上新粉・白玉粉・団子粉・米粉の違い!用途は?混ぜたり代用できる?
お団子を作る時に使う、上新粉、白玉粉、団子粉、米粉。
すべて名前は聞いたことがあると思いますが、原料や特徴、用途などの違いをご存知ですか?
「うるち米」や「もち米」を使っているのは知っていても、曖昧な方も多いかもしれませんね。
作るお団子の種類によっても使い分けられていますので、食感などにも随分違いが出てきます。
また、それぞれ混ぜたり代用したりできるかを知っておくと便利ですよ!
そこで、今回は上新粉・白玉粉・団子粉・米粉の違いについて詳しくご紹介しますね。
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上新粉・白玉粉・団子粉・米粉の違い!
一口にお団子といっても、全国的にも様々な種類がありますよね。
したがって、上新粉、白玉粉、団子粉、米粉などの使い分けが必要になります。
どの粉を選ぶかによって、モチモチ感などに違いが出てきます。
まずは原料や製法、食感などの特徴から見ていきましょう!
上新粉とは?
上新粉は昔から、通称「米粉」「米の粉」とも呼ばれており、少し紛らわしいですよね。
お団子を作る時は、他の粉とは工程に違いがあります。
まず、捏(こ)ねる時にお湯を使い、その後、しっかり蒸すことで透明感が出てきます。
さらにすり鉢やすりこぎを使用して搗(つ)くことで、お餅のような食感に近付きますね。
「もち米」を使っていませんので粉に粘りがなく、お団子の作り方にも違いが出てきます。
【原料】
うるち米
【製法】
私たちが普段食べている白米が「うるち米」ですね。
うるち米を水洗いし、生乾きになるまで乾かします。
生乾きの状態で製粉したものを乾燥させ、ふるい分けたものが上新粉になります。
【お団子にした時の食感】
食べた時にお餅のような弾力と歯応えがあり、ずっしりとしたボリューム感があるのが特徴です。
しっかり搗かないとザラザラとした食感になることがありますね。
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白玉粉とは?
真っ白で5~8mm程度の大きな塊になっているのが白玉粉です。
指でつぶしたり、水を加えたりすると塊が崩れます。
上新粉との違いはうるち米を使っているか、もち米を使っているかです。
白玉粉は水で捏ねて一口大にまとめることができ、お湯で茹でるだけで簡単にお団子が作れます。
水を加えると粘りが出てきますので、簡単にまとめやすいのも上新粉との違いですね。
【原料】
もち米
【製法】
もち米を水洗いし、吸水させます。
吸収したもち米をザルに上げ、石臼で水挽きにします。
その後、さらに水にさらして乾燥させたものが白玉粉です。
【お団子にした時の食感】
ツルンとしたなめらかな食感が、他の粉で作ったお団子との一番の違いです。
白玉粉で作るとモチモチ感も楽しめますので、用途も様々あります。
また、もち米のみで作られているため、比較的冷やしても固くなりにくい特徴があります。
パフェや冷やしぜんざいなどにも使えて便利です。
団子粉とは?
団子粉は、うるち米ともち米をブレンドして作られています。
両者のいいとこ取りをしているため、成型しやすく初心者向けの粉といえます。
また、早くお団子を作りたい時にも団子粉は重宝しますね。
白玉粉との大きな違いは、うるち米を使用しているためコシのあるお団子が作れるという点です。
メーカーによりブレンドの比率に違いがありますが、お団子の作り方は白玉粉と同じで、水で捏ねてから茹でるだけです。
うるち米
【製法】
まず、うるち米ともち米を精白した後、水洗いします。
一定時間水に浸けておき、その後、粉砕して製粉します。
製粉したものを乾燥させると団子粉が完成します。
【団子にした時の食感】
団子粉でお団子を作ると、ムニュムニュとしたコシの強い食感になります。
白玉粉で作った時のようなツルンとした食感はありませんが、上新粉で作った時より軽いイメージです。
半分はうるち米が使われているため、冷えると固くなる傾向があります。
ただ、電子レンジでチンすれば、再び軟らかいお団子が楽しめますね。
米粉とは?
米粉とは、うるち米やもち米を使って作られる粉の総称を呼びます。
したがって、上新粉、白玉粉、団子粉もすべて米粉に属しますので、それぞれの粉との違いという概念は存在しません。
他にも下記のような米粉があります。
- α型(加熱処理あり):道明寺粉、上南粉、寒梅粉、落雁粉、みじん粉、乳児粉
- β型(加熱処理なし):新粉、餅粉、上用粉
ただし、上新粉のことを別名・米粉と呼ぶことも多いため、間違えやすくなっています。
また、最近では米粉を小麦粉の代わりに使い、パンやパスタを作ることもできるようになりました。
グルテンフリーという特徴の違いを利用して、食物アレルギーのあるお子さんなどもパンなどを食べることができていますね。
【原料】
うるち米・もち米
【製法】
うるち米やもち米を加熱して粉にしたものを「α型」、加熱せずに粉にしたものを「β型」と呼びます。
様々な製法の違いにより、10種類以上の米粉が作られています。
ちなみに、上新粉、白玉粉、団子粉はすべてβ型に属します。
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上新粉・白玉粉・団子粉・米粉の用途の違いとは?
米粉と呼ばれる上新粉、白玉粉、団子粉には、原料や製法の違いがありました。
当然、食感も異なって来るため、主な用途にも違いが出てきます。
上新粉の主な用途とは?
5月の端午の節句のお供え物として用いられます。平状に成型したものを折り曲げ、中にこし餡をはさみ柏の葉で包まれています。
餅のように歯応えが魅力です。
【ちまき】
こちらも、端午の節句のお供え物です。
こし餡を包んだ食べ応えのある餅菓子です。
形は細長い三角錐、または三角形。
笹の葉で包み、い草で縛ってから蒸したものです。
【ういろう】
上新粉に砂糖とお湯を加え、練り上げ型に流して蒸したお菓子。
もっちりムニュムニュ食感が癖になる美味しさですね。
その他、上新粉はみたらし団子、かるかん饅頭、草餅などにも利用されています。
白玉粉の主な用途とは?
上新粉のお団子とは違い、ツルンとした食感が魅力的ですよね。ぜんざいやあんみつ、かき氷、パフェに添えたりと幅広く使われています。
【求肥】
キメが細かくなめらかな舌触りの和菓子。
白玉粉に砂糖と水飴を加え練り上げて作ります。
求肥で苺大福を作ることもできます。
【ドーナツ】
白玉粉は焼き菓子に使うとモチモチ食感が生まれます。
ドーナツやポンデケージョなどでも楽しめますね。
その他、おしるこ、大福などにも利用されていますね。
団子粉の主な用途とは?
団子粉で作ったお団子は、みたらしタレや餡がしっかりと絡みやすいです。主に串団子を作る時に使われます。
「月見団子」
白玉粉で作ると柔らか過ぎますし、ツルンとしているので積みにくいです。
団子粉で作るとコシが出て、しっかりしたお団子を作ることができます。
月見団子を積みやすいという違いは大きいですね。
団子粉は関西から西日本でよく使われており、どんなお団子とも比較的相性がよいのが特徴です。
米粉の主な用途とは?
小麦粉アレルギーの人にも食べられるパンを作ることができます。通常のパンよりずっしり重みがあり、きめ細かいです。
よく噛むとモチモチした食感になります。
【パスタ】
生パスタのようにしっとりモチモチ食感もあります。
よく噛むため、食べ応えも十分です。
グルティンフリーなのも嬉しいですね。
【煎餅】
煎餅の原料には米粉・小麦粉・でん粉などがあります。
米粉を使ってお煎餅を作ると、表面はパリッと中はモッチリとしたした食感が生まれます。
米粉の用途としてはお団子がメインでしたが、最近はいろんな食材に利用されています。
上新粉・白玉粉・団子粉は混ぜたり、代用できる?
ところで、米粉の種類とされる上新粉、白玉粉、団子粉は混ぜて使ったり代用できたりするのでしょうか…。
結論からいうと混ぜて使っても大丈夫です。
実際に白玉粉と上新粉を混ぜた和菓子のレシピがたくさん紹介されています。
ただ、混ぜる分量により食感に違いが出ることは、頭に置いておきましょう。
適当に混ぜて「こんなはずじゃなかった」なんてことにならないよう、レシピの分量は守るようにして下さいね。
では、次にそれぞれ代用できるのかを見ていきましょう。
レシピには上新粉と書かれているけど、家には白玉粉しかない!ということもありますよね…。
そんな時に代用できたら助かりますよね。
上新粉と白玉粉、団子粉の調理法を見ると分かりますよ!
熱湯を加えて練ってから蒸す。蒸した後に搗いて形を作る。
【白玉粉・団子粉】
水を加えて混ぜ、成形したらお湯で茹でる。
白玉粉と団子粉は調理法が同じなので代用することは可能です。
ただ、出来上がりの食感に違いがあります。
モチモチドーナツを作る場合、白玉粉でなければモチモチ食感を出すことはできません。
上新粉は調理法が異なるため、白玉粉や団子粉の代用はできません。
上新粉・白玉粉・団子粉・米粉の違い・まとめ
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- 上新粉で作るお団子は、弾力があり歯応えがある
- 白玉粉で作るお団子は、柔らかくツルンとしている
- 団子粉で作るお団子は、コシが強くタレや餡が絡みやすい
- 米粉はうるち米ともち米で作られる粉の総称
- 上新粉だけはお団子の作り方に違いがある
- 上新粉や白玉粉、団子粉は混ぜて使えるが、混ぜる分量により食感に違いが出る
- 白玉粉と団子粉は調理方が同じため代用可
- 白玉粉や団子粉では上新粉の代用にならない
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使う粉の種類によって、かなり食感などに違いが出てきます。
用途に合わせた米粉を使って、美味しいお団子を作ってみて下さいね!
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