にんにくの食べ過ぎによる症状!胃痛や頭痛、貧血、眠れなくなる?
滋養強壮や疲労回復に効果的な食材といえば、にんにくですよね。
すりおろして薬味にしたり、ラーメンや餃子、焼肉、ステーキ、パスタなど様々な料理に利用されていますね。
女性は臭いが苦手というという人もいますが、男性は大好きな人が多いようです。
確かにパワーの源になる食材ですが、にんにくを食べ過ぎると思わぬ症状が現れることもあります。
稀に危険な状態に陥り、救急車で病院へ運ばれることも…。
どんなに体によい食材でも、やはり過剰摂取には注意しなければなりません。
そこで今回は、にんにくの食べ過ぎによる症状とその対処法なども併せてご紹介します!
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にんにくの食べ過ぎによる症状
にんにくには、抗生物質に劣らない殺菌作用を持つ「アリシン」という成分が含まれています。
特有の臭いの元となる成分ですが、その働きで食べ過ぎると様々な症状が現れることがあります。
胃痛や気持ち悪いと訴える人も!
にんにくに含まれるアリシンは硫化アリルの一種で、強い殺菌作用を持つため胃粘膜への刺激も強くなります。
硫化アリルは玉ねぎにも含まれ、切った時に目がしみて痛くなるほどの刺激を持っています。
生のにんにくの場合、適量を食べる分には問題ありませんが、食べ過ぎると刺激が強すぎて胃痛や胸やけなどの症状を起こすことがあります。
また、胃腸などの消化器の強さには個人差があります。
少量を食べただけで胃粘膜が荒れて胃痛を起こしたり、「ムカムカして気持ち悪い」といった症状を訴える人もいます。
火を通しても同様の症状を起こす人も多いため、もともと胃腸の働きが弱い人は注意が必要です。
その他、にんにくの食べ過ぎで口の中や喉の痛みを訴える人もいますが、これも強い殺菌作用が原因となっています。
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頭痛や貧血、なかなか眠れないという人も!
にんにくの中には「アホエン」という有機硫黄化合物が含まれています。
少量なら血行を促進するなど体にとってよい活力源になりますが、食べ過ぎるとその効果が強くなり過ぎて頭痛を招く恐れがあります。
アホエンが活発に働き過ぎると、脳内に酸素が上手く運べない状況が生まれます。
これが頭痛や貧血といった症状を起こす原因となります。
また、脳内に酸素が回りづらくなると寝付きも悪くなり、なかなか眠れなくなるという人もいます。
アリシンの刺激により「脳が興奮状態に陥るため」という説もありますが、医学的根拠はないといわれています。
いずれにしても、にんにくの食べ過ぎにより頭痛や貧血のような思わぬ症状が現れることがあるため、過剰摂取には注意したいですね。
にんにくの食べ過ぎで危険な状態に陥ることも?
健康維持に優れたイメージの強いにんにくですが、食べ過ぎると体にとってマイナスな症状が増えてきます。
そして、あなたが想像しているよりも危険な状態に陥ることもあります。
胃壁が破壊される?
先日ラーメン屋にて、にんにくを山盛りにのせて食べた芸能人が救急車で運ばれる事態が起きました。
これは、にんにくの食べ過ぎにより胃壁が破壊されていたことが原因です。
当然、激しい胃痛に襲われ、大量の冷や汗が流れるほどの危険な状態でした。
もともと人間の胃袋は強酸性の胃液から身を守るため、胃粘膜により保護されています。
しかし、強い殺菌作用を持つほどの刺激により、胃粘膜が保護しきれず胃壁が部分的に破壊されていたようです。
つまり、にんにくの食べ過ぎは胃潰瘍のような状態を招き、激しい胃痛でもがき苦しむような危険性があります。
腸内細菌が死滅する?
にんにくに含まれるアリシンには強い殺菌作用があり、腸内細菌を死滅させるほどの力を持っています。
ただし、アリシンは善玉菌と悪玉菌を判別する術は持っていません。
腸の中に滞在している消化作用に必須なビフィズス菌やビタミン生産菌など、体にとって必要な菌に対しても攻撃します。
また、腸内細菌は善玉菌と悪玉菌の量のバランスが重要で、悪玉菌をすべて死滅させていいというものでもありません。
しかし、食べ過ぎたにんにくの量によっては、最も重要な善玉菌すら全滅させかねません。
人間の免疫細胞の多くは腸内に存在しているため、腸内細菌が死滅すると免疫力の低下が懸念されます。
下痢や便秘程度であればすぐに解消できますが、免疫力が著しく低下すると悪い感染症に罹る危険性も高まります。
にんにくを食べ過ぎた時の対処法は?
頭ではわかっていても、美味しい料理に使用されているとついつい食べ過ぎてしまいがちです。
そうなると胃痛を起こしたり腸内細菌を死滅させたりする恐れがあるため、対処法についても知っておきたいですね。
にんにくを大量に食べると臭いも気になりますので、下記の方法をぜひ実践してみて下さいね。
牛乳を飲む
アリシンによる刺激から胃を守るためには、牛乳を飲むのが効果的です。
もともと乳脂肪分には強力な胃酸を中和して、胃粘膜を保護する働きがあります。
この働きはにんにくを食べ過ぎた時にも役立ち、胃粘膜の修復と胃痛を鎮める役割を果たします。
もともと脂肪分は十二指腸で分解・吸収されますので、胃の中に長くとどまることも理想的です。
ただし、冷たい牛乳は胃への刺激も強いため、なるべく温かくして飲むほうが最適な対処法といえます。
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ヨーグルトや乳酸菌飲料で!
ヨーグルトを食べたり、乳酸菌飲料を飲むのも効果的です。
こちらも、日本では牛乳を使用して作られたものがほとんどで、にんにくを食べ過ぎた時の胃粘膜の修復や保護に役立ちます。
乳酸菌は強酸性の胃液により死滅することも多いため、「生きて腸まで届く」と謳われている商品がオススメです。
空腹時になると胃液の影響をモロに受けて死滅しやすくなるため、下痢気味の人であれば軽く何かを食べた後にいただきましょう。
生きて腸まで届く確率を大きくアップさせることができれば、早めに腸内細菌を元の状態に戻すことができます。
胃痛で苦しんでいる人は食べることも辛いため、他の対処法を選びましょう。
胃腸薬を服用する
急を要する時は市販の胃腸薬を飲んで、症状の回復を待ちましょう。
胃腸薬には胃粘膜を保護する成分や鎮痛成分が含まれており、ムカムカして気持ち悪いという時にも有効です。
にんにくを食べ過ぎた際は、食後に飲むタイプの方がオススメです。
最近では、「腸にまで効く」というお薬も増えているため、腹痛が襲ってきた時にも効果的な対処法になるでしょう。
他の病気で薬を飲んでいる方は、胃粘膜を保護する薬を処方されることも多いため利用してみましょう。
タンパク質を摂取しておく
こちらは予防法になりますが、にんにくを食べる前にタンパク質を摂取しておくとよいです。
例えば、「豆腐」「枝豆」などの大豆製品は良質な植物性タンパク質を摂取することができ、にんにくの食欲増進効果を抑制することができます。
肉や魚だと脂っこいものになりやすいため、大豆を使用したものがオススメです。
また、牛乳やヨーグルト、胃腸薬も予防法として利用できますので、食べ過ぎてしまいそうな時は先手を打っておくことも大切ですね。
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にんにくの1日の許容摂取量はどのくらい?
にんにくには食欲増進作用があるため、もともと食べ過ぎになりやすい食材です。
ただし、胃痛やそれ以上の危険な状態に陥ることもあるため、下記の1日あたりの許容摂取量を目安にして下さいね。
- 生にんにく:1片
- 火を通したもの:3〜4片
ちょっと少ない気もしますが、生の場合は特に気を付けて下さい。
子どもの場合は、大人の半分の量が許容摂取量になります。
にんにくを使った料理は味にパンチが効いて美味しくなりますね。
ただ、適量を守らないと思わぬ苦痛を招きかねませんので、ほどほどにして下さいね。
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