落葉の候を使う時期はいつ?読み方や意味は?使い方の例文と結び!
手紙などに季節感を与えるために用いられる時候の挨拶に「落葉の候」があります。
文字を見ると秋~冬を連想させますが、使う時期はいつ頃なのか確認しておきましょう!
読み方や意味を理解しておくと、誤用して失敗するような心配も無用ですね。
落葉の候の使い方として季節の挨拶状やビジネスレターの例文もまとめています。
文章等を締めくくる「結びの挨拶」も含め、セットで覚えておくと便利ですよ!
そこで今回は、落葉の候を使う時期はいつ?読み方や意味は?使い方の例文と結び!というテーマでご紹介します。
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落葉の候を使う時期はいつ?
落葉の候を使う時期は、11月いっぱいの約30日間が目安となっています。
以下に、旧暦の秋と冬に関する二十四節気表をまとめていますので、確認してみましょう!
季節 | 二十四節気 | 新暦初日 |
---|---|---|
初秋 | 立秋 | 8月7日頃 |
処暑 | 8月23日頃 | |
仲秋 | 白露 | 9月8日頃 |
秋分 | 9月23日頃 | |
晩秋 | 寒露 | 10月8日頃 |
霜降 | 10月23日頃 | |
初冬 | 立冬 | 11月7日頃 |
小雪 | 11月22日頃 | |
仲冬 | 大雪 | 12月7日頃 |
冬至 | 12月22日頃 | |
晩冬 | 小寒 | 1月5日頃 |
大寒 | 1月20日頃 |
二十四節気の秋は「初秋・仲秋・晩秋」、冬は「初冬・仲冬・晩冬」で構成されています。
落葉の候の使い始めの時期は11月1日頃なので…
晩秋の後半の節気「霜降(10月23日頃~11月6日頃)」の期間に巡ってきます。
その後、季節は冬に移り…
初冬の前半の中気「立冬(11月7日頃~21日頃)」の間はフルに使用できます。
落葉の候の使い終わりの時期は11月30日頃なので…
初冬の後半の節気「小雪(11月22日頃~11月6日頃)」の期間に巡ってきます。
11月末までは問題なく使用できますが、12月に入ると季節的にも違和感が出てきます。
「師走の候」など、別の時候の挨拶を使うことがほとんどですね!
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落葉の候の読み方は?
落葉の候の読み方は「らくようのこう」です。
漢語調の時候の挨拶は、漢字の部分を音読みにすることが多いです。(※一部例外もあります)
落葉単体では「おちば」と訓読みし、俳句では三冬(初冬・仲冬・晩冬)の季語となっています。
「落ち葉」と表記することもありますが、あくまで日常用語や季語として使われるケースです。
また、「候」は「そうろう」「さぶら(う)」「うかが(う)」「ま(つ)」といった訓読みもありますが、時候の挨拶では音読みで「こう」とします。
落葉の候の意味は?
落葉の候は「樹々の葉が舞い落ちる季節を迎えましたが…」という意味です。
そもそも落葉とは「葉が散り落ちる様子」や「地面に落ちた枯れ葉自体」を表す言葉です。
主に落葉樹に見られる現象で、「らくよう」「おちば」のどちらも同義とされています。
葉の離脱の原因は、低温期に入ることで日照時間が減ることや、葉の細胞の老化などが挙げられます。
落葉が終わった樹々や地面の枯れ葉を見ると、生物の死を感じて淋しい気持ちになりますよね。
落葉の候には「秋から寒い冬に移行し、自然のはかなさを感じる季節」といったニュアンスが含まれています。
また、「候」は暑さ寒さといった気候や天候、季節特有の自然現象が見られる頃を意味します。
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落葉の候の使い方の例文と結び!
では、落葉の候の使い方の例文をご紹介します。
私的な季節の挨拶状やビジネスレターに分けてまとめていますので、結びの挨拶を含め参考にしてくださいね!
漢語調の時候の挨拶の前提として・・・
「落葉の候」「落葉の折(おり)」「落葉の砌(みぎり)」のどれを使っても問題ありません。
口語調(和文調)の挨拶よりフォーマル感が強く、主に改まった相手や公的な手紙など使用される傾向があります。
季節の挨拶状の例文と結び
【書き出し】
- 拝啓 落葉の候、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
- 拝呈 落葉の候、いよいよご壮健のことと拝察し、お慶び申し上げます。
- 啓上 落葉の候、皆様ますますご清適の段、大賀の至りに存じます。
- 謹啓 落葉の候、ご家族の皆様にはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
- 恭敬 落葉の候、貴家ご一同様にはいよいよご健勝の御事、衷心よりご慶賀申し上げます。
漢語調の時候の挨拶だけで季節感が出るため、あとは相手の健康を祝う言葉を入れておきます。
尚、「ますます」「いよいよ」は「より一層」という意味で、どちらでも同じように使えます。
【結び】
- 時節柄、くれぐれもご自愛くださいますようお願い申し上げます。敬具
- 秋冷加わります折、皆様ご自愛専一にてお過ごしください。敬白
- 初霜の折、皆々様のご多幸とご活躍を心より祈念致しております。かしこ
- 例年になく暖かい霜月でございます。体調をお崩しになりませんように。謹白
- 本格的な冬の到来が近づいております。皆様なにとぞお身体をおいといください。謹言
結びの挨拶にも相手の健康や活躍を祈る言葉を入れておくのがマナーです。
「お身体をおいといください」は「ご自愛ください」より丁寧な印象を受ける言葉です。
また、冒頭の頭語と手紙を締めくくる結語の組み合わせは以下の通りです。
頭語 | 結語 | |
一般的な例 | 拝啓・拝呈・啓上・啓白 | 敬具・拝具・敬白・かしこ(女性のみ) |
改まった例 | 謹啓・謹呈・粛啓・恭敬 | 謹言・謹白・敬具・敬白・頓首・かしこ(女性のみ) |
(※同じ行であればどの組み合わせでもOKです)
最もポピュラーな頭語は「拝啓」だと思います。
太平お世話になった目上の方などには「謹啓」を使うと、より改まった印象が強くなります。
ビジネスレターの例文と結び
【書き出し】
- 拝啓 落葉の候、貴社ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます。
- 拝呈 落葉の候、貴社いよいよご隆昌のことと拝察し、お慶び申し上げます。
- 謹啓 落葉の候、貴社にはますますご隆盛の趣、慶賀の至りに存じます。
- 謹呈 落葉の候 貴社におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
- 恭敬 落葉の候 ○○様にはご健勝にてご活躍のこととお慶び申し上げます。
ビジネスレターの書き出しは、定型文のように数パターン覚えておくと便利です。
相手の会社の敬語「貴社」を用いるのが一般的ですが、お店などは「貴店」とします。
【結び】
- 今後とも変わらぬご愛顧を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。敬具
- 今後ともより一層のご高配を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。末筆ながら、お礼かたがたご挨拶申し上げます。敬白
- 今後とも引き続きご厚情を賜りますよう、謹んでお願い申し上げます。略儀失礼ながら、ご挨拶申し上げます。拝具
- これからも末永くご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。略儀ながら、暑く御礼申し上げます。謹言
- 霜降のみぎり、貴社ますますのご隆盛をお祈り申し上げます。誠に略儀ではございますが、お礼とご挨拶を申し上げます。謹白
ビジネスレターの結びには「今後の支援」や「相手の会社の繁栄」を祈願する言葉を入れます。
「略儀ながら」「末筆ながら」を使って文章を締めくくることも多いですね!
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落葉の候を使う時期はいつ?読み方や意味は?使い方の例文と結び!のまとめ
- 落葉の候を使う時期は、11月いっぱいが目安
- 約30日間あるため、多少使い分けをするのがオススメ
- 落葉の候の読み方は「らくようのこう」
- 意味は「樹々の葉が舞い落ちる季節を迎えましたが…」
- 「秋から寒い冬に移行し、自然のはかなさを感じる季節」といったニュアンスを含む
- 漢語調の時候の挨拶は主に改まった相手に使用される
落葉の候は季節特有の自然現象が見られる時期の時候の挨拶でしたね。
11月いっぱいは使えますので、ぜひご活用くださいね!
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