たけのこのアク抜きに失敗する原因と対策!苦味やエグミの正体は?
春になると、八百屋やスーパーなどに皮付きのたけのこが並びますね。
ただ、自分でアク抜きに挑戦してみたものの、エグミや苦味が残ってしまって失敗することも多い食材です。
もちろん茹で時間が短いなど失敗する原因は様々ですが、そんな時でも美味しく食べるための対策を知っていると超便利!
リカバリーする方法もたくさんありますので、落ち込んだり諦めたりする必要はありませんよ!
ところで、たけのこのアクに含まれる苦味やエグミの正体とは一体何なのでしょうか…。
豆知識として知っておくと、役に立つこともあるかもしれませんね。
そこで、今回はたけのこのアク抜きに失敗する原因と対策を中心にご紹介しますね!
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たけのこのアクに含まれる苦味やエグミの正体は?
たけのこのアクに含まれているのは、主にシュウ酸やホモゲンチジン酸です。
特に、シュウ酸は苦味やエグミの正体となる物質です。
結石の原因になるといわれているため、しっかりアク抜きして取り除きたいですね。
また、茹でたたけのこに白い粉のようなものが付着しているのを見たことがありませんか。
あの粉はチロシンというものですが、チロシンが酸化したものがホモゲンチジン酸です。
チロシンはアミノ酸の一種で体にとって有益ですが、酸化させてしまうと苦味やエグミの原因になります。
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たけのこのアク抜きに失敗する原因は?
ちゃんとアク抜きをしたつもりなのに、食べてみると苦味もエグミも残っている…。
明らかに失敗と言わざるを得ませんが、「何が原因なのだろう?」と悩んでしまいますよね。
採れたてのたけのこであれば、アク抜きする必要もなく、刺身でも食べられるくらいです。
ただし、店頭に並んでいるたけのこは、採ってから時間が経ってしまっていますよね…。
チロシンが酸化することなどもあり、念入りにアク抜きをしなければなりません。
この時、下記のように何らかの条件をクリアしていないと、失敗する原因に繋がってしまいます。
米ぬか、重曹、大根おろしなどの量が足りていない!
アク抜きに失敗する原因として・・・
主に使用する米ぬか、重曹、大根おろしなどの量が足りなかったことが考えられます。
米ぬかや重曹はアルカリ性なので、たけのこに含まれるシュウ酸やホモゲンチジン酸を中和させることができます。
また、米ぬかはコロイド状になってアクを吸着するため、苦味やエグミを消すことができますよ!
大根おろしもアルカリ性です。
酸を中和させてアク抜きができる上に、大根に含まれる消化酵素もエグミの成分を分解します。
消化酵素は熱に弱いので常温でアク抜きを行います。
たけのこのアク抜きに必要な重曹、米ぬか、大根おろしの量は・・・
- 重曹:水1リットルに対して小さじ一杯
- 米ぬか:中ぐらいの大きさのたけのこ1本に対して1カップ(200ml)
- 大根おろし(汁):は中ぐらいの大きさのたけのこ1本に対して2カップ(400ml)
くらいは必要です。
それ以下の量であれば、失敗する原因となり得ます。
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皮の剥き過ぎや切り込みの不足!
失敗の原因の1つとして挙げられるのが、皮の剥ぎ過ぎや切り込みの不足…。
アク抜き前にも下処理が必要ですが、重要な部分です。
たけのこの皮には、可食部の繊維を柔らかくする亜硫酸塩(ありゅうさんえん)という成分が含まれています。
「皮を付けたまま茹でましょう」といわれるのはこのためで、失敗してエグミが残ることも少なくなります。
もちろん皮を剥いてアク抜きをする方法もありますし、一番外側の皮が汚れているように思える時もあります。
汚れた部分は剥いても構いませんが、最初はそれ以外の皮は付けたままの状態でアク抜きします。
また、縦方向に切り込みを入れるのも、苦味やエグミを取り除くためです。
たけのこは皮が何枚も重なっているため、可食部まで届くように切り込みを深く入れないとアクが上手く抜けません。
さらに穂先も思い切ってザックリ切り落とした方が、失敗も少なくアクが抜けやすいです。
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茹で時間や調理までに寝かせる時間が短い!
出来るだけ大きな鍋で、たっぷりのお湯で茹でないとアクは上手く抜けません。
たけのこの根元の部分に竹串がスッと通るまで、茹で時間は長めに取って下さい。
茹で時間の目安としては、大きなもので1時間程度で、噴きこぼれない程度の火力が理想的です。
茹で過ぎて失敗するということはありませんので、あまり気にしないでOKです!
また、茹で上げてすぐに料理に使うと、苦味やエグミを感じやすく「失敗した!」と思いがち…。
茹で上がったら、しっかり冷めるまで寝かせる時間が必要です。
たけのこのアクは茹でている間より、冷めていく間に抜ける量の方が多いのです。
そのため、寝かせる時間が短いと苦味などを感じやすくなります。
もし夜に茹でた場合、一晩寝かせて冷ますようにするのがオススメです!
「そんなに時間をかけられない」という時は、大根おろしを利用するとよいでしょう。
大根おろしの汁と同量の水を混ぜた液体に、皮を剥いて食べやすい大きさに切ったたけのこを浸けておきます。
この場合でも、最低1時間は浸けておくとエグミもあまり感じなくなりますよ!
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たけのこのアク抜きに失敗した時の苦味対策は?
「どうやらアク抜きに失敗してしまったようだ」という時は・・・
苦味を我慢して食べるか、処分してしまうしかないのでしょうか…。
いいえ、あまりにも勿体ないです!
アクが上手く抜けなかった時の対策もご紹介しておきますね!
もう一度アク抜きしても煮崩れしない?
まず思いつくのは、もう一度アク抜きをやり直すことですよね。
皮はもう剥いてしまったのでそのままでやります。
たけのこは繊維質が強いため、再度茹でても煮崩れを心配しなくても大丈夫!
多少風味はなくなってしまいますが、エグミがあるまま食べるよりずっと美味しい状態になります。
30分~1時間ほど茹でた後、しっかり冷めるまで待ってから料理に使ってみて下さいね。
失敗した時の苦味なども消えているはずですし、何よりやり直しが効くのは嬉しいですね!
オススメのリカバリー方法は?
実は、たけのこのアク抜きに失敗しても、下記のようなリカバリー方法があります。
そもそも調理に使う前に一口味見しておくと、苦味やエグミの対策も簡単になりますね!
【水にさらす】
エグミの原因物質は水溶性の酸ですから、水にさらすと自然に流れ出ます。
アク抜きに失敗した時の最も簡単な対策となります。
タッパーなどに水と一緒に入れておくとよいですが、水は数時間ごとに取り替えて下さい。
【大根おろし汁に漬ける】
大根おろしの汁と同量の水を混ぜたものの中に漬け込んでおきます。
苦味を感じることもなくなりますので、様々な料理に活用できますよ!
【電子レンジを使う】
耐熱ボウルにたけのこを入れ、ちょうど浸るくらいの水を入れます。
そこに、小麦粉大さじ2、米大さじ2を入れてよく混ぜます。
あとは600Wの電子レンジで10分加熱します。
【油を使う調理法で食べる】
サラダ油などを利用する料理にると、エグミが少し和らぎます。
塩胡椒して小麦粉をまぶしてムニエルにしたり、しょうゆで下味を付けて天ぷらにしたりするのもオススメです。
鶏皮や油揚げなどと炒めるのもアク抜きの失敗をリカバリーできます!
また、苦味などに勝る濃い味付けにするのも有効です。
カレー粉や豆板醤、オイスターソースなどの味の濃い調味料を使うのも、対策の1つとなります。
たけのこのアク抜きをマスターしたら、美味しさに目覚めてしまい、もう水煮状態で売られているものでは満足できなくなってしまいます。
なるべく新鮮なたけのこを用意し、時間をかけて行えば難しいこともありません。
万が一アク抜きに失敗してしまったとしても、リカバリー方法や対策も沢山ありますね。
たけのこのシーズンになったら、失敗を恐れず一度はアク抜きに挑戦してみてはいかがでしょうか。
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