菱餅の色と順番の意味!5色の菱餅は?菱形をしている意味や由来も!
ひな祭りの雛飾りに欠かせないアイテムとして、色彩が美しい「菱餅」が挙げられますよね。
一般的には「ピンク・白・緑」が使われていますが、それぞれの色や重ねる順番にも意味があります。
最近では5色の菱餅もありますが、そもそも「菱形」をしている意味や由来も気になりますよね。
「桃の節句」の行事食の1つでもありますし、特に小さい女の子には教えてあげたいですね。
そこで今回は、菱餅の色と順番の意味!5色の菱餅は?菱形をしている意味や由来も!というテーマで詳しくご紹介しますね!
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菱餅の由来とは?
ひな祭りのルーツといえば、古代中国から伝わった「上巳節(じょうしせつ)」が有名ですよね。
古代中国では、旧暦3月最初の「巳の日」を上巳節とし、季節の節目に発生しやすい邪気を払う習慣がありました。
現代の菱餅は、この上巳節に食べられていた「邪気払いの餅」に由来します。
どんなお餅だったかというと、春の七草の1つ「御形(ごぎょう)」を入れて搗いたものです。
御形はキク科ハハコグサ属の植物で、正式には「母子草(ははこぐさ)」といいます。
文字通り「母子ともに健康に過ごせますように」という願いが込められていたお餅で、これがひな祭りの菱餅のルーツとなります。
平安時代以前に上巳節とともに伝わった母子草入りのお餅ですが、その後、蓬(よもぎ)を入れたお餅に変化しています。
ひな祭りには「蓬餅(草餅)」を食べる地域があり、香りの強さでも邪気を寄せ付けない効果があるそうです。
江戸・明治・大正・昭和と雛人形が豪華になるにつれ、菱餅はお供え物として意味合いが強くなっていきました。
現在では3色がメインとなりますが、もともと中国で食べられていた母子草入りの緑色のお餅に由来し、母子の厄除けの縁起物とされていたようです。
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菱餅の色の意味!
では、菱餅の色に込められた意味を見ていきましょう!
基本のスタイルは「ピンク(赤)」「白」「緑」を使用しますね。
もともと3色ではありませんでしたので、使用されるようになった時代背景も見てみるとおもしろいですよ!
ピンクの意味
ピンクは「魔除け」を意味するもので、外見は「桃の花」をイメージさせるための色です。
昔から、小豆、南天などの「赤」には魔除けの効果があるといわれてきましたが、菱餅のピンクはその「桃の節句バージョン」といったところです。
着色料には山梔子(サンシシ)が使われますが、和名では「クチナシの実」のことです。
クチナシは変種が多い植物ですが、果実が熟しても裂開しないことから「口無し」になったなど様々な説があります。
消炎・鎮痛をはじめ様々な薬効があることから、打ち身・捻挫などに効く生薬としても有名ですよね。
菱餅はもともと緑と白の2色でしたが、ピンクは明治時代以降に登場した色です。
白色の意味
白色は何色にも染まることのない「清浄」「清純」を意味し、「子孫繁栄」「長寿」の願いが込められています。
外見のイメージは「雪」を表すもので、ひな祭りの頃の「名残雪」を連想させますよね。
菱餅の白いお餅の部分に練り込んであるのは「菱の実(種子)」を粉状に挽いたものです。
菱といえば沼などでよく見かける水草で、水中で根を張り、枝分かれしてどんどん繁殖する印象が強いです。
果実を乾燥させたものは黒い色をしていますが、トゲのような皮の中には真っ白な種子を含んでいます。
個人的には「忍者の撒菱(まきびし)」のイメージが強いですが、食用としても需要があり、血圧の上昇を抑える「降圧作用」があるといわれていますね。
緑色の意味
菱餅の緑色の部分は、「厄除け」「健康」の意味があります。
外見のイメージは「新緑」「大地」を表しており、雪の下で春の訪れを待っている草花を連想させますね。
着色料には「蓬(よもぎ)」の若草が使用されています。
とにかく薬効の多さは群を抜いており、健康を祈願して菱餅に使われたのもうなずけますね。
特に蓬は生理不順をはじめとする女性の健康に繋がる効能を持つことから、女の子の健やかな成長を祈るひな祭りにピッタリですね。
江戸時代初期までには、菱の実入りの「白」と蓬入りの「緑」の2色の菱餅が完成していたといわれています。
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菱餅の色の順番にも意味がある!
菱餅には色の順番にも決まりがあり、全体として「春の情景」を意味しています。
一般的には上から「ピンク」「白」「緑」の順番に重ねられており・・・
といった早春の風景に例えられ、菱餅は「桃の節句」に相応しいお供え物といえますね。
また、上から「ピンク」「緑」「白」の順番で重ねられるケースもあり・・・
といった意味になるといわれています。
「新緑が見えている・見えていない」の違いはありますが、どちらも本格的な春の到来を待ちわびているイメージですね。
季節が完全に春に移行すれば、菱餅の持つ「邪気払い」の効果もいったんお役御免となります。
5色の菱餅の色の意味と順番!
近年になると5色の菱餅も登場していますが、それぞれの意味や重ねる順番も気になりますね。
基本の「ピンク・白・緑」に加え、「黄色」「オレンジ」が加わる形となっています。
黄色の意味
黄色は早春に見られる「月」を表しています。
後から菱餅に入った色ということもあり風景のみのイメージで、特別に何かを祈願する意味はありません。
「菜の花」を模して加えられたという説もありますが、地域によっても解釈が異なるようですね。
オレンジの意味
オレンジは、私たちの生命をも司る「太陽」を表すものです。
こちらは「上巳の節句(桃の節句)」が農作業を開始する時期と重なることから、「豊作祈願」の意味があるといわれています。
色の順番は?
5色の菱餅になるとカラフルにはなりますが、色の順番がバラバラとなってしまいます。
たとえば、上から「黄色・緑・ピンク・白・オレンジ」や「オレンジ・黄色・ピンク・緑・白」など様々あります。
一定の決まりも無く、全体としての何かを表現しているといった意味も無くなってしまうようです。
単に「菱餅の見た目が豪華になる」ことを狙ったものだと思われます。
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菱餅が菱形をしている意味と由来!
菱餅が菱形をしているのは、もちろん「菱の実(種子)」が使われていることに由来します。
画像でも紹介した通り、菱の実を乾燥させたものは黒くてトゲのような形でしたよね。
忍者が撒菱として使うくらいですから、硬いトゲには古くから「魔除け」「厄除け」の効果があると信じられていたようです。
また、菱は植物としても繁殖力が強い水草なので、「子孫繁栄」の意味が込められたようです。
菱餅が現在のように菱形になったのは江戸時代初期ですが、当時は1歳も満たずに早世する女児も多かったのです。
現代とは異なり栄養豊富な食料も少なく、医療も発達していませんでしたので…。
そこで菱形の菱餅を作り、上巳の節句(桃の節句)にお供えしたり、食べるようになったといわれています。
「女児が健やかに成長し、将来子宝に恵まれる」という意味や願いが込められた大切なお餅だったようですね!
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菱餅の色と順番の意味!5色の菱餅は?菱形をしている意味や由来も!のまとめ
菱餅の由来や、色と順番の意味を中心にご紹介しました。
もともとは中国から伝わった母子草入りのお餅がベースとなり、日本で独自の進化を遂げていったようです。
ピンク・白・緑にもそれぞれ意味があり、女児の健やかな成長と子孫繁栄を願ったものでしたね。
なぜ菱形をしているのかも、小さい女の子に教えてあげるといいですね。
最近では、スーパーなどでも菱餅を購入できますが、ひな祭り用にぜひご家庭で作ってみてはいかかでしょうか。
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