冬至の候を使う時期はいつ？読み方や意味は？使い方の例文と結び！
手紙などに季節感を与えるために用いられる時候の挨拶に「冬至の候」があります。
冬至といえば12月を連想させますが、使う時期はいつ頃なのか確認しておきましょう！
読み方や意味も理解しておくと、相手に対して失礼にあたるような失敗もありません。
冬至の候の使い方として季節の挨拶状やビジネスレターの例文もまとめています
文書等で重視される「結びの挨拶」とセットで覚えておくと便利ですよ！
そこで今回は、冬至の候を使う時期はいつ？読み方や意味は？使い方の例文と結び！というテーマでご紹介します。
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冬至の候を使う時期はいつ？
冬至の候を使う時期は、例年12月22日頃～翌年1月4日頃です。
1年を24等分の季節に分けた二十四節気の「冬至」の期間で、約15日間となっています。
以下に、旧暦の冬に関する二十四節気表をまとめていますので、確認してみましょう！
| 季節 | 二十四節気 | 旧暦月 | 新暦初日 | ||
|---|---|---|---|---|---|
| 冬 | 初冬 | 19 | 立冬 | 10月節 | 11月7日頃 |
| 20 | 小雪 | 10月中 | 11月22日頃 | ||
| 仲冬 | 21 | 大雪 | 11月節 | 12月7日頃 | |
| 22 | 冬至 | 11月中 | 12月22日頃 | ||
| 晩冬 | 23 | 小寒 | 12月節 | 1月5日頃 | |
| 24 | 大寒 | 12月中 | 1月20日頃 | ||
※二十四節気の順番は立春（1番目）を基準としています。
二十四節気（旧暦）の冬は「初冬・仲冬・晩冬」の3つの季節（三冬）に分けられています。
その中で、「冬至」は仲冬の後半にあたり、立春から数えて22番目に巡ってくる節気です。（※偶数番なので正確には中気と呼びます）
冬至の候が使える時期は、この仲冬の後半に限定されます。
次の節気となる翌年1月5日頃の「小寒」を迎えると使えなくなるため、前日までの使用にとどめます。
冬至の候に限らず、二十四節気を含む時候の挨拶は該当する節気（中気）の期間のみ使用可能となります。
その年のカレンダーの暦注などを見ておくと、使う時期を誤ることも無いと思われます。
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冬至の候の読み方は？
冬至の候の読み方は「とうじのこう」です。
漢語調の時候の挨拶は漢字の部分を音読みにすることがほとんどです（※一部例外もあります）
そもそも二十四節気の1つ「冬至」を含むため、読み間違いは少ないと思います。
冬至単体でも訓読みすることはなく、「とうじ」として俳句の仲冬の季語に使われています。
また、「候」は「そうろう」「さぶら（う）」「うかが（う）」「ま（つ）」といった訓読みもありますが、時候の挨拶では音読みで「こう」とします。
冬至の候の意味は？
冬至の候は「暦の上では冬至を迎えましたが…」という意味です。
そもそも二十四節気の冬至（初日）は「北半球では1年で最も夜の時間が長い日」として有名ですよね。
約半年前の「夏至」や、「春分」「秋分」も含め「ニ至二分（にしにぶん）」の1つです。
冬至は旧暦のみならず、新暦でも季節の大きな節目として重視されています。
寒さのピークは晩冬にあたる「小寒」「大寒」を合わせた「寒（かん）」の時期ですが…
その前段階にあることは確かですね！
冬至の候には「季節の大きな節目の1つで、寒さのピークに近づいている」といったニュアンスが含まれています。
また、「候」は暑さ寒さといった気候や天候、季節特有の自然現象が見られる頃を意味します。
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冬至の候の使う方の例文と結び！
では、冬至の候の使い方の例文をご紹介します。
私的な季節の挨拶状やビジネスレターに分けてまとめていますので、「結びの挨拶」とともに参考にしてくださいね！
漢語調の時候の挨拶の前提として、「冬至の候」「冬至の折（おり）」「冬至の砌（みぎり）」のどれを使っても問題ありません。
口語調（和文調）の挨拶よりフォーマルな印象で、主に改まった相手に使用される傾向があります。
季節の挨拶状の例文と結び
【書き出し】
- 拝啓 冬至の候、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
- 拝呈 冬至の候、皆様ますますご清適のことと拝察し、お慶び申し上げます。
- 啓上 冬至の候、皆様にはいよいよご健勝にてご活躍のこととお慶び申し上げます。
- 恭敬 冬至の候、皆様ますますご壮健の趣大慶に存じます。
- 粛啓 冬至の候、ご家族様にはますますご清栄の御事慶賀の至りに存じます。
冬至の候のみで季節感を与えることができるため、続けて相手の健康を祝う言葉を入れます。
「皆様」「皆様には」は「皆様におかれましては」の省略形ですが、どれを使ってもOKです。
【結び】
- 年末のお忙しい時期かと存じます。くれぐれも風邪など召されませんように。敬具
- 今年も残りわずかとなりました。皆様おそろいで、よいお年をお迎えください。敬白
- 歳晩の折、何卒お身体ご自愛の上、新年をお迎えくださいませ。拝具
- 本年中はいろいろとお世話になりました。来年もご指導ご鞭撻のほどお願い申し上げます。謹白
- 本年のご交誼に対し心より感謝を込めて、ひと言ご挨拶まで申し上げます。かしこ
結びの挨拶にも相手の健康を気遣う言葉を入れておきましょう！
年末ですので、「よいお年をお迎えください」といった文章もオススメです。
また、冒頭の頭語と最後の締めくくりとなる結語の組み合わせは以下の通りです。
| 頭語 | 結語 | |
| 一般的な例 | 拝啓・拝呈・啓上・啓白 | 敬具・拝具・敬白・かしこ（女性のみ） |
| 改まった例 | 謹啓・謹呈・粛啓・恭敬 | 謹言・謹白・敬具・敬白・頓首・かしこ（女性のみ） |
（※同じ行であればどの組み合わせでもOKです）
最もポピュラーな頭語は「拝啓」で、どんな相手にも無難に使用することができます。
よりフォーマルな印象にしたい時は「謹啓」を用いるとよいですね！
ビジネスレターの例文と結び
【書き出し】
- 拝啓 冬至の候、○○様にはますますご健勝にてご活躍のことと存じます。
- 拝呈 冬至の候、貴社ますますご隆昌のこととお慶び申し上げます。
- 啓上 冬至の候、貴社にはいよいよご隆盛の由慶賀の至りに存じます。
- 謹啓 冬至の候 貴社におかれましては益々盛栄の段大慶に存じます。
- 粛啓 冬至の候 貴社におかれましては益々ご清栄のことと拝察し、お慶び申し上げます。
ビジネスレターでは、相手の会社を表す敬語「貴社」を使用します。（※お店は貴店）
取引先の個人宛の場合、私的な季節の挨拶状の書き出しと大きな違いはありません。
【結び】
- 明年も変わらぬご愛顧を賜りますよう、何卒お願い申し上げます。末筆ながら、お礼かたがたご挨拶申し上げます。敬具
- 来年もより一層のお引き立てを賜りますよう、謹んでお願い申し上げます。略儀失礼ながら、書中をもってご挨拶申し上げます。敬白
- 来る年も引き続きご厚誼を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。誠に略儀ではございますが、厚く御礼申し上げます。拝具
- 新年も引き続きお力添えを賜りますよう、何卒よろしお願い申し上げます。略儀ながら、書中にてご挨拶申し上げます。謹言
- 歳晩のみぎり、新年も貴社ますますのご繁栄を祈念致します。取り急ぎ、年末のご挨拶まで。謹白
ビジネスレターの結びには「今後のご愛顧」や「相手の会社の繁栄」を祈願する言葉を入れます。
翌年を表す言葉として「明年」「新年」「来年」「来る年」などがあります。
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冬至の候を使う時期はいつ？読み方や意味は？使い方の例文と結び！のまとめ
- 冬至の候を使う時期は例年12月22日頃～翌年1月4日頃
- 二十四節気の「冬至」の約15日間使用できる
- 年賀状シーズンはあまり使用されないため、年末までがオススメ
- 冬至の候の読み方は「とうじのこう」
- 意味は「暦の上では冬至を迎えましたが…」
- 「季節の大きな節目の1つで、寒さのピークに近づいている」といったニュアンスを含む
- 漢語調の時候の挨拶は主に改まった相手に使用される
冬至の候を使う時期は12月下旬～になります。
年末のご挨拶やお歳暮のお礼状などにぜひご活用くださいね！