おせち料理の具材の意味!伊達巻や海老などを重箱に詰める理由とは?
お正月のお楽しみといえば、おせち料理ですね。
伊達巻や数の子、田作り、黒豆など、様々な具材が重箱に並びます。
子どもには意外と不人気というイメージもありますが、せっかくの縁起物ですので全種類食べてもらいたいですね。
その際、それぞれの具材の意味を教えてあげると、しっかり食べてくれるかもしれませんよ!
また、重箱に詰めることにも意味がありますので、豆知識としてぜひ覚えておきたいですね。
そこで、今回はおせち料理の具材に込められた意味や、重箱に詰められる理由などについてご紹介します。
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おせち料理の具材の意味は?
お正月は、新しい年を迎えたことに対する慶事(お祝いごと)です。
そのため、最初に食べるおせち料理の具材はどれも縁起物ばかりです。
それぞれどんな意味が込められているのか理解している人も多いですが、今一度確認しておきましょう。
ぜひお子さんにも教えてあげて下さいね。
数の子
いわずと知れた鰊(にしん)の卵です。
「二親(にしん)」という言葉に掛けて、子孫繁栄を願って詰められている具材です。
両親のどちらが欠けても、子が授かることはありませんよね…。
数の子は、魚卵の中でも卵がぎっしり詰まっていることもあり、歯応えもコリコリしておせち料理で人気の一品ですね。
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伊達巻
姿形が学問に使用する巻物に似ていますね。
これを書物として取り扱い、学業や教養を身に付けるという意味を持っています。
魚のすり身などを利用し、普通の卵焼きよりも豪華で見栄えが良くなっています。
名前の由来は・・・
- 独眼竜と呼ばれた伊達政宗の好物だったから
- 女性の和装に使用される伊達巻きに似ているから
- オシャレで凝った様子を意味する「伊達もの」から来ている
などの説があります。
海老
海老は、腰が曲がるまで長寿を願う意味で詰められている具材です。
おめでたい席では必ずといってよいほど利用されており、お正月以外でも伊勢海老や車海老などを目にする機会も多いですね。
黒豆
黒色とは大豆の皮が黒いもので、もともと厄除けの力があるといわれています。
また、「マメに働く」という語呂合わせの意味でも用いられています。
植物性の良質なたんぱく質やビタミンなどを豊富に摂取し、さらにしっかりと元気に働けることを願うための食材です。
田作り(ごまめ)
一般的に、カタクチイワシを乾燥させた乾物を、醤油や砂糖で甘辛く煮詰めたものです。
もともと田植えの肥料に用いられており、田作りという名からも田植肴として「五穀豊穣」を願う食材として詰められています。
「ごまめ」と呼ぶ地域も多いですが、本来ごまめは田作りよりやや小さいものを呼びます。
漢字では「五万米」「五真米」と当て字が使用され、こちらも同じ意味でおせち料理の具材となっています。
くわい
くわいはあまりメジャーな野菜とはいえませんよね。
年末年始の短い時期にしか出回ることもないようで、おせち料理でしか見たことがないという人も多いようです。
小さい里芋のような形をしていますが、大きな芽が上に向かってどんどん伸びるため、「立身出世」を願うという意味が込めらています。
また「芽出たい」という言葉にも掛けられた具材で、お正月の縁起物としては有名です。
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レンコン
穴の開いたレンコンも必ず具材として使われていますね。
おせち料理では酢の物として出されることが多いですが、筑前煮の具材にされるご家庭も多いようです。
利用される理由としては・・・
- 穴が開いているので将来の見通しが立つ
- 仏教では神聖な花とされる蓮の根だから
- 種が多く収穫できることから子宝に恵まれる
などの意味があります。
九州・熊本では「辛子レンコン」は欠かせない一品となっています。
酢だこ
酢だこは、紅白2色からなることでおめでたい食べ物として知られています。
また、「多幸(たこ)」という字を当て、幸せがたくさん訪れることを願う意味で、縁起のよい食材となっています。
栗きんとん
栗きんとんは金運、財運アップなど、裕福になることを願うために詰められている食材です。
金団(きんとん)とは、もともと「金色の団子」「金色の布団」などを意味しています。
それが、後に小判や金塊に例えられるようになり、商売繁盛を象徴する食べ物になりました。
栗を使った保存食に「搗ち栗=勝ち栗」などがあるため、栗を合わせることで一層おめでたいおせち料理の具材となっています。
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昆布巻き
古来より「養老昆布(よろこぶ)」という字を当て、「不老長寿」を意味する縁起の良い食べ物です。
また、漢字表記で「子生」と書くこともあり、子孫繁栄にも通じています。
鰊(にしん)の身を巻くことからも、子宝に恵まれるおめでたいおせち料理の一品であるといえます。
ブリ
出世魚として有名なブリは「立身出世」を願う意味で欠かせないものとなっています。
12月(師走)頃に旬を迎えることもあり、魚へんに「師」と書いて「ブリ」と呼ばれるようになったという説があります。
また、冬は脂(あぶら)が乗っており、「あぶら」が転訛して「ブリ」となった説などもあります。
地域によって差がありますが、体長80cm以上のものを呼ぶことが多いです。
紅白かまぼこ
紅白かまぼこの紅白には「晴(はれ)=特別な日や状況」という意味があり、お祝い事全般で使用されます。
お正月も「晴の日」「晴の門出」と考えれば、当然おせち料理の具材として欠かせません。
赤には魔除け効果、白には清浄効果があるともいわれているのです。
また、紅白は「初日の出」の様子にも似ているため、お正月には欠かせない縁起物ですね。
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紅白なます
お祝い用ののし紙に描かれている「紅白の水引き」をかたどったもので、とてもめでたい意味を持っています。
にんじんの紅、大根の白だけで、お祝いの席にぴったりの紅白を表現しています。
各地の郷土料理として鮭、鯖、鯨などを含めたなますもありますが、おせち料理では柚子を刻んだものを入れるくらいです。
するめ
するめは結納品として利用されていた歴史があり、「寿留女」という字を当て縁起物とされてきました。
しめ縄や鏡餅などにも飾られることも多く、また、昆布と一緒にお雑煮の出汁に利用している地域もあります。
おせち料理を重箱に詰める理由は?
おせち料理は「めでたいことが重なるように」という願いを込め、段重ねとする重箱が利用されています。
ただし、理由はそれだけではありません。
縁起物の料理を重箱に詰めておくことで、たくさんの料理を効率よく食べることができます。
「細かいことで口うるさく言う」という意味で、「重箱の隅をつつく」という言葉がありますよね。
「それだけ隅まで料理が詰められる」という逆の発想もできますよね。
私たち日本人がお正月に食べるおせち料理の具材には、様々な意味が込められています。
日本では縁起物を大切にする風習があるため、家族の幸せを祈りつつ美味しくいただきましょう。
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