にはお健やかにお暮しのことと存じます。
- 拝白 梅雨の候、皆様にはますますご健勝のこととお喜び申し上げます。
- 啓上 梅雨の候、ご一同様におかれましては益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
一般的な季節の挨拶状では、時候の挨拶の前に「拝啓」「拝呈」「拝白」「啓上」などの頭語が使われています。
どの場合も結語は「敬具」「敬白」「拝具」で問題ありませんが、女性であれば「かしこ」も使えます。
また、相手やご家族の健康を喜ぶ言葉として「ご健勝」「ご清祥」「ご壮健」「ご盛栄」「ご勇健」などがあります。
それぞれ意味は多少異なりますが、お世話になっている方への挨拶状に利用できます。
ビジネスレターの例文
- 拝啓 梅雨の候、貴社ますますご清栄のことと拝察致します。
- 拝啓 梅雨の候、貴社ますますご隆盛のこととお喜び申し上げます。
- 謹啓 梅雨の候、貴社におかれましてはいよいよご隆昌のこととお喜び申し上げます。
- 謹呈 梅雨の候、貴社におかれましては益々ご隆昌の段大慶に存じます。
- 恭啓 梅雨の候、貴社におかれましては益々盛栄の由大慶に存じます。
ビジネスレターでは相手の会社を表す敬語「貴社」を使います。(※会話などでは御社を使用)
また、丁寧さが一段と増す頭語「謹啓」「謹呈」「恭啓」「粛啓」を使うのもよいでしょう。
結語として「謹言」「謹白」「敬白」「敬具」「頓首」のいずれも対応しています。
相手の会社の繁栄を喜ぶ言葉として「ご清栄」「ご隆昌」「ご隆盛」「ご盛栄」などがあります。
「お喜び」「お慶び」「大慶に存じます」といった表現もマスターしておきたいですね!
結びの文章の例文
- あと一週間ほどで梅雨明けの予報です。十分ご自愛くださいませ。
- 梅雨寒の日が続いております。体調に十分ご留意ください。
- 本格的な夏が近づいております。何卒ご自愛専一にてご精励ください。
- 夏至の折、皆様の一層のご健勝をお祈り申し上げます。
- 薄暑のみぎり、ご家族の皆様にも健康にはご留意くださいますようお願い申し上げます。
手紙を締めくくる結びの文章にも、相手の健康を祈願する言葉を入れておきたいですね。
特に梅雨時ということもあり、丁寧な配慮が必要な時期です。
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梅雨の候とは?読み方や意味、時期は?季節の挨拶状の例文と結び!のまとめ
- 梅雨の候とは、季節の挨拶状やビジネスレターなどに使用する時候の挨拶の1つ
- 読み方は「ばいうのこう」「つゆのこう」のどちらでもOK
- 意味は「梅雨の時期になりました」「梅雨の長雨が続く頃です」など
- 時期は6月中旬~下旬が目安
- 梅雨明けなどのタイミングにも注意
梅雨の候は、湿度が高くてジメジメした時期に使える時候の挨拶です。
ネガティブに文章になりがちですが、本文ではなるべく明るい話題を入れるのもおすすめです。
相手の健康を気遣う言葉もしっかり入れておきたいですね。
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