還暦はなぜ60年周期?干支の組み合わせが120通りではない理由!

還暦といえば、60年かけて誕生年の干支(十干十二支)に還ることを祝う慶事ですね!
ただ、「なぜ還暦は60年周期なの?」と思ったことはありませんか。
干支は「十干(じっかん)」と「十二支(じゅうにし)」を組み合わせて成り立つため・・・
「10×12」と計算して120通りと思いがちですよね。
ただ、実際には干支の組み合わせは120通りの半分の60通りしかない明確な理由があります。
そこで今回は、還暦はなぜ60年周期?干支の組み合わせが120通りではない理由!というテーマでわかりやすくご紹介します。
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還暦はなぜ60年周期?
「なぜ還暦は60年周期なの?」という疑問の答えは・・・
十干(10種類)と十二支(12種類)の組み合わせでできる干支の構成要素が60通りあるからです。
1年経過するたびに次の干支に移り変わりますので、全60通りを巡り終わるのに60年かかります。
ですので、還暦も当然60年周期になるのは言うまでもありませんよね。
「えっ、干支の組み合わせは120通りじゃないの?」という声が聴こえてきそうですね!
でも、これは紛れもない事実なのです。
ちなみに、干支を構成する十干と十二支は以下の通りですね!(※読みは後述しています)
【十二支】=子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥(全12種類)
ここからが問題ですが、「十干(10種類)×十二支(12種類)=120通り」と、安易な掛け算をしては奴らの思うツボですよ!(奴らって誰でしょうね???)
実は頭の中でイメージしている120通り組み合わせの中に、そもそも存在すらしていない60通りが含まれています。
それを炙り出せば、還暦が60年周期で巡ってくることも完全に理解してもらえるはずです。
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干支の組み合わせが120通りではない理由!
では早速、干支の組み合わせが120通りではなく、60通りになる理由を解説していきますね!
ブラフを使ってわかりやすくしていますので、比較的簡単だと思います。
干支構成のルールとして・・・
以下の「十干」と「十二支」の要素を1年に1つずつ組み合わせていきます。
- 【十干】 =甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸
- 【十二支】=子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥
「甲」と「子」を使って「甲子」を作ったら、次の年は「乙」と「丑」で「乙丑」を作ります。
試しに、以下グラフに入れてみましたので確認してみてください。
- オレンジ=甲と子のスタートとなる年
- 水色=甲が入る年
- 緑色=子が入る年
十干十二支(干支=えと) ※十干一巡までの流れ |
||||
---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
甲子 | 乙丑 | 丙寅 | 丁卯 | 戊辰 |
6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
己巳 | 庚午 | 辛未 | 壬申 | 癸酉 |
11 | 12 | 13 | 14 | 15 |
甲戌 | 乙亥 | 丙子 | 丁丑 | 戊寅 |
十干に注目すると・・・全部で10種類なので、1周して11年目の枠に再び「甲」が入ってきます。
逆に十二支に注目すると・・・全部で12種類なので1周して13年目の枠に再び「子」が入ってきます。
その後も淡々と十干と十二支をそれぞれ順番通りに入れて組み合わせていきますが・・・
還暦の60年のうち、11年目で(10年経過時点)で「甲」と「子」に2年のズレが生じていますよね。
このズレが肝となる部分で、十干が1周する10年ずつ経過していくと・・・
- 10年間で2年のズレ
- 20年間で4年のズレ
- 30年間で6年のズレ
- 40年間で8年のズレ
- 50年間で10年のズレ
- 60年間で12年のズレ(※十干と十二支のズレが一度解消される)
という現象が起こり、60年で干支が一巡し61年目からは最初と同じ組み合わせに戻ってしまいます。
これは十干(10)と十二支(12)の最小公倍数が60であることが理由です。
すると、実際に干支は120通りではなく60通りになることもわかります。
以下のグラフで還暦60年を駆け抜けてみれば、すべての謎も解けますよ!
十干十二支(干支=えと) 完全版 |
||||
---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
甲子 | 乙丑 | 丙寅 | 丁卯 | 戊辰 |
6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
己巳 | 庚午 | 辛未 | 壬申 | 癸酉 |
11 | 12 | 13 | 14 | 15 |
甲戌 | 乙亥 | 丙子 | 丁丑 | 戊寅 |
16 | 17 | 18 | 19 | 20 |
己卯 | 庚辰 | 辛巳 | 壬午 | 癸未 |
21 | 22 | 23 | 24 | 25 |
甲申 | 乙酉 | 丙戌 | 丁亥 | 戊子 |
26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
己丑 | 庚寅 | 辛卯 | 壬辰 | 癸巳 |
31 | 32 | 33 | 34 | 35 |
甲午 | 乙未 | 丙申 | 丁酉 | 戊戌 |
36 | 37 | 38 | 39 | 40 |
己亥 | 庚子 | 辛丑 | 壬寅 | 癸卯 |
41 | 42 | 43 | 44 | 45 |
甲辰 | 乙巳 | 丙午 | 丁未 | 戊申 |
46 | 47 | 48 | 49 | 50 |
己酉 | 庚戌 | 辛亥 | 壬子 | 癸丑 |
51 | 52 | 53 | 54 | 55 |
甲寅 | 乙卯 | 丙辰 | 丁巳 | 戊午 |
56 | 57 | 58 | 59 | 60 |
己未 | 庚申 | 辛酉 | 壬戌 | 癸亥 |
61 | 62 | 63 | 64 | 65 |
甲子 | 61年目から最初に戻る |
では、上記グラフから甲と一緒に干支を構成した十二支を確認します。
子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥(※赤い部分です)
つまり、甲と無縁だったのは丑・卯・巳・未・酉・亥の6種類で十二支の半分になります。
他の十干もすべて同じ結果になりますので、干支組み合わせは120通りではなく60通りですね!
120通りにならない理由は、最小公倍数が60になることや、干支配列のルールによる巡り合わせが挙げられます。
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西暦年と干支(十干十二支)一覧表!
最後に、120年間の西暦年とそれに関する干支を一覧表でドカーンとご紹介します!
ご自身の十二支はわかっていても、十干は知らないという人も多いと思います。
以下グラフでチェックするとともに、干支の訓読みと音読みも覚えておくと役に立つかもしれません。
例えば、日本史で習った「壬申(じんしん)の乱」や「戊辰(ぼしん)戦争」も、干支が由来となっています。
西暦 | 干支 | 訓読み | 音読み |
---|---|---|---|
1924年 1984年 |
甲子 | きのえね | こうし |
1925年 1985年 |
乙丑 | きのとうし | いっちゅう |
1926年 1986年 |
丙寅 | ひのえとら | へいいん |
1927年 1987年 |
丁卯 | ひのとう | ていぼう |
1928年 1988年 |
戊辰 | つちのえたつ | ぼしん |
1929年 1989年 |
己巳 | つちのとみ | きし |
1930年 1990年 |
庚午 | かのえうま | こうご |
1931年 1991年 |
辛未 | かのとひつじ | しんび |
1932年 1992年 |
壬申 | みずのえさる | じんしん |
1933年 1993年 |
癸酉 | みずのととり | きゆう |
1934年 1994年 |
甲戌 | きのえいぬ | こうじゅつ |
1935年 1995年 |
乙亥 | きのとい | いつがい |
1936年 1996年 |
丙子 | ひのえね | へいし |
1937年 1997年 |
丁丑 | ひのとうし | ていちゅう |
1938年 1998年 |
戊寅 | つちのえとら | ぼいん |
1939年 1999年 |
己卯 | つちのとう | きぼう |
1940年 2000年 |
庚辰 | かのえたつ | こうしん |
1941年 2001年 |
辛巳 | かのえたつ | こうしん |
1942年 2002年 |
壬午 | みずのえうま | じんご |
1943年 2003年 |
癸未 | みずのとひつじ | きび |
1944年 2004年 |
甲申 | きのえさる | こう |
1945年 2005年 |
乙酉 | きのととり | いつゆう |
1946年 2006年 |
丙戌 | ひのえいぬ | へいじゅつ |
1947年 2007年 |
丁亥 | ひのとい | ていがい |
1948年 2008年 |
戊子 | つちのえね | ぼし |
1949年 2009年 |
己丑 | つちのとうし | きちゅう |
1950年 2010年 |
庚寅 | かのえとら | こういん |
1951年 2011年 |
辛卯 | かのとう | しんぼう |
1952年 2012年 |
壬辰 | みずのえたつ | じんしん |
1953年 2013年 |
癸巳 | みずのとみ | きし |
1954年 2014年 |
甲午 | きのえうま | こうご |
1955年 2015年 |
乙未 | きのとひつじ | いつび |
1956年 2016年 |
丙申 | ひのえさる | へいしん |
1957年 2017年 |
丁酉 | ひのととり | ていゆう |
1958年 2018年 |
戊戌 | つちのえいぬ | ぼじゅつ |
1959年 2019年 |
己亥 | つちのとい | きがい |
1960年 2020年 |
庚子 | かのえね | こうし |
1961年 2021年 |
辛丑 | かのとうし | しんちゅう |
1962年 2022年 |
壬寅 | みずのえとら | じんいん |
1963年 2023年 |
癸卯 | みずのとう | きぼう |
1964年 2024年 |
甲辰 | きのえたつ | こうしん |
1965年 2025年 |
乙巳 | きのとみ | いつし |
1966年 2026年 |
丙午 | ひのえうま | へいご |
1967年 2027年 |
丁未 | ひのとひつじ() | ていび |
1968年 2028年 |
戊申 | つちのえさる() | ぼしん |
1969年 2029年 |
己酉 | つちのととり | きゆう |
1970年 2030年 |
庚戌 | かのえいぬ | こうじゅつ |
1971年 2031年 |
辛亥 | かのとい | しんがい |
1972年 2032年 |
壬子 | みずのえね | じんし |
1973年 2033年 |
癸丑 | みずのとうし | きちゅう |
1974年 2034年 |
甲寅 | きのえとら | こういん |
1975年 2035年 |
乙卯 | きのとう | いつぼう |
1976年 2036年 |
丙辰 | ひのえたつ | へいしん |
1977年 2037年 |
丁巳 | ひのとみ | ていし |
1978年 2038年 |
戊午 | つちのえうま | ぼご |
1979年 2039年 |
己未 | つちのとひつじ | きび |
1980年 2040年 |
庚申 | かのえさる | こうしん |
1981年 2041年 |
辛酉 | かのととり | しんゆう |
1982年 2042年 |
壬戌 | みずのえいぬ | じんじゅつ |
1983年 2043年 |
癸亥 | みずのとい | きがい |
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還暦はなぜ60年周期?干支の組み合わせが120通りではない理由!のまとめ
還暦はなぜ60周期なのかと疑問を持っていた方は、そもそも干支と十二支の区別ができていますよね。
自分より年上の人に干支を聞いて「一回り違いだね!」といわれると60歳差になりますからね。(笑)
まずは干支の組み合わせが120通りではない理由がわかっていただけたら幸いです。
数に違いのある十干と十二支を同時にスタートさせて、60年後にズレが解消されるというだけでした。
最後までお付き合い、ありがとうございました。
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