落雁と和三盆の違い!発祥と名前の由来!京都や金沢のおすすめ名店も!

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仏壇へのお供え物として知られる伝統的な和菓子に「落雁」「和三盆」などがありますよね。

見た目も味も似ていますが、両者の違いをご存じでしょうか?

 

お茶と一緒にいただくことも多いですが、上品な甘味と口の中でホロホロと崩れるような舌触りが魅力です。

落雁と和三盆は原料や製法にも違いがあるようですが、その発祥や名前の由来なども気になりますよね。

 

特に京都や石川の金沢などは老舗が多く、おすすめの名店なども多数あります。

そこで今回は、落雁と和三盆の違い!発祥と名前の由来!京都や金沢のおすすめ名店も!というテーマで詳しくご紹介します!

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落雁と和三盆の違い!

落雁 和三盆 違い

落雁と和三盆は大人向けの和菓子というイメージもあり、特に年配の方に人気の干菓子です。

おやつに日本茶と一緒にいただくだけで、なぜかホッとしますよね。

 

早速、原料や製法などから違いをご紹介しますが、なかなか区別が難しいという人はチェックしてみてくださいね。

発祥や名前の由来もまとめていますので、食べたことがないという若い方も覚えておくと便利ですよ。

 

では、まず落雁から説明しますね!

 

落雁とは?原料や製法は?

落雁 原料 製法

「落雁」とは、日本を代表する干菓子の1つで、仏壇へのお供え物としても有名ですよね。

主な原料は、お米から作る澱粉質の粉、砂糖や水飴などの糖類、着色料、少量の水となっています。

 

これらの原料を混ぜて練り上げ、様々な模様の木型に押し付けて圧縮し、最後に乾燥させる製法が一般的です。

最初に澱粉質の粉のみを蒸籠(せいろ)で蒸すこともありますし、すべて混ぜてから蒸し上げて乾燥させるなど、実際には様々な製法の落雁があります。

 

メインとなる澱粉質の粉は、もち米から出来る「落雁粉(春雪粉)」「上南粉」「寒梅粉」「味甚粉」「上早粉」などを使用することが多くなっています。

その他、豆、麦、栗、葛などの粉を使用することもあり、最近ではソラマメや赤エンドウなどを使った落雁も人気です。

 

後述する和三盆との違いを挙げるとすれば、原料や製品としての種類が豊富な点です。

現在でも近所の方が作った落雁をお裾分けしていただくことがありますが、作って間もないモノは柔らかくて口溶けも良くて美味しいですよ!

 

落雁発祥の由来

落雁 発祥 由来

お盆やお彼岸のお供え物の他、お茶会などの席でも定番となっている落雁。

その発祥は、仏陀(御釈迦様)の弟子が「盂蘭盆会(お盆)」に僧侶たちに振舞ったことに由来するといわれています。

 

お盆の起源もハッキリしていませんが、もともとは落雁の原型とされる「粉熟」というモノが西・中央アジア辺りで生まれたようです。

日本に伝わったのは室町時代のことで、中国との「日明貿易」により入ってきたとする説が有力視されています。

 

ただし、砂糖の製法が室町時代に完成していたとは思えませんよね…。

現在の形としての落雁発祥は、江戸時代に中国から長崎に伝わった「口砂香(こうさこ)」に由来するようですね。

 

そもそも落雁は、砂糖が生まれていない時代のお供え物だった、蓮の花や果物の代用品として広まったといわれています。

日持ちも良く、様々な形のモノが出回るようになったため、重宝されるようになりました。

 

松竹梅を模した落雁などはお祝い事にも用いられる和菓子としても有名ですし、小豆で作った餡子を入れる地域などもあるようですね!

 

落雁の名前の由来

落雁 名前 由来

「落雁」という名前の由来については諸説あり、実はハッキリしたものはありません。

例えば、以下のような説が挙げられます。

【落雁の名前の由来】

  1. 中国・明の時代のお菓子「軟落甘 (なんらくかん)」が日本に伝来し、「軟」が欠落して「落甘」と呼ばれるようになった
  2. 近江八景の一つ「堅田落雁」の様子にちなみ、雁が空から舞い降りる様子に見立てた
  3. 石山本願寺の蓮如上人がお菓子を出された際、前日に雁が落ちる様子を見ていたためその名前を付けた
  4. 落雁の原型とされる「粉熟」の表面にはゴマがあり、鳥の雁に似ていたため名付けられた
  5. 表とは異なり裏には模様が無いため、秋の浦辺の空を飛んでいる雁の淋しげな様子から名付けられた

 

他にもたくさんの説がありますが、1の「落甘」説と、2の「堅田落雁」説が有力視されています。

いずれにしても、最終的には鴨の仲間で白鳥よりやや小さい「雁」が関与しているのではないかと考えられます。

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和三盆とは?原料や製法は?

和三盆 原料 製法

和三盆とは、四国東部に位置する香川県や徳島県で栽培されているサトウキビから生産される高級砂糖の一種を呼んでいます。

サトウキビといえば、沖縄を中心とする南西諸島で栽培されていることが有名ですが、四国東部のみで伝統的に栽培されている「竹糖(ちくとう)」が原料となっています。

 

落雁との一番の違いは、澱粉粉などの様々な原料を使用せず、竹糖から作られる「和三盆糖」のみを押し固めた製法にあります。

これが、そのまま和菓子としての名前で広まったものと考えられています。

 

和三盆の生産には手間暇が掛かっており、まず竹糖の茎から抽出される搾り汁を石灰で中和し、精製ろ過して結晶化した「白下糖」を作ります。

この白下糖に少量の水を加えて練り上げ、「研ぎ」という工程で粒子をできるだけ細かくします。

 

最後に布に包んでから「押し舟」という箱の中に入れ、重石をかけ黒蜜を抜いてから乾燥させています。

これを繰り返して1週間ほどで完成しますが、黒砂糖をまろやかにしたような風味が人気を集めています。

 

和三盆と落雁では粒子の細かさにも違いがあり、口の中でサラリと溶けるような食感も大きな魅力です。

そもそも砂糖の一種ですから、高級な落雁の原料としても使用されています。

 

和三盆発祥の由来

和三盆 発祥 由来

日本の砂糖作りは、江戸時代中期の徳川吉宗の頃、享保の改革により奨励されたことがきっかけとなっています。

和三盆の場合、讃岐産と徳島産で発祥の由来に違いがありますが、どちらも四国巡礼で有名なお遍路さんが絡んでいるようです。

 

まず、讃岐和三盆は、高松藩で砂糖作りを研究していた向山周慶が、四国お遍路の途中で行き倒れになっていた薩摩藩奄美大島出身の関良介という人物を助けたことに由来します。

この関良介は砂糖作りの経験者であったため、命の恩人である向山周慶の願いを受け入れ、讃岐地方でのサトウキビ栽培が始まっています。

 

その後、黒砂糖の精製に成功し、1790年には「押舟切櫂法」という分密法により、白砂糖作りに成功しています。

これが讃岐和三盆発祥の由来とされています。

 

一方、阿波和三盆は丸山徳弥という人物が九州から来ていたお遍路さんからサトウキビの話を聞き、当時の日向国延岡で栽培を始めています。

徳島に帰国後はサトウキビの栽培法や精糖法を独学で完成させ、1798年頃に三盆糖の製造に成功したといわれています。

 

徳島藩の奨励により和三盆の生産が急速に発展したこともあり、讃岐産とともに広く普及したと考えられています。

現在では全国的にも有名になりましたが、讃岐産も徳島産もお遍路さんとの出会いにより誕生していますね。

 

日本の四国が発祥の地となっていることから、海外から入ってきた落雁とは大きな違いがありますね

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和三盆の名前の由来

和三盆 名前 由来

高級砂糖の一種でありながら、落雁と同じく干菓子の代表格となった和三盆。

その名前はできるだけ粒子を細かくするための工程「研ぎ」に由来します。

 

和三盆は「竹糖」の絞り汁を精製ろ過して結晶化させた「白下糖」が原材糖となっています。

白下糖に少量の水を加え、「盆の上で3回研ぐこと」から名付けられといわれています。

 

この「研ぎ」が和三盆の命といっても過言ではなく、その仕上がりは粉砂糖のようにキメ細やかで極上の口溶けを演出しています。

最近では、より白さを求めて5回以上も「研ぎ」や「押し舟」をすることもあるようです。

 

もちろん、この製造工程は日本で独自に開発・工夫されたものであることから、「和」という文字が使われているようです。

落雁とは名前の由来にも大きな違いがあるといえそうですね!

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落雁と和三盆に似た白雪糕との違いとは?

落雁 和三盆 白雪糕 違い

和菓子店などで「白雪糕(はくせつこう・はくせんこ)」という商品を購入される方も多いと思います。

落雁とは製法に違いがあり、和三盆とは原料が異なります。

 

白雪糕の場合、まずうるち米やもち米などを加熱する前に砂糖や水飴を加え、型に入れて成型まで持って行きます。

この時、蓮の実の粉などを混ぜることもありますが、成型した後に蒸籠で蒸してから最終的に乾燥させます。

 

落雁でも同じ製法で作られることもあるため、白雪糕は落雁の一種とされる地域も多いようです。

ただし、米の粉をメインに作られていることで、区別されて呼ばれている場合もあります。

 

また、和三盆とは原料そのものが違いますので、似て非なるものと考えて良いでしょう。

名前の由来としては、口の中でホロホロと溶ける様子を白い雪に見立て、白雪糕と名付けられたようです。

 

少し固めにできているというイメージがありましたが、それもお店ごとに違いがあり、柔らかく作られていることもあるそうです。

関東周辺ではお盆に供える代表的な干菓子であり、西日本などでもこどもの日やひな祭り、その他の祝い事などにも用いられています。

 

ちなみに「白雪羹」という漢字が使われている場合もありますが、基本的に同じものです。

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落雁と和三盆が購入できる京都のおすすめ名店

落雁 和三盆 京都 おすすめ 名店

京都といえば「京菓子」のイメージが強く、味だけではなくお菓子を「五感(視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚)」で味わうという文化が根付いていますよね。

干菓子に分類される落雁や和三盆も有名な京菓子の1つで、おすすめの名店も多いです。

 

そもそも京菓子とは、昔は宮中や公家などの行事や儀式に用いられた献上品でした。

現在では「八つ橋」「葛菓子」「求肥(ぎゅうひ」「州浜(すはま)」などの銘菓も民間に広く親しまれるようになり、京都ならではの見た目も美しく上品な味わいの和菓子も人気ですね!

 

では、京都で落雁や和三盆が購入できるおすすめの名店をご紹介します。

 

長久堂

京都 長久堂 本店

長久堂本店

1831年創業の京菓子司「長久堂」は、「花面(はなめん)」という落雁で有名な京都の老舗和菓子店です。

能面師が彫ったという木型を使用しており、人の顔の形をした一風変わった落雁となっています。

 

原料には和三盆、玄米、大豆、ソラマメ、抹茶などを使用しており、それぞれ味や風味、食感なども異なります。

落雁 花面

花面

お土産としての人気も高いため、京都観光に行かれた際は立ち寄ってみるのもおすすめです。

また、長久堂の代表作として、赤く染めた羊羹を求肥で巻いた銘菓「砧(きぬた)」もありますし、京麩焼煎餅、栗蒸羊羹など、その他の和菓子の人気も非常に高いお店ですね!

 

【長久堂本店の詳細情報】

  • 所在地:京都府京都市北区上賀茂畔勝町97-3
  • TEL:075-712-4405
  • 営業時間:9時30分~18時
  • 店休日:カレンダーによる
  • 駐車場:なし

 

鍵善良房

京都 鍵善良房  四条本店

鍵善良房 四条本店

1726年創業の「鍵善良房」は、300年近く続く京都の老舗和菓子店です。

干菓子で一番のおすすめは、菊の形を模した純白の和三盆「菊寿糖(きくじゅとう)」

 

中国から伝わった重陽の節句(9月9日)には、菊の花をお酒に入れて飲み「長寿」を願う習慣がありますよね。

彭祖仙人の故事にちなんだ能「菊慈童」も創作されましたが、鍵善良房の菊寿糖には「不老長寿の願い」が込められているそうです。

和三盆 菊寿糖

「和三盆 菊寿糖」

干菓子の種類自体も豊富ですが、羊羹、生菓子、半生菓子、焼き菓子、饅頭、飴、汁粉など様々な商品があります。

京都の老舗和菓子店らしく、どれをとっても一流の和菓子が揃っています。

 

【鍵善良房 四条本店の詳細情報】

  • 所在地:京都府京都市東山区祇園町北側246
  • TEL: 075-561-1818
  • 営業時間:9時30分~18時
  • 定休日:毎週月曜
  • 喫茶・カフェ: 62席
  • 駐車場:なし

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落雁と和三盆が購入できる金沢のおすすめ名店

落雁 和三盆 金沢 おすすめ 名店

江戸時代に製菓事業が奨励されていた加賀藩は、特に落雁作りの技術が発展しているといわれています。

特に石川県金沢市は、日本三大銘菓の1つに数えられる落雁の最高級品「長生殿(ちょうせいでん)」を生んだ地としても有名です。

 

紅白の長生殿には北陸産のもち米や四国産の和三盆が使用されており、江戸時代は徳川将軍家へ、明治時代以降は宮内省(現在の宮内庁)にも献上されていたといわれています。

そこで、落雁や和三盆が購入できる金沢のおすすめの名店をご紹介します。

 

加賀藩御用菓子司「森八」

金沢市 森八 本店

金沢市「森八本店」

1625年創業の「森八」は、落雁の最高峰として知られる「長生殿」を生み出した老舗和菓子店です。

現在も「株式会社森八」として名を馳せており、400年近い歴史を持つ金沢市でもおすすめの名店の1つといえます。

金沢 森八 長生殿

長生殿

初代藩主・前田利家公が創作を命じたという「黒羊羹」や、加賀一向一揆に起源を持つといわれる求肥を使った「千歳」なども人気商品となっています。

 

【森八本店の詳細情報】

  • 所在地:石川県金沢市大手町10-15
  • TEL: 076-262-6251
  • FAX: 076-260-0881
  • 営業時間:9時~18時
  • 定休日(1月1日~2日のみ)
  • お茶席:40席
  • 駐車場:13台

 

落雁 諸江屋

金沢 落雁 諸江屋本店

「落雁 諸江屋本店」

金沢市野町1丁目に本店を構える「落雁 諸江屋」もおすすめの名店です。

江戸時代末期の1849年創業以来、170年もの間、加賀銘菓の「方丈菓子」「加賀宝生」「花うさぎ」などの伝統を守り続けています。

濃茶落雁

濃茶落雁

肥沃な加賀の土地で収穫したもち米や四国の和三盆糖など、国産素材へのこだわりが強いお店の1つでもあります。

特におすすめなのが、寒梅粉、和三盆糖、抹茶を使用した「濃茶落雁(こいちゃらくがん)」で、抹茶の風味や粒あんの甘味などのバランスも絶賛されています。

 

蕎麦茶粉を使った生落雁「風流」の他、塩どら焼き、最中など和菓子の種類も豊富で、どれを選ぶか迷うほどですね。

 

【落雁 諸江屋本店の詳細】

  • 所在地:石川県金沢市野町1-3-59
  • TEL:076-245-2854
  • FAX:076-245-2854
  • 営業時間:9時~19時
  • 定休日(元旦のみ)
  • 駐車場:3台

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落雁と和三盆の違い!発祥と名前の由来!京都や金沢のおすすめ名店も!のまとめ

落雁と和三盆の違いについてご紹介しました。

落雁の発祥は日本ではなく、西・中央アジアから中国経由で伝わったといわれています。

 

一方、和三盆は日本発祥で、四国東部の香川や徳島で栽培されている竹糖というサトウキビを原料とし、高級砂糖の一種としてだけでなく、干菓子としても有名になりました。

両者の名前の由来も大きな違いがありますが、京都では京菓子の1つとして人気を誇っていますし、加賀藩であった石川県金沢市でも盛んに作られている和菓子となっています。

 

今回、おすすめの名店もご紹介しましたので、旅行などで訪れた際はお土産などに購入するのも良いですね。

2つとも購入して味や食感の違いを比較してみてはいかがでしょうか…。