菖蒲・あやめ・かきつばたの違い!見分け方やアイリスの意味は?

2021年3月30日花と植物

菖蒲 あやめ かきつばた 違い 見分け方 アイリス

5月5日の端午の節句が近くなると、「菖蒲(しょうぶ)」が注目されますよね。

ただ、「あやめ」「かきつばた」との違いがよくわからないという人も多いと思います。

 

確かに紛らわしいのは事実ですが、実際には「菖蒲」も「あやめ」も「かきつばた」も似て非なる物。

ちゃんとした見分け方のポイントがあります。

 

また、花菖蒲やアイリスとの違いも検索されていますが、その意味も詳しくご紹介しますね!

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菖蒲・あやめ・かきつばたの違い

菖蒲 あやめ かきつばた 違い

「菖蒲」という漢字には「しょうぶ」「あやめ」という2種類の呼び方がありますよね。

もちろん同じ植物を呼び分けている訳ではなく、歴(れっき)とした違いがあります。

 

さらに「かきつばた(杜若)」の特徴も似ているため、それぞれ区別するのが困難ですね。

ただし、植物学的分類・花の特徴・葉の特徴・開花時期・自生場所を見ていくと、それぞれ別物だということがよくわかると思います。

 

見分け方のポイントにもなるため、この機会に「菖蒲」「あやめ」「かきつばた」の違いを理解しておきましょう!

 

植物学的分類

菖蒲 あやめ かきつばた 違い 植物学的分類

水滴も映えるあやめ
  • 菖蒲(しょうぶ):ショウブ目ショウブ科ショウブ属(サトイモ目サイトモ科ショウブ属):学名(Acorus calamus var. angustatus)
  • あやめ:キジカクシ目アヤメ科アヤメ属:学名(Iris sanguinea)
  • かきつばた:キジカクシ目アヤメ科アヤメ属:学名(Iris laevigata)

 

「菖蒲(しょうぶ)」に関しては、古くは「サイトイモ目サイトイモ科」に分類されていました。

現在は「ショウブ目ショウブ科」となっており、端午の節句の「菖蒲湯」に使われる草本として有名ですね。

 

また、「あやめ」と「かきつばた」は完全に同属で「キジカクシ目アヤメ科アヤメ属」に分類されています。

そもそもショウブ目とキジカクシ目にも違いがありますので、3種類の中で「菖蒲」だけは全く別物の植物になります。

 

アヤメ科に属する植物は約2000種あるといわれ、「あやめ」「花菖蒲」「かきつばた」「サフラン」なども含まれます。

その他「チリメンアヤメ属」「クロッカス属」「フリージア属」「グラジオラス属」など、観賞用の花が世界中で栽培されています。

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花の特徴

菖蒲 あやめ かきつばた 違い 花の特徴

菖蒲(しょうぶ)の花

まず「菖蒲(しょうぶ)」の花はほとんど目立つこともなく、花茎の先に黄緑色の棒のような細花を咲かせます。

ガマの穂のような見た目で、アヤメ科アヤメ属の「花菖蒲」とは華やかさが全く異なりますね。

花菖蒲の花

花菖蒲の花(白)

「花菖蒲」は単に「菖蒲(しょうぶ)」と呼ばれることもあり、「あやめ」や「かきつばた」にもとてもよく似ています。

ただし、どんな色の花菖蒲でも、花(外花被片)の付け根に黄色い模様(斑紋)が入ってっているのが特徴です。

あやめ 花

あやめの花

「あやめ」は、花(外花被片)の付け根に白や赤、茶、黒などで構成される網目状の模様があります。

花の色により網目模様を構成する色に違いがありますが、本来の「菖蒲」は花を見ることもほとんどありませんので、見分けるポイントとしては十分です。

かきつばた 花

かきつばたの花

一方「かきつばた」は、花(外花被片)の付け根に縦長の白い模様(斑紋)が入っています。

花びら全体に広がる脈(筋)のような模様も少なめで、菖蒲やあやめとの違いはハッキリしています。

 

葉の特徴

菖蒲 あやめ かきつばた 違い 葉の特徴

「菖蒲」の葉は、細長くて刀のような形をしているのが特徴で、最大1メートルまで成長します。

葉先より根茎の方に血液循環を促す作用があり、様々な効能を持つ生薬としても利用されています。

 

爽やかな芳香を放つことから「匂い菖蒲」と呼ばれ、「邪気払い」の意味も込めて端午の節句の菖蒲湯にも利用されていますね。

ちなみに「花菖蒲」の葉も非常によく似ており、主脈が太くて見えやすいです。

かきつばた 葉の特徴

葉の幅が広いかきつばた

「あやめ」の葉も似ているのは確かですが、40~60cmほどしか伸びず、葉の主脈が「菖蒲」より不明瞭で目立ちません。

「かきつばた」の葉は最も幅が広いのが特徴ですが、こちらは葉の主脈が極細で見えづらいという違いもあります。

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開花時期

菖蒲 あやめ かきつばた 違い 開花時期

寒咲きあやめの花

【開花時期の違い】

  • 菖蒲(しょうぶ):5 ~7月(初夏)
  • あやめ:5月上旬~中旬
  • かきつばた:5月中旬~下旬

※花菖蒲:6月上旬~7月上旬

花を観賞するのであれば、「あやめ」→ 「かきつばた」→「花菖蒲」の順番で楽しめます。

菖蒲(しょうぶ)の開花時期は長めですが、花を見ることはほとんどありませんよね。

 

花菖蒲は紫陽花(あじさい)とのコラボも綺麗ですね!

 

自生場所

菖蒲 あやめ かきつばた 違い 自生場所

水面を彩るカキツバタ

【主な自生場所】

  • 菖蒲(しょうぶ):川や池、沼などの水辺(湿地)
  • あやめ:山や草原などの陸地(湿地に咲くことはほぼない)
  • かきつばた:湿地や水中にも咲く

※花菖蒲:水を好み、菖蒲(しょうぶ)と同じく湿地に群生する

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水辺に咲く花菖蒲

水辺に咲く花菖蒲

自生場所としては、「あやめ」のみが乾燥した土地を好みます。

水辺などの湿地で見られるようであれば、かきつばたや花菖蒲の可能性が高いですね!

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菖蒲・あやめ・かきつばたの見分け方のポイント!

菖蒲 あやめ かきつばた 見分け方

菖蒲、あやめ・かきつばたの違いをご紹介しましたが、それぞれ見分け方のポイントを整理しますね。

花菖蒲も併せて草丈や花色などにも注目してくださいね!

草丈 花色 花の特徴 葉の特徴
菖蒲 50~100cm 黄緑色 棒状の花 刀状・芳香あり
あやめ 40~60cm 白、紫 網目模様あり 葉脈が不明瞭
かきつばた 50~80cm 白、青、紫、複色 白の模様あり 葉幅が広い
花菖蒲 50~100cm 白、青、紫、褐色、黄色
ピンク、ほか多数
黄色の模様あり
※花の種類が豊富
刀状・芳香なし

もともと「菖蒲(しょうぶ)」といえば、菖蒲湯に利用する「葉菖蒲」「匂い菖蒲」を指しています。

ただし、現在では美しい花を咲かせる「花菖蒲」を指していても間違いではありません。

 

花菖蒲に関しては、大きく分けて「江戸系」「伊勢系」「肥後系」の3タイプがあります。

その他、長井古種やアメリカを中心に開発された品種も豊富です。

 

また、アヤメ科に属する「あやめ」「かきつばた」「花菖蒲」の場合も、総じて「あやめ」と呼ぶ習慣が広まっています。

かなり紛らわしくはなっていますが、見分け方のポイントを押さえておけば、目の前にある花がどれに当たるかはわかるはずです。

アイリスの意味とは?

アイリス 意味

ジャーマンアイリス

ネット上ではよく、「あやめ・かきつばた・アイリスの違い」などと検索されていますね。

アイリスとは、キジカクシ目アヤメ科アヤメ属の学名を意味します。

 

英語表記では「Iris」とされ、同属の花の学名には必ず「Iris」または「 I.」の文字が含まれています。

例えば・・・

「あやめ」は「Iris sanguinea」「I. sanguinea Hornem.」

「かきつばた」は「Iris laevigata」「I.laevigata Fisch.」などとされています。

 

もともとアイリスとは、ギリシア神話に登場する「虹の女神・イリス」のことを指しており、アヤメ属の学名の由来となっています。

イリスは最高神ゼウスの妻・ヘラの寵愛を受けていましたが、ある日ゼウスのお気に入りとなり困惑してしまいます。

 

相談を受けたヘラは、イリスに「七色の首飾り」を与え、髪の毛にお酒を3滴垂らして虹の女神に変身させました。

現在ではドイツの「ジャーマンアイリス」、オランダの「ダッチアイリス」など、アヤメ属の花名としても知られていますね。

 

つまり、海外で開発されたアヤメ属の花には、ほとんど「アイリス」という名前が入っています。

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菖蒲・あやめ・かきつばたの違い!見分け方やアイリスの意味は?のまとめ

菖蒲・あやめ・かきつばたの違いについてご紹介しました。

花菖蒲も含め、似ている花ばかりですが、花弁や葉の特徴は見分け方のポイントになります。

 

開花時期や自生場所にも目を向けると、さらに区別しやすいと思います。

また、アイリスの意味は「キジカクシ目アヤメ科アヤメ属」の学名でしたね。

 

イングリッシュアイリス、スパニッシュアイリスなどもすべて、あやめやかきつばたの仲間に分類される植物です。

日本ではゴールデンウィーク辺りから見ごろを迎えるアヤメ属の花を楽しんでくださいね。

 

花菖蒲は特に開花時期が長いため、梅雨時にも水辺で綺麗に咲いているのを見れそうです。