小学校の卒業式で袴姿禁止が増えている理由!格付けやトイレも課題?
最近、小学校の卒業式において「袴姿を禁止する」という学校が増えているようです。
ネット上でも賛否両論の声が挙がっていますが、そもそも禁止する理由はどこにあるのでしょうか…。
傍で見ている限りでは、可愛らしくて華やかな袴姿。
卒業式の帰りに友達とおしゃべりしながら歩いている子を見ると、ほのぼのするものがありますよね。
もちろん無闇やたらに禁止している訳ではなく、小学校や保護者など当事者なりの事情があるようです。
そこで、今回は小学校の卒業式で袴姿禁止が増えている理由や、賛否両論の声についてご紹介します!
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小学校の卒業式で袴姿禁止が増えている理由とは?
一昔前だと、小学校の卒業式で袴を着用している子は少なかったですよね。
ただ、最近では多くの子が着るようになっており、そこに問題点が浮上するようになりました。
学校側で禁止する理由としては、下記のような見解があるようです。
袴姿が子どもの格付けになってしまう!
まずは服装による「格付け」という問題です。
簡単に説明すると、袴の子が他の子より「ワンランク上」に見えてしまうことが理由の1つ。
小学校の卒業式といえば、洋装でもきちっとした格好をするのが普通です。
数年前まではスーツ、それもチェックのスカートに紺のブレザーが定番でしたね。
チェックの柄が多少違っても、みんな同じように見える格好をしていました。
良くも悪くも「みんな一緒」「横並び」がキーワードとなり、小学校の卒業式では「格付け」という概念が入り込む余地はあまりありませんでした。
そこに袴の登場です。
袴姿の子が「みんなよりワンランク上よ!」と思ってしまえば、完全に優越感に浸っていることになります。
また、そんな子を見た他の子どもたちは「ひとりだけ偉そうに…」と思うこともあるようです。
すると、中学に上がってから「いじめの対象」になり得ますので、こちらも禁止する学校が増えている理由の1つです。
もともと日本では、昔から「みんな同じ」という教育が続けられてきました。
ですので、小学校の卒業式で目立つ格好をしていると、思いもしなかった問題点が浮上するようですね。
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レンタル料、着付け料などの経済的格差も!
小学校の卒業式にまで「格差」という言葉が登場してきました。
次の理由は、袴のレンタル料や着付け料などを捻出できるか、できないかという経済的格差が関与しています。
金銭的な問題は「塾に行けない」「進学先の選択肢が限られる」などがよくメディアに登場しますよね。
「袴を着用させられるか」という経済的格差が小学校の卒業式でも問題視され、禁止される理由になっているのです。
インターネットで検索してみると、レンタル料や着付け、髪の毛のセット、写真撮影まで含めると、3万円以上は覚悟しなければならない場合もあるようです。
小学校の卒業式用といっても、見栄えするものはレンタル料ももっと高くなります。
中学入学のための出費もかさむ時期、これ以上の出費は難しいというお宅もありますよね。
たかが子どもの袴といえど、親の経済的格差が出てしまうため禁止する理由になっているようです。
実際には、同じように見えるスーツ姿でも、それなりに値段の差はあるはずです。
安く手に入れた袴より高いスーツもあるわけですが、「とにかく見た目に差がないように」と配慮されているのがわかります。
トイレに行きづらいことも袴禁止の理由に!
着慣れていない袴のため、トイレの問題は大きいと思います。
卒業式は子どもの成長の節目の儀式といえますので、袴姿のせいで「ひとりでトイレに行けない」「行っても時間がかかり過ぎる」というのはNGですよね。
特に校舎が古い小学校の場合、洋式ではなく和式しかないこともあります。
卒業式はひとりずつ卒業証書を渡したり、来賓の祝辞が長がかったり、在校生による出し物があったりなどで時間がかかります。
やっと式典が終わっても、教室に戻って最後のホームルーム、引き続き謝恩会と盛りだくさんです。
その合間にトイレに行くはずですが、袴着用のために介助が必要な子が多いとなると大変ですよね。
大抵の場合、卒業式には親も来ているでしょうから担任の先生の手を煩わせることは少ないとしても、トイレが大渋滞になってしまうのは困ります。
他の理由は賛否両論ありますが、袴禁止が増えている最も合理的な理由と言えるかもしれませんね。
インスタ映えの競争激化も課題に!
最近は、親がSNSなどに子どもの写真をアップしたり、子ども自身がアップすることも増えていますね。
いわゆる「インスタ映え」の競争激化も、卒業式で袴が禁止される理由となっています。
小学校の卒業式は一生に一度のことですので、気持ちがわからない訳ではありません。
ただ、「インスタ映え」を気にし過ぎてあまりにも華美な袴姿をさせるのは、教育上もよくないと考えられているようです。
卒業式での袴姿というと、昔の女学生を思い浮かべます。
臙脂色の袴に矢絣の着物などあまり派手な印象はないのですが、問題になっている袴はなんだか様子が違うようです。
卒業式はあくまでも式典です。
洋装和装に関係なく正装、または正装に準じる服装で臨むべきですね。
それが、最近物議をかもしている「インスタ映え」に意識が行ってしまうと、どんどん派手にエスカレートしてしまいます。
小学校の卒業式は子どもの成長においては一過程に過ぎませんが、だからこそ華美な袴姿をWEB上に残したい気持ちが強いようですね。
ただし、写真を撮るための行為が周りに迷惑をかけたり、他の子が写り込んだ写真をWEB上にアップすれば違法になります。
そうした懸念材料もあることから、袴を禁止する学校が増えている理由の1つといえるでしょう。
小学校の卒業式での袴姿禁止に賛否両論の声も!
当然のことですが、小学校の卒業式での袴姿禁止については賛否両論あります。
双方の意見を見てみましょう。
袴姿禁止に賛成する人の意見とは?
袴の禁止に賛成する人の意見としては・・・
- 着たくても着ることができない子がいる
- 見た目に差が出るのはよくない
- 華美競争になってしまい、卒業式の趣旨から外れる
- みんな同じような格好をしているのが安心
- 何を着せるか迷わなくて済む
などの声が挙がっています。
子どもがというよりは、親が自分の手の届く範囲で「これなら安心」という基準が欲しいようですね。
その基準と照らし合わせると「袴はレベルが高過ぎる」ということで、禁止に賛成する人も多いです。
袴姿禁止に反対する人の意見とは?
袴の禁止に反対する人の意見としては・・・
- 小学校の卒業式くらい華美な格好をさせてあげたい
- インスタ映えする写真を撮りたい
- 制服がないのだから、服装は自由
- みんなが同じ格好をする必要はない
- とにかく目立たせてあげたい
- 他の子よりワンランク上の服装を着せてあげたい
などの声が挙がっています。
確かに不純な動機から来る意見もあります。
しかし、そもそも小学校の卒業式での恰好は統一する必要がないという考えの親御さんも多いですね。
小学校を卒業する頃の年齢は12歳くらいですので、その子の個性を出してあげてもよいという意見もあるかと思われます。
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小学校の卒業式での袴姿禁止・まとめ
- 袴姿が子どもの格付けにならないように注意が必要
- 経済的格差を意識させないような配慮も大切
- トイレも意識しておくことも重要
- インスタ映えの競争激化で違法行為などに注意
- 一生に一度のことなので賛否両論あって当然
それぞれ意見は異なるかもしれませんが、実際に小学校の卒業式では袴姿を禁止している学校も増えてきています。
学校の決まり事には従う必要がありますが、納得いかない場合は保護者会などの議題として取り上げてもらいましょう
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