仲秋の候とは?読み方や意味、時期は?季節の挨拶状の例文と結び!
仲秋の候とは、手紙などに季節感を出すために用いられる時候の挨拶の1つです。
漢字を見ると秋に使うのはわかりますが、具体的に使う時期はいつ頃か確認しておきましょう!
読み方や意味もしっかり理解しておくと、相手に不快感を与える心配もありません。
季節の挨拶状やビジネスレターの例文、結びの文章もまとめていますので、ぜひ参考にしてくださいね。
そこで今回は、仲秋の候とは?読み方や意味、時期は?季節の挨拶状の例文と結び!というテーマでご紹介します!
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仲秋の候とは?
仲秋の候とは、主に改まった相手への手紙に使用される漢語調の時候の挨拶の1つです。
「○○の候」「○○の折(おり)「○○の砌(みぎり)」の3種類のうち、どれを使っても問題ありません。
他にも「○○の時期を迎えましたが」といった口語調(和文調)の時候の挨拶もあります。
ただ、漢語調の方がより丁寧なシーンで使われるケースも多いです。
では早速、仲秋の候の読み方から見ていきましょう!
読み方は?
「仲秋の候」の読み方は「ちゅうしゅうのこう」です。
漢語調の時候の挨拶は、例外を除いて基本的に「音読み」を使用します。
「仲秋」といえば、十五夜とも呼ばれる「中秋の名月」の漢字と間違えられやすいですね!
また、「候」は「そうろう」「さぶら(う)」「うかが(う)」「ま(つ)」といった訓読みもありますが、「こう」と読んでくださいね!
意味は?
「仲秋の候」は、「暦の上では仲秋を迎えましたが…」という意味です。
ニュアンスとして「すっかり秋めいて、過ごしやすい時期になりましたが…」という表現を含んでいます。
旧暦(太陰太陽暦)では、秋は7月・8月・9月とされており、仲秋は旧暦8月の別称です。
ちょうど秋の真ん中の1ヶ月間になりますが、現在の新暦(太陽暦)とは季節的にズレが生じています。
また、「候」は季節の区切りや季候を表す言葉で、時候の挨拶では「時節」「時季」「頃」を意味します。
時候と同義と捉え、「四季の気候や暑さ、寒さ」と覚える方がわかりやすいかもしれませんね!
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仲秋の候を使う時期は?
「仲秋の候」を使う時期は9月8日頃~10月7日頃で、約1ヶ月間ですね!
1年を24等分の季節に分けた二十四節気では「白露」と「秋分」を合わせた期間になります。
二十四節気の秋は以下のグラフの通り、「立秋」~「霜降」までの6つの節気に分けられます。
秋 | 二十四節気 | 初日 |
---|---|---|
初秋 | 立秋 | 8月7日頃 |
処暑 | 8月23日頃 | |
仲秋 | 白露 | 9月8日頃 |
秋分 | 9月23日頃 | |
晩秋 | 寒露 | 10月8日頃 |
霜降 | 10月23日頃 |
その内、仲秋の欄を見ると日付も一目瞭然ですよね。
10月8日頃の「寒露(かんろ)」を迎えると「晩秋」に入り、「仲秋の候」を使う時期から外れてしまいます。
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仲秋の候を使った季節の挨拶状の例文と結び!
では、「仲秋の候」を使った季節の挨拶状の例文をご紹介します。
ビジネスレターでも使用されるため、併せてまとめています。
また、はがきや手紙の最後に記す「結びの文章」も参考にしてくださいね!
季節の挨拶状の例文
- 拝啓 仲秋の候、皆様お元気でお過ごしでしょうか。
- 拝啓 仲秋の候、皆様にはお健やかにお過ごしのことと存じます。
- 拝啓 仲秋の候、皆様ますますご健勝にてご活躍のこととお喜び申し上げます
- 謹啓 仲秋の候、皆様におかれましては益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
- 謹呈 仲秋の候、ご家族様にはことのほかご健勝の段、大慶の至りに存じます。
漢語調の時候の挨拶の場合、「仲秋の候」だけで季節感を表すことができています。
書き出しに加える要素として、相手の健康を気遣う・喜ぶ言葉を入れておきましょう!
また、冒頭部の頭語と手紙を締めくくる結語の組み合わせは以下の通りです。
頭語 | 結語 | |
一般的な例 | 拝啓・拝呈・拝白・啓上 | 敬具・拝具・敬白・かしこ(女性のみ) |
改まった例 | 謹啓・謹呈・粛啓・恭敬 | 謹言・謹白・敬具・敬白・頓首 |
(※同じ行であればどの組み合わせでもOKです)
「拝啓」や「拝呈」でも改まった表現ではありますが、「謹啓」や「謹呈」はさらに丁寧な印象を受けますね!
ビジネスレターの例文
- 拝啓 仲秋の候、貴社ますますご発展のことと存じます
- 拝啓 仲秋の候、貴社ますますご隆盛のことと存じ、お喜び申し上げます。
- 啓上 仲秋の候、貴社ますますご清栄の由大慶に存じます。
- 謹啓 仲秋の候、貴社におかれましては益々ご隆昌のこととお喜び申し上げます。
- 粛啓 仲秋の候、貴社におかれましては益々ご盛栄のことと拝察し、お慶び申し上げます。
会社宛のビジネスレターの場合、相手の会社の敬語「貴社」を使います。(※会話では御社を使用)
結びの例文
【季節の挨拶状などの結び】
- さわやかな秋を満喫なさいますようお祈り申し上げます。敬具
- 季節の変わり目ですので、くれぐれもご自愛くださいますようお祈り申し上げます。敬白
- 朝夕はずいぶん冷えるようになりました、お体をくれぐれもおいといください。拝具
- 秋風が心地よいこの時期、皆様のご健康とご活躍をお祈り申し上げます。謹白
- 爽涼の折、くれぐれも無理をなさらず、ご自愛専一にてお過ごしください。かしこ
季節の挨拶状の結びの文章にも、相手の健康を気遣う言葉を入れておきましょう!
「秋を満喫してください」といった表現でもよいと思います。
【ビジネスレターの結び】
- まずは略儀ながら書中をもちましてご挨拶申し上げます。敬具
- まずは略儀ながら書中をもちましてお礼かたがたご挨拶申し上げます。敬白
- 時節柄、皆様方にはくれぐれもご自愛のほど、お祈り申し上げます。拝具
- 今後とも変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。謹白
- 末筆ながら、貴社のますますのご隆昌を心よりお祈り申し上げます。謹言
ビジネスレターの結びの文章は、基本的な挨拶や相手の会社の繁栄を願う言葉を入れます。
会社間でのやり取りの場合、女性用の結語「かしこ」は使えません。
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仲秋の候とは?読み方や意味、時期は?季節の挨拶状の例文と結び!のまとめ
- 仲秋の候とは改まった相手への手紙などに利用される時候の挨拶の1つ
- 読み方は「ちゅうしゅうのこう」
- 意味は「暦の上では仲秋を迎えましたが…」
- ニュアンスとして「すっかり秋めいて、過ごしやすくなりましたが」という表現が含まれる
- 使う時期は9月8日頃~10月7日頃の約1ヶ月間
- 二十四節気の仲秋に含まれる「白露」と「秋分」を合わせた期間
仲秋の候は、二十四節気で時期が明確化されており、期間の長さからも使いやすい時候の挨拶です。
季節の挨拶状やビジネスレターを書く際の参考になれば幸いです。
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