小豆に虫が湧く理由と駆除方法!虫食いは食べられる?選別と予防も!
戸棚から小豆を出そうとしたら、大量に虫が湧いていて驚いた経験はありませんか?
お米や豆類などの穀物は虫の被害も多いため、保存期間が長くなると注意が必要です。
特に暖かい季節になると起こり得ますので、小豆に虫が湧く理由や駆除方法などは知っておいて損はありません。
また、虫食いがあっても食べられるのかも気になりますが、なるべく上手に選別して無駄を省きたいですね。
何より虫が湧かないようにするのが最も重要ですので、予防方法までまとめて紹介しますね!
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小豆に湧く虫の種類
まずは小豆に湧く虫の正体を先にご紹介しておきますね。
基本的には下記2種類のどちらかと考えておくと良いです。
- アズキゾウムシ(小豆象虫)
- インゲンマメゾウムシ(隠元豆象虫)
どちらも幼虫の顎が強く、小豆を食い荒らして成長するのが特徴です。
アズキゾウムシとは?
- コウチュウ目カブトムシ亜目ハムシ科
- 体長:約2~3mm
- 体色:茶褐色(背中に白黒のマダラ模様あり)
- 主な被害:小豆、エンドウ、ササゲ等
- 成虫までの期間:1か月程
- 成虫の寿命:10日程
アズキゾウムシの成虫は、小豆1粒の中に卵を5個ほど産むこともあります。
孵化した複数の幼虫たちは小豆の中身を食い荒らしてどんどん成長。
成虫になると寿命10日の間に50~60個の卵を産みます。
繁殖期が年に5回ほどあるため、産卵・孵化・羽化のスピードとサイクルが早いのも特徴です。
小豆の大害虫としても世界的にも有名で、農家に甚大な被害を及ぼすことも珍しくありません。
我が家で大量発生して大惨事を起こしたのも、このアズキゾウムシの仕業でしたね!
インゲンマメゾウムシとは?
- 鞘翅目マメゾウムシ科
- 体長:約3~4mm
- 体色:黒(羽根の毛の影響で灰色に見えることも)
- 主な被害:インゲンマメ、ササゲ、緑豆、ソラマメ、大豆、小豆
- 寿命:1~2ヶ月程度(気温に影響を受けやすい)
インゲンマメゾウムシはその名の通り、インゲンマメが大好物です。
ただし、他の豆類なども多数食べることで、こちらも被害が大きい虫です。
成虫は小豆の粒と粒の隙間に白い卵をまとめて産み落とし、孵化した幼虫たちが小豆を外から食い荒らします。
幼虫はその後蛹になり、最後に小豆に大きな穴を開けて羽化します。
インゲンマメゾウムシの幼虫も小豆1粒に5匹ほど侵入しますので、成虫として出てくる頃は小豆の中身がスカスカになります。
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小豆に虫が湧く理由とは?
小豆に虫が湧く理由としては、主に3通りのパターンがあります。
アズキゾウムシやインゲンマメゾウムシの特徴から見ると、産卵のタイミングが影響していますよね。
栽培中の小豆にも産卵する!
まず1つ目の理由はかなり恐ろしいものとなっています。
特にアズキゾウムシの場合、栽培中の小豆に成虫が寄ってきて産卵することがあります。
農家では多少農薬も使っていますので危険度は低いのですが、鞘が茶色に染まってきたら虫が寄って来る可能性はありますね。
特に、畑を持っていて趣味で小豆を育てている場合、収穫する前から卵や幼虫が存在していることもあります。
収穫後もその存在に気付くことは難しいため、保存中のある日突然、虫が湧いたように見えてしまいます。
農家で貯蔵中に卵を産み付ける!
農家で収穫された小豆は、出荷前にいったん貯蔵する必要がありますよね。
その貯蔵庫などに保管されている小豆を狙って、アズキゾウムシやインゲンマメゾウムシが侵入することが多いです。
収穫した小豆はもともと鞘の中に「種子」として入っていますので、鞘から外してしまうと農薬の影響などもほとんどありません。
しかも、「無農薬栽培」の方が消費者にも人気が高いですし、迷惑な虫がより湧きやすくなる理由の1つです。
ですから、袋詰めして出荷される頃には、小豆の中で卵が眠っていることももちろんあります。
農家さんのチェック体制は厳しいですが、「購入したものだから」と安心することはできません。
虫が湧いて袋を食い破って出てくることも比較的珍しいことではないのです。
小豆農家さんからお裾分けしてもらうこともありますが、虫食いが無いかチェックする癖がついてしまいました(笑)
購入後に保存状態が悪いと虫が侵入する!
購入した小豆の保存状態が悪いと虫が湧く理由となります。
特に余った小豆の袋をしっかり輪ゴムなどで縛っておくことは重要です。
また、保存容器に移しても、僅かな隙間があれば5mm未満の虫が侵入してきても不思議ではありませんよね。
戸棚などにしまっておいても、極小の虫が入り込むのは造作もないことです。
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小豆に虫が湧いた時の駆除方法!
小豆に湧いた虫の数によっても駆除方法は多少異なります。
まずは目視できる数が少なければ、水に浸してみましょう!
ほとんど浮いてきたという場合、大量の幼虫に食い荒らされて、小豆の中もスカスカという証拠です。
水から出してビニール袋などに入れ、殺虫スプレーで駆除します。
特別に生命力が強いという訳でもありませんので、蚊やハエなどオールマイティな効き目の「キンチョール」などで十分です。
全て処分しますので、ビニール袋を2枚重ねして入れてから少し多めに殺虫剤を吹きかけ、生ゴミの日に出してしまいます。
水にずっと浸けておくと幼虫は駆除できますが、成虫は難なく上に登ってきますので注意が必要です。
また、小豆が少ししか浮いてこない場合、「捨てるのは勿体ない」と思う人もいますよね。
その場合、後述している選別方法で食べられる分を確保しましょう!
大量発生したら掃除機で駆除!
これは体験談が元になっていますが、もし戸棚の中などで大量発生している場合、掃除機を利用しましょう!
アズキゾウムシやインゲンマメゾウムシは繁殖力には優れていますので、恐ろしいほどの数が小豆から湧いて出ることがあります。
他の食材などが一緒に置いてあると、簡単に殺虫スプレーを利用することも難しいですよね。
まずは虫の発生源を特定したら、他の食材は戸棚から全部出してしまいましょう。
吸引力が劣るハンディタイプの掃除機でも、十分吸い込んで駆除することができます。
小豆から湧いた虫が大量発生するとあちこち動き回りますので、1匹残らず吸い込んでしまってくださいね。
あとは、戸棚の中をしっかり水拭きして、他の食材をチェックしながら戻せばOKです。
小豆の袋などが入っていた食品用のカゴやケースは、水拭きしてから天日干しするのもオススメです。
肝心の小豆も捨てることになりますので、ビニール袋に移して殺虫スプレーをかけておくと良いです。
掃除機内の虫は寿命が僅かしかありませんので、数日待っていれば死んでしまってゴミになるだけですね。
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小豆の虫食いは食べられる?
虫食いの被害にあった小豆、あなたなら食べられますか?
人によって意見が異なるようですが、確かに「全部捨てるのは勿体ない」という声もあります。
参考までにネットの書き込みから一般の方の意見をまとめてみますね。
- 虫が1匹見つかっただけでも全部捨てる
- 虫食いの小豆なんて絶対無理
- 卵が潜んでいそうで怖い
- 実際に虫ごと食べてトラウマになった
- 被害の無い小豆だけ選別して食べる
- 多少虫食いがあっても食べられる
- 全部捨てるのは流石に勿体ない
「神経質」など性格の問題もありますし、見解が分かれるのも当然ですね。
結論からいえば、虫食いがある小豆の場合、食べない方が安全です。
食中毒の原因になり兼ねないというのもありますが、食べてしまったことで気持ち悪くなる人がいます。
頭のどこかで虫がいたことが気になっていると、精神衛生上もよくありませんね。
個人的にも卵の存在が気になりますので、虫食いが見当たらなくても捨ててしまうと思います。
アズキゾウムシは小豆の中に産卵しますが、卵を産み付けるための穴と成虫になって出てくる時の穴の大きさは全く異なります。
ですので、すでに被害にある小豆を水に浸けても、浮いてくるとも限らない場合があるのです。
ただし、全く無害のものもありますので、上手な選別方法をご紹介しておきますね。
食べても良い小豆の選別方法は?
ごく一般的な選別方法としては、水に浸して浮いてきたもの以外は食べられるといわれています。
アズキゾウムシの幼虫の場合、小豆の中身を食い荒らしていなければ、中の空洞も少なく比重も重いというわけです。
インゲンマメゾウムシの幼虫の場合でも、小豆の外側から数匹侵入することもあるため、やはり比重が重くなります。
ただし、白い1mm程度の卵が小豆の粒の間に見えていれば、卵を洗い流せば食べられます。
どちらも成虫が見当たれば、すべて取り除かないといけませんね。
そこで、第二の選別方法としてベランダなどで天日干しをしますが、ざるや新聞紙を利用すると良いです。
日光に反応して成虫は飛び出してきますので、上手に取り除くことは可能です。
これはお米に湧くコクゾウムシなども同じです。
小豆に湧く虫も同じ方法で選別可能となっていますので、捨てるのは勿体ないと思う人は試してみてくださいね!
あとは、目視で目立つ穴が無ければ、食べられると判断しても良さそうです。
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小豆に虫が湧くのを予防するには?
最後に、小豆に虫が湧くのを予防するための方法をご紹介します。
そもそも卵や幼虫が存在する場合は食べるのも難しくなりますので、まだ被害の無い状態の小豆に関するものです。
一升瓶やペットボトルに入れておく
多めに小豆が手に入った時は、一升瓶に入れておけばアズキゾウムシやインゲンマメゾウムシが入り込む余地もありません。
しっかり栓をしておけば完全にシャットアウトできますので、虫を湧かせない予防にも繋がります。
お茶やジュースのペットボトルも、綺麗に洗って乾燥させると同じように使えますね。
プラスチック製容器に入れて保存
プラスチック製容器に入れておくのも効果的です。
蓋さえしっかりできれば小豆の匂いが漏れることもなく、タッパーなどでも虫が寄って来ることもありません。
購入してすぐのビニール袋の場合、成虫が寄って来る可能性があるため、保存容器自体を変えるのはオススメです。
同時に鷹の爪を入れておけば、蓋がズレていても虫が嫌って入ってきませんので万全ですね。
冷蔵や冷凍保存もオススメ!
冷蔵や冷凍での保存も、虫が湧く可能性はほぼゼロになる予防法です。
小豆が生の場合は湿気を嫌うため、ジップロックなどの保存袋に入れて冷蔵庫に入れておくと良いです。
茹でた小豆であれば、冷凍保存することも可能です。
容器にこだわる必要もありませんが、冷凍保存用のジップロックがあれば何かと便利ですね。
自家製の小豆は茹で小豆にする方法も
購入したものではなく自家製の小豆は、早めに茹で小豆にして食べてしまいましょう!
茹でた小豆に虫が湧くことは絶対にありません。
自家製でも意外と量が獲れた場合は、天日干しをしてから一升瓶に入れておくのもオススメ。
その他、ペットボトルやプラスチック製容器、鷹の爪、冷蔵、冷凍など様々な方法で保存できます。
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まとめ
小豆に虫が湧く理由や駆除方法を中心にご紹介しました。
アズキゾウムシやインゲンマメゾウムシも、本当に怖いのは卵から孵化した幼虫ですね。
強い顎でビニール袋など簡単に食い破ってしまうため、まず成虫が卵を産み付けないようにする工夫が必要です。
小豆に近寄るタイミングも意外と多いですし、特に自家製の小豆の保存法も重要ですね。
予防も様々な方法がありますので、ご自身に合ったモノをお試しくださいね。
初夏くらいから被害が増えて来ると思われますので、大量発生にはご注意くださいね!
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