如月の意味と名前の由来!旧暦2月を表す異名と縁の深い行事は?
日本には「和風月名」と呼ばれる、数字を用いない特有の月の呼び方があります。
日本最古の歴史書であり、8世紀には完成していた「日本書紀」でも既に使われていました。
「如月(きさらぎ)」もその1つですが、旧暦で2月を意味する言葉でした。
もちろん旧暦の話ですから、新暦となった現在の時期とは多少のズレがあります。
ただし、新暦になった今でも2月のことを表すこともあり、少しややこしいですよね…。
如月という名前の由来にも諸説あるようで、他にも様々な異名があります。
そこで、今回は如月の意味と名前の由来、旧暦2月の異名や縁の深い行事などについてご紹介します!
Sponsored Link
如月の意味と名前の由来
如月という言葉の意味は、旧暦2月を表す和風月名ということがわかりましたね。
ただし、本来の時期や名前の由来はあまり知られていないようです。
旧暦2月を意味する異名!
旧暦は、現在の暦(新暦)より約1ヶ月ズレています。
如月は旧暦2月の異名でしたので、新暦になると実際には3月頃を意味する言葉になります。
しかし、最近のカレンダーでは2月に如月と表記しているものもあります。
つまり「2月と3月のどちらとも取れる」と考えておいた方がよさそうです。
実際に12月の和風月名を「師走」といいますが、これも旧暦で考えると時期にズレが生じますね。
如月の名前の由来とは?
如月という言葉は、中国で使用していた2月の異名をそのまま引用した単語とされています。
ただし、漢字の意味などの関連性は全くないため、日本では独自の様々な漢字が宛てられています。
名前の由来に関しては、下記のような日本特有のものが挙げられます。
- 「衣更着(きさらぎ)」=旧暦2月(新暦3月頃)でも衣を更に着込むような寒い日があったため
- 「来更来(きさらぎ)」=旧暦8月に訪れる雁(かり)に続き、2月には燕(つばめ)が来ることから
- 「気更来(きさらき)」=春へ向かう陽気が更に深まる季節だから
「きさらぎ」に使用されている漢字やその意味を見ても、やはり現在の3月をイメージさせますね。
Sponsored Link
旧暦2月を意味する如月以外の異名は?
昔は、春の訪れを感じさせていた如月という言葉…。
実は、他にも旧暦2月を意味する異名は下記のようにたくさんあります。
- 絹更月(きさらぎ)
- 雪消月(ゆききえつき、ゆきげしづき)
- 木目月(このめつき)
- 初花月(はつはなつき)
- 梅見月(うめみづき)
- 仲春(ちゅうしゅん)
- 仲の春、中の春(なかのはる)
- 殷春(いんしゅん)
- 麗月(れいげつ)
- 小草生月(をぐさおひつき)
- 草木張月(くさきはりづき)
「絹更月」は「衣更着(きさらぎ)」と同様、まだ寒い日が残っているという意味です。
「雪消月」「木目月」「梅見月」は冬の寒さが衰え、春の息吹を感じさせる異名ですね。
また、旧暦では1月、2月、3月を「春」としていましたので、「仲春」は旧暦2月の異名として有名です。
「小草生月」は、春に向かって小さな草たちが芽吹いてくる季節の様子を表しています。
如月と縁の深い言葉や行事
新暦となった今でも2月に如月という言葉を使いますが、様々な行事やイベントが行われていますよね…。
なかでも、特に縁の深い行事や言葉についてご紹介します。
節分
誰でも、子どもの頃に豆まきをした経験があると思います。
如月の中でも、子どもから大人まで楽しめる最もメジャーな行事ですね。
節分とはもともと季節を分ける時の言葉です。
現在では、立春の前日の節分だけが目立っていますが、もちろん四季の分かれ目には1年4度の節分があります。
また、もともと節分は宮中行事でもあります。
季節が変わると厄が回るので、厄払いの一環として豆まきを始めました。
立春
二十四節気の第1に当たる「立春(2月4日頃)」が来ると、「春になった」といいますよね。
また、二十四節気の第23の「小寒(1月6日頃)」、第24の「大寒(1月20日頃)」の「寒」の時期を経て、立春は「寒の明け」ともいいます。
ようやく寒い時期が明けたということで、季節の挨拶も寒中見舞いから余寒見舞いに変わる節目です。
立春は茶摘みで有名な「八十八夜」の他、「二百十日」「二百二十日」の起算日となっています。
つまり、昔は1年の最初の日とされていたことがわかりますね。
Sponsored Link
札幌雪まつり
札幌雪まつりは、北海道札幌市内の数ヶ所の会場で開催される、雪像や氷像を楽しむイベントですね。
1950年に始まって以降、数年を除き開催され続けています。
毎年2月5日頃から約1週間開催されます。
会場は毎年多くの観光客が訪れ、近年では外国人にも人気が高く観光客が激増しています。
また、テレビ中継もあり、如月に行われる代表的な行事になりました。
建国記念の日
2月11日は建国記念の日です。
国によって建国記念日の制定方法はバラバラですが、日本では建国された正確な日付が不明です。
そのため、日本の建国記念の日は神話を基に作られました。
第二次世界大戦で廃止された過去もありますが、1966年に祝日として制定され、1967年から施行されています。
閏年
旧暦2月に外せない日として、4年に1度の閏年に巡ってくる「2月29日」があります。
閏年は、太陽暦を基準とした時の暦と季節のズレを修正するために設けられています。
4年に1度といわれていますが、これは「ユリウス暦」を元に計算された日です。
現在では、より精度の高い「グレゴリオ暦」を採用しているため、実際の閏年は400年で97回しかやってきません。
Sponsored Link
2月の誕生石と誕生花
最後に、2月の誕生石と誕生花をご紹介します!
プレゼントにも適していますので、ぜひ参考にして下さいね。
誕生石は?
2月の誕生石は、日本語で紫水晶とも呼ばれるアメジストです。
「愛の守護石」とも呼ばれ、旧約聖書に登場するなど歴史も古い宝石です。
石言葉は「愛情」「誠実」「高貴」「覚醒」「心の平和」。
ブラジル、アフリカ、インド、スリランカなどが主な産出地ですが、日本でも鳥取や宮城で産出されています。
誕生花は?
誕生花と花言葉は・・・
- マーガレット:「誠実」「心に秘めた愛」「恋を占う」
- フリージア:「期待」「純潔」「あどけなさ」
- 梅:「高潔」「不屈の精神」
とされています。
2月は他の月に比べると日数が短いので一瞬で過ぎ去ってしまう錯覚を起こしがちですね。
バレンタインデーもありますし、実は様々なイベントが詰まっている1ヶ月です。
また、如月というと寒い月のイメージが強いですが、本来は春の訪れを感じさせる月です。
実際にはまだまだ寒い日々が続きますが、本格的に暖かくなるのを楽しみに待ちましょう!
Sponsored Link
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません