白カビ・青カビ・赤カビ・黒カビの違い!毒性の強さと生えやすい場所
梅雨などのジメジメした季節に目にすることの多いカビ。
現在8万種類以上のカビが確認されていて、ゆくゆくは20万種類以上になるともいわれている存在です。
カビの色には「白」「青」「赤」「黒」など様々なものがありますが、どのような違いがあるのでしょうか…。
その中でも食品の発酵に利用されるものもあれば、毒性が強く体に害のあるものもあります。
また、家庭で生えやすい場所もあれば、パンやお餅など生えやすい食品もありますので、子どもが口にしないよう注意しておきたいですね。
そこで今回は、白カビ・赤カビ・青カビ・黒カビの違いや、毒性の強さ、生えやすい場所などについて詳しくご紹介します!
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白カビとは?
白カビは見た目が黒くなるようなカビとは違い、一見綿ボコリのように白くてフワフワしています。
主に発生しやすいのは、風通しの悪い木材で作られた場所や自然食品などです。
白カビを利用して発酵させる食品もあるため、一概に危険ともいえません。
もし押し入れや下駄箱を開けて「カビ臭いな!」と思った時は、一旦全部取り出して掃除してみましょう。
布団などに白カビが繁殖するとアレルギーを引き起こすこともあるので、気付いた時にすぐ対処するのがオススメです。
毒性の強さに関しても、健康を害さないものもあれば、肝臓や腎臓などに障害を起こす危険な白カビもあります。
見た目では判断することが難しいので、食品などの見た目が変わっているようであれば捨てた方が賢明です。
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白カビタイプのチーズとは?
一般的には、白カビタイプに属するチーズを食べる機会が多いと思います。
例えば、下記のようなものが有名です。
- 「パヴェ・ダフィノワ」:カスタードクリームのような濃厚さがあります。
- 「シャウルス」:フランスのシャンパーニュ地方で作られています。
- 「クロミエ」:中身は淡黄色で強い風味が特徴です。
- 「カマンベール」:フランス北部のカマンベール村で作られるチーズです。
- 「ブリー・ド・ムラン」:表面の色が白に茶色が混じっていて、生産数が少なく希少です。
- 「ブリー・ド・モー」:カマンベールよりも歴史が古く、フランスの代表的な白カビチーズです。
- 「ヌーシャテル」:フランス北部ノルマンディ地方で作られるハート形が有名なチーズです。
- 「バラカ」:馬蹄型で縁起物としてプレゼントされます。
実は、白カビタイプと呼ばれる「カマンベール」や「ブリー」に利用されているのは、「ペニシリウム・カマンベルティ」というカビですので、実際には「青カビ属」に含まれます。
青カビとは?
青カビの種類は約150種類といわれており、学名を「ペニシリウム」といいます。
イギリスのアレクサンダー・フレミング博士が、その分泌物から世界初の抗生物質である「ペニシリン」を発見したことは有名ですね。
博士はノーベル生理学・医学賞を受賞し、「20世紀最大の発見の1つ」と称されました。
一方で、青カビは湿気の多い梅雨時に台所で発見することも多く、白カビとの違いとして害のあるものが多いと考えられています。
特に柑橘類、果物、パン、お餅、魚肉練り製品、お米などに発生しやすいです。
医療の分野で大きな功績を残した反面、日常生活で目にする青カビは毒性が強く、主に腎臓に危害を加えるものもあります。
基本的に食品に青カビがたくさん生えて、いつもと見た目に違いが出たら捨てるしかないでしょう。
ただし、水回りに多く見かける黒カビとは違い、多くの発酵食品に利用されていることも事実です。
青カビタイプのチーズとは?
青カビを利用した食べ物の代表といえばブルーチーズですね。
世界三大ブルーチーズと呼ばれるものが・・・
- 「スティルトン(イギリス)」
- 「ロックフォール(フランス)」
- 「ゴルゴンゾーラ(イタリア)」
とされています。
「ブルーチーズは塩辛くて食べづらい」と思う方も多いですよね。
でも、青カビの繁殖を促すためには、この塩分が重要なのです。
表面が発酵していく白カビチーズとは違い、青カビチーズは中から発酵していきます。
そのため、内側からしっかりと発酵できるように、塩分濃度の強い塩水に浸けることが必要なのです。
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赤カビとは?
より高温多湿を好むのが赤カビで、学名では「フザリウム」と呼ばれています。
お風呂場など湿気の多い場所で見かけることが多いと思いますが、実はピンク色をしたあの物質は赤カビではありません。
主に生えやすいのはご飯やパンなどの食品の他、エアコンのフィルターなどが知られています。
白カビや青カビとの違いは、自然界で増殖することが多い点です。
例えば、農作物を作る畑の土壌や汚水などに多く、穀物に寄生して人体に害を及ぼすことがあります。
小麦などは製粉されていますので比較的安心ですが、トウモロコシなどの穀物は注意が必要です。
毒性の強い「マイコトキシン」というカビ毒により、下痢や嘔吐、発熱などの食中毒を起こす危険性があります。
また、強力な発ガン性を持つ種類もあるため、青カビなどとは異なり、絶対に口にすることはできません。
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黒カビとは?
お風呂場やトイレなど、水回りに繁殖しやすいのが黒カビです。
学名では「クラドスポリウム」と呼ばれています。
押し入れや衣装ケース等の湿気が溜まりやすい場所にも発生します。
他の色のカビとの違いとして、一度発生すると根絶することが難しいことです。
黒カビの根っこはとても深いため、表面を掃除して綺麗になっても再度同じ箇所に発生します。
お風呂場で発生した時は、カビキラーなどの「塩素系漂白剤」を使用してしっかりと落とすことが大切です。
普段からアルコールスプレーで除菌してあげることも効果があります。
特にお風呂にあるゴムパッキンや天井なども注意深く観察しておきましょう。
黒カビは最も高温多湿を好むため、日本の梅雨以降は見かける場所も増えてきますので、見逃さないようにしてください。
カビはそれ以外にも様々な色をしたものが存在します。
醤油や味噌を作るために必要な種類もありますが、赤カビや青カビの一部など強い毒性を持つものもあります。
素人目には特徴や毒性の違いを判断することが難しいため、まずは生やさないよう予防することが大切ですね。
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