小寒の候を使う時期はいつ?読み方や意味は?使い方の例文と結び!
手紙などに季節感を与えるために用いられる時候の挨拶に「小寒の候」があります。
「寒」という文字から冬を連想させますが、使う時期はいつ頃なのか確認しておきましょう!
読み方や意味を理解していないと、相手に失礼にあたるような失敗に繋がりかねません。
小寒の候の使い方として季節の挨拶状やビジネスレターの例文もまとめています。
手紙の締めとなる「結びの挨拶」とともにセットで覚えておくことをオススメします。
そこで今回は、小寒の候を使う時期はいつ?読み方や意味は?使い方の例文と結び!というテーマでご紹介します。
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小寒の候を使う時期はいつ?
小寒の候を使う時期は、例年1月5日頃~1月19日頃となっています。
これは1年を24等分の季節に分けた二十四節気の「小寒」の期間で、約15日間です。
以下に、旧暦の冬に関する二十四節気表をまとめていますので、確認してみましょう!
季節 | 二十四節気 | 旧暦月 | 新暦初日 | ||
---|---|---|---|---|---|
冬 | 初冬 | 19 | 立冬 | 10月節 | 11月7日頃 |
20 | 小雪 | 10月中 | 11月22日頃 | ||
仲冬 | 21 | 大雪 | 11月節 | 12月7日頃 | |
22 | 冬至 | 11月中 | 12月22日頃 | ||
晩冬 | 23 | 小寒 | 12月節 | 1月5日頃 | |
24 | 大寒 | 12月中 | 1月20日頃 | ||
春 | 初春 | 1 | 立春 | 1月節 | 2月4日頃 |
2 | 雨水 | 1月中 | 1月20日頃 |
※二十四節気の順番は立春(1番目)を基準としています。
二十四節気(旧暦)の冬は「初冬・仲冬・晩冬」の3つの季節に分けられています。
その中で「小寒」は晩冬の前半にあたり、立春から数えて23番目に巡ってくる節気です。
小寒の候を使える時期は、この晩冬の前半に限定されます。
1月20日頃の「大寒」を迎えると、1年最後(24番目)の節気(中気)に移ってしまいます。
すると、小寒の候を使う時期から外れてしまうため、前日19日頃までの使用にとどめます。
二十四節気の「小寒」と「大寒」を合わせた約30日間は「寒(かん)」「寒の内」「寒中」と呼ばれています。
とくに「小寒」の初日は「寒の入り」とも呼ばれていますので、使い始めもわかりやすいと思います。
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小寒の候の読み方は?
小寒の候の読み方は「しょうかんのこう」です。
漢語調の時候の挨拶は漢字の部分を音読みにすることがほとんどです。(※一部例外もあります)
小寒単体でも訓読みすることはなく、「しょうかん」として俳句の晩冬の季語になっています。
そもそも二十四節気の1つなので、「こさむ」などと読み間違えることも少ないですね!
また、「候」は「そうろう」「さぶら(う)」「うかが(う)」「ま(つ)」といった訓読みもありますが、時候の挨拶では音読みで「こう」とします。
小寒の候の意味は?
小寒の候は「暦の上では小寒を迎えましたが…」という意味です。
二十四節気の小寒は、前述の通り、1年で最も寒い時期を表す「寒(かん)」の前半の15日間です。
1つ前の節気「冬至」の頃より寒さも一段と厳しくなり、最高気温が0℃に満たない真冬日も増えてきます。
とくに雪国では豪雪に見舞われて積雪の量も増えるため、雪掻きに大忙しとなる頃です。
寒さのピークは次の節気「大寒」の頃ですが、ともに春を待ちわびる季節となります。
一方、小寒には鏡開き・どんど焼き神事もありますし、「寒椿」「蝋梅」「山茶花」「水仙」などの花の見頃でもあります。
小寒の候には「大寒が迫っている」「年神様に関する神事」「冬の花の見頃」といったニュアンスも含まれています。
また、「候」は暑さ寒さといった気候や天候、季節特有の自然現象が見られる頃を意味します。
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小寒の候の使い方の例文と結び
では、小寒の候の使い方の例文をご紹介します。
私的な季節の挨拶状とビジネスレターに分けてまとめていますので、結びの挨拶とともに参考にしてくださいね!
漢語調の時候の挨拶の前提として「小寒の候」「小寒の折(おり)」「小寒の砌(みぎり)」のどれを使ってもOKです。
口語調(和文調)の挨拶よりフォーマルな印象で、主に改まった相手に使用される傾向があります。
季節の挨拶状の例文と結び
【書き出し】
- 拝啓 小寒の候、お変わりなくお過ごしのことと存じます。
- 拝呈 小寒の候、皆様ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
- 啓上 小寒の候、皆様にはいよいよご健勝のことと拝察いたし、お慶び申し上げます。
- 謹啓 小寒の候、ご家族様にはますますご清適の趣大慶に存じます。
- 恭敬 小寒の候、ご一同様にはいよいよご清福の御事慶祝の至りに存じます。
時候の挨拶の後は、相手の健康を祝う言葉(安否の挨拶)を入れておきます。
「~のことと」の代わりとして「~の趣」「~の御事」「~段」「~の由」も便利です。
【結び】
- 真冬の寒さが身に沁み入るようです。くれぐれもご自愛くださいませ。敬具
- 厳寒の折、風邪をめされませんよう、何卒ご留意ください。敬白
- 極寒のみぎり、くれぐれも無理をなさらず、お健やかにお過ごしください。かしこ
- 本年も引き続きご指導を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。謹言
- 本年も皆様ますますのご健勝とご多幸を祈念致します。謹白
結びの挨拶の内容は、年賀状のやり取りの有無により多少異なってきます。
どの季節であっても、相手の健康や幸せを祈願する意味の言葉を入れておきましょう!
また、冒頭の頭語と最後の締めとなる結語の組み合わせは以下の通りです。
頭語 | 結語 | |
一般的な例 | 拝啓・拝呈・啓上・啓白 | 敬具・拝具・敬白・かしこ(女性のみ) |
改まった例 | 謹啓・謹呈・粛啓・恭敬 | 謹言・謹白・敬具・敬白・頓首・かしこ(女性のみ) |
(※同じ行であればどの組み合わせでもOKです)
頭語は「拝啓」でも十分敬意は伝わりますが、「謹啓」「謹呈」などはより改まった印象を与えることができますね!
ビジネスレターの例文と結び
【書き出し】
- 拝啓 小寒の候、貴社ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます。
- 拝呈 小寒の候、貴社いよいよご清栄のことと拝察し、お慶び申し上げます。
- 謹啓 小寒の候、貴社にはますますご隆昌の由大慶に存じます。
- 謹呈 小寒の候 貴店におかれましては益々ご隆盛の段慶賀の至りに存じます。
- 粛啓 小寒の候 ○○様にはますますご勇健にてご活躍のこととお慶び申し上げます。
ビジネスレターでは相手の会社やお店の敬語として「貴社・貴店」を使います。
会社宛の場合、ほとんど定型文化されていますので、言葉の選び方だけ気を付けておきます。
【結び】
- 本年もより一層のご高配を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。取り急ぎ、ご挨拶まで。敬具
- 本年も格別のご支援を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。略儀ながら、書中にてご挨拶申し上げます。拝具
- これからも変わらぬご厚誼を賜りますよう、ぜひよろしくお願い申し上げます。略儀失礼ながら、書中にてご挨拶まで。敬白
- 貴社ますますのご隆盛を社員一同衷心よりお祈り申し上げます。略儀失礼ながら、書中にて厚く御礼申し上げます。謹言
- 厳冬のみぎり、皆様ますますのご健勝とご活躍を祈念致します。末筆ながら、お礼かたがたご挨拶まで。
結びの挨拶には「相手の会社の繁栄」と「今後の支援」を祈願する言葉を入れておきましょう!
「略儀ながら」「末筆ながら」「取り急ぎ」などはビジネスでよく見かける表現ですが、私的な手紙にも利用できます。
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小寒の候を使う時期はいつ?読み方や意味は?使い方の例文と結び!のまとめ
- 小寒の候を使う時期は例年1月5日頃~1月19日頃
- 二十四節気の「小寒」の約15日間使用できる
- 松の内はあまり使用されない傾向がある
- 読み方は「しょうかんのこう」
- 意味は「暦の上では小寒を迎えましたが…」
- 「大寒が迫っている」「年神様に関する神事」「冬の花の見頃」などのニュアンスを含む
- 漢語調の時候の挨拶は主に改まった相手に使用される
小寒の候に限らず、二十四節気を含む時候の挨拶は節気の期間のみ使用されるものです。
寒さが厳しい時期に、お世話になっている方への手紙(お見舞い状)などにご活用ください。
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