中秋の名月(十五夜)の食べ物といえば?食材以外のお供え物は?
中秋の名月(十五夜)の食べ物といえば、やっぱり月見団子ですよね。
お供え物の定番ですし、お月見をしながら食べるのにも向いています。
また、お父さんは月見酒の方が喜ばれるかもしれませんね。
もともと中秋の名月は「里芋の収穫祭」だったという説もありますので、煮物なども良さそうです。
必ずしもすべてお供え物にする必要はありませんが、家族みんなでワイワイ楽しみながら美味しいものを食べたいですね。
そこで今回は、中秋の名月(十五夜)の食べ物といえば?月見団子の以外のお供え物は?というテーマで詳しくご紹介します!
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中秋の名月(十五夜)の食べ物!
中秋の名月(十五夜)で定番となっている月見団子が登場したのは江戸中期以降といわれています。
各家庭で様々なお団子が用意されていますが、他にもお供え物として相応しい食べ物がたくさんあります。
また、秋に美味しい旬の果物や野菜、アレンジ料理などもオススメです。
もともと中秋の名月(十五夜)は「農作物の収穫祭や翌年の豊作祈願」として根付いた風習です。
お供え物以外にも秋に美味しい料理などを食べて、1年の健康を祈願するのもよいでしょう!
では、定番のものから変わり種まで、お月見をしながらいただきたい食べ物をご紹介します。
月見団子
まずはお供え物の定番となっている月見団子ですが、家庭により様々なアレンジレシピがあるようです。
中秋の名月といえば、三宝の上にピラミッド型に積んだお団子が有名ですが、必ずしも型にはまる必要はないと思います。
原材料も、上新粉、だんご粉、白玉粉など、食感が異なるものが広く普及しています。
上新粉の場合は蒸す必要がありますが、だんご粉や白玉粉は茹でるだけで簡単に作れますね!
変わり種としては・・・
- 栗を丸ごと団子に包んだ栗団子
- ウサギの形に見立てる白うさぎ団子
- みたらし餡をかけるみたらし団子
- きな粉と砂糖をまぶしたきな粉団子
- 串に刺した三色団子
- 串に刺して粒餡やこし餡をのせた串団子
など、十五夜以外でも作れる美味しい食べ方が流行っているようです。
こし餡を小皿にのせて少量のお湯で溶き、月に見立てた団子を1つのせるのも乙ですね。
上から食べられる金箔を軽く振ると、見た目も豪華になります。
月見団子は中秋の名月には欠かせない食べ物で、お供え物前提として作りますが、ご自身の好きなスタイルで作ってみてはいかがでしょうか…。
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里芋の煮物
中秋の名月は「芋名月」という別名がある通り、「里芋の収穫祭」という意味があったといわれています。
昔から水炊きのままお供え物にする風習もあり、新里芋の煮物を作ってお供えするのもよいでしょう。
他の具材はあまり使用せず、砂糖、醤油、味醂などで軽く味付けたものが主流です。
また、十五夜のお供え物にしなくても、里芋を使った以下の郷土料理などもオススメですね!
- 芋煮(山形)
- 筑前煮(福岡)
- 豚汁(鹿児島)
- けんちん汁(神奈川)
- のっぺい汁(新潟)
- だんご汁(大分)
- 芋もち(千葉)
- ぬた芋(宮崎)
特に空気が秋めいてくると、温かい汁物は美味しいですよね。
中秋の名月を眺めながら、体が温まるものを食べるのもよさそうです。
お神酒
中秋の名月には、お米を発酵させて作った醸造酒をお神酒としてお供えする風習もあります。
日本は古くから農耕民族としてお米を大切にしてきましたので、日本酒を月見酒としていただくのも一興ですね。
十五夜を迎える日の気候により、熱燗にしたり、冷酒にしたり、お好きな飲み方でよいと思います。
本来、月見酒は平安貴族が盃に映った月の姿を見て、和歌を詠んで楽しんでいたともいわれています。
お神酒を月見酒としていただく際は、綺麗に映りそうな盃、湯呑、グラス、升などで試してみるのも面白いですね。
食べ物ではありませんが、中秋の名月には欠かせないのがお神酒です!
サツマイモ
サツマイモは里芋より収穫時期が早く、9月頃から市場に出回ることもあります。
中秋の名月とは無関係とも思えますが、実はお月見をする際には人気のある食べ物の1つですよ!
新サツマイモは貯蔵庫などでしばらく寝かせると、糖度が増してネットリ食感になりますよね。
焼き芋でも美味しいのですが、新しいサツマイモは茹でたり蒸したりしてホクホク感を味わうのがオススメです。
また、十五夜の日に大学芋を作るご家庭も増えているようです。
どんな食べ方でも問題ありませんので、自己流にアレンジしていただくのがベストですね!
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枝豆などの豆類
中秋の名月が見られる9月頃に収穫できる豆類は意外と少ないですが、夏に旬を迎える枝豆はオススメです。
月見酒のおつまみにも最適ですし、子どもたちも食べられますよね。
良質な植物性タンパク質が摂れるとあって、枝豆は十五夜でも大人気です。
その他の豆類としては・・・
- なた豆
- さやいんげん
- じゅうろくささげ
- 千石豆(フジマメ)
- 落花生
なども旬を迎えます。
さやいんげんなどは煮物に添えて彩を綺麗にするのにも向いていますね。
本来、中秋の名月の約1ヶ月後に巡ってくる旧暦9月13日の夜の月を「豆名月」といいます。
落花生や大豆などの収穫量も増えてきますし、旬を迎える豆類も増えてきますね。
9月中に十五夜が巡ってくると、落花生も出回っていますので、月見の際は美味しくいただけそうです。
ぶどうなどの季節の果物
秋のはじめから中頃に旬を迎える果物は、中秋の名月のお供え物にも食べるのにも向いていますね。
特にぶどうはつる性落葉低木で絡みつくイメージがあり、人と月とを結びつけるという意味で縁起が良いといわれています。
デラウェアや巨峰などもよいですが、個人的にはシャインマスカットやナガノパープルなどの高級品もオススメです。
また、十五夜の頃は梨や柿なども美味しい時期で、果物類は子どもたちにも大人気です。
手に入らなくても缶詰を使って蜜豆を作ると美味しいデザートになりますね。
せっかくの中秋の名月なので、求肥などの代わりに月見団子を入れても美味しくいただけそうです。
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かぼちゃなどの季節の野菜
夏から秋にかけて旬を迎える野菜も、中秋の名月のお供え物になりますよね。
特に人気が高いのがかぼちゃで、丸ごとお供えしたり、煮物にしてお供えすることもあります。
かぼちゃのパタージュなども人気で、秋を代表する人気メニューの1つです。
なすやきゅうりといった夏野菜も良いですが、十五夜には体を冷やすイメージが気になりますよね。
秋に収穫できる野菜としては・・・
- じゃがいも
- にんじん
- 玉ねぎ
- ごぼう
- しいたけ
- まいたけ
などの根菜類やキノコ類が豊富です。
前述した里芋を使った郷土料理にも使えますし、十五夜の日の晩ごはんの具材にも使えそうです。
身体の温まる料理を作って食事を済ませ、中秋の名月を眺めるのもよいですね。
夏に獲れる冬瓜を使ったスープなども、秋の食卓に並べると心も体も温まりますね。
お供え物としても食材としても旬の野菜は向いていますね!
月見うどんや月見そば
月見うどんや月見そばも、ある意味はずせない食べ物ですね!
といっても、中秋の名月とはほぼ関係なく、卵の黄身を月に見立てたという料理です。
日本人らしい発想ですが、それだけ月見(観月)という風習が根付いている証拠ともいえますね。
朝から雨で、十五夜お月様が見えないとわかったら、月見うどんや月見そばに切り替えるのもよさそうです。
尚、ぶっかけうどんや鍋焼きうどんに卵を落としても、「月見」とは呼びませんのでご注意くださいね!(笑)
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中秋の名月(十五夜)の食材以外のお供え物は?
中秋の名月に月見団子や季節の果物・野菜などの食べ物をお供えするのは、十五夜お月様のパワーが宿ったお下がりをいただくという意味があります。
ただし、食材以外にもお供え物がありますので、ご紹介しておきますね!
薄(すすき)
まずは薄(すすき)ですが、稲穂に見立ててお供えされるようになりました。
中秋の名月の頃はまだ稲穂の収穫が終わっていない頃でしたので、代用品となったようです。
ただ、薄は切り口が鋭いということで「魔除け」の意味があり、茎の内部が空洞になっているため「神の依り代(憑依する場所)」と考えられていたのです。
総じて、魔除けのパワーで農作物を守る力があり、「翌年の豊作祈願」の意味を込め、お供えされるようになりました。
十五夜が終わった後も、薄は捨てずに家の軒先に吊るすなどして、農家の魔除けの役割も果たしています。
秋の七草
「秋の七草」も、中秋の名月のお供え物として知られています。
平安時代の貴族たちは十五夜お月様だけでなく、日本最古の歌集・万葉集に登場する秋の七草に月光が当たる姿も愛でており、歌を詠んでいたといわれています。
春の七草のようにお粥に入れて食べられるものではありませんが、風流を感じさせますよね。
ちなみに、秋の七草は山上憶良(やまのうえのおくら)のが詠んだといわれる、以下の2首が由来となっています。
「秋の野に 咲きたる花を 指折り(およびをり) かき数ふれば 七種(ななくさ)の花」
「萩の花 尾花 葛花 撫子の花 女郎花 また藤袴 朝貌(アサガオ)の花」
萩(はぎ)、尾花(おばな=すすき)、葛(くず)、撫子(なでしこ)、藤袴(ふじばかま)、女郎花(おみなえし)、桔梗(ききょう)の7種類を指します。※朝貌(アサガオ)=桔梗のこと
薄(すすき)以外にもあと6種類ありますので、中秋の名月にお供えして平安貴族の気分を味わうのもよいでしょう。
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中秋の名月(十五夜)の食べ物といえば?食材以外のお供え物は?のまとめ
中秋の名月にはお供え物以外にもオススメの食べ物がたくさんあります。
年に一度のプレミアムなお月様だけに、家族が好きな物を作って食べるのもよいですね。
月見団子、里芋、お神酒をはじめ、旬の果物や、野菜を使った料理などもオススメです。
少し肌寒くなる頃でもありますし、体の温まる物をいただきたいですね。
薄(すすき)を含む秋の七草もお供えして、十五夜お月様を愛でる風流な楽しみ方もできますね!
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