処暑の意味!2023年はいつ?七十二候や季語、食べ物、風物詩は?
古代中国で太陽の動きをもとに作られた暦法・二十四節気の1つに「処暑」があります。
例年8月下旬に巡ってきますが、2023年はいつなのか気になる人も多いと思います。
また、「処暑の意味は?」「七十二候は?」「いつの季語なのか?」などの疑問もありますよね。
処暑に旬を迎える食べ物や季節の風物詩もまとめていますので、過ごし方の参考になれば幸いです。
そこで今回は、処暑の意味!2023年はいつ?七十二候や季語、食べ物、風物詩は?というテーマでご紹介します。
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処暑の意味!
処暑とは、1年を24等分の季節に分けた二十四節気における14番目の節気(中気)です。
読み方は「しょしょ」、意味は「夏の暑さがピークを過ぎ、後退する頃」を表しています。
江戸時代に作成・出版された暦の解説書「暦便覧」には…
「陽気とどまりて、初めて退きやまむとすれば也」との記載があり、「夏の陽気が落ち着き、退き始める頃だから」と解説されています。
処暑の「処」の字は「ところ」をはじめ様々な意味がありますが…
「収まる」「止まる」「留(とど)まる」などの意味から、処暑とは「夏の暑さが収まり落ち着く頃」を表す言葉ですね!
また、二十四節気は旧暦最後となった暦法「天保暦」より、黄道上を通る太陽の視位置で日付を決める「定気法」を基準としています。
この定気法によると、処暑は太陽黄経150度に達する瞬間を含む日と定義されています。
その他、新暦(グレゴリオ暦)とは異なり、旧暦(太陰太陽暦)では7月後半の中気という意味で「七月中」と呼ばれています。
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処暑2023年はいつ?
2023年(令和5年)の処暑は8月23日(水)となっています。
日本の国立天文台(NAOJ)が発表している、太陽黄経150度に達する時刻は18時01分です。
日付は太陽の周りを公転する地球の位置や閏年(1日多い)の影響を受けるため、毎年固定ではありません。
ちなみに、処暑は2024年から閏年のみ8月22日で、その他3年間は8月23日となるサイクルが2056年まで続くと予想されています。
(※正式決定は暦要項が発表される2月1日時点で「翌年のみの日付」になります)
処暑2023年の期間はいつからいつまで?
処暑は1年を24等分の季節に分けた二十四節気の1つなので、もともと期間を表しています。
2023年の処暑の期間は8月23日(水)~9月7日(木)の16日間です。
次の節気となる「白露(はくろ)」が9月8日(金)なので、その前日までですね。
ちなみに、黄道十二星座の乙女座生まれの人は8月23日~9月22日ですが、処暑は乙女座の前半とほぼ重なっています。(※後半に当たる白露は今年は9月8日~9月22日となっています。
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処暑の七十二候は?
七十二候とは、二十四節気のそれぞれの節気(中気)をさらに「初候・次候・末候」の3つの季節に分け、その頃の自然の様子を短文にして表したものです。
「24節気×3=72候」という計算式が成り立ちますが、それぞれ約5日間と短いです。
【処暑の七十二候と意味】※日付は変動するため、2023年限定です
★初候:8月23日(水)~8月27日(日)
綿柎開(わたのはな しべ ひらく)=綿を包む萼(がく)が開く
★次候:8月28日(月)~9月2日(土)
天地始粛(てんち はじめて さむし)=ようやく暑さが鎮まる
★末候:9月3日(日)~9月7日(木)
禾乃登(こくものすなわちみのる)=稲が実る
処暑の七十二候には、植物(穀物を含む)や気候などが含まれていますね。
短文の意味を知るだけでも、夏の終わりから秋のはじめに移り行く様子がわかります。
処暑はいつの季語?
俳句などを作る際、処暑は初秋(孟秋=もうしゅう)の季語として使用します。
二十四節気(旧暦)における秋は三秋(初秋・仲秋・晩秋)という3つの季節に分けられ、以下3種類の節気と中気(合計6種類)で構成されています。
季節 | 三秋 | 二十四節気 | 期間 | |
---|---|---|---|---|
秋 | 初秋 | 13 | 立秋 | 8月08日~8月22日 |
14 | 処暑 | 8月23日~9月07日 | ||
仲秋 | 15 | 白露 | 9月08日~9月22日 | |
16 | 秋分 | 9月23日~10月07日 | ||
晩秋 | 17 | 寒露 | 10月08日~10月23日 | |
18 | 霜降 | 10月24日~11月07日 |
※二十四節気の順番は立春(1番目)を基準とします
※期間は2023年限定です
上記グラフを見ると一目瞭然ですが、処暑は初秋(孟秋)の後半の中気に当たります。(※前半の節気は立秋です)
使用時期は処暑の期間内で問題ありませんが、初秋の季語と理解した上で使いましょう!
ほぼ同じ意味の孟秋の「孟」の字は「はじめ」を意味する言葉で、「孟春・孟夏・孟冬」などにも使用されています。
また、旧暦7月の和風月名に「文月(ふづき・ふみづき)」がありますが、初秋や孟秋は文月の別称です。
新暦(グレゴリオ暦)と旧暦(太陰太陽暦)の季節感には1~2か月ほどのズレが生じますが…
基本的に季語は旧暦に基づいて使用されることも覚えておきたいですね。
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処暑に旬を迎える食べ物!
処暑は、新暦においては夏から秋への季節の変わり目なので、夏バテをはじめ体調を崩しやすい時期です。
これといった行事食はありませんが、旬を迎える美味しい食べ物は豊富なので、しっかり栄養を摂取して健やかに過ごしましょう!
ここでは、処暑に旬を迎える魚介、野菜、果物をまとめています。
【魚介】
アナゴ、タチウオ、マガレイ、マコガレイ、イシガレイ、シマアジ、ムロアジ、ゴマサバ、アイナメ、カサゴ、ブリ(イナダ)、ヒラマサ、カンパチ、コハダ(コノシロ)、スズキ、カツオ、ハガツオ、シイラ、イサキ、フエダイ、クロフエダイ、シロギス、イシダイ、イシガキダイ、キジハタ、アユ、マダコ、コウイカ、スルメイカ、ムール貝、トコブシ、アワビ、毛ガニ、花咲ガニ、アカエビ、ヨシエビ、クマエビ、キタムラサキウニ
(※サンマも出回る時期ですが、脂の乗りはやや少なめですね)
【野菜】
ニンジン、レンコン、サトイモ、トウモロコシ、トマト、キュウリ、ズッキーニ、ゴーヤ、ナス、ピーマン、パプリカ、唐辛子、獅子唐、夏秋キャベツ、マシロ(白タマネギ)、ラディッシュ、新ショウガ、ミョウガ、ニンニク、バジル、レモングラス、タイム、パセリ、松茸、シメジ、銀杏、アロエベラ、オクラ、インゲン、枝豆、ナタマメ、夕顔、ナーベラー(食用ヘチマ)、冬瓜、カボチャ、夏ゴボウ、ツルムラサキ、モロヘイヤ、セロリ、空心菜、大阪しろ菜、花ニラ
【果物】
スイカ、メロン、ブドウ、梨、リンゴ、パイナップル、イチジク、ザクロ、マルメロ、プルーン、スモモ、カリン、温州みかん、柚子、レモン、スダチ、シークワーサー、ライム、カボス、マンゴー、グリーンパパイヤ、スターフルーツ、クランベリー、ブルーベリー、グミ(茱萸)
処暑の頃の風物詩!
最後に、処暑の頃の風物詩をご紹介しますね。
残暑と新涼が入り混じる季節ですが、8月下旬になると楽しかった夏も終盤に入り、少し淋しさを感じる頃です。
- 残暑見舞い
- 花火大会
- 手持ち花火(線香花火など)
- バーベキュー
- 赤トンボ
- ヒグラシ
- ツクツクボウシ
- スズムシ
- コオロギ
- マツムシ
- 新学期(夏休みの終わり)
- 台風(※処暑は台風襲来が多いとされる特異日です)
- 入道雲(積乱雲)
- 秋の雲(イワシ雲、サバ雲、ウロコ雲、ヒツジ雲)
- コスモス
- ダリヤ
- 芙蓉
- 秋の七草(ハギ、ススキ、クズ、ナデシコ、オミナエシ、フジバカマ、キキョウ)
- 秋茄子
- 防災の日(9月1日)
- 夏バテ
処暑の半分は9月に入りますので、徐々に秋めいてきます。
次の節気で例年9月8日頃の「白露」になると、本格的な秋に向かいますね!
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処暑の意味!2023年はいつ?七十二候や季語、食べ物、風物詩は?のまとめ
- 処暑とは1年を24等分の季節に分けた二十四節気の14番目の中気
- 「夏の暑さがピークを過ぎ、後退する頃」を意味する
- 天文学に基づく定気法では太陽黄経150度に達する瞬間を含む日
- 2023年の処暑は8月23日(水)で、正確な時刻は18時01分
- 期間は8月23日(水)~9月7日(木)の16日間
- 七十二候は初候「綿柎開」、次候「天地始粛」、末候「禾乃登」
- 処暑は初秋(孟秋)の季語として使用する
- 行事食は無いものの、晩夏と初秋が入り混じった旬の食べ物が豊富
- 季節の風物詩は、9月1日を境目として徐々に変化する
二十四節気の処暑は残暑が厳しいことも多いですが、徐々に秋の涼しさを感じ始める頃です。
近年では台風も増えていますので、注意しながら過ごしましょう!
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