小満の候を使う時期はいつ?読み方や意味は?使い方の例文と結び!
小満の候とは、手紙などに季節感を与えるために用いられる時候の挨拶の1つです。
二十四節気の1つを含む言葉ですが、使う時期はいつ頃なのか確認しておきましょう!
読み方や意味を理解しておく、「常識のない人」と思われる心配も無用です。
小満の候の使い方として私的な季節の挨拶状やビジネスレターの例文もまとめています。
文書等を締めくくる「結びの挨拶」とセットで覚えておくと便利ですよ!
そこで今回は、小満の候を使う時期はいつ?読み方や意味は?使い方の例文と結び!というテーマでご紹介します。
Sponsored Link
小満の候を使う時期はいつ?
小満の候を使う時期は、例年5月21日頃~6月5日頃です。
これは、1年を24等分の季節に分けた二十四節気の「小満」の期間で、約15日間となります。
以下に、旧暦の夏に関する二十四節気表をまとめていますので、確認してみましょう!
季節 | 二十四節気 | 旧暦月 | 新暦初日 | ||
---|---|---|---|---|---|
夏 | 初夏 | 7 | 立夏 | 4月節 | 5月5日頃 |
8 | 小満 | 4月中 | 5月21日頃 | ||
仲夏 | 9 | 芒種 | 5月節 | 6月6日頃 | |
10 | 夏至 | 5月中 | 6月21日頃 | ||
晩夏 | 11 | 小暑 | 6月節 | 7月7日頃 | |
12 | 大暑 | 6月中 | 7月23日頃 |
※二十四節気の順番は立春(1番目)を基準としています
二十四節気(旧暦)の夏は「初夏・仲夏・晩夏」の3つ季節(三夏)に分けられています。
その中で、小満は初夏の後半にあたり、立春から数えて8番目に巡ってくる節気(中気)です。
小満の候を使える時期は、この初夏の後半に限定されています。
次の節気で6月6日頃の「芒種」を迎えると、季節は仲夏の前半に移り変わります。
すると、小満の候を使う時期から外れてしまうため、前日6月5日頃までの使用にとどめます。
二十四節気を含む時候の挨拶は、該当する節気(中気)の期間のみ使用可能となっています。
Sponsored Link
小満の候の読み方は?
小満の候の読み方は「しょうまんのこう」です。
漢語調の時候の挨拶は漢字の部分を音読みにすることが多いです。(※一部例外もあります)
小満単体でも訓読みにすることはなく、「しょうまん」として俳句の初夏の季語になっています。
そもそも二十四節気の1つなので、読み間違いは比較的少ないと思われます。
また、「候」は「そうろう」「さぶら(う)」「うかが(う)」「ま(つ)」といった訓読みもありますが、時候の挨拶では音読みで「こう」とします。
小満の候の意味は?
小満の候は「暦の上では小満を迎えましたが…」という意味です。
二十四節気の小満は「草木が一定の高さに成長して天地に満ちる頃」を表しています。
また、秋に蒔いた麦が黄金色の穂をつけ始めるため「一安心してやや満足すること」から小満と呼ぶ説などもあります。
現在では5月下旬から麦の収穫時期に入りますので、旧暦と新暦で多少季節のズレを感じます。
また、小満の頃になると・・・
- 太陽が空高く昇る
- 夏ならではの暑さを感じ始める
- 紫外線量が増え、日焼け対策も必要になる
- 田植えのシーズンに入る地域も増える
- 野菜が順調に成長する
- 梅雨入り前の季節を迎える
- 現在では運動会のシーズンに入る
などのイメージもありますよね。
小満の候には「陽が高くなり、麦や野菜が順調に育つ頃」といったニュアンスが含まれています。
また、「候」は暑さ寒さの気候や天候、季節特有の自然現象が見られる頃を意味します。
Sponsored Link
小満の候の使い方の例文と結び!
では、小満の候の使い方の例文をご紹介します。
私的な季節の挨拶状とビジネスレターに分けてまとめていますので、結びの挨拶も併せて参考にしてくださいね。
漢語調の時候の挨拶の前提として、「小満の候」「小満の折(おり)「小満の砌(みぎり)」のどれを使ってもOKです。
口語調(和文調)の挨拶よりフォーマルな印象で、主に改まった相手に使用される傾向もあります。
私的な季節の挨拶状の例文と結び
【書き出し】
- 拝啓 小満の候、皆様ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
- 拝呈 小満の候、皆様いよいよご健勝にてご活躍のこととお慶び申し上げます。
- 啓上 小満の候、ご家族様にはますますご清栄のことと拝察し、お慶び申し上げます。
- 謹啓 小満の候、ご尊家様にはいよいよご清適の段大慶に存じます。
- 恭敬 小満の候、ご一同様におかれましては益々ご壮健の趣慶賀の至りに存じます。
小満の候だけで季節感を与えられるため、続いて相手の健康を祝う言葉を入れておきましょう。
「お慶び」「お喜び」の代わりに「大慶」「慶賀の至り」「慶祝の至り」なども使えます。
【結び】
- 梅雨入りも間近に迫っております。ますますのご活躍をお祈り申し上げます。敬具
- 日中は汗ばむ陽気となりました。どうぞお健やかに新緑の季節をお過ごしください。敬白
- 例年になく雨の多い五月です。何卒お身体ご自愛くださいますようお願い申し上げます。拝具
- 軽暑の折、皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。かしこ
- 万緑のみぎり、○○様のさらなるご健勝とご多幸をお祈り申し上げます。謹白
結びの挨拶には相手の健康を気遣う言葉を入れておくのがマナーです。
漢語調の時候の挨拶を使って、文章を構成する方法もオススメですよ!
また、冒頭の頭語と最後を締めくくる結語の組み合わせは以下の通りです。
頭語 | 結語 | |
---|---|---|
一般的な例 | 拝啓・拝呈・啓上・啓白 | 敬具・拝具・敬白・かしこ(女性のみ) |
改まった例 | 謹啓・謹呈・恭敬・粛啓 | 謹言・謹白・敬具・敬白・頓首・かしこ(女性のみ) |
(※同じ行であればどの組み合わせでもOKです)
「拝啓」+「敬具」の組み合わせが最もポピュラーで使いやすいですね!
あらに改まった印象にしたい時は、「謹啓」+「敬白」などでもよいでしょう。
ビジネスレターの例文と結び
【書き出し】
- 拝啓 小満の候、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます。敬具
- 拝呈 小満の候、貴社いよいよご盛栄のことと存じ、お慶び申し上げます。敬白
- 啓上 小満の候、貴社にはますますご隆盛のことと拝察し、お慶び申し上げます。拝具
- 謹啓 小満の候、貴店にはいよいよご盛業のことと承り、慶祝の至りに存じます。謹言
- 粛啓 小満の候、貴行におかれましては益々ご清栄の趣慶賀の至りに存じます。謹白
ビジネスレターでは相手の会社の敬語「貴社」を使用します。(※会話や通話では御社)
「~のことと」の代わりとして「~の段」「~の由」「~の趣」「~の御事」「~のことと承り」なども便利です。
【結び】
- 今後とも引き続きご指導ご鞭撻を賜りますよう、謹んでお願い申し上げます。まずは、書中にてご挨拶申し上げます。敬具
- 今後とも尚一層のご厚誼を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。まずは、書中にてお礼かたがたご挨拶申し上げます。敬白
- 今後とも倍旧のご支援を賜りますよう、くれぐれもよろしくお願い申し上げます。略儀ながら、厚く御礼申し上げます。拝具
- 軽暑のみぎり、貴社ますますのご隆盛を社員一同衷心より祈念致します。略儀失礼ながら、書中にてご挨拶申し上げます。謹白
- 薫風の折、皆様ますますのご健勝とご活躍を心からお祈り申し上げます。末筆ながら、深謝申し上げます。謹言
結びの挨拶には「相手の会社の繁栄」と「今後の支援」を祈願する言葉を入れておきます。
「衷心より=心の底から」、「略儀ながら=本来お伺いすべきところですが」という意味です。
Sponsored Link
小満の候を使う時期はいつ?読み方や意味は?使い方の例文と結び!のまとめ
- 小満の候を使う時期は例年5月21日頃~6月5日頃
- 二十四節気の小満の期間の約15日間
- 読み方は「しょうまんのこう」
- 意味は「暦の上では小満を迎えましたが…」
- 「陽が高くなり、麦や野菜が順調に育つ頃」といったニュアンスを含む
- 漢語調の時候の挨拶は主に改まった相手に使用される
小満の候は初春の後半の過ごしやすい季節に使われています。
お世話になっている方への季節の挨拶状などにぜひご活用くださいね!
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません