唐辛子を食べ過ぎると胃痛や腹痛を起こす?頭痛やガンなどの病気も!
ナス科トウガラシ属の一種とされる「唐辛子」。
辛味成分となっている天然の有機化合物「カプサイシン」の効果も注目されていますよね。
ただし、唐辛子を食べ過ぎると思わぬ症状が現れたり、病気になったりという噂まであります。
辛味という刺激に対する感受性は人によって異なるため、「大好き」という人ほど危険という見方も…。
適量を摂取している分には、発汗促進、抗炎症作用、肥満をはじめとする生活習慣病の予防などにも役立ちます。
何よりダイエット効果を期待する人も多いですよね。
しかし、どんな食べ物も過剰摂取すると体を壊すことになりかねません。
そこで、今回は唐辛子を食べ過ぎるとどうなるのか?体への悪影響や病気との関係性についてご紹介します!
Sponsored Link
唐辛子を食べ過ぎるとどうなる?
普段の食生活の中で、うどんや牛丼などに一味唐辛子をたくさん入れて食べる人もいますよね。
ただ、唐辛子を食べ過ぎるとカプサイシンを過剰摂取していることになるため、知らないうちに体に悪影響を及ぼしている可能性があります。
当然、辛味という刺激に対して感受性の強い人は、様々な症状が現れることも…。
激しい胃痛が起こる!
唐辛子を適量に摂る分には、胃液の分泌を適度に抑える効果があります。
ただし、大量に食べ過ぎると強酸性の胃液の過剰分泌を招き、それが原因となって胃粘膜を荒らすことに繋がります。
実際にテレビ番組などで、真っ赤に染まった激辛ラーメンなどを食べる芸能人を見ることがありますよね。
その人のブログを見ると、「帰宅後、激しい胃痛に襲われた」と書かれていることも…。
もちろん、唐辛子が体に影響を及ぼすのは、ほとんどがカプサイシンの作用によるもの。
罰ゲームで辛味に対する感受性が強い人が食べ過ぎると、副腎皮質ホルモンの一種であるアドレナリンが大量に分泌されます。
汗が噴き出して止まらなくなるほどで、体の内部では胃酸によって胃粘膜が傷付けられている可能性大です!
薬を飲めば次第に胃痛は治まりますが、胃壁への悪影響も気にする事態に発展することもあります。
Sponsored Link
腹痛や下痢を起こすことも!
胃痛を起こすということは、消化不良を起こしたまま腸まで運ばれる可能性も高くなります。
唐辛子を食べ過ぎると腹痛や下痢を起こし、トイレに長居する人も多いです。
お腹がギュルギュル音を立て、排泄するまで苦しい思いをすることにもなりかねません。
唐辛子の仲間には・・・
- ハバネロ
- ブート・ジョロキア
- ドラゴンズ・ブレス
- キャロライナ・リーパー
- スーパーX
なども挙げられます。
辛味を表す基準となる「スコヴィル値」もはるかに高いものも多いため、併せて注意が必要です。
日本ではそれほど食べる機会は少ないですが、海外などで慣れない人が食べると危険です。
あまりの腹痛や下痢で会社を休むという事態に陥らないよう、唐辛子の仲間とされる品種にも十分気を付けたいですね。
頭痛を起こすことも!
唐辛子を大量に食べ過ぎると、頭痛を引き起こすことがあるといわれています。
体内でカプサイシンが吸収されると、脳に運ばれて内臓感覚神経に働きかけ、さらにアドレナリンを分泌させます。
アドレナリンが過剰分泌されると、大脳辺縁系にある海馬や扁桃体などが損傷を受ける危険性が高まります。
頭痛との因果関係ははっきりしていませんが、脳の一部が傷付けられる事態に及ぶことがあるのです。
また、カプサイシンの大量摂取により、脳血管攣縮(のうけっかんれんしゅく)を起こすことも報告されています。
攣縮とはけいれん性の収縮を意味し、最悪の場合、冠動脈が完全に詰まって血流がストップすることもある状態です。
唐辛子を食べ過ぎると、激しい頭痛とともに意識を失って倒れることも起こり得ます。
Sponsored Link
唐辛子を食べ過ぎると病気になる?
カプサイシンの大量摂取は、一時的にしても体に悪い影響を及ぼすことがわかっています。
しかし、慢性的に唐辛子を食べ過ぎると、思わぬ病気を発症する危険性もあるようです。
ガン発症のリスクも!
唐辛子を食べた時、口の中や舌、喉の奥に灼熱感を覚えたことはありませんか…。
カプサイシンの強い刺激は、口の中から肛門に至るまでのすべての消化器官に影響を与えています。
そのため、消化器系の細胞が傷付いて修復が困難になると、ガンを発症するというリスクもあります。
つまり、日常的に唐辛子を食べ過ぎると、咽頭ガン、食道ガン、胃ガン、大腸ガン、直腸ガンなどの発症を誘発することにもなりかねません。
特にわずかな量を口にしただけで咽(むせ)たり、咳が止まらなくなる人は要注意!
カプサイシンに対する感受性が強いということがわかります。
寝ている間に分泌される成長ホルモンにより、細胞の修復が早い若いうちは比較的ガン発症のリスクも低いです。
ただし、若い頃からずっと食べ過ぎていると、次第に傷付いた細胞の修復が上手く行かなくなり、細胞が突然変異を起こしやすくなります。
今では「ガンは2人に1人は罹る病気」といわれる時代ですので、年齢が高くなる前から注意しなければなりませんね。
胃潰瘍の可能性も!
胃潰瘍という病気は、度重なる精神的ストレスやピロリ菌の存在だけが原因ではありません。
唐辛子を食べ過ぎると大量の胃酸が分泌され、胃壁の粘膜下層まで傷付ける危険性が指摘されています。
もちろん、ピロリ菌に感染している人は胃粘膜自体が弱くなっているため、カプサイシンの大量摂取は特に要注意!
胃壁の粘膜下層まで損傷すると、胃ガンよりもはるかに出血量が多くなることが予想されます。
胃潰瘍によって出血量が増えると、「タール便」というコールタールのような黒くてネバネバした便を排出しやすくなります。
また、痛みに関しては個人差が大きい病気の1つ…。
突如として激痛に襲われたり、潰瘍がひどくてもあまり痛みを感じない人もいます。
普段から唐辛子を食べ過ぎていると実感している人は、控えめにするのが何よりも病気の予防に繋がります。
Sponsored Link
痔を悪化させる原因に!
「辛いものを食べると痔になる」という話を聞いたことはありませんか…。
この話には少し誤解があるようで、唐辛子を食べ過ぎても正常な肛門であれば痔の原因になることはありません。
ただし、唐辛子やコショウなどの香辛料は、もともと消化によい食べ物ではないため、痔という病気を悪化させる原因になりやすいのです。
消化に悪いということは、唐辛子の持つカプサイシンの刺激が肛門付近にも伝わりやすくなっています。
痔という病気の種類としては「内痔核」「外字核」「痔瘻」「裂肛」などが挙げられます。
裂肛(切れ痔)などはモロに刺激を受けやすくなっていますが、他の種類についてもカプサイシンの刺激は避けたいところです。
痔の悪化を防ぐには、塩分や脂分の多い食材やアルコールも控えた方が得策ですね。
唐辛子を食べ過ぎると死ぬこともある?
唐辛子を食べ過ぎると、実際に死ぬこともあります。
日本では一品種として「鷹の爪」がよく利用されますが、スコヴィル値がそれほど高くないため死亡することは考えにくいです。
その他の品種のスコヴィル値は下記の通りです。
- ピーマン:0
- 獅子唐辛子:0
- パプリカ:500~2500
- ハラペーニョ:2500~8000
- ウルピカ:3万~5万
- 鷹の爪:4万~5万
- ロコト:5万~10万
- ハバネロ:10万~35万
- ブート・ジョロキア:100万1304
- キャロライナ・リーパー:156万9300~220万
- ドラゴンズ・ブレス:248万
- ペッパーX:318万
2013年に世界一辛い唐辛子としてギネス認定された「キャロライナ・リーパー」。
また、2017年に記録を更新した「ドラゴンズ・ブレス」や、医療用に開発されたという「ペッパーX」。
これらの品種になると、舌に乗せただけでも強烈な刺激と灼熱感に襲われ、涙が止まらないレベルです。
食べ過ぎることなどまず不可能に近いため、体内に大量に入ると全身が麻痺して死ぬ危険性も高いといわれています。
Sponsored Link
唐辛子を適度に食べると長生きする!
唐辛子の過剰摂取は問題がありますが、適度に食べることで長生きすることができそうです。
カプサイシンにばかり目が行きがちですが、健康維持に優れた下記の栄養素が豊富に含まれています。
- ビタミン類:β‐カロテン(ビタミンA)C、E、K、葉酸
- ミネラル類:カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン
- 食物繊維:特に不溶性に富む
特に注目したいのが、β-カロテン、ビタミンC、Eが持つ抗酸化作用です。
活性酸素を除去し、体の内外からアンチエイジング(抗老化、抗加齢)を図ることができます。
動脈硬化やガンの抑制、生活習慣病の予防の他、女性には嬉しいお肌のシミやシワ、たるみの改善にも有効です。
また、β‐カロテンは体内でビタミンAに変換されるため、粘膜や皮膚の強化や目の健康維持にも優れています。
肝心のカプサイシンも代謝をアップして発汗を促す作用があり、有酸素運動と組み合わせることでダイエット効果が高まるという研究結果も報告されています。
生活習慣病の原因となるメタボを解消する上では優良食材の1つで、健康維持効果も高いと考えられています。
カプサイシンを適度に摂取するとガン抑制になるという説もあり、適量を意識して食べることで長生きすることに繋がるかもしれませんね。
Sponsored Link
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません