喪中のお歳暮のマナー!のしや品物の選び方とお礼状などの注意事項!
日頃からお世話になっている方へ、1年間の感謝の気持ちを込めて贈る「お歳暮」。
ただ、自分や相手が喪中期間である場合、贈ってもいいのか悩みがちですよね。
一般的には贈っても問題ないといわれていますが、のしや品物の選び方には喪中ならではのマナーも存在します。
その他、お歳暮には付き物の包装紙、添え状、送り状、お礼状などについても、注意すべき点があるのです。
とくに、のしは普段通りとはいきませんので、相手に失礼のないようにしたいですね。
そこで今回は、喪中のお歳暮のマナー!のしや品物の選び方とお礼状などの注意事項!というテーマで詳しくご紹介します!
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喪中にお歳暮を贈ってもいいの?
自分や相手が喪中であっても、お歳暮を贈ってもよいとされています。
主な理由としては、お歳暮は慶事(お祝い事)の意味で贈るものではなく、お世話になった方への感謝を表すご進物だからです。
お正月に贈る「御年賀」などは、新年の到来を祝う意味が込められた贈答品になります。
しかし、日頃の感謝やお礼の意味を込めた贈り物は性質が異なるため、贈ってもマナー違反ではありません。
喪中の範囲や期間については、亡くなった方との関係性(親等)などでも異なってきます。
ただし、お歳暮のやり取りをするのは故人と一緒に暮らしていた方なので、亡くなった日から1年間とするのが一般的です。
神道を中心に仏教でも「死=穢れ」と捉え、贈り物をすることを控えるという考え方もあります。
誰もが「穢れを持ち込むのは避けたい」という思いはありますが、喪中と忌中では話がまた変わってきます。
忌中のお歳暮は避けるべき!
忌中とは、個人が亡くなってから四十九日の法要が終わるまでの期間を意味します。
この期間は古くから極力外部との接触を避け、家にこもって穢れを外に持ち出さないようにする習慣があります。
喪中とは異なり遺族の哀しみも癒えていないことも考慮し、お歳暮を贈るのは避けるのがマナーです。
ご自身が当事者の場合も、身内が亡くなると弔事をはじめ各種手続きなどもあり、遺族として忙しい日々が続きます。
四十九日の法要が終われば「忌明け」となり喪中期間に入りますが、この頃になると遺族の生活も随分落ち着いてくるはずです。
ただ、お歳暮を贈る側としては、期間が忌中と重なって贈れないケースもあります。
その場合は、他の時期に別の形の贈答品を贈る方法を後述していますので、ぜひ参考にしてくださいね!
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喪中のお歳暮に関する「のし」のマナー!
喪中にお歳暮を贈っても問題ありませんが、贈答品に掛ける「のし」は通常のものとは異なります。
普段であれば、奉書紙に以下のものが印刷された「掛け紙」や「熨斗紙」を使用しますよね。
- 掛け紙:紅白、紅金、紅銀などの水引きのみ
- 熨斗紙:水引きに加え、折り熨斗(熨斗アワビの代わり)
しかし、喪中のお歳暮の場合は、水引きや折り熨斗が印刷されていない「無地ののし(掛け紙)」を掛けるのがマナーです。
最近では簡略化された「短冊のし」を使用する場合もあります。
喪中なのが自分でも相手でも、基本的には同じものを使用します。
短冊のしはあくまでも簡略化されたものなので、個人的には一般的な広い奉書紙タイプがオススメです。
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内のしと外のしのどっちがいい?
内のしにするか、外のしにするかは、喪中であっても一般的なお歳暮とあまり変わりはありません。
贈り物の名目である表書きを目立たせたい場合、包装後に掛け紙をかける「外のし」にします。
ご自身で持参してお渡しする場合は、袱紗や品のある風呂敷などに包んで持って行くとのしが汚れたりすることもありません。
「喪中だから控え目にしたい」という場合は、掛け紙をかけてから最後に包装する「内のし」でもよいでしょう。
また、配送をメインとする場合も、「内のし」の方が汚れや傷が付かないためオススメです。
お歳暮の品はネット通販を利用される方も多いと思いますが、今では掛け紙や添え状まで用意してくれるお店がほとんどですね!
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喪中のお歳暮に関する品物の選び方のマナー!
お歳暮といえば、毎年品物の選び方であれこれ悩む人も多いと思います。
とくに相手が喪中の場合は、おめでたい意味を持つ食材などは避けた方がよいでしょう!
食紅を利用して作られる「紅白のうどん」などの麺類は縁起物になりますので、あまり相応しくありません。
うどんは「太く長く」といった長寿の意味も持っています。
喪中のお歳暮で意外と忘れがちなのが品物の選び方のマナーです。
他にも例を挙げると・・・
- おめでたい名前の付いた日本酒
- 紅白のかまぼこ
- 夫婦円満を象徴するかつお節
- よろこぶのの語呂合わせで有名な昆布
- シワが寄るまでという長寿の象徴である梅干し
- 腰が曲がるまで長生きする意味を持つ海老
- 切り株が長寿と繁栄を表すバウムクーヘン
- 弔事などに頻繁に用いられるお茶
お歳暮を受け取る側としてはあまり気にしないこともありますが、喪中の場合はどんな品物を選ぶかにも配慮が必要です。
とくに干物類には縁起の良い意味を持つ食材が多いため、注意しておきたいですね!
個人的には「海老」「鯛」「お肉」などの生ものもあまりオススメできません。
逆に、お菓子類やジュース、コーヒー、調味料などのセットは無難ですよね。
包装紙も派手なものはNG!
もう1つ忘れがちなのが、お歳暮の品物を包む包装紙です。
喪中ということもあり、あまり派手なラッピングなどはオススメできません。
淡い色で、なるべく絵柄や模様のない無地の包装紙がベストです。
多少、波のような模様が入っている程度で抑えておくのもよいですね。
派手過ぎる花柄やショッキングピンクなどは避けた方が無難です。
お歳暮の品物をデパートやネット通販で購入される方は、「喪中だからシックなものを」と伝えておけば失敗することもないでしょう!
喪中のお歳暮に関するお礼状のマナー!
通常、お歳暮をいただいたらお礼状を書いて送るのがマナーとされています。
宅配などでいただいたのに放置していると、贈り主としても「きちんと届いているのか」と不安になりますよね。
喪中の場合も遺族宛にお歳暮が届くことがありますので、いつも通りお礼状を出して感謝やお礼の気持ちを伝えておきましょう。
また、亡くなった故人宛にお歳暮が送られてくることもあります。
「亡くなる前に手配していた」「亡くなったことを知らない」などが考えられます。
その場合も、故人の代わりに遺族がお礼状を出しておくことが大切です。
お歳暮の贈り主が「不幸をご存じでない」と判断できれば、故人が亡くなった旨を記載し、喪中であることをお知らせしておきましょう。
喪中のお歳暮に関する送り状や添え状のマナー!
お歳暮を贈る際は、前もって「気持ちばかりの品を送りました」という旨の送り状を郵送するのがマナーです。
品物より先に相手に届くように送りますが、自分や相手が喪中の場合も普段通り送っておきましょう。
送り状で「故人が亡くなったこと」を知ることもできますし、逆にお知らせすることもできますよね。
故人宛のお歳暮の手配が済んでいても、お互いに不幸を知ることで、その後の行き違いも解消することができます。
また、お歳暮に同梱する添え状でも構いません。
ご自身が喪中であることを伝えることもできますし、相手の遺族に今後のお付き合いをお願いする方法としても有効です。
不幸があったことをいち早くお知らせる意味では、添え状より送り状の方がベストかもしれませんね。
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喪中にお歳暮を贈るのが遅れたら?
何年もずっとお世話になっている方であれば、喪中でもお歳暮を贈っておきたいですよね。
ただ、時期を逃すこともありますし、喪が明けてからにしたいという場合もあるかと思います。
基本的にお歳暮を贈るのが遅れたら、正月に「御年賀」として贈ることも多いです。
しかし、喪中の場合は「慶事」から外す必要があるため、寒中見舞いとして贈るのがベストです。
寒中見舞いの時期は、正月の松の内が終わってから2月の節分までになります。
関東と関西では松の内の期間が異なるため、贈ってもよい時期を下記にまとめておきますね。
- 関東:1月8日~2月3日
- 関西:1月16日~2月3日
この時期であれば喪が明けているという可能性もありますし、慶事にも当たらないためマナー違反にもなりません。
節分の翌日の立春になると「寒の明け」となるため、寒中見舞いの時期を過ぎ、余寒見舞いの時期に入ります。
喪中でもお歳暮を贈るのが遅れたら、節分まで届くように贈る方がよいでしょう!
喪中のお歳暮は故人宛に贈ってもいいの?
生前お世話になった故人が亡くなった場合、お歳暮を贈るのは遺族宛になります。
家族ぐるみでお付き合いがあった場合や、これからもお世話になるという前提で贈ることになります。
故人が亡くなったことを知っているのに、故人宛にお歳暮を贈るのはNGです。
受け取るのは遺族になりますが、喪中期間に癒えてきた哀しみを蘇らせることに繋がります。
もし故人が亡くなったことで遺族の方とのお付き合いもなくなると判断したら、お歳暮を贈るのはやめた方がよいでしょう!
お中元を含め、これからも贈り物のやり取りを続ける意思がある場合のみに限定するべきですね。
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喪中のお歳暮のマナー!のしや品物の選び方とお礼状などの注意事項!のまとめ
自分や相手が喪中であっても、元々おめでたい意味を持たないお歳暮は贈っても問題ありません。
ただし、のしや品物の選び方で失敗すると、相手に対して失礼に当たります。
縁起物のイメージが強い食材などは、喪中に限っては相応しくありません。
なるべく包装紙などもシックな色のものを選び、受け取る側への配慮も必要になります。
その他、送り状や添え状を用意したり、受け取ったらお礼状を出すというのは普段のお歳暮のマナー通りです。
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