大雪の候を使う時期はいつ?読み方や意味は?使い方の例文と結び!
手紙などに季節感を与えるために用いられる時候の挨拶に「大雪の候」があります。
真冬を連想させる言葉ですが、使う時期はいつ頃なのか確認しておきましょう!
読み方や意味を理解しておくと、相手に対して失礼にあたるような失敗もありません。
大雪の候の使い方として季節の挨拶状やビジネスレターの例文もまとめています。
文書等の締めくくりとなる「結びの挨拶」とセットで覚えておくと便利ですよ!
そこで今回は、大雪の候を使う時期はいつ?読み方や意味は?使い方の例文と結び!というテーマでご紹介します。
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大雪の候を使う時期はいつ?
大雪の候を使う時期は、例年12月7日頃~12月21日頃です。
1年を24等分の季節に分けた二十四節気の「大雪」の期間で、約15日間となっています。
以下に、旧暦の冬に関する二十四節気表をまとめていますので、確認してみましょう!
季節 | 二十四節気 | 旧暦月 | 新暦初日 | ||
---|---|---|---|---|---|
冬 | 初冬 | 19 | 立冬 | 10月節 | 11月7日頃 |
20 | 小雪 | 10月中 | 11月22日頃 | ||
仲冬 | 21 | 大雪 | 11月節 | 12月7日頃 | |
22 | 冬至 | 11月中 | 12月22日頃 | ||
晩冬 | 23 | 小寒 | 12月節 | 1月5日頃 | |
24 | 大寒 | 12月中 | 1月20日頃 |
※二十四節気の順番は立春(1番目)を基準としています。
二十四節気(旧暦)の冬は「初冬・仲冬・晩冬」の3つの季節(三冬)に分けられています。
その中で、「大雪」は仲冬の前半にあたり、立春から数えて21番目に巡ってくる節気です。
大雪の候が使える時期は、この仲冬の前半に限定されます。
次の節気(中気)となる12月22日頃の「冬至」を迎えると使えなくなるため、前日までの使用にとどめます。
大雪の候に限らず、二十四節気を含む時候の挨拶は該当する節気の期間のみ使用可能となります。
その年のカレンダーの暦注などを見ておくと、使う時期を誤ることも無いと思われます。
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大雪の候の読み方は?
大雪の候の読み方は「たいせつのこう」です。
漢語調の時候の挨拶は、漢字の部分を音読みにすることが多いです。(※一部例外もあります)
そもそも二十四節気に基づく挨拶なので、「おおゆきのこう」と読むことはありません。
大雪単体では「おおゆき」と訓読みし、「たいせつ」とともに俳句の仲冬の季語となっています。
また、「候」は「そうろう」「さぶら(う)」「うかが(う)」「ま(つ)」といった訓読みもありますが、時候の挨拶では音読みで「こう」とします。
大雪の候の意味は?
大雪の候は「暦の上では大雪の季節を迎えましたが…」という意味です。
二十四節気の大雪は、文字通り「寒気が強まり、大量の雪が激しく降り始める頃」を表しています。
比較的暖かい地域では12月中に大量の雪が降り積もることは稀で、少し違和感がありますよね。
ただ、北海道や東北地方、北陸地方などの雪国になると、平野部でも雪に覆われた「銀世界」が一面に広がることも珍しくありません。
大雪の候には、「寒気が強まる師走の中頃に入り、雪国では銀世界の光景が見られる」といったニュアンスが含まれています。
また、「候」は暑さ寒さといった気候や天候、季節特有の自然現象が見られる頃を意味します。
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大雪の候の使い方の例文と結び!
では、大雪の候の使い方の例文をご紹介します。
私的な季節の挨拶状とビジネスレターに分けてまとめていますので、「結びの挨拶」とともに参考にしてくださいね。
漢語調の時候の挨拶の前提として「大雪の候」「大雪の折(おり)」「大雪の砌(みぎり)」のどれを使ってもOKです。
口語調(和文調)の挨拶よりフォーマルな印象で、主に改まった相手に使用される傾向があります。
季節の挨拶状の例文と結び
【書き出し】
- 拝啓 大雪の候、お健やかにお過ごしのことと存じます。
- 拝呈 大雪の候、皆様ますます清祥のこととお慶び申し上げます。
- 啓上 大雪の候、皆様にはますますご健勝にてご活躍のこととお慶び申し上げます。
- 謹啓 大雪の候、ご家族様にはいよいよご清栄のことと拝察し、お慶び申し上げます。
- 恭敬 大雪の候、○○様におかれましては益々ご清福の趣慶賀の至りに存じます。
「皆様」「皆様には」は「皆様におかれましては」の省略形ですが、同じように使えます。
「~の段」「~の由」「~の趣」「~の御事」は「~のことと」の言い換え表現です。
【結び】
- 師走の寒さが身に沁み入るようでございます。何卒お体ご自愛ください。敬具
- 新春のお支度になにかとお忙しい折から、お身体大事になさってください。敬白
- ご一同様おそろいで、穏やかな新年をお迎えになられますよう、お祈り申し上げます。拝具
- 本年のご厚情に対し衷心よりの感謝を込めて、ひと言ご挨拶まで申し上げます。かしこ
- 本年中はいろいろとお世話になりました。明年もどうぞよろしくお願い申し上げます。謹白
結びの挨拶には相手の健康を気遣う言葉を入れておくと好印象ですね!
12月に入ると「年末」「新年」を意識した文面に変わってきます。
また、冒頭の頭語と最後の締めとなる結語の組み合わせは以下の通りです。
頭語 | 結語 | |
一般的な例 | 拝啓・拝呈・啓上・啓白 | 敬具・拝具・敬白・かしこ(女性のみ) |
改まった例 | 謹啓・謹呈・粛啓・恭敬 | 謹言・謹白・敬具・敬白・頓首・かしこ(女性のみ) |
(※同じ行であればどの組み合わせでもOKです)
最もポピュラーな頭語と結語の組み合わせは「拝啓」+「敬具」ですね。
より丁寧でかしこまった印象にしたい時は、「謹啓」+「謹言」などもオススメです。
ビジネスレターの例文と結び
【書き出し】
- 拝啓 大雪の候、貴社ますますご隆昌のこととお慶び申し上げます。
- 啓上 大雪の候、貴社いよいよご清栄のことと拝察し、お慶び申し上げます。
- 謹啓 大雪の候、貴社にはますますご盛栄の御事慶賀の至りに存じます。
- 謹呈 大雪の候 貴社におかれましては益々ご隆盛のこととお慶び申し上げます。
- 恭敬 大雪の候 ○○様にはますますご勇健にてご活躍のこととお慶び申し上げます。
ビジネスレターでは、相手の会社やお店を表す敬語「貴社・貴店」を使用します。
取引先の個人宛の場合、私的な季節の挨拶状の書き出しと大きな違いはありません。
【結び】
- ご多用な師走のみぎり、皆様くれぐれもご健勝にてご活躍ください。取り急ぎ、ご連絡まで。敬具
- 来年も変わらぬご愛顧を賜りますよう、何卒お願い申し上げます。略儀ながら、厚く御礼申し上げます。敬白
- 明年も引き続きお力添えを賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。略儀失礼ながら、書中をもってご挨拶申し上げます。拝具
- 来る年もより一層のご高配を賜りますよう、謹んでお願い申し上げます。誠に略儀ではございますが、お礼とご挨拶を申し上げます。謹言
- 新年も貴社ますますのご発展を社員一同お祈り申し上げます。末筆ながら、お礼かたがたご挨拶申し上げます。謹白
12月のビジネスレターの結びには「相手の会社の繁栄」や「翌年のご愛顧」を祈願する言葉を入れます。
翌年を表す言葉として「来年」「来る年」「明年」「新年」などが使えます。
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大雪の候を使う時期はいつ?読み方や意味は?使い方の例文と結び!のまとめ
- 大雪の候を使う時期は、例年12月7日頃~12月21日頃
- 二十四節気の「大雪」の期間のみ使用可能
- 読み方は「たいせつのこう」
- 意味は「暦の上では大雪の季節を迎えましたが…」
- 「寒気が強まる師走の中頃に入り、雪国では銀世界の光景が見られる」といったニュアンスを含む
- 漢語調の時候の挨拶は主に改まった相手に使用される
大雪の候を使う時期は、12月(師走)に入ってからになります。
年末の挨拶状をはじめ、お歳暮の送り状やお礼状などにもご活用くださいね!
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