入学祝いののし袋の書き方!表書きから中袋まで解説!お金の入れ方も!
春になると親戚や友人のお子様も進学し、入学祝いをのし袋(祝儀袋)に入れて贈る機会も増えますよね。
悩みがちなポイントとしては、表書きや宛名、中袋の書き方など様々ありますが、お金の入れ方も注意しなければなりません。
小学校、中学校、高校、大学への進学は人生の1つの節目でもありますので、真心のこもった入学祝いを贈りたいですね。
のし袋の書き方には最低限守るべきマナーもありますが、あまり堅苦しく考えすぎる必要はありません。
とはいえ、非常識な人と思われるのも困りますので、基本的なことは身に付けておきたいですね。
そこで今回は、入学祝いののし袋の書き方!表書きから中袋まで解説!お金の入れ方も!というテーマで詳しくご紹介しますね。
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入学祝いののし袋の選び方
まずは入学祝いに相応しいのし袋の選び方からご紹介します。
「熨斗(のし)」とは、昔から長寿の象徴とされた鮑(あわび)を模した黄色い紙を、長六角形の紙で包む形をした飾り物のことです。
今では贈答品(ギフト)に添えるのし紙や、祝儀袋には欠かせない物として様々な慶事(祝い事)などに利用されていますね。
主に金銭を贈る際に使用するのし袋も多様化しており、豪華絢爛で派手なものから簡易的に印刷されたものまで様々です。
抑えておきたいポイントとしては、用途によって使い分けが必要になることですね。
入学祝いに利用するのし袋は、結婚式のご祝儀袋などとは色使いや水引きの形(結び方)も異なりますので、選び方にも注意を払いましょう!
印刷ののし袋でもOK?
スーパーやコンビニでも買えるのし袋ですが、形状で大きく分けると以下の2種類があります。
- 上包みに中袋を入れて水引きで封をするタイプ(多当折型や風呂敷折型など)
- 平面でのしや水引きが印刷されたタイプ(ポチ袋を大きくしたような封筒型)
どちらを選ぶか悩みがちですが、入学祝いに限らず「包む金額の多さ」によって使い分けるのが一般的です。
1万円であれば印刷されたものを使用しますが、2万円以上になると豪華で本格的なのし袋を利用します。
立派な多当折型や風呂敷折型を使う場合、受け取る側も「1万円だと少なく感じる」という印象も拭えませんね。
購入する際のパッケージに、「贈る金額の目安」などが記載されている場合もありますので、参考にして選んでみましょう!
水引きは蝶結び(花結び)を使用
前述した通り、入学祝いの金額が2万円以上になると少し豪華なのし袋を使用しますが、水引きの選び方も注意しましょう!
「何度あってもおめでたいお祝い」に使用するのは、「紅白の蝶結び(花結び)」です。(※上記イラスト)
「リボン結び」と呼ぶこともありますが、何度ほどいても結び直せる形になっています。
入学祝いはお子様の成長の節目に贈るものですので、小学校・中学校・高校・大学・専門学校など、何度あっても嬉しい出来事の1つです。
また、地域によっては水引きの色が「金と銀」などが使用されているものもありますが、紅白を選んでおくのが一番無難ですね!
尚、印刷されたものは「白」では見づらいという理由から、「紅と金」「紅と銀」などが代用されています。
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結び切りやあわじ結びはNG?
のし袋の水引きの形(結び方)の中には、入学祝いに相応しくないものもありますのでご注意くださいね!
上記イラストを参考にご紹介します。
【結び切り】(イラスト右側)
結び直すことができないよう中央部が固結びになっており、二度と繰り返さないようなお祝い事に使用します。
主な用途は以下の通りです。
- 水引きの数(5本ずつ):「快気祝い」「全快祝い」「お見舞いお礼」
- 水引きの数(10本ずつ):「寿」「結婚お祝い」「結婚内祝い」
※金と白、金と黒などの組み合わせは、主に仏事用になります。
いずれも入学祝いに使うのはNGとされていますので、使用を控えてくださいね!
【あわじ結び】(イラスト左側)
結び切りの1つで、最高位の水引きといわれています。
複雑な結び目で一度結ぶとほどけないことから「末永く良きお付き合いを」という意味が込められています。
祝儀(慶事)・不祝儀(弔事)全般に使えますが、基本的に一度きりの「結婚お祝い」などに使用されています。
とはいえ、主に関西を中心に何度も繰り返すお祝い事にも使用する地域もあるため、用途は水引きの色によってオールマイティーといって良いでしょう。
紅白のあわじ結びなどは入学祝いののし袋にも利用されますので、NGではありません。
ただし、その事実をご存じない方も多いと思われますので、無難に蝶結び(花結び)を使用するのがベストかもしれませんね!
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入学祝いののし袋の書き方
次に、入学祝いののし袋について「表書き」「宛名」「自分の名前(連名を含む)」の書き方についてご説明します。
水引きの上段と下段に必要なことを記入するだけですので、難しいことはほとんどありません。
あとは、文字の大きさやバランスに注意すれば、立派な入学祝いを贈ることができますよ!
連名にしたい場合のみ、少し注意が必要です。
表書きの書き方
表書きとは、贈り物の目的(意味)をのし袋の上段(水引きの上)に記載する言葉のことです。
書き方のポイントとしては、中央部に少し大きめの文字で記入します(※上記イラストを参考にしてください)
入学祝いに使用する文言は、小学校~大学・専門学校で変える必要はありません。
代表的なものは以下の通りです。
【入学祝いの表書きの文言】
『四文字使用』
- 入学御祝
- 御入学祝
- 祝御入学
- 合格御祝
『五文字使用』
- 御入学御祝
- 入学御祝い
- 祝○御入学 ※○=1文字分スペースを空ける
地域によっては4文字を嫌う習慣もありますので、その場合はスペースを利用して「祝〇御入学」や「入学御祝い」など、5文字形式で書くのががおすすめです。
親しい間柄のお子様であれば、「入学おめでとう」などのカジュアルな書き方でも問題ありません。
自分の名前の書き方
贈り手であるご自分の名前を記入することを「名入れ」と言いますが、こちらはのし袋下段の中央に書きましょう。
表書きより若干小さい文字で、フルネームを書いてくださいね。
親戚間では同じ苗字の場合もありますので、受け取る側が間違えないよう下の名前まで記入しておきましょう!
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連名にする時の書き方
名入れする際は、基本的に世帯主の名前を書けばOKですが、連名にしたい場合は夫の名前の横に妻の名前を記入します。
入学祝いを夫婦で贈る場合、妻の名字は必要ありません。
また、友人同士の連名で贈る際は、上記イラストのようにのし袋下段中央に「1人目の名をフルネーム」で書きます。
その左に2人目、3人目という具合に並べて書いて行きます。
全てフルネームで書く必要がありますので、水引きなどに被らないように文字を少し小さくするなどバランスを工夫してくださいね。
友人同士の場合、名字の頭文字を取り、五十音順で早い人から順番に書いて行きましょう!
どんなペンで書くべき?
入学祝いののし袋に表書きや名前を場合、ボールペンやサインペン、万年筆などの類は線が細くて向いていません。
書道などが得意な方は毛筆で書くのがベストです。
香典などの不祝儀袋の場合、薄墨(水分量を多くした薄い墨)を使いますが、入学祝いのような慶事には一般的な濃墨(こずみ)を使用します。
とはいえ、筆を使う機会も減ってきていますので、筆ペンを使うのもOKです。
筆ペンは使い慣れていないと書きづらいという方もいますが、現在は筆先が硬くてマジックのように書けるものも販売されています。
現在は、のし袋には筆ペンを使用する方が大多数かと思われますので、書きやすいものを探してみてくださいね!
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入学祝いののし袋に入れる中袋の書き方
次に、入学祝いに使用するのし袋の中に入る「中袋」の書き方をご紹介します。(※印刷タイプ以外)
市販されているものでは、上記画像のように表面・裏面に記入する欄が設けてあるものもあります。
その場合は、各欄に従って金額や住所、氏名などを書いて行きます。
白で無地の中袋が入っている場合の書き方は以下にまとめています。
ボールペンやサインペンで書いてもOK?
のし袋の中に入る中袋はサインペンやボールペンで書いてもOKとされています。
封をした場合は見えないものでもありますので、もちろんマナー違反にもなりません。
毛筆や筆ペンのような力強い文字は必要ありませんし、細かい文字を書くため水性のサインペンの方が書きやすいと思われます。
多少、滲(にじ)みやすいこともありますので、書き終えたら乾燥するまで待ってくださいね。
これは入学祝いのみならず、その他のご祝儀などについても同じです。
金額の書き方
入学祝いに贈る金額を記入する際は、中袋表面の中央部に書きましょう。
「金」を付けて「金○萬円」と書くのが一般的です。
金額に関する漢字は一般に使用される漢数字ではなく、「大字(だいじ)」と呼ばれる字体を使うのがベストですね。
大字を使用する理由については、「一」「二」「三」などは横棒を加えるだけで「数字の改ざん」の恐れがあるからだといわれています。
ただし、現在は一般的な漢数字を使うことも増えてきましたので、正直どちらでもマナー違反にはなりません。
また、「円」については旧字体の「圓」も使用されていますが、どちらでも問題ありません。
中袋に大字を使いたい場合は、以下を参考にしてください。
【金額の数字に使う大字】
- 一=壱
- 二=弐
- 三=参
- 五=伍
- 七=◎
- 八=◎
- 十=拾
- 100=百
- 1000=仟、阡
- 10000=萬
※◎はそのまま使用します
※縁起が悪い「四」「六」「九」を使うことはありません(4万円などは贈る金額としても不適切です)
裏面の書き方
意外と知られていないのが、中袋の裏面の書き方です。
購入したのし袋に付随する中袋が無地の場合、「郵便番号」「住所」「自分の名前」を書いておけば十分でしょう。
電話番号は必要に応じてという感じで良いかと思われます。
中袋だけでなく上包みにも名前を書くため、二度自分の名前を書くことになります。
いずれ水引きを外して二分することになりますので、そちらの方が入学祝いを受け取る側にも親切ですよね!
入学祝いはいつ渡す?(小学校~大学)大安や正月でも?渡し方は?
一言メッセージの書き方は?
最近では、メッセージカードが入ったのし袋も市販されています。
また、中袋に一言メッセージを書いておくという方も増えており、入学祝いを受け取る側のお子様やご両親も喜ばれるようですね。
通常、ギフトに添えるものと思われがちですが、のし袋にお祝いの言葉を忍ばせておくのも良いでしょう!
一言メッセージですので、書き方はシンプルで簡潔にまとめておくのがベストです。
では、小学校の入学祝いに関する例文をまとめておきますので、贈る相手によってご自身でアレンジしてくださいね。
【入学祝いの一言メッセージの例文】
『小学生になるお子様へ』
○○くん、にゅうがくおめでとう。
もうすぐいちねんせいですね。
おともだちをたくさんつくって、まいにちたのしくすごしてね。
『親御さんへ』
この度は○○君の小学校ご入学おめでとうございます。
あんなに小さかった○○君がもう一年生ということで、時が経つのは早いと改めて実感しております。
明るく活発な○○君ですので、元気で楽しい学校生活を送ってくれることと思います。
これからも健やかに成長されることを祈っております。
基本的に、お子様宛か、親御さん宛のどちらか1つで良いですね。
100均などでもメッセージカードは購入できますので、オシャレなデザインのものを選んでみてくださいね。
中袋が無い時の裏面の書き方は?
印刷タイプののし袋の場合、中袋がありませんので裏面の書き方で悩みがちですよね。
何も書かないという方も多いと思いますが、「住所」「金額」を書いておくと丁寧です。
また、上包みのある本格的なのし袋でも中袋が入っていないものも市販されています。
書き方は印刷タイプと同じで問題ありませんが、なるべく水引きに被らないよう住所を簡潔に書いたり、文字を少し小さくするなどの工夫も必要ですね。
どちらの場合も自分の名前は表面下段に書いているはずですので、裏面には必要ありません。
もし中袋が欲しいという場合、「白の無地でサイズの合うもの」という条件付きですが、封筒で代用してもOKです。
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入学祝いののし袋のお金の入れ方!
入学祝いののし袋を用意できたら、お金の入れ方が間違っていないか確認してくださいね。
主に1万円札を使うことになりますが、萎びたお札や裏表が逆になっていると贈る相手に対して失礼に当たります。
せっかく立派な入学祝いを用意しても、常識の無い人だと思われてしまうかもしれません。
最低限守っておきたいマナーの1つですので、くれぐれもご注意くださいね!
お金の入れ方で抑えておきたいポイントは下記にまとめています。
必ず新札を用意するのがマナー
入学祝いののし袋に入れるお金は、新札(発行されたばかりの新品のお札)を使うのがマナーです。
これは他の慶事でも同様のことがいえますので、折り目が付いたお札を入れるのはやめておきましょう。
様々なお祝い事で新札が使われているのは「新しい門出をお祝いする」という意味が込められているからです。
入学祝いも親戚や友人などのお子様の新しい門出を祝うものですので、綺麗なお札を用意しましょう。
手元に無いという場合は銀行で両替してもらうか、新札用のATMがある場合はそちらを利用してくださいね。
のし袋の表面と紙幣の表面を合わせる
新札が用意できたら、入学祝いのお金を入れていきましょう!
のし袋の表面とお札の表面を合わせるように入れていきますが、1万円札は肖像画のある方が表になります。
中袋に入れる際は、開封して肖像画がすぐに見えるように以下イラストのような向きで入れてください。
また、印刷タイプののし袋の場合も同様に、以下のイラストの向きになるよう入れてくださいね。
お札が裏向きになるのは、香典などの不祝儀袋(弔事用)の場合になります。
入学祝いなどの慶事とはお金の入れ方が全く逆になりますので、向きだけは間違えないようにしてくださいね!
裏面上部の糊付けは不要
のし袋の中袋にお金を入れた後は、裏面上部の糊付けは不要とされています。
線に沿って折り曲げておくだけでよいです。
上包みに入れて水引きで封をする形になりますので、お金が飛び出して紛失することもありません。
入学祝いを受け取る側としても、頂いた方の名前や金額などをノートやパソコンなどに記録することも多いですよね。
糊付けすると開封するのも手間が掛かって面倒ですし、マナーとして必要ないとされています。
印刷タイプ(封筒型)ののし袋の場合も、基本的に糊付けする必要はありません。
こちらはお金が飛び出しそうで不安ですが、しっかりと線に沿って折り曲げておくことが大切ですね。
ただし、裏面上部に封をするためのテープが付いたものが市販されていますので、その場合は使って封をするのがマナーです。
上包みの裏面の折り方
中袋にお金を入れたら、最後にのし袋の上包みに入れて水引きで封をして完成です。
上包みの裏面の折り方は上の折りに下の折りを重ねるようにします。
入学祝いなどの慶事には上に向けるような折り方をし、逆に弔事には下を向けるように折るのがマナーです。
喜ぶ時には顔を上に向けるようにし、悲しい時には顔を下に向けるようなイメージですね。
水引きで固定したら、不備が無いか外観だけでもチェックしておきましょう!
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入学祝いののし袋に袱紗(ふくさ)は必要?
一般的に、入学祝いののし袋は袱紗(ふくさ)に入れて持参するのがマナーです。
袱紗とは、慶事弔事に関わらず金品を贈る時に埃などが被らないようにするための四角い布のことで、用途に合わせて種類や色も様々なものがあります。
主に絹や縮緬(ちりめん)、安価なものだとポリエステル製などがありますが、入学祝いに相応しい色は「紫・赤・ピンク・オレンジ・金」などがあります。
お祝いを渡す相手の家に出向く際は、のし袋を包んで持参し、渡す直前に外すようにします。
今では、必ずしも必要ではないともいわれていますが、どんな慶事・弔事にも対応できる準備をしておくとよいですね。
100円ショップ、文房具店、紳士服店、仏具店、デパート、インターネットでも購入可能ですし、慶事用と弔事用を揃えておくと便利ですよ!
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入学祝いののし袋の書き方!表書きから中袋まで解説!お金の入れ方も!のまとめ
入学祝いののし袋の書き方についてご紹介しました。
封筒型の印刷タイプ、豪華な多当折型などで異なる点もありますが、イラストを見ながら流れに沿って書いていくと十分ですね。
お金の入れ方やのし袋裏面の折り方などは失礼の無いようにご注意くださいね。
受け取る側のお子様や親御さんにとっては新たな門出でもありますので、ぜひ真心のこもった入学祝いを贈ってあげましょう!
冬が終わり暖かい春になると、卒業や入学、就職などのシーズンになりますので出費も増えますよね。
何かと入用になりますが、のし袋の選び方や書き方をマスターするには絶好のチャンスですね!
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