クリスマスケーキの意味と由来!食べるのは日本だけ?世界にもある?
クリスマスの食卓に欠かせない、様々なデコレーションで彩られたクリスマスケーキ。
ただ、クリスマスになぜケーキを食べるのか、知らずに育った人も多いと思います。
クリスマスケーキに込められた意味や発祥の由来などもあまり知られていないようです。
「食べるのは日本だけ?」「世界にもあるの?」という疑問もありますが、まとめて解消してしまいしょう!
また、日本で習慣化されたきっかけなども知っておくと便利ですよ。
そこで今回は、クリスマスケーキの意味と由来!食べるのは日本だけ?世界にもある?というテーマでご紹介します。
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クリスマスケーキの意味!
クリスマスケーキとは、イエス・キリストの降誕祭を祝うために用意するケーキのことです。
つまり、12月25日生まれとされるキリスト教の創始者・イエスのバースデーケーキを意味します。
ただし、聖母マリアがイエスを出産した日はおろか、年も正確にはわかっていません。
イエス生誕年は「西暦元年」より数年前といわれ、実は多少のズレがあるといわれています。
そのため、クリスマスケーキはイエスの誕生日を祝うものというより…
「神の子」「キリスト(メシア=救世主)」としてこの世に降臨されたこと自体を祝う意味を持っています。
イエスの誕生日に関しては、4世紀のローマ皇帝コンスタンティヌス1世の時代、1月~12月までの「12の候補日」が挙げられています。
その中で、ローマ暦の「冬至」に当たる12月25日が選ばれ、クリスマスとして定着しました。
クリスマスケーキは、私達が誕生日に食べるバースデーケーキとは似て非なる性質を持っています。
クリスマスケーキの由来!
クリスマスケーキの由来には諸説ありますが、最も有力なのが旧東ドイツ発祥のシュトレンです。
ザクセン州の州都・ドレスデンで誕生したトンネル型のケーキで、700年近い歴史と伝統を誇っています。
14世紀はじめには、同じく東ドイツの都市・ナウムブルクの司教に…
クリスマスプレゼントとしてシュトレンが贈られたという記録も残っています。
世界最古のクリスマスケーキといえそうですが、実際にはナッツやレーズン、オレンジピールなどが練り込まれた菓子パンのような食べ物となっています。
シュトレンの名はドイツ語で「坑道」を意味することから、イエス・キリストが誕生した際の「聖母マリアの産道」に例えられることもあります。
また、焼き上がったシュトレンには表面が見えなくなるほど粉砂糖をまぶすため…
生まれたてのイエスを包む産着に見えるという言い伝えなどもあります。
正確なクリスマスケーキの発祥ははっきりしていませんが、歴史的に見てもドイツのシュトレンに由来する説が濃厚とされています。
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クリスマスケーキを食べるのは日本だけ?
諸外国のクリスマス事情を知らない人は、「クリスマスケーキを食べるのは日本だけ?」と疑問に思いますよね。
確かに、テレビでも日本のようにデコレーションされたケーキを見る機会は少ないですね。
ただ、ヨーロッパやイギリス連邦加盟国を中心にクリスマスケーキを食べる習慣はあります。
イギリス連邦加盟国とは、オーストラリアやニュージーランドをはじめ56か国も存在しますので、どの国が食べているかを正確に判断するのは難しそうです。
海外のクリスマスケーキは装飾には乏しいですが、食べるのは日本だけというのは誤りです。
日本のように装飾されたものは、フランス発祥のブッシュ・ド・ノエルが有名ですね!
日本のクリスマスケーキの発祥は?
日本のクリスマスケーキは「永遠の6歳児・ペコちゃん」で有名な不二家が発祥です。
1910年(明治43年)11月、創業者の藤井林右衛門さんは、横浜市元町に1号店をオープン。
翌12月にはクリスマスケーキを発売していますので、開店前から構想は固まっていたようです。
ただ、当時はデコレーションに乏しい、ただのホールケーキような商品だったといわれています。
1912年(大正元年)、藤井林右衛門さんは渡米し、1年間に渡ってお菓子作りの技術を習得。
1922年(大正11年)には、イチゴのショートケーキを発売しています。
その年にはクリームの上にサンタやクリスマスツリー、家などを飾ったクリスマスケーキも発売。
イチゴのショートケーキがベースだっただけに、クリスマスといえば紅白のケーキのイメージが定着したようです。
ただし、「当時は高級品だったこと」「冷蔵庫が普及していなかったこと」などが原因で…
日本に広くクリスマスケーキが普及したのは、約半世紀後の1970年代といわれています。
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世界のクリスマスケーキ
最後に、世界のクリスマスケーキでも有名どころをいくつかご紹介しますね。
クリスマスシーズンになると、テレビなどで見かけるかもしれませんよ!
ドイツ
クリスマスケーキの由来でもご紹介したドイツ発祥のシュトレン。
イエス・キリストの降誕祭であるクリスマスの4週間前から少しずつスライスして食べる習慣があります。
キリスト教の宗派によっても異なりますが、この4週間をアドベント(待降節)と呼び…
「キリストの到来」を待ちわびる大切な期間とされ、シュトレンは欠かせない存在となっています。
フランス
フランス発祥で、クリスマスケーキの定番といえば「ブッシュ・ド・ノエル」ですね。
「クリスマスの薪」という意味ですが、日本での人気も高いですね!
日本のクリスマスケーキより歴史が古く、その発祥には様々な由来が存在します。
ブッシュ・ド・ノエルについては以下の記事に詳しくまとめていますので、ぜひ参考にしてくださいね。
イギリス
イギリスのクリスマスケーキといえば、「クリスマスプディング」です。
プディング(プリン)とは名ばかりで、オーブンで生地を焼き上げるクリスマス伝統の焼き菓子。
クルミなどのナッツ類やドライフルーツの他、ナツメグ、シナモンなど香辛料も使われています。
食べる前に加熱したブランデーをかけてフランベしたり、指輪やコインを入れて当たった人の運勢を占うなど演出にも凝っていますね!
ミンスパイとは、もともと三ンスミート(ひき肉)を詰めて焼き上げたパイのことです。
現在ではよりデザート感が強くなり、ブドウやリンゴ、レモンなどの柑橘類をブランデーや砂糖などで煮込んだものを詰めることが多いです。
パイ生地特有の食感が楽しめる、クリスマスに欠かせないお菓子の1つです。
イタリア
イタリアのクリスマスケーキの定番の1つが「パネットーネ」。
天然酵母のパネットーネ種を使って発酵させたブリオッシュ生地の中に、レーズンなど様々なドライフルーツを混ぜて焼き上げたお菓子です。
ドイツのシュトレンに似ていますが、ドーム型をしているのも特徴の1つです。
「パネトン」「パネットンチーノ」などの別名もあり、イタリア北部のミラノの銘菓として有名ですね!
パネットーネと並ぶイタリアのクリスマスケーキの定番が「パンドーロ」です。
小麦粉、砂糖、卵、酵母の他、バター、カカオバターを混ぜて焼いた「ふんわり食感」が魅力のお菓子。
卵を多めに使うことで中は黄金色をしており、バニラの香りをつけた粉砂糖が食欲をそそります。
円錐形に見えますが、上から見ると星型をしているのもパンドーロの特徴です。
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クリスマスケーキの意味と由来!食べるのは日本だけ?世界にもある?のまとめ
クリスマスケーキの意味と由来についてご紹介しました。
もともとは「キリスト(メシア=救世主)」となったイエスの降臨を祝う食べ物の1つです。
発祥はドイツのシュトレンが有力視されていますが、はっきりしたことはわかっていません。
日本では不二家が発祥ですが、ヨーロッパを中心に様々なクリスマスケーキが存在します。
ブッシュ・ド・ノエルのように日本でも手に入りますので、一度は食べてほしいと思います。
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