米に虫がわいたら対処は捨てるべき?主な虫の種類と発生原因は?
米は日本人の主食ですので、毎日美味しいご飯を食べたいですね!
しかし、米びつの中などで虫がわいたら気持ち悪くて「捨てるべきか?」「食べられるのか?」と対処も悩んでしまいますよね。
卵が孵化して大量発生してしまうと処分したくもなりますが、せっかくの米が勿体ないと思う方も多いことでしょう。
米にわく虫の種類や発生する原因を知っておくと、予防にも役立ちますよね。
そこで今回は、米に虫がわいたら対処は捨てるべき?主な虫の種類と発生原因は?というテーマで詳しくご紹介します!
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米に虫がわいたら対処はどうする?
もし大切な米に虫がわいたら、いきなり捨てるのではなく、慌てずに落ち着いて対処してください。
場合にもよりますが、下記にまとめた方法で大抵は十分美味しく食べられるようになります。
陰干しや天日干しも有効な方法ですし、水洗いだけでも十分なケースもあります。
また、虫の種類によっては精米し直すという対処法も有効な手段ですので、諦める前に試してみることをオススメします。
虫が嫌いで気持ち悪くて食べられないという場合を除けば、風味なども変わらないまま美味しいご飯が食べられますので、ぜひチェックしてみてくださいね!
洗って食べられる?
米に虫がわいても、基本的には洗って食べられます。
後述しているコクゾウムシ、ノシメマダラメイガなどの穀物害虫に毒性はありませんので、米を研ぐ際に慎重に水洗いで対処すればほとんど無害です。
どちらの虫も水に浸けると浮いてきますし、食い荒らされて穴が開いたり欠けたりしてしまった米も一緒に浮いてきます。
浮いて来たら綺麗に取り除く必要がありますので、米を洗ったり、研いだりする時に「いつもより丁寧に」を心掛けたいですね。
また、米を水に浸けて10分放置を2回ほど繰り返すと、幼虫などの生きている虫も全て死んでしまいますので、より確実に美味しく食べるにはオススメの方法です。
もちろん大量発生している場合、気持ち悪くて食べられないということもありますので、虫の量を目安に自己判断してくださいね。
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陰干しや天日干しは有効?
米にわく虫には陰干しや天日干しなどの対処も効果的です。
保存しておいた米の量が多い場合、筵(ムシロ)などの上に米を広げて4~5時間陰干しするのも良いでしょう。
暗い米の貯蔵庫や家庭の米びつに侵入する虫は、基本的には湿気の多い所を好みます。
明るく乾燥したところに干すことで、羽のある成虫は飛んで逃げていくことがほとんどです。
もちろん天日干しの方が効果が高いのですが、米が乾燥しすぎて味や風味が落ちてしまうことがあるため、陰干しする方がオススメです。
虫の量が少なければ、指やピンセットなどでこまめに取り除くとより確実ですね!
もし陰干しや天日干しが難しい場合、新聞のチラシの背面やA4サイズの白い紙の上に米を広げ、わいた虫を丁寧に取り除けば同様の効果が得られます。
米の内部に潜む幼虫や蛹、卵などは見えづらいため除去するのは難しいですが、米を研ぐ際にしばらく水に浸けておくことで死滅しますので、浮いてきた所を除去することが可能です。
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精米機にかける(かけ直す)効果は?
米びつ内で虫がわいているのを発見すると、精米機にかけたり、かけ直そうと考える方もいますよね。
特にノシメマダラメイガが好む玄米や2分~8分付きの米を食べている方は、有効な対処の1つとなり得ます。
精米機とは玄米から糠層や胚芽などを取り除く機械のことですが、主にノシメマダラメイガの栄養源となる部分を取り除くことになるため、上白米などに精米してしまうのも効果的です。
米の内部に卵を産み付ける訳でもありませんので、精米機にかけて虫自体を取り除くことも可能ですし、その後、米びつにわく幼虫の量も減ってしまいます。
普段から上白米などを食べている場合でも一定の効果が見込めますが、わいた虫がコクゾウムシの場合だと米粒の内部に幼虫などが潜んでいるため、精米しても完全に除去することも難しくなります。
糠層や胚芽の残った米は栄養価も高いですが、虫の種類によっては精米機にかけたり、かけ直すことで、同時に虫を除去する効果も期待できます。
虫のわいた米を家庭用精米機に入れるのは抵抗があると思いますので、お近くのコイン式無人精米機などを利用する方がよいかもしれませんね。
もちろん現在の精米機の技術を持ってしても、100%除去できる訳ではありませんので、その点はご注意ください。
捨てるべき状況は?
米に虫がわいたら、「すぐにでも捨てるべき」と考える方も多いようです。
大の虫嫌いの方や大量発生していて気持ちが悪いという場合は処分するのも良いでしょう。
虫を食べても害は無いといえど、稀にアレルギー発症の原因になることもあります。
特に小さいお子様がいるご家庭の場合、勿体なくても捨てるという考え方も考慮する余地はありそうです。
また、虫がわいた米は多少風味が落ちることも想定されますので、いつも美味しいご飯を食べたいという方は処分を検討しても良いですね。
基本的に食べられないことはありませんが、何らかの不安がある方は無理に食べる必要もないかと思われます。
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米にわく虫の種類は?
米に虫がわいたら、その特徴を見て虫の種類を判別しておきましょう。
主に、コクゾウムシ、ノシメマダラメイガの2種類ですが、それぞれ見た目や特徴、好む環境なども異なります。
見ているだけで気持ち悪いのもわかりますが、虫の性質によってその後の対処や予防法などが異なる場合もあるため、見極めも大切な作業です。
コクゾウムシ、ノシメマダラメイガの特徴を下記にまとめていますので、参考にしてくださいね!
コクゾウムシ
米にわく虫の中でも最も被害例が多いとされているのが、甲虫のコクゾウムシ(和名)です。
世界でも稲や小麦、トウモロコシなどを食い荒らす害虫として有名で、前方に突出した口吻が象の鼻の様に見えることから、日本では「穀象虫」と名付けられています。
成虫はカブトムシを小さくしたような姿で、体長は2.3~3.5mmほど。
体の色は茶褐色や暗褐色をしていますが、米びつの中で見ると黒く見えますので比較的発見しやすいです。
コクゾウムシは細くて小さく、飛行能力にも優れているため、農家などの穀物の貯蔵庫などにも容易に侵入することができますが、成虫が米を食べることはありません。
メスは一生のうちに200個以上の卵を産みますが、長い口吻を使って米に穴を開け、その内部に1個ずつ産卵するため、多くの米粒がダメージを受けてしまいます。
幼虫が孵化すると米の内部を食い荒らしながら成長し、そのまま蛹へと変化します。
成虫へ羽化して初めて米を突き破って外部に出てきますので、私達には突然黒い虫がわいたように見えてしまいます。
ちなみにコクゾウムシの幼虫の体長は約1mmほどで、白っぽいイモムシ(ウジ状)のような姿をしています。
万一、米びつの中で発見したとしても見つけにくいという特徴もありますが、米の内部に潜む性質上、精米機にかけても取り除くことは困難とされています。
ノシメマダラメイガ
ノシメマダラメイガも米にわく虫として有名で、別名「芯食い虫」とも呼ばれる農業害虫に当たります。
体長7~8mmほどに成長する小さな蛾の一種ですが、成虫の羽が「着物の熨斗目」の模様に見えることから名付けられたと言われています。
主に、高温多湿な日本の梅雨~夏場に成虫の姿で見かけることが多く、長期間保存している白米や玄米などに蛾となってわいていることも珍しくありません。
ノシメマダラメイガも成虫が米を食べることはありませんが、孵化した幼虫は特に玄米の胚芽部や糠層を好んで食べるという特徴があり、米びつの中で米の外部から食い荒らすことがあります。
最も特徴的なのが、幼虫から蛹へ変化する際に生み出す細い糸状の物質です。
粘着性のある糸のような物質が米同士をくっつけて、小さな米の塊が出来ていることに驚く人も多いです。
老齢幼虫の体長は1cm以上になることもありますが、お米の色に似ているため見逃さないように注意する必要があります。
ちなみにノシメマダラメイガの幼虫はビニールを食い破って外に出てくる力がありますので、保存容器などにも配慮が必要だと言われています。
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米に虫がわく原因(発生原因)は?
普段は蓋などで閉じられている米びつの中で虫がわいているのを見て、不思議に思ったことはありませんか?
虫はどのタイミングで、どのように侵入し、卵を産み付け、幼虫や成虫へと成長するのかなど、発生原因が気になる方も多いと思います。
実は、突如としてわいたように見えるコクゾウムシやノシメマダラメイガなどの害虫は、様々なタイミングで米にアプローチして卵を産み付けるため、数パターンの発生原因が考えられます。
詳細については下記にまとめていますので、ぜひ参考にしてしてくださいね!
収穫前の稲穂に潜む
特に越冬が可能なコクゾウムシの場合、米を収穫する前の稲穂の段階で卵を産み付けることもあります。
米の貯蔵庫に移る前に侵入し、卵から幼虫、蛹、成虫へと成長することがあるため、米に虫がわく原因として想定していな人も多いようです。
温度や湿度の影響により、成長スピードは異なってきますが、俵や米袋、スーパーに置いてあるビニール製の米袋の中でも突如虫がわいたように見えてしまいます。
長い口吻を上手に使って米に穴を開けてしまうコクゾウムシは、世界中で穀物被害を起こしていますので、非常に厄介と言えますね。
活動が活発になるのは23℃以上、活動が停止してしまうのが18℃以下と言われていますので、低温貯蔵されている場合は米に変化は見られませんが、暖かくなると再び活動を再開してしまいます。
米の貯蔵庫や流通経路で侵入
米の生産農家や米屋などには貯蔵庫が用意されていますが、米の匂いに誘われてコクゾウムシやノシメマダラメイガの成虫が侵入することも原因の1つです。
特に出荷前の農家では紐付きクラフトの米袋(30kg用)などに入れて貯蔵することも多く、このクラフトの米袋の中に入り込み、産卵することも珍しくありません。
一般的に米の長期保存には籾米や玄米の方が向いているとされていますが、米にわく虫は白米よりも好んで寄って来るという習性があります。
精米にして貯蔵庫に入れておくケースもありますが、どちらにしても匂いを嗅ぎつけた虫が幼虫の栄養源となるため絶好の産卵場所として飛来してくるのです。
今では虫の活動が停止する15℃以下の低温保存(冷蔵)の貯蔵庫が増えてきていますが、一般の農家の場合は常温の貯蔵庫の場合もありますので、後々米に虫がわく原因を作ってしまいます。
コクゾウムシやノシメマダラメイガは高温多湿を好みますので低温保存が主流ですが、全ての米が最適な環境化で保管されていないことも知っておきたいですね。
また、特定は難しいのですが、流通経路の中で米袋に侵入することも原因の1つです。
特に、ビニール製の米袋は通気孔が開けられたものもありますし、ビニールを食い破る力を持つ虫が侵入することもあります。
家庭の米びつや米袋も注意
飛行能力や嗅覚に優れたコクゾウムシやノシメマダラメイガの成虫は、もちろん家庭用の米びつなどにもいとも簡単に侵入してしまいます。
つまり、購入してすぐに米びつに移し入れておいても虫がわく原因を除去できる訳ではありませんので、安心することはできません。
今ではペットボトルなどの密閉容器に入れて冷蔵保存などが推奨されています。
特に、ノシメマダラメイガの幼虫はビニール袋など簡単に食い破ってしまいますので、購入したままの米袋に入れて保存するのは得策ではありません。
高温多湿な夏場になると虫の活動も盛んになるため、米びつの中をチェックしたり、購入した袋入りのお米をそのまま放置しないような対策も必要です。
米の匂いを消す炭や米にわく虫専用の防虫剤なども市販されていますので、家庭での侵入を防ぐ方法も様々ありますよ!
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米に虫がわいたら対処は捨てるべき?主な虫の種類と発生原因は?のまとめ
毎日のように食べている米に虫がわいたら、気持ち悪くてしばらくご飯が食べられなくなるという方もいます。
しかし、実際には上手に対処すれば、美味しく食べられることがほとんどです。
大量発生した場合は捨てる覚悟も必要ですが、まずは上手に虫を取り除くことを考えてみてください。
虫の種類や特徴を知っておけば、保存方法を確認したり、比較的簡単に予防することもできます。
虫がわく原因が家庭内にあることも珍しくありませんので、特に気温が上昇する夏場は注意しておいてくださいね!
米びつの中の容器を洗って清潔にすることも重要な予防策の1つです。
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