柿の食べ過ぎで起こる症状や病気!柿胃石や腸閉塞の危険性も!
秋の代表的な味覚の1つ、柿。
もともと健康維持効果の高い果物ですが、旬の時期に食べる物は体にもよいと言いますよね。
ただし、柿を食べ過ぎると思わぬ症状が現れたり、病気になったりすることもあります。
胃痛や腹痛、下痢などの消化器系の症状もありますが、どうしても気になるのが「柿胃石」や「腸閉塞」を起こすリスクです。
柿にはタンニンや食物繊維などの栄養素も豊富ですが、食べ過ぎには注意しなければいけません。
1日あたりの許容摂取量もぜひ知っておきましょう。
そこで、今回は柿の食べ過ぎで起こる症状や病気の他、1日の許容摂取量などもご紹介します!
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柿の食べ過ぎで起こる症状
「柿が赤くなれば医者が青くなる」ということわざも有名ですが、やはり食べ過ぎはよくありません。
どんな食べ物でも過剰摂取のリスクは指摘されていますよね…。
柿の場合、真っ先に現れるのが消化器系の症状ですが、頭痛や貧血、体の冷えなどを訴える人もいます。
まずはジャンル別に見ていきましょう!
柿の食べ過ぎで起こる症状①胃痛・腹痛・軟便・下痢に!
栄養成分も豊富な柿ですが、食べ過ぎると胃痛、腹痛、軟便、下痢などの症状を起こすことがあります。
柿には食物繊維が豊富に含まれており、腸内の老廃物を絡め取ってお通じをよくする効果が期待できます。
ただし、食物繊維の過剰摂取はかえって胃腸への負担となり、消化不良や水分吸収を妨げるリスクが高まってしまいます。
もともと胃腸の働きが弱い人や、精神的なストレスを抱えている人は特に要注意!
柿に含まれる食物繊維の影響で、胃痛や腹痛だけでなく、軟便や下痢などの症状で苦しむことも多くなります。
旬の柿は糖度も増してついつい食べ過ぎてしまいがちですが、食物繊維の含有量を考慮して控え目にして下さいね!
柿の食べ過ぎで起こる症状②便秘になることも!
柿には食物繊維が豊富に含まれていますので、便秘の解消に役立つ食材の1つです。
ただし、食べ過ぎると逆に便秘の症状が現れることも報告されています。
食物繊維は「水溶性」と「不溶性」に分けられますが、柿は不溶性のものを多く含んでいます。
不溶性食物繊維の過剰摂取は便秘の原因になりやすいのです。
また、柿にはタンニンが含まれていることでも有名ですが、その中に血管や細胞を収縮させる「ギブオール」という成分が含まれています。
つまり、タンニンが腸まで辿り着くと腸管を引き締める「収れん作用」を発揮します。
さらにギブオールの働きにより腸壁に特殊な粘膜を形成するため、蠕動運動を抑制して便秘を引き起こしやすくなります。
注意すべきなのは、もともとお腹の中の水分量が少ない人です。
普段から比較的水分を欲しない方は便秘の症状が現れやすいため、柿の食べ過ぎには注意して下さいね!
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柿の食べ過ぎで起こる症状③頭痛や貧血の症状が出ることも!
柿に含まれるタンニンには収れん作用があるため、血管を収縮させる働きがあります。
したがって、あまりにも柿を多く食べ過ぎると、極端に血流が悪くなることが懸念されます。
頭部の血流が悪くなると緊張型頭痛のような状態になり、首や肩の凝りといった症状まで訴える人もいるようです。
ただし、片頭痛持ちの方は血流を抑制することで症状が和らぐため、適度に柿を食べると改善効果が期待できます。
また、タンニンは鉄分と結びつき沈殿してしまうため、体内での鉄分の吸収を阻害してしまいます。
そもそも血流が悪くなっているため、ヘモグロビンが酸素を全身(特に頭部)に運ぶこともできなくなり、一時的に酸欠の状態に陥ることがあります。
すると、下記のような鉄欠乏性貧血の症状が現れることになります。
- 顔面蒼白
- 動機や息切れ
- 胸の痛み
- めまいやふらつき
- 立ちくらみ
もともと低血圧の方や貧血気味の方は、柿の食べ過ぎには注意しなければなりません。
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柿の食べ過ぎで起こる症状④体の冷えの心配も!
前述した通り、柿に含まれるタンニンには血流を抑制する働きがあります。
そのため、手足の指先などの体の末端が冷えてしまいがちです。
女性は冷え性の人が多いため、柿の食べ過ぎには注意が必要ですね。
特に妊娠中の方は1日の許容摂取量をしっかり守ることが大切です。
さらに柿にはカリウムが豊富に含まれているため、利尿作用が強いという特徴もあります
すると、熱を作る成分であるナトリウム(塩分)を体外に排出してしまいます。
秋になると周囲の空気も冷えてきますので、なおさら体の冷えには注意したいですね。
柿の食べ過ぎによる病気
柿を食べ過ぎると腹痛や頭痛、貧血などに限らず、場合によっては病気になることもあります。
主に消化器系への影響が考えられます。
「柿胃石」ができることで胃潰瘍などのリスクも高まるようです。
「胃石」という言葉自体を聞いたことがないという人も多いと思いますので、詳しく説明しますね。
柿の食べ過ぎで起こる病気!胃石ができると?
柿を食べ過ぎると、まず柿胃石ができるという話があります。
そもそも胃石とは、白色をした円盤型のカルシウムの塊のことを言います。
大理石や石炭にも使われる物質でもあるため、人の胃の中にできると病気にかかるリスクが高まると言われている存在です。
「どうやってできるのか?」というと、タンニンや食物繊維が胃酸と結び付くことで科学的・物理的に変化してできます。
主に、空腹時に柿を食べ過ぎてできる柿胃石というものがあります。
ただし、その形成にあまり時間を必要としないため、健常な胃にもできることもあります。
もし胃にできると、吐き気や嘔吐、上腹部の痛みなどの急性症状が現れます。
上腹部に移動性のあるしこりができると、胃石ができている疑いも出てきます。
便や吐物に混じって体外に排出される場合もあります。
少なくとも柿の食べ過ぎで胃の内部に形成される可能性があるため、胃潰瘍などの病気の心配も出てきます。
胃石によって胃粘膜が傷付けられて、強酸性の胃液が入り込むことで胃壁がえぐられてしまうようです。
病院で検査を受けると発見できますが、対処法は主に下記の2つです。
- 大きくなければ溶かしてさらに小さくし、胃の洗浄を行って便と一緒に排出させる
- 大きい場合は胃の中で破壊し、体外へ出す(手術の可能性も)
そのまま放置すると、腸に流れて危険な状態に陥ることもあるため、何らかの対策は必要になるでしょう。
あまり柿を食べ過ぎると、胃潰瘍などの病気へ発展するリスクもあるということです。
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柿の食べ過ぎで起こる病気!腸閉塞を起こすリスクも?
柿の食べ過ぎで起こる最悪の病気の1つとして、腸閉塞が挙げられます。
腸閉塞とは胃で溶けない物質が残ってしまい、それが小腸に流れて詰まってしまう病気です。
「胃石イレウス」とも呼ばれており、胃潰瘍とともに胃石の合併症の1つとされています。
主な症状としては激しい腹痛や吐き気、嘔吐などが挙げられます。
救急車で運ばれて緊急手術となることが多いため、放っておけるような病気ではありません。
基本的に腸閉塞まで発展することは稀ですが、柿以外にも豆類やお茶、ぶどうなどが原因となることもあります。
少なくとも柿の食べ過ぎで胃石が作られることがわかっていますので、適量を心掛けるのも予防策の1つです。
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柿の許容摂取量は1日何個まで?
柿には「甘柿」と「渋柿」がありますよね。
甘柿の1日の許容摂取量は200gとされていますので、大きいもので約1個が目安となります。
ちなみに、100g当たりの柿のカロリーは下記の通りです。
- 甘柿:約60kcal
- 渋柿:約80kcal
- 干し柿:約276kcal
甘柿の場合、大きいものを1個食べると約120kcal摂取することになります。
渋柿の場合も、干し柿などに加工すると約276kcalとなりますので、カロリーも約3.5倍まで増えてしまいます。
糖質の量も100g当たりで甘柿の約4倍以上に膨れ上がるため、同じく許容摂取量は1日1個までです。
いずれにしても1日に3~4個も食べていると、胃石ができるリスクが高まります。
エネルギー(熱量)だけに注目せず、食べ過ぎないようにすることが大切です。
柿の食べ過ぎで起こる症状や病気・まとめ
- 柿の食べ過ぎは胃痛、腹痛、軟便、下痢などの症状のもとに
- タンニンの働きが強く出ると、便秘になることもある
- 同じくタンニンの血流抑制効果で頭痛や貧血などの原因に
- 柿は体を冷やすため、冷え性の女性は特に注意が必要
- 柿を食べると胃に胃石ができることがある
- 胃石の合併症として胃潰瘍や腸閉塞などの病気がある
- 上腹部に移動性のしこりがある場合、胃石の疑いも
- 病院で胃石を発見できると対処法もある
柿は消化にも負担が掛かるため、許容摂取量を守って食べた方がよさそうです。
腸閉塞などになると危険な状態に陥りますので、食べ過ぎには気を付けたいですね。
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