栗きんとんの名前の由来や発祥!栗を使う意味やおせちに入れる理由!

2022年12月20日スイーツ・お菓子

栗きんとん 名前 由来 発祥

お正月のおせち料理に欠かせない具材となっている縁起物の栗きんとん

スイーツなのに抜群の存在感で、栗とサツマイモの甘味がクセになる逸品ですよね。

 

実は、栗きんとんには主に2種類ありますが、名前の由来や発祥は意外と知られていません。

そもそも栗を使う意味おせちに入れる理由なども曖昧な人が多いかもしれませんね。

 

お正月に食べる機会があれば、ぜひお子様に教えてあげてくださいね!

そこで今回は、栗きんとんの名前の由来や発祥!栗を使う意味やおせちに入れる理由!というテーマでご紹介します。

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栗きんとんの名前の由来!

栗きんとん 名前 由来

全国的に有名な栗きんとんは、甘く煮た栗サツマイモで作った練り餡を絡めたタイプですね。

漢字では「栗金団」と書きますが、名前に含まれる「金団」とは「金色の団子」「金色の布団(または座布団)」に由来するといわれています。

 

確かに、大粒で煮崩れしていない栗は団子のようにも見えますよね。

サツマイモには天然色素を持つクチナシ(梔子)を使うことで、より鮮やかな黄金色に染まります。

 

おせちの定番となっている栗きんとんは、金柑の甘露煮などとともに甘味が欲しい時には最適なお口直しにもなりますね!

最近では、安納芋をはじめ、紅はるか、シルクスイート、マロンゴールドなど、甘味の強い品種が増えていますので、砂糖の量を少し減らすこともできます。

栗きんとん 名前 由来

一方、サツマイモを使わず、茹でた栗を裏ごしして砂糖で甘味付けした栗きんとんもあります。

漢字で「栗金飩」と書きますが、「飩」の字は「蒸した餅」を意味しています。

 

こちらの栗きんとんは、茶巾で絞って巾着状にした姿が「金色の蒸した餅」に見えることが名前の由来となっています。

「栗金糖」と書くこともありますが、砂糖を使ったお菓子から来ていることは一目瞭然ですね!

 

栗の味をよりダイレクトに楽しめるとともに、なめらかな舌触りが心地よい伝統の和菓子となっています。


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栗きんとんの発祥は?

栗きんとん 発祥

栗きんとんの発祥は、岐阜県東濃地方に位置する中津川市といわれてます。

先に誕生したのはサツマイモを使用せず、裏ごしした栗や砂糖を原料とする巾着状の栗金飩です。

 

元祖には諸説ありますが、元禄年間(1688~1704)に創業した「すや」が有力視されています。

江戸幕府五代将軍・徳川綱吉の時代なので創業からの歴史は長いですが、栗きんとんの誕生は幕末の1860年以降と見られています。

 

今では完全にブランド化されており、中津川駅の目の前の広場には「栗きんとん発祥の地」の石碑も建てられています。

栗きんとん 発祥 中津川市

明治から大正に入る頃には、自然豊かな中津川市で栗の栽培が盛んになり…

隣接する恵那市とともに今日まで郷土菓子「栗きんとん」の伝統を受け継いでいます。

 

岐阜県東濃地方では、古くから和菓子店が増え続けたことで競争も激化し…

新しい商品開発も盛んに行われたようです。

 

その中で明治時代に誕生したのが、サツマイモの餡と栗を融合させた栗きんとんでした。

どちらの栗きんとんも発祥は岐阜県の東濃地方ですが、今では全国的にも有名な人気和菓子となっていますね!

栗きんとんに栗を使う意味は?

栗きんとん 栗を使う意味

栗きんとんに使われている栗は、昔から縁起物の1つとされてきました。

それは保存食とされてる搗栗(かちぐり)が、「勝ち」に通じる意味を持つ食材とされていたからです。

 

単なる語呂合わせですが、戦国時代の戦の出陣や祝勝などにも欠かせないものでした。

搗栗とは、栗の実を干したあと臼で搗(つ)いて、鬼皮と渋皮を取り除いた栄養豊富な保存食です。

 

お正月のおせちにもあらゆることで「勝ち」を意味する勝負運アップの縁起物として栗きんとんに使われていますね。

栗きんとんをおせちに入れる理由!

栗きんとん おせち 理由

栗きんとんをお正月のおせち料理に入れる理由は、金色に輝く見た目が富の象徴と考えられているからです。

具体的には金銀財宝、金塊、金の小判に例えられ…

  • 商売繁盛
  • 金運アップ
  • 財運に恵まれる

といった意味や願いが込められています。

前述した通り、搗栗との語呂合わせから栗きんとんは勝負運にも恵まれる縁起物としておせちの具材となっています。

 

クチナシを使った方がより黄金色に染まりますので、ぜひ使ってみてくださいね!

別目で山梔子(さんしし)ともいいますが、実だけでなく粉末にしたものも市販されています。

 

クチナシを使ったことがない人は以下の動画を参考に、色鮮やかな栗きんとんを作ってみましょう!

なめらかで美味しい栗きんとんの作り方(YouTube動画)

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栗きんとんの名前の由来や発祥!栗を使う意味やおせちに入れる理由!のまとめ

おせち料理の定番とされる栗きんとんの名前は「金色の団子」「金色の布団(または座布団)」に由来します。

発祥は岐阜県東濃地方に位置する中津川市で、もともとは巾着状の郷土菓子のアレンジ版です。

 

元祖と見られているのは老舗和菓店の「すや」で、栗きんとんは幕末頃に誕生していました。

おせちでは商売繁盛や金運・財運・勝負運アップの縁起物として欠かせない具材となっています。

 

原型とされる巾着状の栗きんとんは食べたことがない人も多いと思いますが、今では全国の和菓子店で購入できますので、一度は食べてほしい伝統の逸品です。